「私設武装組織ソレスタルビーイングによる
武力介入の即時中止
及び武装解除が行われるまで、
われわれは報復活動を続けることとなる。
これは悪ではない。
われわれは人々の代弁者であり
武力で人々を押さえつけるものたちに反抗する
正義の使徒である、か。
やってくれるよ、まったく」
とアレルヤ。
「無差別、爆破テロ」と刹那。
「国際テロネットワーク」とティエリア。
「くそったれが」とロックオン。
テロにあったらしいロックオンが
昔を思い出しています。
あたりはがれきの山。並ぶ死体。
ぐっとこぶしをにぎりしめるロックオン。
「ロックオン。怒ってる怒ってる」
「悪いな、ハロ。少し、ひとりにさせてくれ」
「狙い撃つ。狙い撃つぜ」
プトレマイオス。
「無差別テロって、ありえるとは思ってたけど
うちらの風あたり、ま〜た強くなっちゃうっすね」とリヒテンタール。
「嫌われもんはいまさらだろ。
どっちみちそらにいる俺らにゃ、なんにもできねえ。
地上のやつらにまかせるさ」とラッセ。
航空機からおりる王留美と紅龍を並んでむかえる執事とメイドたち。
「おかえりなさいませ。お嬢様」
「用事があるのでお世話の必要はなくてよ」
「失礼」
クルーザーに乗って待っていたアレルヤたちのところに
あらわれたスメラギさん、クリスティナ、フェルトは水着姿。
「なぜそんなかっこうを」
「カムフラージュよ、カムフラージュ」
「ちょっと、趣味がはいってるかも」
「今がどういう状況かわかってるんですか」
「わかってるけど、今は王留美がはなったエージェントからの
情報を待つしかないもの。
あ〜それにしても暑いわね。
冷えたビールとかないの〜?」
「はあ。神経が太いというかなんというか」とアレルヤ。
「強がってるんだよ」とロックオン。
「こっちからエージェントに連絡できればいいのに」とクリスティナ。
「実行部隊であるわれわれが組織の全貌を知る必要はない」とティエリア。
「ベーダの采配に期待するさ」とアレルヤ。
「久しぶり。フェルト、久しぶり」
とフェルトにだかれたハロ。
「ハロ」
モニターをみる紅龍と王留美。
「特定領域の暗号文で全エージェントに通達を完了しました。」
「各国の状況は」
「主だった国の諜報機関は、国際テロネットワークの拠点をさがすべく
すでに行動を開始しているもようです」
アラーム音。
「テロ発生。人革領です。
これでユニオン、AEU、人革連、すべての国家群が攻撃対象になりました。
やはり、国際テロネットワークの犯行である公算が大きいようです。」
「支援国家の存在も、否定できない。
いやなものね。待つしかないというのは」
スメラギさんたち。
「国際テロネットワークは、複数の活動拠点があると推測されるわ。
相手が拠点を移す前に攻撃するためにも
ガンダム各機は所定のポイントで待機してもらいます」
ハロをロックオンにかえすフェルト。
「悪いな、お別れだ」
「フェルトまたな。フェルトまたな」
「ハロ・・・」
「GNシステムリポーズ解除。プライオリティを刹那・F・セイエイへ」
「GN粒子の?濃度正常値へ。キュリオス目標ポイントへ飛翔する」
「ヴァーチェ。ティエリア・アーデ、いきます」
「エクシア、デュナメス、出撃準備出撃準備」とハロ。
「エクシア。刹那・F・セイエイ。目標へむかう」
「デュナメス、ロックオン・ストラトス、出撃する」
とびたつガンダムをみあげるスメラギさんたち3人。
人革連 低軌道ステーション
「わがほうにも爆破テロだと」とセルゲイ。
「死者24名、重軽傷者67名です。
諜報部が捜査に乗り出したようですが」
「わかった。なにかあったら報告してくれ」
「了解しました。中佐」
そこへソーマ。
「どうした?」
「今回の件は、中佐がかかわることではないと思いますが」
「多発テロの原因はソレスタルビーイングだ。
となればやつらがこの事件にからんでくることもある。
そういうことだ」
空をとぶグラハム(?)。
「中尉。こんなことをしても敵さんはみつかりませんぜ」
「わかっている。
私は我慢弱く落ち着きのない男なのさ。
しかも姑息なまねをするやからが大の嫌いときている。
ナンセンスだが、動かずにはいられない。」
「おともしますよ、中尉」
「その忠義に感謝する」
AEU スコットランド
ホテルの部屋でシーリンと会話するマリナ。
