2007.08.03 Friday
DARKER THAN BLACK 黒の契約者第18話 「掃きだめでラブソングを歌う…後編」
バイクの手入れをする若き日の一橋。
そばにたつ日傘をさした美少女に微笑みかけます。
それは夢。
電話の音で目をさましました。
「俺だ。そうか。よくやった」
電話をきります。
「戦争のはじまりだ」
中澤組の親分と幹部は、
一橋のヒットマンにより殺されました。
黒のアパートにドールをつれてやってきた健児。
「どうしてうちに」
「すいません!組関係以外の知り合いって李さんしかいなくて」
「どういうもんなのかわかってるのか」
「兄貴は商品だって」
「それを知ってて、どうしてつれてきたんだ?!」
「惚れちまったんすよ!
こいつを幸せにするってきめたんす!」
「どうやって」
「どうやってって・・それはその・・」
健児はドールをみますが無表情。
「どうにかするっす!
なんすか。何おこってるんすか」
「組はどうする」
「抜けるしかないっす。兄貴も怒ってるだろうし
俺、こいつといっしょに東京から逃げるっす」
「そんなことできるわけがない」
「やってみなきゃわからないじゃないすか!!
そりゃ俺はバカっすよ。
世の中わかんないことだらけだ。
でもこれだけはわかるっす。
あそこにいたらこいつは幸せになれない、絶対に」
「おまえも何もわかってない」
黒は部屋からでていきました。
キャバレーの支配人から事情をきく一橋たち。
「健児にやられただと?」
「はい」
「人形を健児がつれて逃げたってのか」
「おそらく」
「あのガキ、この大事なときに」
「どうします?」
「客には少し待ってもらえ。
場合によっちゃ色をつけてもいいと伝えろ」
「しかし」
机ごと舎弟をけりとばす一橋。
「なんのために親父をやったと思ってる?
混乱が収まる前にどれだけ幹部連中をてなづけられるかで
勝負は決まるんだ!
金がいるんだよ。
わかったら行け!」
「はい!」
「いいか、てめえら!
ふたりをすぐに探し出せ!
女には傷をつけるな。
男は殺してもいい」
「おっす!」
ショッピングを楽しむ香那美とつきあわされている未咲。
「あ、あのセーターかわいくない?」
「ちょっと、まだ買う気?もう・・」
未咲は女性用下着を選んでいる黒の後姿をみて
先日見た黒の姿を思い出します。
「BK201?」
黒の背中に何かをつきつけ
「動くな。ゆっくりとこっちをむいて」
というと黒、素直にこちらを向きました。
「李くん?!」
「あ、霧原さん!お久しぶりです」
「ほんとお久しぶり。元気だった?」
李くんが手にしているブラジャーをみて不審がる未咲。
「あ、ああ・・」
そこへ香那美が戻ってきました。
「誰?」
「ええと、何と説明していいか」と未咲。
「そうですね」と李くん。
「ふ〜〜〜ん。いいよ!きかないから」
「ちょっと!誤解しないで」
レジをすます李くんを盗み見する香那美と未咲。
「彼女に服のプレゼントっていうならわかるけど
ふつう下着や靴にかつらまでいっしょにおくるかなあ?」
「何?嫉妬?」
「だからぁ!」
「はいはい。でもプレゼントってきめつけることもないんじゃない?」
そこへやってきた李くん。
「ありがとうございました。選ぶの手伝ってもらっちゃって」
「李くん。それってまさか自分用?」
「はあ?」
「バカ」と未咲。
「ち、ちがいますよ。
これは友達に頼まれたんです。
彼女へのプレゼントをみつくろってくれって。
どうしても時間がつくれないから」
「え・・あ、そう。そうだよね」ひきつった笑顔の未咲。
「じゃあ、僕はこれで失礼します」
李くんはいってしまいました。
「よかったね。彼女へのプレゼントじゃなくて」
「しつこい」
「そ〜お?だって彼を見る目、普通じゃなかったよ〜」
「それは」
会釈して去っていく李くん。
アパートへ戻る黒。
「李さん!帰ってきてくれたんですね!」
「ここは俺の部屋だ」
「なんすか?」
「着替えだ」
「え」
「あんなかっこうで逃げるわけにはいかないだろう」
「李さん・・ありがとうございますっ!」
そのとき黒は銀がきているのにきづき驚きます。
「おまえ、どうして?」
「李さんの彼女っすか。
なんか黙って部屋にはいってきたんすけど」
「俺を監視していたのか。黄の指示か。
じゃ、どうして?」
「黒、いつもと違った」
「どうかしましたか?」
「きがえさせてやってくれ」
銀はドールに問いかけます。
「いいの?あの人で」
ドールは目を見開きますあ答えず。
着替えの間外にでる黒と健児。
「すいません。いろいろ迷惑かけちゃって」
「本気なのか」
「もちろんっす」
「いつくるかわからない追っ手に脅え
一か所にとどまることもできず
一生逃げ続けることになるんだぞ」
「覚悟してます」
「金はどうする。住むところは?
