2007.06.15 Friday
DARKER THAN BLACK 黒の契約者第11話 「壁の中、なくしたものを取り戻すとき… 前編」
バスに乗って移動中の黒。
隣の席の女性から話し掛けられます。
「あれ、信じてる?都市伝説」
「え?」
「ゲートの中では失ったものを取り戻すことができる。
だが相応の対価を支払わなければならない。
「対価ってなんだろう」
「さあ」
「全然信じてないでしょ。」
黒、笑ってみせます。
「実はあたしも。
カリーナ・モク。北京大3年」
「李シェイシュンです」
「よろしく」
そのあと建物の入り口、いうか道がみえ驚いて、みあげるみんな。
「思ったよりでかい。」
バスは中へはいっていきました。
入り口を見つめる黒。
MRIみたいな機械に心電図検査の器具までとりつけられて
はいっていた黒。どうも検査中のようです。
いつもの公園で黄とマオと密談した会話を思い出しています。
「パンドラの研究室へ潜入しろ」と黄。
「本気でいってるのか。
あそこはゲートのすぐ近くだ。
契約者がホットスポットに近づけば暴走する危険もある」とマオ。
「かもしれねえ。」
「それに何より、最初のセキュリティをクリアできるとは思えない
「だが組織は本気だ」
「何をしろっていうんだ」
「回収だ」
「回収?」
「二週間前、研究施設で爆発事故があった。
巻き添えをくって警備員二人が死亡。
事件を調査したパンドラは、電気系統のトラブルによる
設備事故として処理した。
だが数日前、CIAにもぐっているスパイから
爆発事故は流星のかけらというゲート内物質を奪うため
故意に引き起こされたものだと判明した」
「まだそいつは壁の外に持ち出されてないんだな?」
「組織はそうみている」
「回収した後はどうする」と黒。
「おまえがかわりにもちだすんだよ、
心配すんな」
とマッチ箱を渡す黄。
その中には何か光るものが入っていますが。
「おまえは言われたとおりにやってりゃいいんだよ。
いつものとおりにな」
今度は頭に何かかぶせられて検査を受ける黒。
「自分は忍耐強いほうだと思いますか」
「いいえ」
「UFOを見たことがありますか」
「いいえ」
「神の存在を信じますか」
「いいえ」
「契約者を知っていますか」
「いいえ」
黒の耳のあたりでなにか光ったような。
李くん、合格。
ほかのひとたちと並んでまっていると
隣にいたカリーナが何かをみて驚いているようす。
「あの〜どうかしましたか?」
「はっ。べ、べつに、はっ」
「あの〜、やっぱり」
「何でもないって言ってるでしょう!」
声を荒げるカリーナにみんなの視線もあつまります。
「すいません」とあやまる黒。
「何か?」とそこへ施設の人たちがやってきました。
「なんでもありません」
「次!」とよばれてすすみでたカリーナの手をつかみ
「いっしょにきてもらおう」と拘束。
「いや!」と抵抗するカリーナをショック銃(?)で失神させ
「もう一度検査部へまわせ」というと
そのままカリーナはひきずられていきました。
「次!」
そちらに気をとられている黒も「ん?」と顔をみられ
「はい」とあわてて前へ。
そのままチェックおわったようです。
みんな清掃員になるんだったようで。
「ここじゃ幽霊などめずらしくもない。
あったはずのものが消え、なかったはずのものがあらわれる。
幻聴の類は日常茶飯事だ。
いちいち取り乱していては、仕事にならん。
それでなくても、ここは世界有数の学者さんたちが
日夜超常現象を解明すべく、研究にはげんでおられる。
それらの方々に最高の環境を提供する我々の仕事もまた容易ではない。
それにどうあがいても、
諸君は今日から一か月ここからでることはできない。
たとえ、しんだとしてもな。
わかったら、返事は?!」
「はいっ!」
「ここが第一ブロックだ。
われわれが担当するブロックの中で最も重要な区域でもある。
通常ここは研究がおこなわれていない深夜に作業を行う」
研究室の中にたくさん望遠鏡がおいてあるのをみつめる黒。
「おいそこ!きいてるのか?!」
「あ、はい、すいません」
「あの部屋は掃除しなくていい」
「え、どうしてですか」
「あの部屋の主がうるせんだよ」
「君たち」とそこに白衣の研究者が。
「あ、これはセルゲイ主任!
