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ヒミツの花園 第11話(最終話)「サヨナラ 私の花園」

第11話(最終話)「サヨナラ 私の花園」
夏世が秘密の部屋にはいってみると
その部屋はガランとしたきれいな部屋。
そこへ航がはいってきました。

「航さん、この部屋」

そこには週刊誌がひらいたまま落ちていました。

「陽・・」

「ここには何があったんですか」

「父の、片岡亨の絵です。父の罪です。

 画家だった父は、芸術家として絶対にしてはいけないことをしてしまったんです。

 人の作品を盗んでしまった」

「盗作・・」

「相手は父の親友でした。海外で活動していた、ミノル・ノグチという画家。
 
 陽の、本当の父親です」

航の回想。病床の父が語ります。

「ノグチに呼ばれたんだ。

 学生時代からの親友で、あいつが頼れるのは私しかいない

 妻を亡くしたばかりのノグチは、赤ん坊の陽をかかえて

 病に・・倒れてしまった・・・。

 自分でも助からないと、わかっていたんだろう。

 ノグチは、陽と自分の作品を私に、託した。

 だが、私は、弱い人間だから

 彼の絵を盗み、自分の作品として発表してしまった。

 描けなくなったのなら、絵なんてあきらめればよかったんだ。

 人の作品のマネなどせずに・・。

 だが、あきらめきれずに、私は、お前たちにまで

 世間の非難を浴びせてしまった。

 許してくれ。」

「大丈夫だよ、お父さん。

 すべて僕が引き受ける。

 何かあったら真っ先に陽を守る。

 修にも智にも、絶対につらい思いをさせない」

部屋にペタンと座り込み話す航。

「それが、花園ゆりこの本当のヒミツだったんですね

「そうです。僕は父がしたことを許せなかった。

 だけど同時に、父の中に僕自身をみたんです。

 僕もいつか、父と同じようなことをしてしまうかもしれない。

 そう思って僕は、画家になる夢をあきらめた。

 僕は父のような弱い人間にはなりたくなかった。

 だから陽の父親のことは、修にも、智にも黙っていたんです。

 修にいわれたんです。

 僕のしたことは、陽を守ることじゃない。

 修や智のためでもない。

 僕自身のためなんじゃないかって。
 
 そうかもしれない。

 あいつらを守るということだけが、僕の支えになっていたんです。

 それを失った今、もうどうしたらいいのかわからない」

立ち聞きしている修と智は、そこまできくと外へ。

「僕はどうしたらいいんでしょう」

「そのままの気持ちを、つたえればいいじゃないですか。

 探しにいきましょう。陽くんを。

 陽くんをひとりにしていいんですか?

 何より、大事なことだったんでしょう。

 しっかりしてください、航さん!どうしちゃったんですか?!
 
 陽くんをひとりにしていいんですか!

 航さん!!」

夏世は立ち上がってひとり外へ。

一郎と亮子、智と修も陽をさがします。
夏世も同じく。

そして土手をリヤカーをひく陽と拓実」

「なあ、なあ、おい

 どこまでいくんだよ〜。

 俺このあとバイトいかなきゃなんないんだけど」

川をみつめる陽。

「じゃあ、あそこでいい」

「オッケオッケ」

河原におりたふたりを亮子が発見!

「ねえ、なんなの、この絵。

 T・KATAOKAって書いてある。

 この人片岡さんていうの?」

「この人が片岡さんじゃなくて、描いた人が片岡さん」

「あ、そうなんだ」

「僕のお父さんなんだ、片岡亨」

拓実に絵をみせる陽。

「なんだこれ、そっくりじゃん」

「こっちはさ、僕の本当のお父さんの絵。」

「え?ほんとって?」

「ここにサインがあるでしょ、Minoru Noguchiって。

 僕はノグチミノルの息子なんだ」

「それじゃおまえ。」

「そ、僕はお兄ちゃん達とは血がつながってないの。

 なんでこの絵が似てないかわかる?」

「なんで?」

「片岡亨が、ノグチミノルの絵を真似て描いたから」

「それってやばいんじゃないの?」

「やばいよ、盗作だもん、これ全部」

「そうじゃなくて、おまえのおやじさんが

 おまえの本当のおやじさんの絵盗んだってことだろ?」

「うん」

「それって、て裏切らられてたこと?

 まじかよ」

「あなただったらどうする?