運よく仕事を見つけたとしても、働いてる間
あの子はどうする?ひとりじゃ用もたせないんだぞ」
「なんとかするっす」
「どうしてあの子なんだ」
「え?」
「言葉も意志も通じない。そんな相手にどうして」
黒にみつめられて答えられずに目をそらす健児。
そのときアパートの住人アイリーンが出勤するのをみて
声をかける健児。
「ちわっす!」
「あ〜ら、またきてたんだ」
「おめかししてますね〜」
「仕事だからねえ。こうみえても飲んでばっかりじゃないんだから」
「いってらっしゃ〜い」
手をふって見送る健児。
「李さん。アイリーンがどうして日本にいるか知ってますか。
故郷に残した弟や妹のために金を稼ぎにきてるんです。
自分はまともに学校にいけなかったから
せめて弟たちにはって
「それは血のつながった家族のためだからできることだ」
「俺はその血のつながった親に捨てられました。
アイリーンだけじゃないっすよ。
ルイスも?もバボン?も
いや、世の中みんななんかのために
がんばってんじゃないんすかね。
李さんだってあるでしょ。
理屈や計算を抜きにしてまもりたいもの。
ははっ。すいません。偉そうなこといっちまって。
でも惚れちまったもんはしかたないっすよ」
銀がドアをあけると服をきたドールがたっていました。
それをみてまた見惚れる健児。
「駅までだ」
「え?」
「新宿駅までみおくってやる」
「李さん・・」
新宿駅で切符を買い求める健児。
「一番早く出る特急だ!
行き先はどこでもいい!
つかすぐ乗れるやつ2枚だ!」
「は、はい。一番早い出発ですと松本行きですが」
「それでいい!」
「健児。行くぞ」
「あ、お客さん、おつり!」
追手が駅にもうはっていました。
「待てこらぁ!」
「よせ。おまえらは連中を追え。
俺は一橋さんに連絡する。」
「うっす」
ホームへ急ぐ健児たち。
「ふたりで先にいけ」
「李さんは」
「なんとかする」
とふたりをエレベーターにおしこむ黒。
「李さん!」
「行くぞ。銀」
追手がエレベーターまでやってきました。
「女だけかよ、ほかの連中はどこいった?!」
銀が上を指さすと、上から黒がふってきました。
ポリバケツとダンボールで男たちを足止め。
男は発砲しますが黒と銀は逃げます。
「待て」
非常階段へでて鍵をしめる黒。
「大丈夫か」
うなづく銀。
「よし」
健児とドールは地下駐車場を走ります。
「よし、なんとか」
と思ったら発進してきた車に健児がはねられました。
車から降りてきたのは一橋。
「とびだしちゃあぶねえぞ、健児」
「あ、兄貴・・」
車は走り去り
そこへやってきた銀と黒に
「小僧とドールならつれていかれたぜ」
というマオ。
「いつから見ていた」
「ひきどきだろう。
小僧は殺され、ドールは売られる。
そうすりゃやつら、次はおまえの口をふさぎにくる。
任務の続行はもはや不可能だ。
おまえらも早く姿を消したほうがいい。
これ以上小僧に肩入れすると、
今度は組織への反逆ととられかねないぜ」
「黄に報告する気か?」
「やめてくれ!そんなことして何の得になる?