どかんか!」
と黒をおしのけて入口をあける清掃員のチーフ。
主任のあとにつづく女性が黒にぶつかって
書類をぶちまけてしまいました。
「あ」
「このバカ!どこみてんだよ!
どうもすみません。
何ぼーっとしてる、早く拾え!」
「あ、はい・・」
「先いくぞ」と主任は中へ。
「は、はい」と書類を拾う女性。
「あ、たいへん。。。ほんとにすみませんでした。
お怪我はありませんでしたか」
「はい。では」といってしまう女性。
「すいません」と謝る黒。
「いくぞ!」といくチーフ。
黒がポケットから取り出したメモには
「1時間後A-3備品室で」というメッセージ。
そして1時間後。
「どうして俺だとわかった」
「清掃局に配属されることはきいていましたから」
「ほかに組織の人間がいるのか」
「います。あったことはありませんけど」
「そうか」
「あの、最初にいっておきたいんですけど
私をあてにしないでください。
ここで研究できると知って組織に協力しただけで
この仕事は初めてなんです。
二年間何もなかったのに突然こんな」
「安心しろ。あてにはしない。
それより流星のかけらについてききたい」
「たとえばどんなことを?」
「知ってることを全部だ」
「実はまだ詳しいことはわかっていません。
ただ消失前の南米でも同様の物質が確認されており
そのときのデータからゲートの謎を解明する上で
非常に有益なものだと考えられています。
CIAが何を目的にそれを盗み出したのか
そこまではまだ・・・。
あ、これは私の仕事じゃありませんね。
失礼しました。
また何かありましたら連絡いたします」
いったん去っていってまたもどってきた女性。
「申し遅れました。
私、ミーナ・カンダスワミと申します。
よろしく。
あとそのシール。それあんまり意味ありませんよ。
契約者を見抜く方法は、実はないんですから」
耳の近くにはってあったシールをはがす黒。
これがさっきマッチ箱に入っていたやつですね。
黒は昼間みかけた望遠鏡がいっぱいある部屋に。
手をかけようとしたときに声が。
その部屋の主任?ニック。
「さわらないでくれ。
まだ実験の途中なんだ。
ここの清掃はいいといっておいてたはずなんだけどな。」
「すいません。以前自分が使っていた機種がみえたもんですから。」
「サタケを?君も星をみるんだ?」
「今のような星空になるまえはよく」
「名前は」
「李シェイシュンです」
「李くん」
「はい」
「どうだい?本物の星が、みたくないか?」
「ええ?」
「サタケは、日本国内のメーカーとしては後発だが
安価で非常に質の高いレンズを採用していた。
ML800だと倍率に限界があるけど
バローレンズはつかっていた?」
「いえ、相性のいいものだと高価だったので」
「そうか、ああ10年ぶりに念願がかなうわけだ」
「あの、何をしているんですか」
「決まってるじゃないか。星をみるんだよ」
「あの空は偽物だというだけで、
君はあきらめるのかい?
僕はいやだね。
この空があらわれてから人生のすべてが狂ったんだ。
でもこの習慣だけはどんなことがあってもかえるつもりはない。
君もみてごらん」
黒が望遠鏡をのぞくと何もみえませんでした。
「何もみえません」
「すべてを忘れるんだ。
月がきえてしまったことも
成層圏より遠くにとんだロケットが
すべて消息不明になった事件も
信じるんだ。
この星空が、かつて自分たちがみていた星空なんだって。」
黒がもう一度望遠鏡をのぞくとびっくり。星がみえました。
「どうして?!さっきまでは何も」
「ここはゲートの中だ。
おこりえないことがおこるってのが
現状、僕に出せる精一杯の答えだ。
学者としてはあまりにお粗末だよね。
ただ君が今経験したことはこの星の未来におこりうる、
ひとつの可能性を切り開いたと断言できる。
李くん、もし世界中の人間がぼくらと同じ経験をしたら
どうなると思う?