 片岡のお父さんのしたことに、今でもくよくよ悩んでる航兄に

 あなただったら、どうしてあげる?」

「どうって・・・

 俺さ、難しいことよくわかんないけど、

 でも、おまえの兄貴なんだろ?」

「うん」

「だったら元気だせ、って言う。

 悩んでてもいいけどさあ、つか、悩んで当然だと思うけど
 
 後ろむいててもしょうがないじゃん、て思う。

 何があったって生きていかなきゃなんないんだからさ
 
 前むいて、歩いていかなきゃ、しょうがねえじゃん、ね」


「だよね。たまにはいいこというじゃん」

「まあ、な」

「かして」

と絵をうけとった陽はそれにオイルをかけ
燃やすつもり。

「ちょっと、何すんの?こら、何やってんの」

ライターをとりだす陽。

「ちょっと、嘘だろ?」

そこへ夏世たちがやってきました。

「陽くん!何してんの!陽くん」

「燃やすんだよ、全部」

おくれて航もやってきました。

「こんなものがあるから、今まで航兄も修兄も智兄も

 花園ゆり子の仮面かぶっていきてこなきゃいけなかったんでしょ?

 そういうのもうやめようよ。

 全部忘れて、今までどおり・・」

「忘れられるわけないだろ。

 その絵を燃やして、全部忘れることができるんだったら

 とっくにそうしてたよ。

 そんなことやったって親父の罪は消えないんだよ。

 親父が、おまえの父親にやったことは、

 簡単に忘れていいことじゃない。

 俺はずっと、おまえに恨まれて当然だと・・」

「恨むわけないじゃん。なんで恨むの?

 航兄たちがいたから、僕は今日までやってこれたんだよ。

 ひとりじゃ生きてこれなかったよ。

 そりゃ、僕のお父さんは片岡のお父さんを恨むかもしれない。

 だけどそのことと僕らは関係ないでしょ。

 そんなこと気にして、バカだよ、航兄は。

 そんなこと、たいしたことじゃないじゃん。

 たいしたことじゃないヒミツにしばられて

 好きな絵あきらめて、恋もあきらめて。

 自由になってほしいんだよ、僕は!」

火をつけようとする陽。

「陽!」

「ダメだよ!陽くん!」

「こないで!」

陽からライターを奪おうとする夏世。

「はなしなさい!あっつぅ!」

「大丈夫?」

「大丈夫じゃないよ!こんなことして!

