2年前 シベリア
「あっ 流れ星!」 と紫苑。
「え?どこどこ?」 と空をみあげる蘇芳。
「パパ、流れ星が消えるまでに
願い事を3回を唱えると
その願いが叶うって本当?」
「それは 日本に伝わるおまじないだね。
昔 ママにきいたことがある。
他にも 美人になるおまじないとか
背が伸びるおまじないとかもあるって話だったよ。」
「本当?!」
と手をくんで祈ろうとする蘇芳。
「何をお願いするんだい?」
「ないしょ!」
「パパ。星が流れるのは
誰かが死んだときだってのは本当?」
「さあ。すくなくとも
本当の星空がみえていたときは
ただのおとぎ話だった。」
「あっ また!」
「ほんと!」
お祈りをする蘇芳。
「あっ パパ。」
流れ星がいっぱいで
「はじまったか」 とつぶやく父。
「わあ・・」「はは「わあ」「ははっ」
「はっ!」
ひときわ輝く光をみつけた2人。
その光が広がりました。
倒れたらしい紫苑をのぞきこむ父の顔。
「紫苑!紫苑!紫苑!」
「蘇芳・・」
『それは 2年前のこと
トウキョウ・エクスプロージョンとよばれる
事件の起きた夜、紫苑は契約者になった』
2年後 ウラジオストック
「煙草の煙は主流煙より副流煙のほうが
有害物質が多く含まれている。
発がん性の高いジメチルニトロソアミンは
主流煙が5.3から43ナノグラムであるのに対して
副流炎は680から823ナノグラム。
キノリンの副流煙に至っては主流煙の11倍。
約18000ナノグラム含まれている」
とエイプリル。
「だからって ロシア人に
タバコをやめさせようってのは無理な話だね」
とタバコを吸っていたバーのマスター。
「そりゃやめた方がいいのは
合理的にわかってますよ。
けどまあ今噂の 契約者にでもならない限り
ありえないね」
とお酒のおかわりをおきました。
「ありがとう。
ね、きいたことある?
あの星が流れるのは
契約者が死んだときだって」
「いや。本当にいるんですかね?そんな連中」
「あってみたい?」
「よしてくださいよ。物騒な連中なんでしょ?
地獄はもうまっぴらだ。
ありゃ?なんだ?」
吸いかけのタバコが水にぬれていました。
店にお客がはいってきました。
「いらっしゃい」
「グレンデヴェロン1968。ストレートで」
とオーガスト7。
「はい?」
「シェリーカスクの33年ものだよ。
この店の裏でデッドストックがみつかったってきいたぜ」
「お客さん なんでそれを?」
「ごちそうさま」
「ありがとうございます」
「エイプリルだな」
「あんたがオーガスト7?
マジシャンと呼ばれた男」
「ロシア当局に 情報がもれた。
FSBのガサ入れが2日後にある」
「OK。まとめられるデータ以外はあきらめよう。
ジュライは?」
「もうきている」
「オッケー」
外へ出ていくエイプリル。
それをみおろす誰か。
木の上で鳥の写真を撮っている蘇芳。
「よし」
「好きなんだ!」といきなり二カの声がきこえました。
「ええっ?!」と驚くと鳥が逃げました。
「え?」
「おまえ よく蘇芳といっしょにいるだろ?
ずっと見てたんだ。ずっと 気になってて・・」
「あ、あれ ニカじゃん」
「俺、頭も悪いし ケンカばっかりしてるかもしんないけど
おまえのことは大切にする!
大切にしたいんだ!
だから あの・・つきあってほしい!」
「うわあ〜 告白タイムだ!
うわあ どうしよう。どうする?どうしたらいいの?」
「いいの?」とターニャ。
「う・・ターニャ」
「いいの?あたしで」
「お、おお!