僕はね、そのときこそ、本当の星空を
取り戻せる気がしてならないんだ。
正直な人だな、君は。
そんなことありっこないって顔してるよ。
まあいいさ。
でもいつかは君も、ぼくらにくわわってくれ。
といってもまだ今は僕と妹しかいないけど」
「妹?」
「ああ、今は体を動かすこともできないけれど
でもいつかきっと、この偽りの空を消して
本物の宇宙へつれてってやりたいと思ってる。
それが僕の夢だよ」
「その夢、かなうといいですね」
「ああ」
空をみあげる二人。
汚く食べ散らかしたトレイ。
食堂でをうつろな目をしているカリーナ。
「ここ、いいですか」
と黒がすわります。
「もう、大丈夫なんですか」
「なくしたものがみえる・・。二人も三人もあっちこっちに。
あたしきめた。ここを出る」
「出るってどうやって」
「あの男にあれをわたせば、きっと」
いきなりテーブルをドン!とたたき
「だからあんたには関係ないでしょ!
いつまであたしといるつもり?!
あんたはもう死んだの!
国を裏切ろうとママを裏切ろうととやかく言われる筋合いはない!
今のあたしは、今のあたしだけのもの!」
と叫んで走っていってしまうカリーナ。
幻覚?驚いて見送る黒のそばにニックが。
「あそこまでいくと社会復帰もむずかしいかもしれない」
「でも本人はここからでるつもりのようです」
「ひとつきをまたずに?どうやって?」
「さあ、詳しいことは僕にも」
「そう。心配だね」
そのやりとりを厳しい目でみている清掃員のチーフ。
望遠鏡のそばでなにかしているカリーナ。
そこに入ってきた誰かに殺されました。
目と望遠鏡のレンズが青くひかり
男はカリーナの靴をわざわざひっくりかえしてきちんと並べた?
殺人事件のため封鎖された研究室。
「何があったんですか?」
「殺されたんだってさ、カリーナっていう頭のおかしい女」
「防犯カメラは故障だって」
「それはたしかなのか」
「はい、この目でしかと見ました。
あいつです」
と黒を指さす清掃員チーフ。
「ええ?」
頭に機械をとりつけられ取り調べをうける黒。
「君たちは大変親しかったそうじゃないか。
ここではありえないと思うことがまりにも多くおこる。
たとえば知り合ったばかりの男女が痴情のもつれで
人を殺すというようなことが。
彼女は殺される前に君に何かを話さなかったか?
「何も」
うそはついていないと検査にでて、解放された黒が
ふらふらと部屋をでるとそこにはミーナ。
「やつから目を離すな」
「わかりました!」と答える清掃員チーフ。
「はい、私です」取り調べしていた施設員は誰かと電話。
ミーナと黒。
「本当に、あなたじゃないんですか?」
「はい。殺す必要がない」
「必要なんですか。あなた方、契約者にはそれが」
「話はそれだけだ。用はない」
「あの、もしかして、怒ったんですか?