 これは、本当のお父さんと、片岡のお父さんが

 陽君に残してくれたものなんだよ。

 盗作したあとに燃やすことだってできたのに

 そうすれば、世間に知られることもなかったのに

 片岡さんが残しといてくれたんだよ。

 弱い人だったかもしれないけど、あなたたちのこと

 ちゃんと大事に思っててくれたんだよ。

 あたしはそう思う。

 燃やさなくたって、航さんはわかってくれるよ。
 
 陽くんの気持ち、ちゃんとわかってくれるから。」

航をみつめる陽。

マンションに戻ってきたみんな。
陽がいいます。

「ねえ、航兄、ノグチのお父さんの絵、もらってもいいかな」

「ああ。全部おまえのものだよ」

「ありがとう」

その絵を運ぶ手伝いをする夏世や亮子たち。

「ねえ、これって」

と陽が手にしたのは赤ちゃんの絵。

「わあ、かわいい赤ちゃんね」

「陽です。」

「僕?」

「俺が描いたんです」

「兄ちゃんが?」

「陽が家につれてこられたときに描いたんだ。

 おまえと、最初に出会った時のことを忘れないようにしようって」

「やさしい絵ですね。陽君への愛情があふれてる」と夏世。

「航兄」

「ん?」

「絵を、描いて。
 
 航兄の好きな絵描いて、好きなふうに、生きて。」

「陽」

「大丈夫だよ。航兄と片岡のお父さんとは違う。

 もし行き詰まることがあっても

 絶対のりこえられるよ」

うなづく夏世。

「修兄も」

「え、おれ?」

「少年漫画描きたいってずっと言ってたでしょ」

「描きたくても才能がない」と横やりをいれる智。

「おい!」

「智兄だって、いつまでも僕たちの世話ばっかりしてないで

 ちゃんと自分の人生考えて。

 僕も、やりたいことあるんだ。

 もう一度学校いって、ちゃんと勉強したい。
 
 だからみんなもちゃんと自分の好きな道選んで」

「そうだな。

 花園ゆり子は、解散しよう」

美那絵さんの店で泣きながら酒を飲む一郎、と亮子、夏世。

「ちきしょう!解散だなんて簡単にきめやがって。

 俺たちの七年間はなんだったよぉ」

「もう!いつまでも泣いてんじゃないわよ」

「田中さんて泣上戸だったんですね」

「そうなのよ、めめしいでしょ」

「なあ亮子、おまえは俺の気持ちわかってくれるだろ」

「わかるわかる、わかるからもうやめて、ね」

「やめないやめない、おかわり!」

「しょうがないわねえ。
 
 あたしもつけよっか。

 じゃ、お銚子三本おねがいします」

「三本て、あたしそんなに飲めませんよ」

「大丈夫よ。全部自分のだから」

「自分のって・・酒乱カップルだ」

「ガッサン、おまえにとって、花園ゆり子は、なんだったんだよ」

「そうよ!なんだったの」

「家族、のようなものでした。

 だから、応援してあげたいんです。

 田中さん、前に言ってましたよね。

 漫画家にとって、編集は母親であり、恋人だって。

 母親なら、巣立っていく子供を見送ってあげましょうよ。」

「月山」

「ガッサン」

「月山よ、一郎君!」

「どっちだっていっしょだろう、そんなもん。」

「全然違うわよ。月山は女だけど、ガッサン、山よ、あれ」

銭湯につかる四人兄弟。
修はおもちゃ持参。

「いや〜、貧乏な頃をおもいだすな〜、ね〜陽君」

「あのころはこんなおもちゃ買えなかったもんね」

「修兄、毎晩それで遊んでんの」

「あ〜あ、日替わり」

「いくつもってんだ」

「いや〜でも楽しかったよなあ、あのころも。」

「ちょっと、しんみりしないで。

 これからは月に1回、裸のつきあいで

 兄弟愛を確かめよう」

「あ〜、俺、銭湯好きじゃないんだよな〜」

「なんだと〜、おい協調性のないやつだなあ」

「修兄に言われたくねえよ」

「やかましい!これからは毎月一日は銭湯デーだ」

「それは無理」

「陽くん?」

「せめて年に一回くらいにして」

「年に一回?」

「妥当なぺースだろ」

「僕さ、イギリスに行きたいんだ」

「イギリス?だって、学校いって勉強するって」

「だから、留学するの。

 むこうで古典文学とか勉強したいんだ。」

「もう、決めたのか」

「うん」

「そっか。がんばれよ」

「ありがと」

またマンション。
航のそばにやってくる智。

「眠れないの?へい」とビールを渡します。

「サンキュ」

「ごめんな。智」

「ん?何が」

「花園ゆり子を解散させて」

「俺さ、ここからでていこうかと思ってるんだ。

 自分でできることをやっていきたいっつーか

 マネージメントの仕事って性にあってるって思うんだよね。
 
 花園ゆり子の財産守れるのは、おれしかいないと思うし。

 だからいいんだよ、航兄がきめたことは間違ってない」

「ありがと」

「いやおれのことはいいからさあ、自分のこと考えろよ」

「え?」

「あの人の気持ち、受け入れてあげてもいいんじゃない?」

そういってでていく智。

編集部。編集長と夏世。

「引退?」

「はい、少女漫画はもう描かないそうです」

「描かないって・・なんとかしろよ、おまえ、担当編集だろう!」

「決定事項ですから」

「父親の盗作事件、あれか?

 悪いことはできないなあ。」

「はい?」

「花園ゆり子が男だってリークしたのは、おれなのよ。

 売れると思ったんだよ。実際売れたしな。

 よけいなものまでほりおこしちまったのは誤算だった」

「大丈夫ですよ、先生方の絆は、私たちが想像しているよりずっと強いですから」

「だったらさ、その強い絆でもうひと踏ん張りしてもらってさあ!」

「これは、花園先生のだされた結論なんです。

 私はそれに従いたいと思います。」

「わかった。忍法アラベスクは今月いっぱいで休載にする。

 よけいな混乱まねきたくないからな」

「ありがとうございます」

「最高の最終回にしてくれよ」

「はい!」

一郎と歩く陽。

「イギリスに行かれるときいたんで、いろいろと資料、集めてきました」

「あ、ありがとう、田中ちゃん」

「さびしくなりますね」

「いいんですよ、何事にも終わりはありますから。

 でもね、私たちの関係は、いつまででも!かわりませんから。

 うんうん、あー陽さん!よよよよ・・ん?」

と陽に抱きつく一郎。
ウィンドウ越しに、喫茶店にいる拓実とみすずに気付きます。

みすずに週刊誌をつきつける拓実。

「なんでこんなことしたの!」

「だって、航さんのことが好きなの!

 陽くんのために犠牲になってほしくなかったの」

「みすずちゃん、間違ってるよ。

 好きっていうのは、その人の幸せ願うことなんだよ。
 
 こんなことして、みすずちゃん、幸せなわけ?