ほんとか?ほんとにいいの?」
「うん」
2人とも顔まっか。
「うぉ〜〜〜〜!やったあ!」
と走っていくニカ。
「そうだ。今日 いっしょに帰っていいか?」
「うん!」
カメラをとりだしターニャの写真を撮り
「じゃあな!」
と手をふって去っていくニケ。
見送るターニャの写真を撮る蘇芳。
枝がおれて木から落っこちました。
「うわあ!」
「蘇芳?!」
「いって・・」
「だ、大丈夫?あんたここで何・・
み・・見てた?」
「えっへへへ。そりゃもうばっちりと。
あ、いや わざとじゃないからね。
偶然だから 偶然!」
「ちょっとそれ・・カメラ・・。
ダメ〜消して消して!」
「うわぁ〜 待った 待った!
ターニャ ものすごくいい顔してたから。ほらほら」
と写真をみせます。
「あ。かわいい。
でも 蘇芳 いいの?
だってニカは蘇芳の・・」
「僕?冗談じゃない!
ニカとは写真クラブでいっしょなだけで
誰があんな乱暴者・・じゃない。
えっと。大丈夫だよ、あいつは。
ちょっとけんかっ早いし 学年は一つ上なのに子どもっぽいし
センスもいまいちだけど、意外と小さい子とかには優しいし
いいやつだよ。僕が保証する」
「ありがとう。蘇芳」
「ターニャ。恋しちゃったんだね」
「もう〜やめてよ〜」
「うふふ」
「蘇芳〜!ターニャ〜!何やってんの〜?
今日 掃除当番だよ〜」と教室からよぶエレーナ。
「あっ そうだ!」
「今いく〜」
『世界が一夜にして変わることは
往々にしてあるものだ。
僕には 恋なんてまだわからない。
でも ターニャにその日が来たんだってことは
わかった』
待っていたニケと手をつないで帰るターニャ。
『僕たちは 本当の星空をみたことがない。
13年前のある日突然
東京とブラジルにゲートができた。
東京のゲートはヘルズゲート
ブラジルのゲートはヘブンズゲートと呼ばれた。
ゲートの近くには 未知の物質や
理解不能な現象があらわれ
そして誰も近づけなくなった』
クラスメイトと帰りにアイスクリームを食べ
カメラで写しまくる蘇芳。前ででたりさがったり。
「何やってるの?うけるんだけど」とサーシャ。
「しょうがないの!このカメラ マクロついてないんだから」
「いや、そういうことじゃなくて。」
「パンツ丸見えだよ」とエレーナ。
「うっ。タイツはいてるから恥ずかしくないの!」
「「恥ずかしいって!」」
本屋によって写真集を買う蘇芳。
『世界は大きく変わった。
大きな戦争もあった。
このあたりは戦争の影響も少なかったけど
変化は訪れ始めている』
帰宅した蘇芳。
「あっ。こら〜〜!」と猫にどなりつけました。
「おかえり。蘇芳。何?」
「ただいま。ベラ。
のらねこだよ。ペーチャを狙ってたんだ」
「ほんと?気をつけないとね。
「ごめんね。博士今日も忙しくて
研究所のほうから戻ってこられないって」
後ろをふりむく蘇芳。
「ごはん いっぱいつくっといたから 食べてね」
「うん。ねえ、ベラ きいて きいて!
今日ね、ターニャが告られたんだよ」
「ほんと?誰に?誰に?」
「それがニカなんだよ。もうびっくり」
「え〜うっそ〜。ニカって蘇芳の彼氏じゃなかった?」
「違う!全然違う!」
「へえ〜。あたし てっきり〜」
「ち〜が〜う!!」
「じゃあ 蘇芳には誰かいるの?好きな人」
「いないってば もう〜!」
「ふふふ」
自室へいきかばんをおいたあと
食事の準備を運ぶ蘇芳。
『ゲートの出現とともに 本当の星空は消えた。
今 僕たちが見てるのは 偽物の空。
そして 僕は知ってる。
この空の星は
契約者の命そのものだってこと』
紫苑の部屋をノックする蘇芳。
「僕だよ。入るよ」
「どうぞ」
パソコンに向かう紫苑は車いすに乗っていました。
「おかえり 蘇芳」
「ただいま」
恋するニケの写真を印刷して壁にはる紫苑。
机には折紙もいっぱい。
「恋か。理解するのが難しい感情のひとつだね。
ホルモンの分泌による反応にすぎないことは
明白なのに、人はそれに依存しようとする」
「そんなことないよ!