ただのひまつぶしだよ。
おまえを見てると飽きないからな」
一橋はそのまま取引に。
「お待たせしてもうしわけない。
ええ。こちらの不手際ですから。勉強させてもらいますよ。
これからもどうぞごひいきに」
トランクの中でさわぐ健児。
「くそ!あけやがれ!
「すぐにあけてやるさ。
そのときがおまえの最後だがな」
銀はドールの光をみつけます。
「あのドールの観測霊か」と黒。
「俺たちをさぐってるのか?」とマオ。
「ちがう。よんでる。
健児 殺される。助けてっていってる」
「なに?」
「ドールが自分の意志で観測霊をとばしてるってのか?
信じられない。これは罠だ。
ヤクザがドールにやらせているのに違いない。
そうでもなきゃ・・」
「おまえはどう思う?おまえはどうだ?
俺の様子がおかしいといったな。
どうしてそう思った?
場所をききだせ」
銀の手をひいて走りだす黒。
「ほんと、飽きさせないやつ」とマオ。
拷問をうける健児。
「バカなことをしたな。健児。
こんな人形のために命を捨てるなんてよ」
「何いってんすか、兄貴・・
ものじゃないっす。女の子っすよ。
人形じゃないっす」
「いつまでもねぼけたこといってんじゃねえよ!」
「俺はこいつに命をかけるってきめたんす。
この気持さえあれば、なんだってやってみせます」
「だったらここから抜け出して見せろ」
「兄貴、何いらついてんすか?」
「何?」
「昔、兄貴がいったんじゃないすか。わすれたすか」
そのとき見張りが倒され黒が乗り込んできました。
銃撃をさけますが、一橋に拳銃をつきつけられる黒。
それをからだごとぶつかって阻止しようとする健児ですが
あっさり倒されます。でも黒が後ろから一橋を襲い
今度は一橋に銃をつきつける健児。
「撃てよ」
「兄貴、立って下さい。
車へ。おねがいします」
車に乗り込む一橋。
「李さん、俺のバイク、もらってくれませんか。
大切にしてくださいよ」
「ああ」
一橋は運転席へ。後部座席から銃をかまえる健児。
「どこへいけばいいんだ」
「新宿駅まで」
「わかった」
「おまえを後ろに乗せるのは二回目だな」
「そうっすね」
「前は、単車だったがな」
一橋の後ろにのせてもらう少年。
「あれが、おれがはじめてバイクにのった日です」
「はじめておまえにあた日でもあるな」
回想。
「いいか、単車ってのはな、ただの機械じゃねえんだぜ」
「え」
「かわいがってやれば、それにこたえてくれるのさ。
こいつは俺を裏切らねえ。
わかんねえか?わかんねえだろうなあ」
「わかるよ!」
「あっはは、わかるか。
いいか、坊主。
なんでもいい。命をかけて守るもんをみつけろ。
そうすりゃ世の中怖いもんなんざ何もねえ。
なんだってやれるようになるさ」
駅につきドールと降りる健児。
煙草をふかし微笑みながら見送る一橋。
そこへ黒がやってきました。
「なんで行かせた」
「なんのことだ?」
「あの銃にはもう弾は残ってなかった。
それはあんたも知ってたはずだ」
「気付かなかったな」
立ち去ろうとする黒に一橋はいいます。
「なあ、あんたには、
命をはってでも守りたいものってあるか。
俺にはねえんだ。
でもよ、昔はあったんだぜ」
「そうか」
一橋は通行人のふりをした男に刺され倒れました。
電車に乗ったふたり。
「なあ、いまさらだけど、別に俺といっしょにいなきゃいけないって
わけじゃないんだぜ。
俺が気にいらなきゃ、いつでも何もいわずに
いなくなってくれていいから」
ドールは健児の手に自分の手を重ね
