2007.08.17 Friday
DARKER THAN BLACK 黒の契約者第20話 「あさき夢見し、酔いもせず…後編」
黒の前にあわられた黄。
「遅いぞ、呼び出したくせに。
上から命令がきた。教祖の殺害を、再度実行する。
まだある。とらえられた女の処分だ」
「使い捨てか」
「今度は失敗できねえ。俺がいく。
あす16時いつものところだ」
黄がいってしまったあとでマオがいいます。
「たしかにらしくないな。」
「まて、黒、実はな、俺のほうにも命令があった」
「命令?」
「正確には、俺とおまえにだ。
万が一、とらえられた女の処分ができなかったときには
黄をやれと」
教団に潜入するべくさぐるマオ。
「西側は完全にがらあきだ」
「わかった。警報がなったらたのむぜ」と黄。
黒の手引きで黄も中へ。
監視カメラをうまくさけ、監視員もたおして
志保子の監禁されている部屋へ。
志保子を助けおこし目をさまさせる黄。
「なんて顔してやがる。自白剤でもうたれたか。
忘れたとはいわせねえぜ、俺の顔を」
「あ・・・」
そのとき警報がなりひびきます。
「もう気づきやがったか。
教祖はどこにいる?教祖の居場所をおしえるんだ」
「教祖は、教団にはいない。
ここから200mほど上の北斜面に小さな廃村がある。
その一軒に。たぶん周囲に警護のものがいるからわかるはず」
教祖の家の前には銃をかまえた警護のものが2人。
そこへやってきた雨霧。
「俺だ」
「教祖様はおつかれです。あまり長くなりませんように」
「わかっている。ドール確保の念押しだけだ」
志保子と黄。
「行くぞ。黒が教祖にたどりつくまでに。
こっちが陽動する」
うなづく志保子。
ガスマスクをつけた黄と志保子は教団内を突破。
教祖のもとへいこうとした黒は雨霧に銃をむけられます。
「おまえか。黙ってひきさがるならもうこれ以上おわない。
アルマを殺しにきたのならこっちも無視ってわけにもいかないからな」
追ってからかくれる黄たち。
「宗教団体にしちゃ荒っぽいやつらがいるじゃないか」
と手榴弾を投げる黄。
能力をつかう志保子。
そのえぐい様子をみて驚く黄。
雨霧と黒。
「残念だが、おまえを殺すわけにはいかない。
アンバー許しがなければな。
彼女はおまえを仲間に誘いたいらしい。
光栄な話じゃないか。おとなしくきたらどうだ」
「断る!」
黒の攻撃をかわした雨霧に崩れた岩がぶつかります。
家の中から教祖の声。
「はいっておいで。そこにいるのはわかってるんだ。
別に罠じゃないさ。おはいり」
地面にすわりこんでゆでたまごを食べる雨霧。
そこへ仲間の女性がやってきます。
「おわないんですか?」
「ああ、もういい。」
「でも、教祖をねらってるんじゃ」
「ドールの移送が先だ。残りは別ルートでまかなう」
「決裂ですか、教祖との交渉」
「決裂もなにも、あれはダメだな。もう使えない」
といいながらゆで卵をほおばる雨霧。
「因果な対価だ。
コレステロールがたまってしょうがない」
車で逃げる黄と志保子。後部座席にはマオ。
「恐ろしい女だな。おまえは。ぞっとしたぜ。
さっきは、あの夜のことを思い出してな。
おまえが俺に近づいたのは、最初から計算づくだった。
俺と磯崎にあえて情報をさぐるために」
回想。飲み屋のカウンターに並んですわる黄と志保子。
「どうすんだ?おまえ」
「どうするって?」
「こんな形でずるずるとよう」
「あたしは別にかまわないけどねえ。
何かいってくる身うちもいないし。
ひょっとしてあれ?