素敵な気持ちじゃない」
こちらを振り向く紫苑。包帯で右目が隠れています。
「な、何?」
「いや。そんなふうに夢を見られる君が
素敵だと思ってね。蘇芳」
「なんだよ バカにして・・」
「ただ夢はさめるものだ。
パパとママのようにね」
「ほら。ママの写真集。
ママ 元気そうだよ。
ねえ 紫苑 そのうち ママに会いに行こう。
日本に」
「なぜ?」
「なぜって・・」
「ママは 今の僕にはなんの必要もない人間だ」
紫苑の部屋からでてためいきをつく蘇芳。
「あっ・・パパ」
パパが蘇芳の腕をつかんでむりやりつれていきました。
「あの部屋に長居をするなと言ってるだろう!」
「でも パパ。紫苑は僕の弟だよ!
双子の弟なんだ。」
「きょうだいだろうとなんだろうと
紫苑には関係ない。
それを理解しないと
おまえが傷つくことになる。」
「どうして!?どうして?家族なのに!」
持っていた写真集をみつけるパパ。
「おまえ、まだこんなものを」
「ママは 待ってくれてるよ!だから・・」
「蘇芳!夢をみるのはよすんだ。
時は前にしかすすまない。
後戻りはできないんだ」
蘇芳は自分の部屋に逃げ込みました。
「蘇芳!」
お風呂に入る蘇芳。
「契約者に心はない。
ねえ ペーチャ おまえはどう思う?」
ペーチャ、知らん顔で種をたべているので
お湯をかけたらペーチャがびっくりしてはしりまわり
バスタブに落ちました。
「あっ ぺーちゃ!うっ!うっ・・うわっ!あぁ・・わあ〜!」
ペーチャが胸にはりついていました。
「いやぁぁぁぁ〜〜〜!!」
CM
授業中の教室。
『世界が一夜にして変わることは
往々にしてある。
なんのまえぶれもなく』
蘇芳は折紙を追っていました。
おくれてはいってきたターニャ。
「どうした?ターニャ。めずらしいな。遅刻なんて」
「なんでもありません」
「あっ・・」
無表情で席につくターニャをみて
違和感を感じる蘇芳。
授業が終わって帰るターニャをおいかけるみんな。
「ターニャ!」「ターニャ!」
「どうした?」とニケもやってきました。
「ターニャの様子が変なんだよ」
「ターニャ」
とおっていくニケ。
上からみている先生?
「ターニャ!」
「待てよ。おい」
「離せ」
「おい どうしたんだよ?
今朝 待ち合わせにこなかったろ。
なんでだよ?俺が何か悪いことしたか?」
「無駄なことに気づいた。」
「無駄?」
「おまえの子を産むつもりなどまだないのに
こんなことをしてても無駄だ」
「なっ。そんなつもりで告ったんじゃねえよ!」
「では 離せ」
「ふざけんな!おい!どうしたんだよ!?」
「離さないなら・・」
ターニャの目が赤く光りました。
「あっ あっ」
たくさんの虫がニケを襲います。
「ランセルノプト放射光・・」
「うわ〜〜わあ〜〜!」
「ターニャ」
怯えるニケの前で自分の髪をちぎって抜くターニャ。
「け、契約者・・」 とサーシャ。
「うわ〜〜!」「先生〜!」
走って逃げるサーシャたち。
「ターニャ!」おいかける蘇芳。
紫苑の言葉を思い出す蘇芳。
「契約者への転生にはなんの兆候もない。
突然だ。
性格 行動様式は著しく変化し
必ず騒ぎを起こす。
ほどなく国家機関に収容され
そして周りの者たちの
契約者に関する記憶は消去される。」
紫苑の部屋で折紙をおる蘇芳。
「あっ。」
「パパの研究をしている あのMEをつかってね」
ターニャをおいかける蘇芳は
銃をむけた男たちに囲まれるターニャをみつけます。
「ターニャ・・ダメ・・」
車に乗り込むターニャ。
蘇芳は走りだしました。
父を訪ねてきた紫苑。
「パパ」
「紫苑。どうしてここに?」
「この家には秘密の通路をたくさんつくったじゃない。