健児が顔をあげるとドールがにっこり微笑んでいました。
黄とマオと黒。
「一橋が死んだ。組は大下ってのが引き継ぐことになりそうだ。」
「俺たちの任務はどうなる?」とマオ。
「一橋が死んで密売ルートも消えた。
任務はキャンセルだ」
「そうか」
「どうした?黒?」
「いや」
警察庁。部下から報告をきく未咲さん。
「ええ?BK201の反応があった?」
「え、ええ。微弱ですが」
「場所と時間は?」
「昨日の19時19分から数分間。
場所は特定されていませんが
新宿近辺とのことです」
「あの近くにやつがいたのか。
その時間に何かめぼしい事件は?」
「すこしあとになりますが
新宿南口で、暴力団の抗争とみられる発砲事件が発生。
組幹部が死亡しています」
「発砲事件?ほかには?」
「ほかには何も報告されていません」
「そうか。わかった。ありがとう」
『次はいつあらわれる。BK201』
大家さんをたずねる李くん。
「いつもすみません」
「気にすることないよ。これも大家の仕事さ」
李くんあての宅急便をあずかってくれていました。
「キリタンポ?」
「知らないのかい?秋田の料理だよ。
あのぼうず、秋田にいってるのかい?」
「ええ」
「ひとりぶんにしちゃ多いね」
「たぶんみんなのぶんもあるんだと思います」
「ふうん」
「これ、みんなにくばってください」
「な〜にいってんだい。自分でくばりなよ」
「え」
「何ボケた顔してんだい。
普通のことじゃないか、そんなの」
荷物をもって部屋のドアをノックする李くんでエンド。
めずらしくハッピーエンドでよかったです。
健児、てっきり死亡キャラだと思っていたのでびっくり。
まさか助かるとは。しかもドール連れで。
かわりに兄貴が死んじゃったけど。
荷物を送れるくらい生活も安定しているようで
ひと安心だけど、ドールは日常生活を普通に
(銀なみに)おくれるようになったのですね。
ドール感情はないといわれながら、今回のドールも
普通に感情あるではないですか。
表現力が乏しいだけで人を想う気持ちも
しっかりもちあわせているし。
黒は責任を問われなかったけど
ドールを奪うのが目的ではなくて
ルートをつぶすことだったから?
一橋は最後にいい人になったけど
どこで道を間違ったかなあ。。。
そして黒はこんな大家さんのもとでちゃんと暮らしていけると
いいのでしょうが、それは難しいことなんだろうなあ。
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「俺だ。そうか。よくやった」
電話をきります。
「戦争のはじまりだ」
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一橋のヒットマンにより殺されました。
黒のアパートにドールをつれてやってきた健児。
「どうしてうちに」
「すいません!組関係以外の知り合いって李さんしかいなくて」
「どういうもんなのかわかってるのか」
「兄貴は商品だって」
「それを知ってて、どうしてつれてきたんだ?!」
「惚れちまったんすよ!
こいつを幸せにするってきめたんす!」
「どうやって」
「どうやってって・・それはその・・」
健児はドールをみますが無表情。
「どうにかするっす!
なんすか。何おこってるんすか」
「組はどうする」
「抜けるしかないっす。兄貴も怒ってるだろうし
俺、こいつといっしょに東京から逃げるっす」
「そんなことできるわけがない」
「やってみなきゃわからないじゃないすか!!