「モラリア紛争に同時多発テロ、
姫様の外交にはケチがつきっぱなしね」
「テロの影響で、イギリス外務省との会談も延期されたわ。
すべて、ソレスタルビーイングのせいよ」
「うふふ。休暇だと思って楽しみなさいな」
「よく言えるわね、そんなこと」
「先日議会が紛糾してね、保守派の重鎮が
改革派の暴行をうけて怪我をおったわ」
「そんなことが」
「市民の衝突にまで発展するのも時間の問題。
あなたの旅はこれが最初で最後かもしれないわね」
経済特区 東京
こちらもテレビ電話でルイスと会話する沙慈。
「ああ、ルイス。ぼくだけど、どう?」
「あたしは大丈夫。けどママがスペインに戻って来いってうるさくって」
「一度戻って安心させてあげたら」
「だめよ〜。もともと留学には反対だったんだから。
あれこれ理由つけてひきとめられちゃう」
「ただいま〜」
「姉さんが帰ってきた。またね。ルイス。
何かあったら連絡して」
「うん。それじゃあ」
電話をきります。
「おかえり。ねえさん。て、疲れてる?」
「そりゃ疲れるわよ。
モラリア大規模戦闘に同時多発テロ。
各国首脳陣の公式声明。
世界中でおこってるソレスタルビーイングの排斥デモ。
社員総出で取材しても、しきれないって」
ソファに倒れこむ絹江。
「正直、今まで他人事のように考えてたよ」
「何が?」
「なんていうか。世界の状況みたいなこと。はい」
冷蔵庫から出した飲み物を姉にわたす沙慈。
「ありがと」
「ソレスタルビーイングがあらわれても
ここは戦争なんかしてないし
自分には関係ないことだって。
でも、バスが爆破されて大勢の人がまきこまれて
それを見たとき、関係なくないんだって。
わかってなかっただけで。
何もしらなかっただけで」
「私もよ。
さっき、被害者の遺族を取材してきたけど
正直きつかったわ。
何もしてないのに、ただその場所に居合わせたというだけで
その人の一生が消えたのよ」
ペットボトルをつぶす絹江。
「遺族たちがソレスタルビーイングを恨む気持ち、わかるわ」
「どだい無理なんだよ。世界から戦争をなくすなんて」
「彼らもそう想ってるんじゃないかしら」
「どういう意味?」
「戦争根絶なんていう無茶な目的の裏にはなにかがある。
ソレスタルビーイングが
成し遂げたいと思う、本当の目的が。
ただの憶測だけどね」
「でも人が死んだよ。大勢死んだ。
悲しんでる人たちもいっぱいいる」
「そうね。ほんとそう思う。」
「父さんたち生きてたら、どう思うだろう」
「きっと悲しむわ。
沙慈のように」
オーストラリア 山間部
「ヴーチェ。目標ポイント到達。
待機行動にはいる」
人革連 砂漠地帯
「キュリオス、待機行動を続ける。
いつまでかかるんだか」
ユニオン 南米 森林地帯
「じれるぜ」とロックオン。
AEU スコットランド 山間部
昔を思い出す刹那。
「いっちゃうのか」と幼い刹那。
「あたりまえだ。俺は神のかわりに努めを果たしにいくんだよ」
「いっちゃダメだ。しんじゃうよ」
「なんだ、おまえ。死ぬのが怖いのか。
それは神を冒涜する行為だぞ」
少年兵たちを前に話すアリー。
「彼は神のために生き、神のために死んだ。
これで彼の魂は
神のみもとへといざなわれることだろう」
それをみつめる銃をかかえた幼い刹那。
回想おわり。
「死の果てに神はいない」
「熱源反応?テロ襲撃予測地点に近い。
やはりテロか。
(通信はいります)刹那だ」
「監視カメラを経由して、爆発現場から立ち去る不審者を発見しました。
現場から一番近いのはあなたです。
まかされてもらえる?」
「了解。現場にむかう」
「今、エクシアをつかうわけにはいかなくてよ」
「わかっている」
現場にむかう刹那。
ホテルからでてくるマリナ。
「テロがおこったというのは本当なのですか」
「確定情報です。郊外のホテルを手配しました」
現場につく刹那。
「不審者は車に乗って逃走。茶色のクーペです」
その車のあとをおう刹那。
車で移動中のマリナはすれ違った刹那に気をとられました。
クーペにおいついた刹那。
「目標を確保する」
車にむかって銃を発射。
しかし車は向きをかえ逃走。
そこへパトカー。
「おい、何をしている?」
銃をしまい手をあげる刹那。
「何をしようとしていた。IDを確認する。
どうした?早くIDをだせ」
そこへマリナの車が近づき側近が警官にいいます。