身を固めたいとか考えてるの?」
「うっ・・ばか」
「だよね。そういうタイプじゃないもんね」
「タイプって問題じゃないだろ」
「そっか。職場の手前ってもんがあんだ」
「そんなんじゃねえ。
ああ、いや俺は、つらもこれだしよぉ、
ヤマをおってるときゃ帰らねえのもざらだし」
「いいよ」
「あ?」
「キヨッピーがあたしでいいんだったら、
すごく、嬉しいよ」
「う・・ばか」
「うふふ」
うかれて千鳥足で歩く黄。
「大丈夫?はじめて見たよ、キヨッピーが酔ったとこ。」
「ああ〜別によってなんかねえ〜よ」
階段にすわりこむ黄。
「ああ、ほら、危ないよ〜」
「危なかなんかねえよ、ほら、おまえもすわれ」
「もう。しょうがないなあ」
ならんですわるふたり。
「酔っぱらうほどうれしかった?」
「バカ野郎、酔ってるから言うんじゃねえぞ。
酔ってるけどよ」
「どっちだよ」
「いいな。いっしょに、なるぞ。
だますんじゃ、ねえぞ」
星空をみあげる志保子。
「キヨッピー、ききたいことがあるんだ」
回想おわり。
「なんでいまさら磯崎と俺が目にした写真のことなんかきくのかと
ぼんやり思った。正直、そっから先はおぼえちゃいねえ。
だが結局俺はしゃべっちまったようだな。
あれから何日かしておまえは俺の前から消えた。
なぜ磯崎を殺した。
磯崎の女房はな、政府に磯崎の記憶を消されたんだ。
磯崎に関する記憶をすっぽりとな。
わかるか?二度消されたんだ。磯崎は。
この世からも、愛する者の思い出の中からも。
すべておまえのせいでな」
「磯崎という男も、あんたの前では素性を偽っていた」
「なに?」
「あなたたちが探っていた不法入国者のグループは
今の教団の初期メンバーだった。
そして、磯崎も、裏でそのメンバーとつながっていた」
「なんだと?」
「あのときあなたたちがみつけた写真が、アルマの本当の姿だった」
教祖のもとへいく黒。
「おはいり」
ベッドに横たわる教祖。
「あのときの契約者だね」
再び志保子。
「磯崎はそれを握りつぶすために行動し
上司にわたすふりをして隠匿した」
「バカな」
「あの段階では、あなたと磯崎のどちらが
教団側のスパイか、把握できていなかった。
だから」
「だから、おれに、近づいた」
黒と教祖。教祖は老婆でした。
「それがおまえの本当の姿か」
「さあどうだったかね。
実をいえばよくわからなくなっているのさ。
私の対価はね、老化なんだよ」
「老化」
「変身するたびに老いていく。
そして、どうやらもう長くはなさそうだ」
車がとまり、マオに「みはってろ」というと
黄と志保子は隠れ家(?)へ。
「1時間だけ待つ。黒が戻るまで」
「戻らなければ?」
「もう一度俺が教団へいく。おまえを殺してからな。
あとひとつききたいことがある。
なぜ俺は記憶を消されずにすんだ?」
「それは・・」
といいかけて頭をおさえて苦しみだす志保子。
「どうした?」
「助けて・・っ」
「どうした?おい、志保子!志保子!」
「ひ・・い、いやぁぁぁ!」
教祖と黒。
「あんたはなぜ組織に利用されているんだい?