ごめんなさい。私、驚きました。
契約者って感情をなくした人たちだとばかり。
でも、あなたじゃないとすれば、いったい誰が彼女を。
また私、すみません。
これは私の仕事じゃありませんね」
「あれこれ推理するのはかまわん。
ただ、絶対に一人では動くな。
このまま研究を続けたければ。
わかったな」
「はい」
ミーナは顔を赤らめています。。。。
黒は別に女たらしモード発動してないのに。
さっきの施設員。
「殺された女は、CIAからおくりこまれた運び屋でした。
流星のかけらをわれわれに渡す代わりに
ゲート施設からの解放を求めて、
いえ、残念ながら隠し場所については何も。
わかっております。全力を尽くします。」
イライラとして机をたたく男。
館内放送が流れます。
「これより第三ブロック セルゲイチーム主催の
探査カメラによる域内(?)検査を開始します。
該当するIDの方は第二室までおこしください」
セルゲイの部屋に集められた清掃員たちの中には黒も。
「ここではひとつの事象に対して
観測する人間が異なれば
観測する結果も異なる。
君たちにきてもらったのは
できるだけ多くの観測結果をしるためだ。」
「取り調べ、たいへんだったね」と黒の肩に手をおくニック。
「ニックさん」
「わかるよ。僕もひどい目にあわされた。
大丈夫だよ、僕は味方だ。
君は人を殺せるような人間じゃない」
それは大きな誤解です。
「時間だ。でははじめてくれ」
頭にきかいをつけられている清掃員たち。
「探査カメラ、移動を開始しています」
無人の道をすすむカメラ。
読み上げているのはミーナ。
「まもなく千代田区外神田三丁目を抜け中央通りにさしかかります」
「そこでとめろ。
その車の先によれるか?」
「ああ〜〜」と声があがります。
そこには巨大な穴。
「また地図をかきかえる必要があるな。
戻って西側のルートをいってくれ」
探索ロボットはUターン。
黒、いきなり顔に変化が。
何かをみて驚きおびえているみたい。
モニターの中に血を流した少女・・。
「見たか」
「はい。たしかに」
「そこだ。そこからもう一度。
スロー再生。そこだ!」
車の一部が光っています。
「ランセルノプト(?)放射光?」とミーナ。
「やれやれ。こいつは」とニック。
「流星のかけらか」とセルゲイ。
黒の見た幻覚は妹?
予告でかわいらしい昔の黒と妹がうつっていました。
ゲートのそばにいると契約者はやばいようですが
どうなるのか。
それにしても黄は黒が、というより
契約者がとことんきらいなようですね。
キャスト
黒 (ヘイ)(CV:木内秀信)
銀 (イン) (CV:福圓美里)
黄 (ホァン)(CV:池田 勝)
猫(マオ)(CV:沢木郁也)
霧原未咲(CV:水樹奈々)
オープニングテーマ
「HOWLING」 abingdon boys school

HOWLING
abingdon boys school
エンディングテーマ
「ツキアカリ」 Rie fu

ツキアカリ
Rie fu

【完全生産限定版】DARKER THAN BLACK-黒の契約者- 1
隣の席の女性から話し掛けられます。
「あれ、信じてる?都市伝説」
「え?」
「ゲートの中では失ったものを取り戻すことができる。
だが相応の対価を支払わなければならない。
「対価ってなんだろう」
「さあ」
「全然信じてないでしょ。」
黒、笑ってみせます。
「実はあたしも。
カリーナ・モク。北京大3年」
「李シェイシュンです」
「よろしく」
そのあと建物の入り口、いうか道がみえ驚いて、みあげるみんな。
「思ったよりでかい。」
バスは中へはいっていきました。
入り口を見つめる黒。
MRIみたいな機械に心電図検査の器具までとりつけられて
はいっていた黒。どうも検査中のようです。
いつもの公園で黄とマオと密談した会話を思い出しています。
「パンドラの研究室へ潜入しろ」と黄。
「本気でいってるのか。
あそこはゲートのすぐ近くだ。
契約者がホットスポットに近づけば暴走する危険もある」とマオ。
「かもしれねえ。」
「それに何より、最初のセキュリティをクリアできるとは思えない
「だが組織は本気だ」
「何をしろっていうんだ」
「回収だ」
「回収?」
「二週間前、研究施設で爆発事故があった。
巻き添えをくって警備員二人が死亡。
事件を調査したパンドラは、電気系統のトラブルによる
設備事故として処理した。
だが数日前、CIAにもぐっているスパイから
爆発事故は流星のかけらというゲート内物質を奪うため
故意に引き起こされたものだと判明した」
「まだそいつは壁の外に持ち出されてないんだな?」
「組織はそうみている」
「回収した後はどうする」と黒。
「おまえがかわりにもちだすんだよ、
心配すんな」
とマッチ箱を渡す黄。
その中には何か光るものが入っていますが。
「おまえは言われたとおりにやってりゃいいんだよ。
いつものとおりにな」
今度は頭に何かかぶせられて検査を受ける黒。
「自分は忍耐強いほうだと思いますか」
「いいえ」
「UFOを見たことがありますか」