 おれ、そんなのやだよ」


「別に、拓実くんに嫌われたってどうってことな」

テーブルをドンと叩く拓実。

「嫌いなわけないだろ。
 
 俺はみすずちゃんを幸せにしたいの!

 なんでわかんないの?!」


泣き出すみすず。

「ごめん・・」

「俺じゃなくて、片岡にあやまってよね」

窓の外にふたりをみつけた拓実は、みすずの手をとって
「いくよ」と外にでていきました。

「ほら、みすずちゃん。ちゃんとあやまんなよ」

「ごめんなさい!」

「いいよ、もう。気にして、ないから。

 僕も、航兄には絵、描いてほしかったから。

 また、はじめるみたいだよ、航兄。じゃ」

陽が歩いていると、智がのぞきみしていました。

「智兄、何やってんの?」

「うわ、びっくりした。しっしっ、こっち。いいとこきた」

「何?」

「これからおもしろいもんがはじまるぞ。あれあれ」

そこには修と美那絵さん。

「美那絵さん!」

「はい」

「ちょっとすいません!」

ウルトラアイで気合いをいれる修。

「ちょっと、気合いを。

 この間は、デートの途中で消えたりして、申し訳ありませんでした」

「いいんですよ」

「この間の、続きからはじめてもいいでしょうか」

「どうぞ」

「僕と、けっけっけっけけけけけけ・・・・」

「けけけけって」「かみまくりじゃん」

「美那絵さん」

「はい」

「僕と、結婚を前提に、お付き合いしてください!」

「あの!」

「はい」

「実は私、結婚していたことがあるんです。

 彼のこと、何度も忘れようと思いましたけど」

「その方は、いまどちらに?」

「遠い所に、行ってしまいました」

「遠い・・所って・・」

「修さんの気持、とてもありがたいと思ってます。

 だけど、私はやっぱり、彼のこと忘れることはできません。
 
 本当に、ごめんなさい」

「え・・遠い、ところって」

「いいやつだったよ」

といきなりそばにたっていたのはいつもの常連客。

「俺の同僚だったんだ。美那絵さんのだんなは。

 死んだ男には、どうやったってかなわないさ」

そこに走ってきたのは男の部下。

「元気出せよ、いつかまた、いい人にであえるさ」

男は刑事だったようで、覆面パトにサイレンをつけると
手をふりながら去って行きました。
あぜんとしながら見送る三人。

食事する夏世と亮子。

「結局仕事をとったんですか」

「別にそういうわけじゃないわよ。

 だけどね、今しかやれないことってあるじゃない?」

「今しかやれないこと?」

「石仏に異動になって、そこで知り合った人たちがいて

 そこからうまれた企画があって

またあたしを必要としてくれる部署ができた。

 は〜これってすごいことだと思うのよね。

 だから新雑誌がうまくまわるまでは、ひとりで頑張ってみようと思うの。

 一郎君とのことも、大丈夫だって、やっと自信もてるようになったし」

「なんか、うらやましいです」

「月山は?」

「はい?」

「航さんとは、何か進展あった?」

「あれから全然連絡とってないです。

 漫画家と編集の関係はもう終わりましたから」

「それでいいの?」

「航さんが、きめたことですから」

「そうじゃなくて。新しい関係だってあるでしょ、

 あなたたちなら。男と女なんだもん。

 特別な感情あるんだし」

「一方通行ですけどね。だからもういいんです」

「またそうやってあきらめる。
 
 ほしいものを、ほしいと言ったってバチあたんあいわよ。

 人生で一度くらい、

当たって砕けるときがあったって、いいじゃない。

 あたしは、砕けないと思うわよ、あなたの想い」


編集部。

「まあ、あくまでも休載ですから。

 復活したくなったら、またいつでも帰ってこれますよ」

「そう、なんですか?」

「だから休載扱いなんですよね。編集長」

「ドル箱作家だからな」

笑顔の夏世のところに修から電話。

「もしもし」

「え?」

「忍法アラベスクの最終回、もう描けない」

「えー?!」

仕事場でおちこむ修。

「もうダメ・・・もうダメもうダメもうダメ〜」

「修兄〜。戻っておいで〜」

「大丈夫ですか、修さん!」と夏世がきました。

「かよっぺ〜〜〜!」

とだきつこうとして窓に激突。

「失恋したって?」

「美那絵さんにふられちゃってさあ、

 筆がとまっちゃってんだよ」

「どうしましょう?」

「僕たちにもわかんない」

「ちょっと、もう〜イメージわかないから

 これと同じ衣装着てきてくれる?」

「え?これですか」

「最終回にカスミが着るやつ」

「え、これはちょっとぉ」

「最終回の原稿、あがんなくていいの?」

・・・・。

木の前でスケッチする航。
そこへ携帯電話がかかってきました。

「航兄、早く帰ってきて!」

バックには修と智の争い声。

「またケンカしてるのか」

「もうキッチン、めちゃくちゃ」

「わかった、すぐ帰るよ」

「ただいま〜。あれ?修たちは?