「失礼。この少年は我々のつれなんですが」
「あなたは」
「こういうものです」
「し、失礼しました!」
ウィンドウをあけて刹那に微笑むマリナ。
マリナと刹那。
「よけいなことをしたかしら」
「いや」
「こんな場所で同郷の人と出会うとは思わなかった。
あなた、アザディスタンの出身でしょ」
「違う。クルジスだ」
「クルジス・・・。そうなの。
私、なんていっていいか。
自己紹介してなかったわね。
私、マリナ・イスマイール」
「カマル・マジル」
「この国には観光できたの?」
答えず立ち去ろうとする刹那。
「待って。もう少しだけお話させて。お願いだから」
テロリストつかまります。
「実行犯のひとりを確保しました、はい。
バイオメトリクスをそちらに転送します。」
情報が紅龍たちにも伝わります。
「お嬢様。確定情報です。
国際テロネットワークは
欧州を中心に活動する自然懐古組織ラ・イデンダと断定」
「各活動拠点の割り出しを急がせなさい」
マリナたち。
「外交?」
「そうなの。カマルくんも知ってると思うけど
アザディスタンは改革派と保守派に分かれ
国内は乱れてるわ。
石油の輸出規制をうけているアザディスタンをたてなおすためには
太陽光発電システムが必要。
でも私たちの生活が悪くなったのも
太陽光発電システムができたから。
保守派の人たちはそれをよく思ってないの。
両者の対立をとめないと、彼らがやってくるわ」
「ソレスタルビーイング」
「狂信者の集団よ。
武力で戦争をとめるだなんて。
たしかに戦争はいけないことよ。
でも、一方的に武力介入をうけた人たちは
現実に命を落としているわ。
経済が傾いた国もある。
彼らは自分たちのことを
神だとでも思っているのかしら」
「戦争がおこれば人は死ぬ」
「介入のしかたが一方的すぎるって言ってるの。
話しあいもせず、平和的解決も模索しないで
暴力という圧力で人をしばっている。
それは、おかしなことよ」
「話してる間に人は死ぬ」
「でも」
「クルジスを滅ぼしたのは、アザディスタンだ」
「たしかにそうよ。
でも二つの国は、最後まで平和的解決を・・」
「その間に人は死んだ」
「う。カマルくん、まさか、
戦いがおわったのは6年も前よ。
あなたはまだ若くて・・たたかっていたの」
「今でも戦っている。戦っている」
「あなた。保守派の。
もしかして、私を殺しに」
「あんたを殺しても、何もかわらない。
世界も変わらない。」
「カマルくん」
「違う。
俺のコードネームは刹那・F・セイエイ。
ソレスタルビーイングの、ガンダムマイスターだ」
「ソレスタルビーイング」
「紛争が続くようなら、いずれアザディスタンにもむかう」
「そ、そんな」
「姫さま!」
「笑えない冗談だわ」
王留美たち。
「各国のエージェントから報告です。
ラ・イデンダの主だった活動拠点はすでに引き払われているようです」
「周到ね。これでまた振り出し」
「待ってください。
テロメンバーと思われるもののバイオメテリクス抽出情報が
ネットワークに流出しています。
NROの主要暗号文。DND。DGSEのものまで。
お嬢様」
「世界が動けといってるんだわ。わたくしたちに」
AEU 諜報機関本部
「よろしかったのですか、長官。
情報を流出させて」
「我々の権限では、他国にいるテロ組織への軍事介入をおこなうことは
容易ではない。しかし彼らなら別だ。
今回だけは利害が一致したということだ」
「ラ・イデンダの活動拠点は三か所。
グリニッジ標準時1400に、同時攻撃を開始します」
「了解。ヴァーチェ、
テロ組織の活動拠点への攻撃を開始する」
「キュリオス、バックアップにまわる」
「敵戦力は不明です。
モビルスーツを所有する可能性もあります」
「そんなもん、狙い撃つだけだ」
「了解。エクシア、ミッションを開始する。
GNシステムリポーズ解除。
プライオリティを、刹那・F・セイエイへ。
外壁部めいさい皮膜解凍。
GN粒子散布状況のままブローディングモードヘ。」
刹那、エクシアに乗り込みます。
「エクシア、介入行動にうつる」
「ガンダム、各機発進」
「スメラギさ〜ん、ほかに指示あります?」
「ん〜?ないない。
あとはマイスターズにまかせて
ビーチにいきましょう」
「いいんですか?」
「作戦終了後に、私らそらに戻るんだけど?」
「あ、いきますいきます!