まあ組織がほっとてくれないか。
契約者の業ってものかねえ。
社会常識や良心といったものが消え
自分の能力を使うことにためらいがなくなる。
人を殺めるような力が多いから
殺人マシーンのように便利につかわれる。
人間さまのつごうのいいようにね。」
「契約者は人間じゃないとでも、
いうような口ぶりだ」
「少なくともあっちはそう思っている。
私はそういう業から契約者を
ときはなつためのよりどころとして
信仰を選んだ。最初は方便みたいなものだった。
隠れ蓑のためのね。
だけど、今はそれが正しいと思うようになった。
わかるかい?契約者と人間の違い」
「契約者には心がない」
「本当にそうだったかい?」
今までにであったものたちとの闘いを思い出す黒。
「契約者には、罪の意識がない」
「契約者であろうがなかろうが
罪を犯すものは犯す」
「能力のあるなし。それはあきらかにちがう」
「それはおまけみたいなもんさ。
能力なんかなくても、銃や刀があれば
人の命を奪うことはできる。
人間と契約者の一番の違いはその精神構造。
いわば合理的判断てやつだ。
人間の社会では常識や感情にとらわれず
利益だけを求められるやつが
成功するようにできてるだろ。
契約者ってのは案外、
そのシステムを勝ち抜く
進化の形かもしれないよ。」
「契約者は夢を見ない」
「私は見てきたよ。
契約者と人間をむすぶそのあるべき形を。
けどね、あたしだって
能力をつかって人を殺めたこともある。
それまでは対価が大きすぎるから
やりたくはなかった。
でもそのときからあえて
力を使い続けようと思ったのさ。
こういう具合にね」
力をつかってわかがえる教祖。
「繰り返し力を使えば、
老化という対価も繰り返される。
せめてもの償いになればと思ってね。
おかしいだろ。
契約者が償いなんて言葉を口にするのは。
どうやら、最後の対価を支払うときがきたようだ。
これで、解き放たれる、
私は、私の業から」
苦しそうな志保子と銃をつきつけたままの黄。
「皮肉な、対価でしょ。
しばらくの間だけ、人間らしい感受性が戻る、
だから、自分がしてることの意味が、恐ろしさが
理解できるようになる。
何かの罰みたいに」
「志保子」
黄にとりすがる志保子。
「怖い、よ」
黄も銃をもったまま志保子を抱きしめるか迷いますが
志保子をふりはらいます。
「だまされやしねえ!
もう、てめえの芝居にゃあ」
「だけど、何か半分くらいはほっとする。
怖いと思うことは、ふだんなら、ないから」
そこへやってきた黒。
「契約者にも、記憶はある。
でも、何か違う。
自分の記憶なのに、どこかつめたくて
だけど、あの夜だけは別。
あんたがいっしょになるっていってくれたあの夜の
記憶だけは・・虫の声、流れる川の音、
かわいて少しだけつめたかった夜の風、
輝いていた星。
あのとき、あたしは芝居をすることを忘れてた。
ただうれしかった。
幸福で残酷な記憶。
でも、ただひとつ、
あたしが感じることのできる
あんたとの記憶。
そのふたりの記憶が、
あんたの中から消えるのが怖かった。
記憶から消されたものは、
殺されたのとおんなじ。
そうはなしたくなかった」
「おまえなんだな、志保子。
俺の記憶が消されぬようはからったのは」
マオもやってきました。
「おい、まだなのか」
「うん。知りあいらしいな、その女と」
「関係ねえ」
「ミスったのはその女のせいか?」
「関係ねえって言ってるだろうが!」
「だったら・・」
「せかすな」
志保子に銃をむける黄。
「ふん、ざまあねえ。
これで俺とこいつを撃て」
と銃をわたそうとする黄。
「何いってるの?」
「うるせえ」
「案外、人間臭いところがあるんだな」
「契約者にいわれたかねえ」
「わかってるのか、黄。こいつも契約者なんだぞ」とマオ。
「へ。惚れたもんの弱みってやつよ。
早くしろ」
黄に銃をむけながら撃たない黒。
「黒。なんだよ?おまえ、まさか見逃すつもりじゃ。
冗談じゃないぞ。
この間のドールのときとはわけが違う。
やらなきゃこっちがやられるんだ」
「ああ。俺たちはいったいなんだ。
ただの組織のいぬか」
「バカなことを考えるな。
こいつと俺達とはしょせん違う!」
「契約者だとか人間だとかは、どうでもいいことだ。
俺たちは何度こいつに助けられた。
黄、組織に話せ。
彼女を脱出させた今、情報漏えいの心配はない。
殺す必要も」
「そうじゃねえ。これはペナルティなんだ」
「なに?」
「一度ミスった俺たちへのな。
組織はもちろん、俺と志保子との関係を知ってる。
知ってて命令してきたんだ」
「だったら逃げろ」
「何ぃ?」
「彼女といっしょに」
「ふ、ふざけんじゃねえぞ!