 喧嘩はおさまったのか」

「なんとか」

そこへ修たちがはしゃぎながら入ってきて
ウェディングドレスを着た夏世も続いてやってきました。

「早く原稿描いてくださいよ〜!」

そこで航をみてとまる夏世。

「どうも」

「どうも」

「どうしたんですか、その・・」

「僕が頼んだの。

 留学する前にはっきりさせてほしかったから」

「はっきりって?」

「ふたりの、気持ち」

航をみる夏世。

「なあ、小娘ちゃんよ、前に俺に話したよな。

 今まで自分から告白したことないって」

「え、なに、そんなこと言ったの?」

「それぐらいしか自慢することがなかったんじゃない」

「ちょっとぉ?」

「ま、その自慢話は今はおいといて、

 したことないんだったら、今ここでしてもらおうじゃないの。

 月山夏世、一世一代の大告白!」

「え」

「さ、航お兄様、どうぞこちらに〜」

「僕たちのことは気にしないで〜」

「がんばって」

「がんばってっても、ちょっと」

夏世の手をとる航。

「月山さん」

「はい」

「僕からいっていいですか」

「いや」

「え」

「いや、やっぱりあたしから言います。」

「いや、僕から」

「いいえ、あたしが」

「僕から」

「どっちでもいいから、早くいわんかい!」

「あ、じゃあ、あたしから。。。

 今日、ここにきて、あらためて思いました。
 
 大好きです。


 花園ゆり子が!」

みんなずっこけました。

「花園・・」

「どこまでもボケ娘、も〜〜どこまで天然なんだよ〜!」

「だからそうじゃなくて!

 あの、修さんや、智さんや、陽くんといっしょにいる

 航さんが、大好きなんです。
 
 だから、解散しないでください。

 やりたいことしながら、少女漫画も描いてください。

 編集として、できる限りのことはしますから」

「いや、だけど、陽の海外留学はもう決まってるし」

「シナリオならメールでやりとりできるじゃないですか」

「たしかに」

「修の少年漫画は」

「少年漫画の編集部に私が責任をもって紹介しますから」

「僕は絵を」

「描いてください!少女漫画は、先生たちにできるペースで
 
 描いていただいてかまいません。

 ファンのひとたちにのためにも

 花園ゆり子を消すことだけはやめてほしいんです。

 月山夏世、漫画編集としての人生を、

 花園先生にささげさせてください。

 おねがいします!」

と頭をさげる夏世。

「ありがとう。

 花園ゆり子のこと、そういうふうに思っててくれて。

 だけどやっぱり、僕たちはそれぞれの道を歩きたいんです。

 いまの僕たちに、一番必要なのは、

ひとりひとりで生きていくことだから。

 離れていても、兄弟でいることにかわりはない。

 またいつか、新しい花園ゆり子をはじめるときまで

 待っていてもらえませんか。
 
 そのときはまた、あなたに担当をおねがいします。」

笑顔でみんなをみつめる夏世。

「わかりました。言いたいこというとすっきりしました。

 ありがとうございます。」

「いえ、こちらこそ」

「ておい!そうじゃねえだろう!」

「陽、どうよ、この展開」

「まあ予想しないではなかったけど」

「期待して損した〜」

「サイアク」

「時間の無駄だったね」

「陽くん、あほらしいから兄ちゃんの部屋であそぼう」

「あほらしい」「あほらしい」

とでていく三人。

「みなさん、ちょっと。あ、すいません」

「こちらこそすいません」

「じゃあ、そういうことなので、あたし、帰りますね」

「待って」

夏世の手をつかんでひきとめる航。

「僕の告白が、まだおわってません。

 月山さん」


「はい」

「僕のそばに、いてくれませんか。

 これからもずっと」


「はい」

抱きあうふたりをのぞき見する三人。

「陽くん、子供は見ちゃダメ」

「もう子供じゃないよ!」

「何言ってんの子供のくせに」

「自分、オタクじゃん」

「オタク、オタクじゃないっての、クリエイターだっつの」

夏世、顔をあげます。

「ん?ちょっと待ってください。

 このウェディングドレスは、なんのためだったんでしょう?」

のぞいている三人をみつける夏世。

「この変人兄弟〜!」

おいかけっこする夏世たちをほほえましくみつめる航。

現場ではりきる亮子。
横山さんがちょい悪じじいのモデルに。。。

一郎との式はいつかときかれて笑ってごまかします。

月刊石仏の編集長に異動になったチャーミーの編集長。。。

「悪いことはできんなあ」

マンション。

「これが、花園ゆり子最後の作品だ。

 心してうけとれ」

「ありがとうございます!