フェルト、いこ」
「でも」
「いいから!」
海の中で遊ぶふたり。
スメラギさんはビーチチェアでお休み中。
「まさか各国の諜報機関が協力してくれるとは。
よかったじゃないか」と技師さん。(お名前は?)
「いいようにつかわれただけですわ」
「だがおおいなる一歩でもある」
「ですね」
人革連 マーシャル諸島
「ヴァーチェ、目標を完全破壊。
ミッションコンプリート」
ユニオン 南米 山岳地帯
「容赦しねえ。
おまえらに慈悲なんかくれてやるか」とロックオン。
「モビルスーツ接近。モビルスーツ接近」
敵のモビルスーツが三機。
「今日の俺は」
「容赦ねえぞ」
こちらは海。
「エクシア、目標を駆逐する」
敵の船の上にたつエクシア。
その足をつかまれ海中にひきづりこまれます。
「何?!モビルアーマー?
旧式とはいえこんなものまで」
でもエクシアのほうが強かった。
「やったか」
と思ったらあっさり反撃にあいました。
「わ〜〜〜〜〜〜!」
「エクシア。目標を破壊」
「ガンダム各機、目標を破壊しました」と紅龍。
「引き続きラ・イデンダの活動を監視。
支援国家の割り出しを続けるよう指示してください」
「わかりました」
「はあ〜。まったく、世界というのは」
マリナの乗っている航空機。
「姫様、フィンランド外務大臣との連絡がとれました。
といっても、たいした支援は・・・・」
刹那のことを思い出すマリナ。
『俺のコードネームは刹那・F・セイエイ。
ソレスタル・ビーイングのガンダムマイスターだ』
「まさかね」
「おいみろ、モビルスーツだ」
「どこの国のだ?」
「あの白いのは、ガンダムじゃないか?」
「かっこいい〜」
「ガンダム・・・」とつぶやくマリナ。
今回も圧倒的に強かったガンダムマイスター。
敵をほぼ瞬殺ですね。
刹那はあんなにあっさり名前と正体あかしちゃっていいのか。
前回あんなに注意されてたのに。
マリナはしゃべらないだろうけど
みんな感情のコントロールができなさすぎな気が。
ロックオンまでもがテロがからむと我をわすれてしまいますし。
紅龍はたいへん頼りになりますねえ。
王留美の資産ともども大きな味方です。
スメラギさんたちはカムフラージュというか
視聴者サービスですかね。
フェルトにもハロつくってあげてください。
キャスト
刹那・F・セイエイ 宮野 真守
ロックオン・ストラトス 三木 眞一郎
アレルヤ・ハプティズム 吉野 裕行
ティエリア・アーデ 神谷 浩史
沙慈・クロスロード 入野 自由
スメラギ・李・ノリエガ 本名 陽子
アレハンドロ・コーナー 松本 保典
王 留美 真堂 圭
紅 龍 高橋 研二
フェルト・グレイス 高垣 彩陽
クリスティナ・シエラ 佐藤 有世
リヒテンダール・ツエーリ 我妻 正崇
ハロ 小笠原 亜里沙
ビリー・カタギリ うえだ ゆうじ
グラハム・エーカー 中村 悠一
パトリック・コーラサワー 浜田 賢二
絹江・クロスロード 遠藤 綾
ルイス・ハレヴィ 斎藤 千和
マリナ・イスマイール 恒松 あゆみ
ラッセ・アイオン 東地 宏樹
セルゲイ・スミルノフ 石塚 運昇
イオリア・シュヘンベルグ 大塚 周夫
シーリン・パフティヤール 根谷美智子
ソーマ・ピーリス 小笠原亜里沙

DAYBREAK’S BELL

罠

機動戦士ガンダム00 (1)
THE BACK HORN
機動戦士ガンダム00 2
武力介入の即時中止
及び武装解除が行われるまで、
われわれは報復活動を続けることとなる。
これは悪ではない。
われわれは人々の代弁者であり
武力で人々を押さえつけるものたちに反抗する
正義の使徒である、か。
やってくれるよ、まったく」
とアレルヤ。
「無差別、爆破テロ」と刹那。
「国際テロネットワーク」とティエリア。
「くそったれが」とロックオン。
テロにあったらしいロックオンが
昔を思い出しています。
あたりはがれきの山。並ぶ死体。
ぐっとこぶしをにぎりしめるロックオン。
「ロックオン。怒ってる怒ってる」
「悪いな、ハロ。少し、ひとりにさせてくれ」
「狙い撃つ。狙い撃つぜ」
プトレマイオス。