僕とパパのどちらに危険が迫っても
すぐに脱出できるように」
「時間だよ。パパ」
と立ち上がる紫苑。
「お前・・」
「対価は 払いおえたんだ」
倉庫に入り、秘密の地下道をすすむ蘇芳。
軍人たちが家をあらします。
ふるえている蘇芳に紫苑の声がきこえました。
「蘇芳・・」
「紫苑?」
「おいで 蘇芳。僕の部屋へ」
銃弾がきこえ、何かを床に投げ捨て研究室からでていくベラ。
「ベラ?」
その直後に男たちがはいってきました。
「動くな。
この研究所のすべてを 現時点で凍結する。
どこにも手を触れるな」
そのときさっきベラが投げつけたものが爆発。
着替える蘇芳。
「着替えて。僕の服なら目立たない」
ペンダントが落ちました。
「それはお守りだよ。
必ず身につけていて」
「紫苑?」
「なくさなければ 僕たちはきっとまた会える」
光るペンダントを手にとる蘇芳。
「研究所のほうに逃げるんだ。
ベラが逃げ道を知ってる」
「ベラが?どういうこと?紫苑。
何が起きているんだよ?
僕が追われてるんじゃないの?」
「質問はなし。さよなら 蘇芳」
「ガサ入れだ。脱出する」とエイプリル。
「了解。予定通りに回収しろ。
優先順位は 紫苑 博士 データの順だ」とオーガスト7。
「わかった。」
「ちっ!第一目標ロスト。
脱出したようだ。
ジュライ。行方はわかる?」
「わからない。その部屋にはガラスがない」
「OK。博士の部屋は?」
「誰かいる」
「紫苑?それともFSB?」
「大人。東洋人。仮面をつけている」
「仮面・・・?」
「エイプリル。盗聴されている。
以後無線は閉鎖。プランCで続行」
「ちっ」
逃げる蘇芳は父の声をきいてたちどまります。
「誰だ?おまえは?」
「はっ」
「なぜ・・」
「質問は俺がする。
流星核はどこにある?
紫苑か?紫苑はどこにいる?」
「もう ここにはいない」
「では おまえに用はない」
「うわぁぁ〜〜〜!」
おびえる蘇芳。
ふらふらとドアをあけると父が死んでいました。
そこへエイプリルが入ってきました。
「はぁ・・はぁ・・博士!
くそ、死んでる。
傷はない。おう吐物も。
他の痕跡もみあたらない。まさか・・。
私はMI6のエイプリル。
話はきいているはずだ。
一体何があった?なぜ博士が死んでいる?」
「ベラ?」
「蘇芳・・?
紫苑は?紫苑はどこ?!」
「わかんない」
敵の気配を感じ、蘇芳を連れ脱出するエイプリル(ベラ)。
またさっきの爆弾を。
「来て!」
蘇芳をつれて逃げるエイプリル。
「ちっ」
「そこまでだ。いっしょにきてもらおうか。
おとなしくするならこいつをわけてもいい」
とハンバーガーの袋をみせるゴラン。
エイプリルが銃で撃ちますが高速移動でよけました。
「よせって。対価とはいえ
こんなものくいたくはないんだ。」
とまたハンバーガーを食べるゴラン。
逃げた蘇芳をあっというまに捕まえます。
「ああっ!」
「無駄だって。
まったく・・。また明日は筋肉痛だ」
風を起こすエイプリル。空に渦巻きが。
「契約者か、面倒だな・・」
また銃弾をかわすゴラン。
「うっ!くっ」
倒れるエイプリルですが
渦巻きからの攻撃を受けて倒れるゴラン。
ハンバーガーにも穴が・・。
「うわぁ〜〜!」
「はあ・・」
対価のお酒を飲むエイプリル。
倒れている黒ネコを見ます。
「悪いことしたね。うっ」
そこをおそわれました。
「あんたは・・」
仮面をつけた黒。
水で顔を包み息ができないようにするエイプリル。
待っているジュライ。
空から星が流れました。
ED
倒れたエイプリル。
「BK・・201・・」
仮面をはずす黒。
おびえてみている蘇芳。
あれ?エイプリル早くも退場?