そりゃ俺はバカっすよ。
世の中わかんないことだらけだ。
でもこれだけはわかるっす。
あそこにいたらこいつは幸せになれない、絶対に」
「おまえも何もわかってない」
黒は部屋からでていきました。
キャバレーの支配人から事情をきく一橋たち。
「健児にやられただと?」
「はい」
「人形を健児がつれて逃げたってのか」
「おそらく」
「あのガキ、この大事なときに」
「どうします?」
「客には少し待ってもらえ。
場合によっちゃ色をつけてもいいと伝えろ」
「しかし」
机ごと舎弟をけりとばす一橋。
「なんのために親父をやったと思ってる?
混乱が収まる前にどれだけ幹部連中をてなづけられるかで
勝負は決まるんだ!
金がいるんだよ。
わかったら行け!」
「はい!」
「いいか、てめえら!
ふたりをすぐに探し出せ!
女には傷をつけるな。
男は殺してもいい」
「おっす!」
ショッピングを楽しむ香那美とつきあわされている未咲。
「あ、あのセーターかわいくない?」
「ちょっと、まだ買う気?もう・・」
未咲は女性用下着を選んでいる黒の後姿をみて
先日見た黒の姿を思い出します。
「BK201?」
黒の背中に何かをつきつけ
「動くな。ゆっくりとこっちをむいて」
というと黒、素直にこちらを向きました。
「李くん?!」
「あ、霧原さん!お久しぶりです」
「ほんとお久しぶり。元気だった?」
李くんが手にしているブラジャーをみて不審がる未咲。
「あ、ああ・・」
そこへ香那美が戻ってきました。
「誰?」
「ええと、何と説明していいか」と未咲。
「そうですね」と李くん。
「ふ〜〜〜ん。いいよ!きかないから」
「ちょっと!誤解しないで」
レジをすます李くんを盗み見する香那美と未咲。
「彼女に服のプレゼントっていうならわかるけど
ふつう下着や靴にかつらまでいっしょにおくるかなあ?」
「何?嫉妬?」
「だからぁ!」
「はいはい。でもプレゼントってきめつけることもないんじゃない?」
そこへやってきた李くん。
「ありがとうございました。選ぶの手伝ってもらっちゃって」
「李くん。それってまさか自分用?」
「はあ?」
「バカ」と未咲。
「ち、ちがいますよ。
これは友達に頼まれたんです。
彼女へのプレゼントをみつくろってくれって。
どうしても時間がつくれないから」
「え・・あ、そう。そうだよね」ひきつった笑顔の未咲。
「じゃあ、僕はこれで失礼します」
李くんはいってしまいました。
「よかったね。彼女へのプレゼントじゃなくて」
「しつこい」
「そ〜お?だって彼を見る目、普通じゃなかったよ〜」
「それは」
会釈して去っていく李くん。
アパートへ戻る黒。
「李さん!帰ってきてくれたんですね!」
「ここは俺の部屋だ」
「なんすか?」
「着替えだ」
「え」
「あんなかっこうで逃げるわけにはいかないだろう」
「李さん・・ありがとうございますっ!」
そのとき黒は銀がきているのにきづき驚きます。
「おまえ、どうして?」
「李さんの彼女っすか。
なんか黙って部屋にはいってきたんすけど」
「俺を監視していたのか。黄の指示か。
じゃ、どうして?」
「黒、いつもと違った」
「どうかしましたか?」
「きがえさせてやってくれ」
銀はドールに問いかけます。
「いいの?あの人で」
ドールは目を見開きますあ答えず。
着替えの間外にでる黒と健児。
「すいません。いろいろ迷惑かけちゃって」
「本気なのか」
「もちろんっす」
「いつくるかわからない追っ手に脅え
一か所にとどまることもできず
一生逃げ続けることになるんだぞ」
「覚悟してます」
「金はどうする。住むところは?