「いいえ」
「神の存在を信じますか」
「いいえ」
「契約者を知っていますか」
「いいえ」
黒の耳のあたりでなにか光ったような。
李くん、合格。
ほかのひとたちと並んでまっていると
隣にいたカリーナが何かをみて驚いているようす。
「あの〜どうかしましたか?」
「はっ。べ、べつに、はっ」
「あの〜、やっぱり」
「何でもないって言ってるでしょう!」
声を荒げるカリーナにみんなの視線もあつまります。
「すいません」とあやまる黒。
「何か?」とそこへ施設の人たちがやってきました。
「なんでもありません」
「次!」とよばれてすすみでたカリーナの手をつかみ
「いっしょにきてもらおう」と拘束。
「いや!」と抵抗するカリーナをショック銃(?)で失神させ
「もう一度検査部へまわせ」というと
そのままカリーナはひきずられていきました。
「次!」
そちらに気をとられている黒も「ん?」と顔をみられ
「はい」とあわてて前へ。
そのままチェックおわったようです。
みんな清掃員になるんだったようで。
「ここじゃ幽霊などめずらしくもない。
あったはずのものが消え、なかったはずのものがあらわれる。
幻聴の類は日常茶飯事だ。
いちいち取り乱していては、仕事にならん。
それでなくても、ここは世界有数の学者さんたちが
日夜超常現象を解明すべく、研究にはげんでおられる。
それらの方々に最高の環境を提供する我々の仕事もまた容易ではない。
それにどうあがいても、
諸君は今日から一か月ここからでることはできない。
たとえ、しんだとしてもな。
わかったら、返事は?!」
「はいっ!」
「ここが第一ブロックだ。
われわれが担当するブロックの中で最も重要な区域でもある。
通常ここは研究がおこなわれていない深夜に作業を行う」
研究室の中にたくさん望遠鏡がおいてあるのをみつめる黒。
「おいそこ!きいてるのか?!」
「あ、はい、すいません」
「あの部屋は掃除しなくていい」
「え、どうしてですか」
「あの部屋の主がうるせんだよ」
「君たち」とそこに白衣の研究者が。
「あ、これはセルゲイ主任!
どかんか!」
と黒をおしのけて入口をあける清掃員のチーフ。
主任のあとにつづく女性が黒にぶつかって
書類をぶちまけてしまいました。
「あ」
「このバカ!どこみてんだよ!
どうもすみません。
何ぼーっとしてる、早く拾え!」
「あ、はい・・」
「先いくぞ」と主任は中へ。
「は、はい」と書類を拾う女性。
「あ、たいへん。。。ほんとにすみませんでした。
お怪我はありませんでしたか」
「はい。では」といってしまう女性。
「すいません」と謝る黒。
「いくぞ!」といくチーフ。
黒がポケットから取り出したメモには
「1時間後A-3備品室で」というメッセージ。
そして1時間後。
「どうして俺だとわかった」
「清掃局に配属されることはきいていましたから」
「ほかに組織の人間がいるのか」
「います。あったことはありませんけど」
「そうか」
「あの、最初にいっておきたいんですけど
私をあてにしないでください。
ここで研究できると知って組織に協力しただけで
この仕事は初めてなんです。
二年間何もなかったのに突然こんな」
「安心しろ。あてにはしない。
それより流星のかけらについてききたい」
「たとえばどんなことを?」
「知ってることを全部だ」
「実はまだ詳しいことはわかっていません。
ただ消失前の南米でも同様の物質が確認されており
そのときのデータからゲートの謎を解明する上で
非常に有益なものだと考えられています。
CIAが何を目的にそれを盗み出したのか
そこまではまだ・・・。
あ、これは私の仕事じゃありませんね。
失礼しました。
また何かありましたら連絡いたします」
いったん去っていってまたもどってきた女性。
「申し遅れました。
私、ミーナ・カンダスワミと申します。
よろしく。
あとそのシール。それあんまり意味ありませんよ。
契約者を見抜く方法は、実はないんですから」
耳の近くにはってあったシールをはがす黒。
これがさっきマッチ箱に入っていたやつですね。
黒は昼間みかけた望遠鏡がいっぱいある部屋に。
手をかけようとしたときに声が。
その部屋の主任?ニック。
「さわらないでくれ。
まだ実験の途中なんだ。
ここの清掃はいいといっておいてたはずなんだけどな。」
「すいません。以前自分が使っていた機種がみえたもんですから。」
「サタケを?君も星をみるんだ?」
「今のような星空になるまえはよく」
「名前は」
「李シェイシュンです」
「李くん」
「はい」
「どうだい?本物の星が、みたくないか?」
「ええ?」
「サタケは、日本国内のメーカーとしては後発だが
安価で非常に質の高いレンズを採用していた。
ML800だと倍率に限界があるけど
バローレンズはつかっていた?」
「いえ、相性のいいものだと高価だったので」
「そうか、ああ10年ぶりに念願がかなうわけだ」
「あの、何をしているんですか」
「決まってるじゃないか。星をみるんだよ」
「あの空は偽物だというだけで、
君はあきらめるのかい?