敵の契約者もやられて消えましたが
あいかわらずしょうもない対価・・。
いや、ハンバーガーを食べるくらいだったら
うんといいほうか。
メタボ注意だけど、もし納豆嫌いな人が
納豆を食べるとかいう対価だったら嫌すぎますもんね。
久々のTHB、すっかり前の内容を忘れていましたが
最初から嫌煙話は健在で、ああ、そういえばそうだったなあ
と思いだしました。脚本の人かスタッフさんかわからないけど
職場環境改善していないのでしょうか。
今回はいきなりラブコメみたいになってたのもあって
前作よりかなりとっつきやすい印象をうけました。
とはいっても初見だと契約者とか対価だとか
さっぱりかもしれませんが。
なるべく毎回感想書くつもりですが
金曜日中にできるかどうかは未定です。
黒 木内秀信
蘇芳・パブリチェンコ 花澤香菜
紫苑・パブリチェンコ 桑島法子
パブリチェンコ博士 堀勝之祐
オーガスト7 松風雅也
鎮目弦馬 三宅健太
葉月水無 斎賀みつき
霧原未咲 水樹奈々
沢崎耀子 吉住梢
エイプリル 本田貴子
その他
ツキアカリのミチシルベ(初回生産限定盤)(DVD付)
ステレオポニー

DARKER THAN BLACK-黒の契約者- Blu-ray BOX
「あっ 流れ星!」 と紫苑。
「え?どこどこ?」 と空をみあげる蘇芳。
「パパ、流れ星が消えるまでに
願い事を3回を唱えると
その願いが叶うって本当?」
「それは 日本に伝わるおまじないだね。
昔 ママにきいたことがある。
他にも 美人になるおまじないとか
背が伸びるおまじないとかもあるって話だったよ。」
「本当?!」
と手をくんで祈ろうとする蘇芳。
「何をお願いするんだい?」
「ないしょ!」
「パパ。星が流れるのは
誰かが死んだときだってのは本当?」
「さあ。すくなくとも
本当の星空がみえていたときは
ただのおとぎ話だった。」
「あっ また!」
「ほんと!」
お祈りをする蘇芳。
「あっ パパ。」
流れ星がいっぱいで
「はじまったか」 とつぶやく父。
「わあ・・」「はは「わあ」「ははっ」
「はっ!」
ひときわ輝く光をみつけた2人。
その光が広がりました。
倒れたらしい紫苑をのぞきこむ父の顔。
「紫苑!紫苑!紫苑!」
「蘇芳・・」
『それは 2年前のこと
トウキョウ・エクスプロージョンとよばれる
事件の起きた夜、紫苑は契約者になった』
2年後 ウラジオストック
「煙草の煙は主流煙より副流煙のほうが
有害物質が多く含まれている。
発がん性の高いジメチルニトロソアミンは
主流煙が5.3から43ナノグラムであるのに対して
副流炎は680から823ナノグラム。
キノリンの副流煙に至っては主流煙の11倍。
約18000ナノグラム含まれている」
とエイプリル。
「だからって ロシア人に
タバコをやめさせようってのは無理な話だね」
とタバコを吸っていたバーのマスター。
「そりゃやめた方がいいのは
合理的にわかってますよ。
けどまあ今噂の 契約者にでもならない限り
ありえないね」
とお酒のおかわりをおきました。
「ありがとう。
ね、きいたことある?
あの星が流れるのは
契約者が死んだときだって」
「いや。本当にいるんですかね?そんな連中」
「あってみたい?」
「よしてくださいよ。物騒な連中なんでしょ?