運よく仕事を見つけたとしても、働いてる間
あの子はどうする?ひとりじゃ用もたせないんだぞ」
「なんとかするっす」
「どうしてあの子なんだ」
「え?」
「言葉も意志も通じない。そんな相手にどうして」
黒にみつめられて答えられずに目をそらす健児。
そのときアパートの住人アイリーンが出勤するのをみて
声をかける健児。
「ちわっす!」
「あ〜ら、またきてたんだ」
「おめかししてますね〜」
「仕事だからねえ。こうみえても飲んでばっかりじゃないんだから」
「いってらっしゃ〜い」
手をふって見送る健児。
「李さん。アイリーンがどうして日本にいるか知ってますか。
故郷に残した弟や妹のために金を稼ぎにきてるんです。
自分はまともに学校にいけなかったから
せめて弟たちにはって
「それは血のつながった家族のためだからできることだ」
「俺はその血のつながった親に捨てられました。
アイリーンだけじゃないっすよ。
ルイスも?もバボン?も
いや、世の中みんななんかのために
がんばってんじゃないんすかね。
李さんだってあるでしょ。
理屈や計算を抜きにしてまもりたいもの。
ははっ。すいません。偉そうなこといっちまって。
でも惚れちまったもんはしかたないっすよ」
銀がドアをあけると服をきたドールがたっていました。
それをみてまた見惚れる健児。
「駅までだ」
「え?」
「新宿駅までみおくってやる」
「李さん・・」
新宿駅で切符を買い求める健児。
「一番早く出る特急だ!
行き先はどこでもいい!
つかすぐ乗れるやつ2枚だ!」
「は、はい。一番早い出発ですと松本行きですが」
「それでいい!」
「健児。行くぞ」
「あ、お客さん、おつり!」
追手が駅にもうはっていました。
「待てこらぁ!」
「よせ。おまえらは連中を追え。
俺は一橋さんに連絡する。」
「うっす」
ホームへ急ぐ健児たち。
「ふたりで先にいけ」
「李さんは」
「なんとかする」
とふたりをエレベーターにおしこむ黒。
「李さん!」
「行くぞ。銀」
追手がエレベーターまでやってきました。
「女だけかよ、ほかの連中はどこいった?!」
銀が上を指さすと、上から黒がふってきました。
ポリバケツとダンボールで男たちを足止め。
男は発砲しますが黒と銀は逃げます。
「待て」
非常階段へでて鍵をしめる黒。
「大丈夫か」
うなづく銀。
「よし」
健児とドールは地下駐車場を走ります。
「よし、なんとか」
と思ったら発進してきた車に健児がはねられました。
車から降りてきたのは一橋。
「とびだしちゃあぶねえぞ、健児」
「あ、兄貴・・」
車は走り去り
そこへやってきた銀と黒に
「小僧とドールならつれていかれたぜ」
というマオ。
「いつから見ていた」
「ひきどきだろう。
小僧は殺され、ドールは売られる。
そうすりゃやつら、次はおまえの口をふさぎにくる。
任務の続行はもはや不可能だ。
おまえらも早く姿を消したほうがいい。
これ以上小僧に肩入れすると、
今度は組織への反逆ととられかねないぜ」
「黄に報告する気か?」
「やめてくれ!そんなことして何の得になる?
ただのひまつぶしだよ。
おまえを見てると飽きないからな」
一橋はそのまま取引に。
「お待たせしてもうしわけない。
ええ。こちらの不手際ですから。勉強させてもらいますよ。
これからもどうぞごひいきに」
トランクの中でさわぐ健児。
「くそ!あけやがれ!
「すぐにあけてやるさ。
そのときがおまえの最後だがな」
銀はドールの光をみつけます。
「あのドールの観測霊か」と黒。
「俺たちをさぐってるのか?」とマオ。
「ちがう。よんでる。
健児 殺される。助けてっていってる」
「なに?」
「ドールが自分の意志で観測霊をとばしてるってのか?
信じられない。これは罠だ。
ヤクザがドールにやらせているのに違いない。
そうでもなきゃ・・」
「おまえはどう思う?おまえはどうだ?
俺の様子がおかしいといったな。
どうしてそう思った?