僕はいやだね。
この空があらわれてから人生のすべてが狂ったんだ。
でもこの習慣だけはどんなことがあってもかえるつもりはない。
君もみてごらん」
黒が望遠鏡をのぞくと何もみえませんでした。
「何もみえません」
「すべてを忘れるんだ。
月がきえてしまったことも
成層圏より遠くにとんだロケットが
すべて消息不明になった事件も
信じるんだ。
この星空が、かつて自分たちがみていた星空なんだって。」
黒がもう一度望遠鏡をのぞくとびっくり。星がみえました。
「どうして?!さっきまでは何も」
「ここはゲートの中だ。
おこりえないことがおこるってのが
現状、僕に出せる精一杯の答えだ。
学者としてはあまりにお粗末だよね。
ただ君が今経験したことはこの星の未来におこりうる、
ひとつの可能性を切り開いたと断言できる。
李くん、もし世界中の人間がぼくらと同じ経験をしたら
どうなると思う?
僕はね、そのときこそ、本当の星空を
取り戻せる気がしてならないんだ。
正直な人だな、君は。
そんなことありっこないって顔してるよ。
まあいいさ。
でもいつかは君も、ぼくらにくわわってくれ。
といってもまだ今は僕と妹しかいないけど」
「妹?」
「ああ、今は体を動かすこともできないけれど
でもいつかきっと、この偽りの空を消して
本物の宇宙へつれてってやりたいと思ってる。
それが僕の夢だよ」
「その夢、かなうといいですね」
「ああ」
空をみあげる二人。
汚く食べ散らかしたトレイ。
食堂でをうつろな目をしているカリーナ。
「ここ、いいですか」
と黒がすわります。
「もう、大丈夫なんですか」
「なくしたものがみえる・・。二人も三人もあっちこっちに。
あたしきめた。ここを出る」
「出るってどうやって」
「あの男にあれをわたせば、きっと」
いきなりテーブルをドン!とたたき
「だからあんたには関係ないでしょ!
いつまであたしといるつもり?!
あんたはもう死んだの!
国を裏切ろうとママを裏切ろうととやかく言われる筋合いはない!
今のあたしは、今のあたしだけのもの!」
と叫んで走っていってしまうカリーナ。
幻覚?驚いて見送る黒のそばにニックが。
「あそこまでいくと社会復帰もむずかしいかもしれない」
「でも本人はここからでるつもりのようです」
「ひとつきをまたずに?どうやって?」
「さあ、詳しいことは僕にも」
「そう。心配だね」
そのやりとりを厳しい目でみている清掃員のチーフ。
望遠鏡のそばでなにかしているカリーナ。
そこに入ってきた誰かに殺されました。
目と望遠鏡のレンズが青くひかり
男はカリーナの靴をわざわざひっくりかえしてきちんと並べた?