「無差別テロって、ありえるとは思ってたけど
うちらの風あたり、ま〜た強くなっちゃうっすね」とリヒテンタール。
「嫌われもんはいまさらだろ。
どっちみちそらにいる俺らにゃ、なんにもできねえ。
地上のやつらにまかせるさ」とラッセ。
航空機からおりる王留美と紅龍を並んでむかえる執事とメイドたち。
「おかえりなさいませ。お嬢様」
「用事があるのでお世話の必要はなくてよ」
「失礼」
クルーザーに乗って待っていたアレルヤたちのところに
あらわれたスメラギさん、クリスティナ、フェルトは水着姿。
「なぜそんなかっこうを」
「カムフラージュよ、カムフラージュ」
「ちょっと、趣味がはいってるかも」
「今がどういう状況かわかってるんですか」
「わかってるけど、今は王留美がはなったエージェントからの
情報を待つしかないもの。
あ〜それにしても暑いわね。
冷えたビールとかないの〜?」
「はあ。神経が太いというかなんというか」とアレルヤ。
「強がってるんだよ」とロックオン。
「こっちからエージェントに連絡できればいいのに」とクリスティナ。
「実行部隊であるわれわれが組織の全貌を知る必要はない」とティエリア。
「ベーダの采配に期待するさ」とアレルヤ。
「久しぶり。フェルト、久しぶり」
とフェルトにだかれたハロ。
「ハロ」
モニターをみる紅龍と王留美。
「特定領域の暗号文で全エージェントに通達を完了しました。」
「各国の状況は」
「主だった国の諜報機関は、国際テロネットワークの拠点をさがすべく
すでに行動を開始しているもようです」
アラーム音。
「テロ発生。人革領です。
これでユニオン、AEU、人革連、すべての国家群が攻撃対象になりました。
やはり、国際テロネットワークの犯行である公算が大きいようです。」
「支援国家の存在も、否定できない。
いやなものね。待つしかないというのは」
スメラギさんたち。
「国際テロネットワークは、複数の活動拠点があると推測されるわ。
相手が拠点を移す前に攻撃するためにも
ガンダム各機は所定のポイントで待機してもらいます」
ハロをロックオンにかえすフェルト。
「悪いな、お別れだ」
「フェルトまたな。フェルトまたな」
「ハロ・・・」
「GNシステムリポーズ解除。プライオリティを刹那・F・セイエイへ」
「GN粒子の?濃度正常値へ。キュリオス目標ポイントへ飛翔する」
「ヴァーチェ。ティエリア・アーデ、いきます」
「エクシア、デュナメス、出撃準備出撃準備」とハロ。
「エクシア。刹那・F・セイエイ。目標へむかう」
「デュナメス、ロックオン・ストラトス、出撃する」
とびたつガンダムをみあげるスメラギさんたち3人。
人革連 低軌道ステーション
「わがほうにも爆破テロだと」とセルゲイ。
「死者24名、重軽傷者67名です。
諜報部が捜査に乗り出したようですが」
「わかった。なにかあったら報告してくれ」
「了解しました。中佐」
そこへソーマ。
「どうした?」
「今回の件は、中佐がかかわることではないと思いますが」
「多発テロの原因はソレスタルビーイングだ。
となればやつらがこの事件にからんでくることもある。
そういうことだ」
空をとぶグラハム(?)。
「中尉。こんなことをしても敵さんはみつかりませんぜ」
「わかっている。
私は我慢弱く落ち着きのない男なのさ。
しかも姑息なまねをするやからが大の嫌いときている。
ナンセンスだが、動かずにはいられない。」
「おともしますよ、中尉」
「その忠義に感謝する」
AEU スコットランド
ホテルの部屋でシーリンと会話するマリナ。
「モラリア紛争に同時多発テロ、
姫様の外交にはケチがつきっぱなしね」
「テロの影響で、イギリス外務省との会談も延期されたわ。
すべて、ソレスタルビーイングのせいよ」
「うふふ。休暇だと思って楽しみなさいな」
「よく言えるわね、そんなこと」
「先日議会が紛糾してね、保守派の重鎮が
改革派の暴行をうけて怪我をおったわ」
「そんなことが」
「市民の衝突にまで発展するのも時間の問題。
あなたの旅はこれが最初で最後かもしれないわね」
経済特区 東京