地獄はもうまっぴらだ。
ありゃ?なんだ?」
吸いかけのタバコが水にぬれていました。
店にお客がはいってきました。
「いらっしゃい」
「グレンデヴェロン1968。ストレートで」
とオーガスト7。
「はい?」
「シェリーカスクの33年ものだよ。
この店の裏でデッドストックがみつかったってきいたぜ」
「お客さん なんでそれを?」
「ごちそうさま」
「ありがとうございます」
「エイプリルだな」
「あんたがオーガスト7?
マジシャンと呼ばれた男」
「ロシア当局に 情報がもれた。
FSBのガサ入れが2日後にある」
「OK。まとめられるデータ以外はあきらめよう。
ジュライは?」
「もうきている」
「オッケー」
外へ出ていくエイプリル。
それをみおろす誰か。
木の上で鳥の写真を撮っている蘇芳。
「よし」
「好きなんだ!」といきなり二カの声がきこえました。
「ええっ?!」と驚くと鳥が逃げました。
「え?」
「おまえ よく蘇芳といっしょにいるだろ?
ずっと見てたんだ。ずっと 気になってて・・」
「あ、あれ ニカじゃん」
「俺、頭も悪いし ケンカばっかりしてるかもしんないけど
おまえのことは大切にする!
大切にしたいんだ!
だから あの・・つきあってほしい!」
「うわあ〜 告白タイムだ!
うわあ どうしよう。どうする?どうしたらいいの?」
「いいの?」とターニャ。
「う・・ターニャ」
「いいの?あたしで」
「お、おお!
ほんとか?ほんとにいいの?」
「うん」
2人とも顔まっか。
「うぉ〜〜〜〜!やったあ!」
と走っていくニカ。
「そうだ。今日 いっしょに帰っていいか?」
「うん!」
カメラをとりだしターニャの写真を撮り
「じゃあな!」
と手をふって去っていくニケ。
見送るターニャの写真を撮る蘇芳。
枝がおれて木から落っこちました。
「うわあ!」
「蘇芳?!」
「いって・・」
「だ、大丈夫?あんたここで何・・
み・・見てた?」
「えっへへへ。そりゃもうばっちりと。
あ、いや わざとじゃないからね。
偶然だから 偶然!」
「ちょっとそれ・・カメラ・・。
ダメ〜消して消して!」
「うわぁ〜 待った 待った!
ターニャ ものすごくいい顔してたから。ほらほら」
と写真をみせます。
「あ。かわいい。
でも 蘇芳 いいの?
だってニカは蘇芳の・・」
「僕?冗談じゃない!
ニカとは写真クラブでいっしょなだけで
誰があんな乱暴者・・じゃない。
えっと。大丈夫だよ、あいつは。
ちょっとけんかっ早いし 学年は一つ上なのに子どもっぽいし
センスもいまいちだけど、意外と小さい子とかには優しいし
いいやつだよ。僕が保証する」
「ありがとう。蘇芳」
「ターニャ。恋しちゃったんだね」
「もう〜やめてよ〜」
「うふふ」
「蘇芳〜!ターニャ〜!何やってんの〜?
今日 掃除当番だよ〜」と教室からよぶエレーナ。
「あっ そうだ!」
「今いく〜」
『世界が一夜にして変わることは
往々にしてあるものだ。
僕には 恋なんてまだわからない。
でも ターニャにその日が来たんだってことは
わかった』
待っていたニケと手をつないで帰るターニャ。
『僕たちは 本当の星空をみたことがない。
13年前のある日突然
東京とブラジルにゲートができた。
東京のゲートはヘルズゲート
ブラジルのゲートはヘブンズゲートと呼ばれた。
ゲートの近くには 未知の物質や
理解不能な現象があらわれ
そして誰も近づけなくなった』
クラスメイトと帰りにアイスクリームを食べ
カメラで写しまくる蘇芳。前ででたりさがったり。
「何やってるの?うけるんだけど」とサーシャ。
「しょうがないの!このカメラ マクロついてないんだから」
「いや、そういうことじゃなくて。」
「パンツ丸見えだよ」とエレーナ。
「うっ。タイツはいてるから恥ずかしくないの!」
「「恥ずかしいって!」」
本屋によって写真集を買う蘇芳。
『世界は大きく変わった。
大きな戦争もあった。
このあたりは戦争の影響も少なかったけど
変化は訪れ始めている』
帰宅した蘇芳。
「あっ。こら〜〜!」と猫にどなりつけました。
「おかえり。蘇芳。何?」
「ただいま。ベラ。
のらねこだよ。ペーチャを狙ってたんだ」
「ほんと?気をつけないとね。
「ごめんね。博士今日も忙しくて
研究所のほうから戻ってこられないって」
後ろをふりむく蘇芳。
「ごはん いっぱいつくっといたから 食べてね」
「うん。ねえ、ベラ きいて きいて!