逃げられるわけがねえ。
おまえにだって組織の手が」
「あんたが心配することじゃない」
「し、しらないぞ!
俺は何もきいてねえからな!」
と姿をくらますマオ。
「いけるはずがない。
あたしもしょせん契約者だし。
また契約者としての感情が戻ってしまえば」
「あいにく、契約者とのつきあいも長いんでな。
自分と、こいつらとの違いも
ときどきわからなくなるくらい」
志保子をみてかすかな笑顔をみせる黄。
「逃げよう。ふたりで」
車で逃げるふたり。
「あの中に黒がいる。手はずをととのえる間、そこで待ってろ」
うなづいて車からおりる志保子。
屋根の上からみているマオ。
ドアを閉めるまえに何かに気づく志保子。
「どうした?」
「いえ」
港の倉庫に隠れて待つ志保子と黒。
「不思議なんだ。今は契約者の感情のはずなのに
何か、本当にうれしい。
そういうのってありなのかな」
「契約者だって、人間だろ」
「そうだよね。ありだよね。
それで充分」
「ん」
シャッターがあいて黄がはいってきました。
「30分後にボートがくる。埠頭のはずれだ。
移動するぞ」
外へでてあるきだそうとするふたり。
「キヨッピー」
志保子は力をつかい、黄は驚き倒れます。
走って行った志保子をおいかける黒。
黄がたちあがると、志保子はトラックにひかれていました。
「しらねえぞ!その女が、勝手にとびだしてきて!」
走り出すトラック。(それ、ひき逃げっていうんじゃ?)
「志保子!!
おい、しっかりしろ!」
志保子をかかえる黄。
しかし志保子はしゃべることなく、なくなってしまいました。
人影に気づく黒。
「気づいていたんだ。
組織の手がすでにまわっていた」
「そんなんじゃねえだろ。
なあ、黒。契約者は
自殺なんて考えたりしねえよな。
なあ、志保子。
もう、だますなよ」
降り出した雨。
磯崎の妻の店で飲んでいる黄。
「久野さん。久野さん」
「ああ?」
「どうしちゃったの?ぼーっとしちゃって」
「ちょっと夢を見てたみてえだ」
「ふ。酔った?もしかして」
「酔いてえな。できることなら」
ううううう、かわいそう。。。
契約者に感情がないなんて
番組制作者しか思ってないんじゃないの?
どうみても今までの契約者にもドールにも
感情がみられたと思うんですが。
黄の人生、さびしすぎる。
ここで逃亡が成功して黄がいなくなるわけには
いかないとはいえ、せめてこの先磯崎の奥さんと
仲良くなるとかいう話がないとつらいだけの
人生になってしまいそう。
志保子が強烈な印象だったからそれも無理かもしれないけど。
黄には暴言はかれまくりだったのに
黒もほんといいやつだし。。(マオもいいやつ!)