殺人事件のため封鎖された研究室。
「何があったんですか?」
「殺されたんだってさ、カリーナっていう頭のおかしい女」
「防犯カメラは故障だって」
「それはたしかなのか」
「はい、この目でしかと見ました。
あいつです」
と黒を指さす清掃員チーフ。
「ええ?」
頭に機械をとりつけられ取り調べをうける黒。
「君たちは大変親しかったそうじゃないか。
ここではありえないと思うことがまりにも多くおこる。
たとえば知り合ったばかりの男女が痴情のもつれで
人を殺すというようなことが。
彼女は殺される前に君に何かを話さなかったか?
「何も」
うそはついていないと検査にでて、解放された黒が
ふらふらと部屋をでるとそこにはミーナ。
「やつから目を離すな」
「わかりました!」と答える清掃員チーフ。
「はい、私です」取り調べしていた施設員は誰かと電話。
ミーナと黒。
「本当に、あなたじゃないんですか?」
「はい。殺す必要がない」
「必要なんですか。あなた方、契約者にはそれが」
「話はそれだけだ。用はない」
「あの、もしかして、怒ったんですか?
ごめんなさい。私、驚きました。
契約者って感情をなくした人たちだとばかり。
でも、あなたじゃないとすれば、いったい誰が彼女を。
また私、すみません。
これは私の仕事じゃありませんね」
「あれこれ推理するのはかまわん。
ただ、絶対に一人では動くな。
このまま研究を続けたければ。
わかったな」
「はい」
ミーナは顔を赤らめています。。。。
黒は別に女たらしモード発動してないのに。
さっきの施設員。
「殺された女は、CIAからおくりこまれた運び屋でした。
流星のかけらをわれわれに渡す代わりに
ゲート施設からの解放を求めて、
いえ、残念ながら隠し場所については何も。
わかっております。全力を尽くします。」
イライラとして机をたたく男。
館内放送が流れます。
「これより第三ブロック セルゲイチーム主催の
探査カメラによる域内(?)検査を開始します。
該当するIDの方は第二室までおこしください」
セルゲイの部屋に集められた清掃員たちの中には黒も。
「ここではひとつの事象に対して
観測する人間が異なれば
観測する結果も異なる。
君たちにきてもらったのは
できるだけ多くの観測結果をしるためだ。」
「取り調べ、たいへんだったね」と黒の肩に手をおくニック。
「ニックさん」
「わかるよ。僕もひどい目にあわされた。
大丈夫だよ、僕は味方だ。
君は人を殺せるような人間じゃない」
それは大きな誤解です。
「時間だ。でははじめてくれ」
頭にきかいをつけられている清掃員たち。
「探査カメラ、移動を開始しています」
無人の道をすすむカメラ。
読み上げているのはミーナ。
「まもなく千代田区外神田三丁目を抜け中央通りにさしかかります」
「そこでとめろ。
その車の先によれるか?」
「ああ〜〜」と声があがります。
そこには巨大な穴。
「また地図をかきかえる必要があるな。
戻って西側のルートをいってくれ」
探索ロボットはUターン。
黒、いきなり顔に変化が。
何かをみて驚きおびえているみたい。
モニターの中に血を流した少女・・。
「見たか」
「はい。たしかに」
「そこだ。そこからもう一度。
スロー再生。そこだ!」
車の一部が光っています。
「ランセルノプト(?)放射光?」とミーナ。
「やれやれ。こいつは」とニック。
「流星のかけらか」とセルゲイ。
黒の見た幻覚は妹?
予告でかわいらしい昔の黒と妹がうつっていました。
ゲートのそばにいると契約者はやばいようですが
どうなるのか。
それにしても黄は黒が、というより
契約者がとことんきらいなようですね。
キャスト
黒 (ヘイ)(CV:木内秀信)
銀 (イン) (CV:福圓美里)
黄 (ホァン)(CV:池田 勝)
猫(マオ)(CV:沢木郁也)
霧原未咲(CV:水樹奈々)
オープニングテーマ
「HOWLING」 abingdon boys school

HOWLING
abingdon boys school
エンディングテーマ
「ツキアカリ」 Rie fu

ツキアカリ
Rie fu

【完全生産限定版】DARKER THAN BLACK-黒の契約者- 1





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