 それでは、確認いたします!」

みんなにお茶をはこんでくる一郎。

「陽さんは、いつあっちたつんですか」

「学校がきまったらすぐにでもいくつもり」

「やっぱりさびしくなりますね」

「いつでも遊びにきてよ。

 あそうだ、しゃぶしゃぶさんとの新婚旅行、イギリスにしたら。

 ?ウオールズとかきれいだよ」

「新婚旅行?」

「で、式はいつあげんの?」

「いつだったったけな」

「またそんな」

「僕がイギリスいくまえがいいな」

「陽くんが・・陽くんが・・海をわたってイギリスにいっちゃう」

「泣くなよ、うざいから」

「うるさい!この冷血漢!」

「はいはい」

「陽くん、この兄も、この兄もつれてっておくれでないかい

 エゲレスに〜〜」

「英語しゃべれるのか?」

「少年漫画描くんでしょ?」

「うん、あの小娘が紹介してくれた編集部にもちこむの」

「才能ないんだからやめとけよ」

「なんだと、コラぁ。ふざけんな、ゴルァ」

「はい、そこまで!」

「先生方の最後の原稿、確認いたしました。

 ありがとうございます。

 待ってますから、必ず戻ってきてくださいね、

 花園ゆり子先生」

「続くんだ」と一郎。

「それでは失礼します。
 
 長い間、お疲れ様でした」

以前のように仲良く話す兄弟、
部屋にかざってあるのは兄弟4人の肖像画が。
笑顔で歩く夏世でおしまい。


少女マンガのようにハッピーエンドでまとまりました。
でもマンガ好きからいわせてもらうと
休載は困ります!!
花園ゆり子解散ときいて、
あれとかこれとか続きが止まっているマンガを思い浮かべてしまいました。。。

夏世、あそこでボケるのはやっぱコメディだから?
結局また自分から告白しませんでしたねえ。

拓実がとてもよかった!
陽への言葉もみすずへの言葉も。
もともと山本裕典くん見たさでみはじめたのに
全体的に出番少なくて残念だったけど
最終回には満足しました。

そして本郷奏多くんがかわいすぎる〜。
お風呂のところとか、普通の表情も
おもわずかわいい・・・とつぶやいてしまいました。
将来楽しみな美少年です。
四兄弟それぞれ楽しかったですけど。

一郎くんと亮子も結婚式あげちゃってもよかったんでは。
第二の主役は亮子だったのではと思いました。

キャスト

月山夏世(釈由美子)
編集長・川村亮子(真矢みき)
田中一郎(寺島進)
背景担当 片岡家の長男・航(堺雅人)
人物担当の次男・修(池田鉄洋)
営業担当の三男・智(要潤)
ストーリー担当の四男・陽(本郷奏多)
立川拓実 (山本裕典)
杉本みすず(松岡璃奈子)
小料理屋のママ・美那絵(滝沢沙織)