教祖の語っていた言葉はいろいろとおもうものがありましたが
進化の形にしては対価にくだらないものが多すぎ。
人間らしい感情がもどるというヘビーなものもあれば
ゆで卵をたべるだのビールを飲むだの
熱いミルクを飲むだの石をならべるだの
その差はいったいどこから。
若がえるアンバーはいいけどその反対の老化だったら
そりゃ女性は特につかいたくないでしょう。
教祖もある意味自殺にちかいと思いますが
それだって感情があるからこそ。
ゲストキャラがどれだけ死んでもそういう話なんだなと
それでおわりでしたが、黄とか主要キャラ絡みだと辛いな。
来週は放送休み。
次回は8月30日深夜1時35分から(関西)
覚醒ヒロイズム~THE HERO WITHOUT A“NAME”~(初回生産限定盤)(DVD付)
アンティック珈琲店
Dreams
HIGH and MIGHTY COLOR

【完全生産限定版】DARKER THAN BLACK-黒の契約者- 1

DARKER THAN BLACK-黒の契約者- Vol.2
「遅いぞ、呼び出したくせに。
上から命令がきた。教祖の殺害を、再度実行する。
まだある。とらえられた女の処分だ」
「使い捨てか」
「今度は失敗できねえ。俺がいく。
あす16時いつものところだ」
黄がいってしまったあとでマオがいいます。
「たしかにらしくないな。」
「まて、黒、実はな、俺のほうにも命令があった」
「命令?」
「正確には、俺とおまえにだ。
万が一、とらえられた女の処分ができなかったときには
黄をやれと」
教団に潜入するべくさぐるマオ。
「西側は完全にがらあきだ」
「わかった。警報がなったらたのむぜ」と黄。
黒の手引きで黄も中へ。
監視カメラをうまくさけ、監視員もたおして
志保子の監禁されている部屋へ。
志保子を助けおこし目をさまさせる黄。
「なんて顔してやがる。自白剤でもうたれたか。
忘れたとはいわせねえぜ、俺の顔を」
「あ・・・」
そのとき警報がなりひびきます。
「もう気づきやがったか。
教祖はどこにいる?教祖の居場所をおしえるんだ」
「教祖は、教団にはいない。
ここから200mほど上の北斜面に小さな廃村がある。
その一軒に。たぶん周囲に警護のものがいるからわかるはず」
教祖の家の前には銃をかまえた警護のものが2人。
そこへやってきた雨霧。
「俺だ」
「教祖様はおつかれです。あまり長くなりませんように」
「わかっている。ドール確保の念押しだけだ」
志保子と黄。
「行くぞ。黒が教祖にたどりつくまでに。
こっちが陽動する」
うなづく志保子。
ガスマスクをつけた黄と志保子は教団内を突破。
教祖のもとへいこうとした黒は雨霧に銃をむけられます。
「おまえか。黙ってひきさがるならもうこれ以上おわない。
アルマを殺しにきたのならこっちも無視ってわけにもいかないからな」
追ってからかくれる黄たち。
「宗教団体にしちゃ荒っぽいやつらがいるじゃないか」
と手榴弾を投げる黄。
能力をつかう志保子。
そのえぐい様子をみて驚く黄。
雨霧と黒。
「残念だが、おまえを殺すわけにはいかない。
アンバー許しがなければな。
彼女はおまえを仲間に誘いたいらしい。
光栄な話じゃないか。おとなしくきたらどうだ」
「断る!」
黒の攻撃をかわした雨霧に崩れた岩がぶつかります。
家の中から教祖の声。
「はいっておいで。そこにいるのはわかってるんだ。
別に罠じゃないさ。おはいり」
地面にすわりこんでゆでたまごを食べる雨霧。
そこへ仲間の女性がやってきます。
「おわないんですか?」
「ああ、もういい。」
「でも、教祖をねらってるんじゃ」
「ドールの移送が先だ。残りは別ルートでまかなう」
「決裂ですか、教祖との交渉」
「決裂もなにも、あれはダメだな。もう使えない」
といいながらゆで卵をほおばる雨霧。
「因果な対価だ。
コレステロールがたまってしょうがない」
車で逃げる黄と志保子。後部座席にはマオ。
「恐ろしい女だな。おまえは。ぞっとしたぜ。
さっきは、あの夜のことを思い出してな。
おまえが俺に近づいたのは、最初から計算づくだった。
俺と磯崎にあえて情報をさぐるために」
回想。飲み屋のカウンターに並んですわる黄と志保子。
「どうすんだ?おまえ」
「どうするって?」
「こんな形でずるずるとよう」
「あたしは別にかまわないけどねえ。
何かいってくる身うちもいないし。
ひょっとしてあれ?