こちらもテレビ電話でルイスと会話する沙慈。
「ああ、ルイス。ぼくだけど、どう?」
「あたしは大丈夫。けどママがスペインに戻って来いってうるさくって」
「一度戻って安心させてあげたら」
「だめよ〜。もともと留学には反対だったんだから。
あれこれ理由つけてひきとめられちゃう」
「ただいま〜」
「姉さんが帰ってきた。またね。ルイス。
何かあったら連絡して」
「うん。それじゃあ」
電話をきります。
「おかえり。ねえさん。て、疲れてる?」
「そりゃ疲れるわよ。
モラリア大規模戦闘に同時多発テロ。
各国首脳陣の公式声明。
世界中でおこってるソレスタルビーイングの排斥デモ。
社員総出で取材しても、しきれないって」
ソファに倒れこむ絹江。
「正直、今まで他人事のように考えてたよ」
「何が?」
「なんていうか。世界の状況みたいなこと。はい」
冷蔵庫から出した飲み物を姉にわたす沙慈。
「ありがと」
「ソレスタルビーイングがあらわれても
ここは戦争なんかしてないし
自分には関係ないことだって。
でも、バスが爆破されて大勢の人がまきこまれて
それを見たとき、関係なくないんだって。
わかってなかっただけで。
何もしらなかっただけで」
「私もよ。
さっき、被害者の遺族を取材してきたけど
正直きつかったわ。
何もしてないのに、ただその場所に居合わせたというだけで
その人の一生が消えたのよ」
ペットボトルをつぶす絹江。
「遺族たちがソレスタルビーイングを恨む気持ち、わかるわ」
「どだい無理なんだよ。世界から戦争をなくすなんて」
「彼らもそう想ってるんじゃないかしら」
「どういう意味?」
「戦争根絶なんていう無茶な目的の裏にはなにかがある。
ソレスタルビーイングが
成し遂げたいと思う、本当の目的が。
ただの憶測だけどね」
「でも人が死んだよ。大勢死んだ。
悲しんでる人たちもいっぱいいる」
「そうね。ほんとそう思う。」
「父さんたち生きてたら、どう思うだろう」
「きっと悲しむわ。
沙慈のように」
オーストラリア 山間部
「ヴーチェ。目標ポイント到達。
待機行動にはいる」
人革連 砂漠地帯
「キュリオス、待機行動を続ける。
いつまでかかるんだか」
ユニオン 南米 森林地帯
「じれるぜ」とロックオン。
AEU スコットランド 山間部
昔を思い出す刹那。
「いっちゃうのか」と幼い刹那。
「あたりまえだ。俺は神のかわりに努めを果たしにいくんだよ」
「いっちゃダメだ。しんじゃうよ」
「なんだ、おまえ。死ぬのが怖いのか。
それは神を冒涜する行為だぞ」
少年兵たちを前に話すアリー。
「彼は神のために生き、神のために死んだ。
これで彼の魂は
神のみもとへといざなわれることだろう」
それをみつめる銃をかかえた幼い刹那。
回想おわり。
「死の果てに神はいない」
「熱源反応?テロ襲撃予測地点に近い。
やはりテロか。
(通信はいります)刹那だ」
「監視カメラを経由して、爆発現場から立ち去る不審者を発見しました。
現場から一番近いのはあなたです。
まかされてもらえる?」
「了解。現場にむかう」
「今、エクシアをつかうわけにはいかなくてよ」
「わかっている」
現場にむかう刹那。
ホテルからでてくるマリナ。
「テロがおこったというのは本当なのですか」
「確定情報です。郊外のホテルを手配しました」
現場につく刹那。
「不審者は車に乗って逃走。茶色のクーペです」
その車のあとをおう刹那。
車で移動中のマリナはすれ違った刹那に気をとられました。
クーペにおいついた刹那。
「目標を確保する」
車にむかって銃を発射。
しかし車は向きをかえ逃走。
そこへパトカー。
「おい、何をしている?」
銃をしまい手をあげる刹那。
「何をしようとしていた。IDを確認する。
どうした?早くIDをだせ」
そこへマリナの車が近づき側近が警官にいいます。
「失礼。この少年は我々のつれなんですが」
「あなたは」
「こういうものです」
「し、失礼しました!」
ウィンドウをあけて刹那に微笑むマリナ。
マリナと刹那。
「よけいなことをしたかしら」
「いや」