ヒミツの花園 各話ドラマレビュー

ヒミツの花園公式サイト
山本裕典オフィシャルウェブサイト

ヒミツの花園 DVD-BOX
ヒミツの花園 DVD-BOX


ドラマコミックス ヒミツの花園(上)
ドラマコミックス ヒミツの花園(上)
永田 優子, めぐみ 京香


ヒミツの花園 下―ドラマコミックス (3)
ヒミツの花園 下―ドラマコミックス (3)
永田 優子, めぐみ 京香

実写映画 テニスの王子様 プレミアム・エディション
実写映画 テニスの王子様 プレミアム・エディション


2007.03.21 Wednesday 00:54 | comments(0) | trackbacks(24) | 
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「ヒミツの花園」最終話
陽が、自分の本当の父親の絵を燃やそうとする。夏世たちはそれを止めるが、陽は聞き入れない。航の説得で思いとどまった陽は、その夜、兄弟それぞれやりたいことをして欲しいと話す・・・。最終話は、全体的にエピローグ的な回でした〜「花園ゆり子は解散しよう・・・」
| 日々“是”精進! | 2007/03/21 6:12 AM |
ヒミツの花園 最終回 サヨナラ 私の花園  
ヒミツの花園もついに最終回、私の冬のドラマレビューもこれでラストです(●´ω`●)ゞ なんだか最後の最後までがっさん、主役らしくなかったような・・・そうであったような(・・。)ゞ 最終回を迎えましたので、全話通しての満足度! 満足度! 4 盛り上がり
| レジェンド オブ ウルトラマン(*^-^)ゞドラマレジェンド(o`・ω・)ゞ | 2007/03/21 7:03 AM |
ヒミツの花園 最終回 感想
『サヨナラ 私の花園』
| ぐ〜たらにっき | 2007/03/21 10:36 AM |
ヒミツの花園 最終回
キャーーー[:ぴかぴか:]航兄ぃ〜〜〜[:ハート大小:]  手を握りながらの告白が航兄らしくてステキです♪ 2人の告白大会(笑)は、なんだかほのぼのしちゃいました[:嬉しい:] 3人のズッコケも、智の笑顔もよかった♪ 結局、亮子さんは仕事をとったんだね〜(昔と
| ひ と り ご と | 2007/03/21 10:50 AM |
ヒミツの花園
最終回の感想
| Akira's VOICE | 2007/03/21 10:56 AM |
ヒミツの花園 最終話 「さよなら兄弟」
部屋には陽(本郷奏多)のお父さんの作品とその絵を真似て描いた片岡亮(山本圭)の作品が置いてあったのね。全部持ち出した陽は川原で燃やそうとするが自分が火傷しても食い止める夏世(釈由美子)。燃やさなかったけどオイルかけちゃって大丈夫だったのかなぁ?臭そう・・・
| テレビお気楽日記 | 2007/03/21 12:12 PM |
・・・じゃ、そういうことなので、私、帰ります。(釈由美子)
・・・うう、最後の最後までいいセリフをもらえない月山(釈)・・・。ここまで徹底し
| キッドのブログinココログ | 2007/03/21 1:31 PM |
ヒミツの花園(3月20日)
実父と養父の作品を「ヒミツの部屋」から持ち出して燃やそうとする陽(本郷奏多) あの部屋って、単に片岡の父(山本圭)の所業を隠すだけの部屋。 先週、航(堺雅人)には、いつか真実を公表するために、イサムノグチの作品を集めていたのでは?と予想しましたが、そ
| 今日感 | 2007/03/21 2:05 PM |
ヒミツの花園〜最終回・ハッピーエンド!
ヒミツの花園も最終回ですが、航(堺雅人)達の父親が、陽(本郷奏多)の父親の絵を盗作していたようです。航の父親は、死んだ親友の絵を盗作したことを後悔しており、残された陽君を引き取るというか、航に託すわけです。(ヒミツの花園、最終回感想、以下に続きます)
| 一言居士!スペードのAの放埓手記 | 2007/03/21 2:44 PM |
ヒミツの花園 最終話:サヨナラ 私の花園
肖像画 キタ - .∵・(゚∀゚)・∵. - ッ!! 【華麗】に対抗なのかっ{/eq_1/}(笑) つか、あれは似顔絵というのかな??? 航にいの作品なのかなぁ〜。修の顔だけ、漫画タッチだったような{/face_nika/} ヒミツの部屋、がらんどうでした{/ase/} 片岡のお父さんの作品が
| あるがまま・・・ | 2007/03/21 3:30 PM |
ヒミツの花園 第11話 長期休暇へ
内容開かずの間には、何もなかった。すでに、陽がすべてを持ち出していたのだった。夏世に過去を話した航は、終わったしまった気になるが、夏世のことばで陽探しに。。。そのころ陽は河原で『過去』をすべて消去しようとしていた。あれっ??陽の気持ちを知り、陽が、も
| レベル999のマニアな講義 | 2007/03/21 4:34 PM |
ヒミツの花園 最終話