身を固めたいとか考えてるの?」
「うっ・・ばか」
「だよね。そういうタイプじゃないもんね」
「タイプって問題じゃないだろ」
「そっか。職場の手前ってもんがあんだ」
「そんなんじゃねえ。
ああ、いや俺は、つらもこれだしよぉ、
ヤマをおってるときゃ帰らねえのもざらだし」
「いいよ」
「あ?」
「キヨッピーがあたしでいいんだったら、
すごく、嬉しいよ」
「う・・ばか」
「うふふ」
うかれて千鳥足で歩く黄。
「大丈夫?はじめて見たよ、キヨッピーが酔ったとこ。」
「ああ〜別によってなんかねえ〜よ」
階段にすわりこむ黄。
「ああ、ほら、危ないよ〜」
「危なかなんかねえよ、ほら、おまえもすわれ」
「もう。しょうがないなあ」
ならんですわるふたり。
「酔っぱらうほどうれしかった?」
「バカ野郎、酔ってるから言うんじゃねえぞ。
酔ってるけどよ」
「どっちだよ」
「いいな。いっしょに、なるぞ。
だますんじゃ、ねえぞ」
星空をみあげる志保子。
「キヨッピー、ききたいことがあるんだ」
回想おわり。
「なんでいまさら磯崎と俺が目にした写真のことなんかきくのかと
ぼんやり思った。正直、そっから先はおぼえちゃいねえ。
だが結局俺はしゃべっちまったようだな。
あれから何日かしておまえは俺の前から消えた。
なぜ磯崎を殺した。
磯崎の女房はな、政府に磯崎の記憶を消されたんだ。
磯崎に関する記憶をすっぽりとな。
わかるか?二度消されたんだ。磯崎は。
この世からも、愛する者の思い出の中からも。
すべておまえのせいでな」
「磯崎という男も、あんたの前では素性を偽っていた」
「なに?」
「あなたたちが探っていた不法入国者のグループは
今の教団の初期メンバーだった。
そして、磯崎も、裏でそのメンバーとつながっていた」
「なんだと?」
「あのときあなたたちがみつけた写真が、アルマの本当の姿だった」
教祖のもとへいく黒。
「おはいり」
ベッドに横たわる教祖。
「あのときの契約者だね」
再び志保子。
「磯崎はそれを握りつぶすために行動し
上司にわたすふりをして隠匿した」
「バカな」
「あの段階では、あなたと磯崎のどちらが
教団側のスパイか、把握できていなかった。
だから」
「だから、おれに、近づいた」
黒と教祖。教祖は老婆でした。
「それがおまえの本当の姿か」
「さあどうだったかね。
実をいえばよくわからなくなっているのさ。
私の対価はね、老化なんだよ」
「老化」
「変身するたびに老いていく。
そして、どうやらもう長くはなさそうだ」
車がとまり、マオに「みはってろ」というと
黄と志保子は隠れ家(?)へ。
「1時間だけ待つ。黒が戻るまで」
「戻らなければ?」
「もう一度俺が教団へいく。おまえを殺してからな。
あとひとつききたいことがある。
なぜ俺は記憶を消されずにすんだ?」
「それは・・」
といいかけて頭をおさえて苦しみだす志保子。
「どうした?」
「助けて・・っ」
「どうした?おい、志保子!志保子!」
「ひ・・い、いやぁぁぁ!」
教祖と黒。
「あんたはなぜ組織に利用されているんだい?