「こんな場所で同郷の人と出会うとは思わなかった。
あなた、アザディスタンの出身でしょ」
「違う。クルジスだ」
「クルジス・・・。そうなの。
私、なんていっていいか。
自己紹介してなかったわね。
私、マリナ・イスマイール」
「カマル・マジル」
「この国には観光できたの?」
答えず立ち去ろうとする刹那。
「待って。もう少しだけお話させて。お願いだから」
テロリストつかまります。
「実行犯のひとりを確保しました、はい。
バイオメトリクスをそちらに転送します。」
情報が紅龍たちにも伝わります。
「お嬢様。確定情報です。
国際テロネットワークは
欧州を中心に活動する自然懐古組織ラ・イデンダと断定」
「各活動拠点の割り出しを急がせなさい」
マリナたち。
「外交?」
「そうなの。カマルくんも知ってると思うけど
アザディスタンは改革派と保守派に分かれ
国内は乱れてるわ。
石油の輸出規制をうけているアザディスタンをたてなおすためには
太陽光発電システムが必要。
でも私たちの生活が悪くなったのも
太陽光発電システムができたから。
保守派の人たちはそれをよく思ってないの。
両者の対立をとめないと、彼らがやってくるわ」
「ソレスタルビーイング」
「狂信者の集団よ。
武力で戦争をとめるだなんて。
たしかに戦争はいけないことよ。
でも、一方的に武力介入をうけた人たちは
現実に命を落としているわ。
経済が傾いた国もある。
彼らは自分たちのことを
神だとでも思っているのかしら」
「戦争がおこれば人は死ぬ」
「介入のしかたが一方的すぎるって言ってるの。
話しあいもせず、平和的解決も模索しないで
暴力という圧力で人をしばっている。
それは、おかしなことよ」
「話してる間に人は死ぬ」
「でも」
「クルジスを滅ぼしたのは、アザディスタンだ」
「たしかにそうよ。
でも二つの国は、最後まで平和的解決を・・」
「その間に人は死んだ」
「う。カマルくん、まさか、
戦いがおわったのは6年も前よ。
あなたはまだ若くて・・たたかっていたの」
「今でも戦っている。戦っている」
「あなた。保守派の。
もしかして、私を殺しに」
「あんたを殺しても、何もかわらない。
世界も変わらない。」
「カマルくん」
「違う。
俺のコードネームは刹那・F・セイエイ。
ソレスタルビーイングの、ガンダムマイスターだ」
「ソレスタルビーイング」
「紛争が続くようなら、いずれアザディスタンにもむかう」
「そ、そんな」
「姫さま!」
「笑えない冗談だわ」
王留美たち。
「各国のエージェントから報告です。
ラ・イデンダの主だった活動拠点はすでに引き払われているようです」
「周到ね。これでまた振り出し」
「待ってください。
テロメンバーと思われるもののバイオメテリクス抽出情報が
ネットワークに流出しています。
NROの主要暗号文。DND。DGSEのものまで。
お嬢様」
「世界が動けといってるんだわ。わたくしたちに」
AEU 諜報機関本部
「よろしかったのですか、長官。
情報を流出させて」
「我々の権限では、他国にいるテロ組織への軍事介入をおこなうことは
容易ではない。しかし彼らなら別だ。
今回だけは利害が一致したということだ」
「ラ・イデンダの活動拠点は三か所。
グリニッジ標準時1400に、同時攻撃を開始します」
「了解。ヴァーチェ、
テロ組織の活動拠点への攻撃を開始する」
「キュリオス、バックアップにまわる」
「敵戦力は不明です。
モビルスーツを所有する可能性もあります」
「そんなもん、狙い撃つだけだ」
「了解。エクシア、ミッションを開始する。
GNシステムリポーズ解除。
プライオリティを、刹那・F・セイエイへ。
外壁部めいさい皮膜解凍。
GN粒子散布状況のままブローディングモードヘ。」
刹那、エクシアに乗り込みます。
「エクシア、介入行動にうつる」
「ガンダム、各機発進」
「スメラギさ〜ん、ほかに指示あります?」
「ん〜?ないない。
あとはマイスターズにまかせて
ビーチにいきましょう」
「いいんですか?」
「作戦終了後に、私らそらに戻るんだけど?」
「あ、いきますいきます!