ヒミツの花園の最終話を見ました。自分の本当の父親が描いた絵を、航、修、智の父親が盗作していたと知った陽は開かずの間に保管されていた作品を燃やそうとする。しかし夏世らが説得し、なんとか思いとどまらせる。しかし、今度は航が「花園ゆり子は解散する」と言い始
| MAGI☆の日記 | 2007/03/21 5:08 PM |
ヒミツの花園 最終話
え〜っと・・。全てがいい方向に向いて良い結末だったけど。。 何だかモヤっとするのはなぜ??
| るりりんのお散歩雑記 | 2007/03/21 5:16 PM |
ヒミツの花園 最終回
あの窓付きの施錠付の広い部屋にあったのは、ダンボール4箱だけ?広い家だけど、もそっと有効活用しようよぅ。もったいないよぅ。と貧乏なわしは思うのだった。(・・・とまぁ、それはおいといて)実の父と片岡3兄弟の父の絵を燃やそうとする陽くん。どこで捕まえたん
| uranus planet world | 2007/03/21 8:02 PM |
ヒミツの花園 【最終回 (第11話)】 さよなら兄弟
ドラマ「ヒミツの花園」最終回を見ました。 ■ヒミツの花園 「最終回」 あらすじ  陽(本郷奏多)が、自分の本当の父親の絵を燃やそうとする。夏世(釈由美子)たちはそれを止めるが、陽は聞き入れない。航(堺雅人)の説得で思いとどまった陽は、その夜、兄弟そ
| THE有頂天ブログ | 2007/03/21 8:27 PM |
・フジ「ヒミツの花園」第11話(最終回)
2007年3月20日(火)22時00分から、フジテレビで、「ヒミツの花園」(第11話「さよなら兄弟」最終回)が、放送されました。 「こんな最後で、いいのだろうか???」って、個人的には、思う。。。 ◇自分の本当の父親が描いた絵を航(堺雅人)らの父親が
| たまちゃんのドラマページ | 2007/03/21 9:40 PM |
『ヒミツの花園』 最終回 「さよなら兄弟」 メモ
花園ゆり子、消滅・・・!?
| つれづれなる・・・日記? | 2007/03/21 10:50 PM |
《ヒミツの花園》☆最終話
週刊誌に、興味本位で書き立てられて、真相を知った陽。航は陽の父親の作品を盗作していたことを知っていたため、陽を守ろうとしていた。陽は、そんなことで傷つかなかった。かえって航の気遣いを、もうしないでまた好きな絵を描いてほしいと願っていた。
| まぁ、お茶でも | 2007/03/22 1:02 AM |
「ヒミツの花園」最終話 〜汝よ、我と共にいてはくれないだろうか?〜
自分の本当の父親が描いた絵を、航(堺雅人)、修(池田鉄洋)、智(要潤)の父親が盗作していたと知った陽(本郷奏多)は、開かずの間に保管されていた作品を燃やそうとする。しかし夏世(釈由美子)らが説得し、なんとか思いとどまらせる。
| 混沌と勇気日記。 〜紡げ、天地創世の破滅を綴る勇ましき姿を〜 | 2007/03/22 2:31 AM |
ヒミツの花園 最終回 「大好きです・・・花園ゆり子が。」
う〜ん、gdgd まったりとした最終回でしたね。秘密自体はこの際もう どうでも良い感じですが。もう一話は短縮して内容を濃くしたら良かったような 気がします。
| The Glory Day | 2007/03/22 10:03 AM |
ヒミツの花園 最終話「サヨナラ私の花園」
「ちょっとすいません!デュワッ!!」 勇気が出るおまじないキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!ww 効果音もそのままだし、最終回まで特撮オタク演出が光ってたね!! 先週の続き「ガッサン後ろーッ!!」 決着!ノブレスオブリージュ!! ついに放たれた
| オタク戦隊3バるカん | 2007/03/23 9:04 PM |
花園ゆり子は普通の男の子の戻ります(ヒミツの花園#11最終回)
テライソガシギス&発熱で大幅遅延w『ヒミツの花園』完成披露試写会に引き続き初日舞台挨拶で一郎くんに会ってきた。『アンフェア the movie』舞台挨拶@シネマメディアージュ開かずの奥の間の秘密は、あっさり15分で解決(爆)3ヶ月待たされた割には・・・陽は航に
| |あんぱ的日々放談|∇ ̄●)ο | 2007/03/23 11:37 PM |
ヒミツの花園☆最終回
ちょっとちょっとちょっとちょっとーっっ!!!やだやだ、最終回だなんてやだよおぉ
| せるふぉん☆こだわりの日記 | 2007/03/24 9:37 PM |
ヒミツの花園 最終話
●キャスト 月山夏世/釈由美子 片岡航/堺雅人 片岡修/池田鉄洋 片岡智/要潤 片岡陽/本郷奏多 田中一郎/寺島進 川村亮子/真矢みき ? ? ●主題歌 Baby Don't Cry/安室奈美恵 ¥1,050 Amazon.co.jp ●コミック ドラマコミックス ヒミツの花
| ちょっと変な話 | 2007/03/25 1:27 AM |