まあ組織がほっとてくれないか。
契約者の業ってものかねえ。
社会常識や良心といったものが消え
自分の能力を使うことにためらいがなくなる。
人を殺めるような力が多いから
殺人マシーンのように便利につかわれる。
人間さまのつごうのいいようにね。」
「契約者は人間じゃないとでも、
いうような口ぶりだ」
「少なくともあっちはそう思っている。
私はそういう業から契約者を
ときはなつためのよりどころとして
信仰を選んだ。最初は方便みたいなものだった。
隠れ蓑のためのね。
だけど、今はそれが正しいと思うようになった。
わかるかい?契約者と人間の違い」
「契約者には心がない」
「本当にそうだったかい?」
今までにであったものたちとの闘いを思い出す黒。
「契約者には、罪の意識がない」
「契約者であろうがなかろうが
罪を犯すものは犯す」
「能力のあるなし。それはあきらかにちがう」
「それはおまけみたいなもんさ。
能力なんかなくても、銃や刀があれば
人の命を奪うことはできる。
人間と契約者の一番の違いはその精神構造。
いわば合理的判断てやつだ。
人間の社会では常識や感情にとらわれず
利益だけを求められるやつが
成功するようにできてるだろ。
契約者ってのは案外、
そのシステムを勝ち抜く
進化の形かもしれないよ。」
「契約者は夢を見ない」
「私は見てきたよ。
契約者と人間をむすぶそのあるべき形を。
けどね、あたしだって
能力をつかって人を殺めたこともある。
それまでは対価が大きすぎるから
やりたくはなかった。
でもそのときからあえて
力を使い続けようと思ったのさ。
こういう具合にね」
力をつかってわかがえる教祖。
「繰り返し力を使えば、
老化という対価も繰り返される。
せめてもの償いになればと思ってね。
おかしいだろ。
契約者が償いなんて言葉を口にするのは。
どうやら、最後の対価を支払うときがきたようだ。
これで、解き放たれる、
私は、私の業から」
苦しそうな志保子と銃をつきつけたままの黄。
「皮肉な、対価でしょ。
しばらくの間だけ、人間らしい感受性が戻る、
だから、自分がしてることの意味が、恐ろしさが
理解できるようになる。
何かの罰みたいに」
「志保子」
黄にとりすがる志保子。
「怖い、よ」
黄も銃をもったまま志保子を抱きしめるか迷いますが
志保子をふりはらいます。
「だまされやしねえ!
もう、てめえの芝居にゃあ」
「だけど、何か半分くらいはほっとする。
怖いと思うことは、ふだんなら、ないから」
そこへやってきた黒。
「契約者にも、記憶はある。
でも、何か違う。
自分の記憶なのに、どこかつめたくて
だけど、あの夜だけは別。
あんたがいっしょになるっていってくれたあの夜の
記憶だけは・・虫の声、流れる川の音、
かわいて少しだけつめたかった夜の風、
輝いていた星。
あのとき、あたしは芝居をすることを忘れてた。
ただうれしかった。
幸福で残酷な記憶。
でも、ただひとつ、
あたしが感じることのできる
あんたとの記憶。
そのふたりの記憶が、
あんたの中から消えるのが怖かった。
記憶から消されたものは、
殺されたのとおんなじ。
そうはなしたくなかった」
「おまえなんだな、志保子。
俺の記憶が消されぬようはからったのは」
マオもやってきました。
「おい、まだなのか」
「うん。知りあいらしいな、その女と」
「関係ねえ」
「ミスったのはその女のせいか?」
「関係ねえって言ってるだろうが!」
「だったら・・」
「せかすな」
志保子に銃をむける黄。
「ふん、ざまあねえ。
これで俺とこいつを撃て」
と銃をわたそうとする黄。
「何いってるの?」
「うるせえ」
「案外、人間臭いところがあるんだな」
「契約者にいわれたかねえ」
「わかってるのか、黄。こいつも契約者なんだぞ」とマオ。
「へ。惚れたもんの弱みってやつよ。
早くしろ」
黄に銃をむけながら撃たない黒。
「黒。なんだよ?おまえ、まさか見逃すつもりじゃ。
冗談じゃないぞ。
この間のドールのときとはわけが違う。
やらなきゃこっちがやられるんだ」
「ああ。俺たちはいったいなんだ。
ただの組織のいぬか」
「バカなことを考えるな。
こいつと俺達とはしょせん違う!」
「契約者だとか人間だとかは、どうでもいいことだ。
俺たちは何度こいつに助けられた。
黄、組織に話せ。
彼女を脱出させた今、情報漏えいの心配はない。
殺す必要も」
「そうじゃねえ。これはペナルティなんだ」
「なに?」
「一度ミスった俺たちへのな。
組織はもちろん、俺と志保子との関係を知ってる。
知ってて命令してきたんだ」
「だったら逃げろ」
「何ぃ?」
「彼女といっしょに」
「ふ、ふざけんじゃねえぞ!