場所をききだせ」
銀の手をひいて走りだす黒。
「ほんと、飽きさせないやつ」とマオ。
拷問をうける健児。
「バカなことをしたな。健児。
こんな人形のために命を捨てるなんてよ」
「何いってんすか、兄貴・・
ものじゃないっす。女の子っすよ。
人形じゃないっす」
「いつまでもねぼけたこといってんじゃねえよ!」
「俺はこいつに命をかけるってきめたんす。
この気持さえあれば、なんだってやってみせます」
「だったらここから抜け出して見せろ」
「兄貴、何いらついてんすか?」
「何?」
「昔、兄貴がいったんじゃないすか。わすれたすか」
そのとき見張りが倒され黒が乗り込んできました。
銃撃をさけますが、一橋に拳銃をつきつけられる黒。
それをからだごとぶつかって阻止しようとする健児ですが
あっさり倒されます。でも黒が後ろから一橋を襲い
今度は一橋に銃をつきつける健児。
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回想。
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「え」
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わかんねえか?わかんねえだろうなあ」
「わかるよ!」
「あっはは、わかるか。
いいか、坊主。
なんでもいい。命をかけて守るもんをみつけろ。
そうすりゃ世の中怖いもんなんざ何もねえ。
なんだってやれるようになるさ」
駅につきドールと降りる健児。
煙草をふかし微笑みながら見送る一橋。
そこへ黒がやってきました。
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「なんのことだ?」
「あの銃にはもう弾は残ってなかった。
それはあんたも知ってたはずだ」
「気付かなかったな」
立ち去ろうとする黒に一橋はいいます。
「なあ、あんたには、
命をはってでも守りたいものってあるか。
俺にはねえんだ。
でもよ、昔はあったんだぜ」
「そうか」
一橋は通行人のふりをした男に刺され倒れました。
電車に乗ったふたり。
「なあ、いまさらだけど、別に俺といっしょにいなきゃいけないって
わけじゃないんだぜ。
俺が気にいらなきゃ、いつでも何もいわずに
いなくなってくれていいから」
ドールは健児の手に自分の手を重ね
健児が顔をあげるとドールがにっこり微笑んでいました。
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「一橋が死んだ。組は大下ってのが引き継ぐことになりそうだ。」
「俺たちの任務はどうなる?」とマオ。
「一橋が死んで密売ルートも消えた。
任務はキャンセルだ」
「そうか」
「どうした?黒?」
「いや」
警察庁。部下から報告をきく未咲さん。
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「え、ええ。微弱ですが」
「場所と時間は?」
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場所は特定されていませんが
新宿近辺とのことです」
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その時間に何かめぼしい事件は?」
「すこしあとになりますが
新宿南口で、暴力団の抗争とみられる発砲事件が発生。
組幹部が死亡しています」
「発砲事件?ほかには?」
「ほかには何も報告されていません」
「そうか。わかった。ありがとう」
『次はいつあらわれる。BK201』
大家さんをたずねる李くん。
「いつもすみません」
「気にすることないよ。これも大家の仕事さ」
李くんあての宅急便をあずかってくれていました。
「キリタンポ?」
「知らないのかい?秋田の料理だよ。
あのぼうず、秋田にいってるのかい?」
「ええ」
「ひとりぶんにしちゃ多いね」
「たぶんみんなのぶんもあるんだと思います」
「ふうん」
「これ、みんなにくばってください」
「な〜にいってんだい。自分でくばりなよ」
「え」
「何ボケた顔してんだい。
普通のことじゃないか、そんなの」
荷物をもって部屋のドアをノックする李くんでエンド。
めずらしくハッピーエンドでよかったです。
健児、てっきり死亡キャラだと思っていたのでびっくり。
まさか助かるとは。しかもドール連れで。
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ひと安心だけど、ドールは日常生活を普通に
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普通に感情あるではないですか。
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HIGH and MIGHTY COLOR

【完全生産限定版】DARKER THAN BLACK-黒の契約者- 1

DARKER THAN BLACK-黒の契約者- Vol.2





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