フェルト、いこ」
「でも」
「いいから!」
海の中で遊ぶふたり。
スメラギさんはビーチチェアでお休み中。
「まさか各国の諜報機関が協力してくれるとは。
よかったじゃないか」と技師さん。(お名前は?)
「いいようにつかわれただけですわ」
「だがおおいなる一歩でもある」
「ですね」
人革連 マーシャル諸島
「ヴァーチェ、目標を完全破壊。
ミッションコンプリート」
ユニオン 南米 山岳地帯
「容赦しねえ。
おまえらに慈悲なんかくれてやるか」とロックオン。
「モビルスーツ接近。モビルスーツ接近」
敵のモビルスーツが三機。
「今日の俺は」
「容赦ねえぞ」
こちらは海。
「エクシア、目標を駆逐する」
敵の船の上にたつエクシア。
その足をつかまれ海中にひきづりこまれます。
「何?!モビルアーマー?
旧式とはいえこんなものまで」
でもエクシアのほうが強かった。
「やったか」
と思ったらあっさり反撃にあいました。
「わ〜〜〜〜〜〜!」
「エクシア。目標を破壊」
「ガンダム各機、目標を破壊しました」と紅龍。
「引き続きラ・イデンダの活動を監視。
支援国家の割り出しを続けるよう指示してください」
「わかりました」
「はあ〜。まったく、世界というのは」
マリナの乗っている航空機。
「姫様、フィンランド外務大臣との連絡がとれました。
といっても、たいした支援は・・・・」
刹那のことを思い出すマリナ。
『俺のコードネームは刹那・F・セイエイ。
ソレスタル・ビーイングのガンダムマイスターだ』
「まさかね」
「おいみろ、モビルスーツだ」
「どこの国のだ?」
「あの白いのは、ガンダムじゃないか?」
「かっこいい〜」
「ガンダム・・・」とつぶやくマリナ。
今回も圧倒的に強かったガンダムマイスター。
敵をほぼ瞬殺ですね。
刹那はあんなにあっさり名前と正体あかしちゃっていいのか。
前回あんなに注意されてたのに。
マリナはしゃべらないだろうけど
みんな感情のコントロールができなさすぎな気が。
ロックオンまでもがテロがからむと我をわすれてしまいますし。
紅龍はたいへん頼りになりますねえ。
王留美の資産ともども大きな味方です。
スメラギさんたちはカムフラージュというか
視聴者サービスですかね。
フェルトにもハロつくってあげてください。
キャスト
刹那・F・セイエイ 宮野 真守
ロックオン・ストラトス 三木 眞一郎
アレルヤ・ハプティズム 吉野 裕行
ティエリア・アーデ 神谷 浩史
沙慈・クロスロード 入野 自由
スメラギ・李・ノリエガ 本名 陽子
アレハンドロ・コーナー 松本 保典
王 留美 真堂 圭
紅 龍 高橋 研二
フェルト・グレイス 高垣 彩陽
クリスティナ・シエラ 佐藤 有世
リヒテンダール・ツエーリ 我妻 正崇
ハロ 小笠原 亜里沙
ビリー・カタギリ うえだ ゆうじ
グラハム・エーカー 中村 悠一
パトリック・コーラサワー 浜田 賢二
絹江・クロスロード 遠藤 綾
ルイス・ハレヴィ 斎藤 千和
マリナ・イスマイール 恒松 あゆみ
ラッセ・アイオン 東地 宏樹
セルゲイ・スミルノフ 石塚 運昇
イオリア・シュヘンベルグ 大塚 周夫
シーリン・パフティヤール 根谷美智子
ソーマ・ピーリス 小笠原亜里沙

DAYBREAK’S BELL

罠

機動戦士ガンダム00 (1)
THE BACK HORN
機動戦士ガンダム00 2