逃げられるわけがねえ。
おまえにだって組織の手が」
「あんたが心配することじゃない」
「し、しらないぞ!
俺は何もきいてねえからな!」
と姿をくらますマオ。
「いけるはずがない。
あたしもしょせん契約者だし。
また契約者としての感情が戻ってしまえば」
「あいにく、契約者とのつきあいも長いんでな。
自分と、こいつらとの違いも
ときどきわからなくなるくらい」
志保子をみてかすかな笑顔をみせる黄。
「逃げよう。ふたりで」
車で逃げるふたり。
「あの中に黒がいる。手はずをととのえる間、そこで待ってろ」
うなづいて車からおりる志保子。
屋根の上からみているマオ。
ドアを閉めるまえに何かに気づく志保子。
「どうした?」
「いえ」
港の倉庫に隠れて待つ志保子と黒。
「不思議なんだ。今は契約者の感情のはずなのに
何か、本当にうれしい。
そういうのってありなのかな」
「契約者だって、人間だろ」
「そうだよね。ありだよね。
それで充分」
「ん」
シャッターがあいて黄がはいってきました。
「30分後にボートがくる。埠頭のはずれだ。
移動するぞ」
外へでてあるきだそうとするふたり。
「キヨッピー」
志保子は力をつかい、黄は驚き倒れます。
走って行った志保子をおいかける黒。
黄がたちあがると、志保子はトラックにひかれていました。
「しらねえぞ!その女が、勝手にとびだしてきて!」
走り出すトラック。(それ、ひき逃げっていうんじゃ?)
「志保子!!
おい、しっかりしろ!」
志保子をかかえる黄。
しかし志保子はしゃべることなく、なくなってしまいました。
人影に気づく黒。
「気づいていたんだ。
組織の手がすでにまわっていた」
「そんなんじゃねえだろ。
なあ、黒。契約者は
自殺なんて考えたりしねえよな。
なあ、志保子。
もう、だますなよ」
降り出した雨。
磯崎の妻の店で飲んでいる黄。
「久野さん。久野さん」
「ああ?」
「どうしちゃったの?ぼーっとしちゃって」
「ちょっと夢を見てたみてえだ」
「ふ。酔った?もしかして」
「酔いてえな。できることなら」
ううううう、かわいそう。。。
契約者に感情がないなんて
番組制作者しか思ってないんじゃないの?
どうみても今までの契約者にもドールにも
感情がみられたと思うんですが。
黄の人生、さびしすぎる。
ここで逃亡が成功して黄がいなくなるわけには
いかないとはいえ、せめてこの先磯崎の奥さんと
仲良くなるとかいう話がないとつらいだけの
人生になってしまいそう。
志保子が強烈な印象だったからそれも無理かもしれないけど。
黄には暴言はかれまくりだったのに
黒もほんといいやつだし。。(マオもいいやつ!)
教祖の語っていた言葉はいろいろとおもうものがありましたが
進化の形にしては対価にくだらないものが多すぎ。
人間らしい感情がもどるというヘビーなものもあれば
ゆで卵をたべるだのビールを飲むだの
熱いミルクを飲むだの石をならべるだの
その差はいったいどこから。
若がえるアンバーはいいけどその反対の老化だったら
そりゃ女性は特につかいたくないでしょう。
教祖もある意味自殺にちかいと思いますが
それだって感情があるからこそ。
ゲストキャラがどれだけ死んでもそういう話なんだなと
それでおわりでしたが、黄とか主要キャラ絡みだと辛いな。
来週は放送休み。
次回は8月30日深夜1時35分から(関西)
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アンティック珈琲店
Dreams
HIGH and MIGHTY COLOR

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