今日ね、ターニャが告られたんだよ」
「ほんと?誰に?誰に?」
「それがニカなんだよ。もうびっくり」
「え〜うっそ〜。ニカって蘇芳の彼氏じゃなかった?」
「違う!全然違う!」
「へえ〜。あたし てっきり〜」
「ち〜が〜う!!」
「じゃあ 蘇芳には誰かいるの?好きな人」
「いないってば もう〜!」
「ふふふ」
自室へいきかばんをおいたあと
食事の準備を運ぶ蘇芳。
『ゲートの出現とともに 本当の星空は消えた。
今 僕たちが見てるのは 偽物の空。
そして 僕は知ってる。
この空の星は
契約者の命そのものだってこと』
紫苑の部屋をノックする蘇芳。
「僕だよ。入るよ」
「どうぞ」
パソコンに向かう紫苑は車いすに乗っていました。
「おかえり 蘇芳」
「ただいま」
恋するニケの写真を印刷して壁にはる紫苑。
机には折紙もいっぱい。
「恋か。理解するのが難しい感情のひとつだね。
ホルモンの分泌による反応にすぎないことは
明白なのに、人はそれに依存しようとする」
「そんなことないよ!
素敵な気持ちじゃない」
こちらを振り向く紫苑。包帯で右目が隠れています。
「な、何?」
「いや。そんなふうに夢を見られる君が
素敵だと思ってね。蘇芳」
「なんだよ バカにして・・」
「ただ夢はさめるものだ。
パパとママのようにね」
「ほら。ママの写真集。
ママ 元気そうだよ。
ねえ 紫苑 そのうち ママに会いに行こう。
日本に」
「なぜ?」
「なぜって・・」
「ママは 今の僕にはなんの必要もない人間だ」
紫苑の部屋からでてためいきをつく蘇芳。
「あっ・・パパ」
パパが蘇芳の腕をつかんでむりやりつれていきました。
「あの部屋に長居をするなと言ってるだろう!」
「でも パパ。紫苑は僕の弟だよ!
双子の弟なんだ。」
「きょうだいだろうとなんだろうと
紫苑には関係ない。
それを理解しないと
おまえが傷つくことになる。」
「どうして!?どうして?家族なのに!」
持っていた写真集をみつけるパパ。
「おまえ、まだこんなものを」
「ママは 待ってくれてるよ!だから・・」
「蘇芳!夢をみるのはよすんだ。
時は前にしかすすまない。
後戻りはできないんだ」
蘇芳は自分の部屋に逃げ込みました。
「蘇芳!」
お風呂に入る蘇芳。
「契約者に心はない。
ねえ ペーチャ おまえはどう思う?」
ペーチャ、知らん顔で種をたべているので
お湯をかけたらペーチャがびっくりしてはしりまわり
バスタブに落ちました。
「あっ ぺーちゃ!うっ!うっ・・うわっ!あぁ・・わあ〜!」
ペーチャが胸にはりついていました。
「いやぁぁぁぁ〜〜〜!!」
CM
授業中の教室。
『世界が一夜にして変わることは
往々にしてある。
なんのまえぶれもなく』
蘇芳は折紙を追っていました。
おくれてはいってきたターニャ。
「どうした?ターニャ。めずらしいな。遅刻なんて」
「なんでもありません」
「あっ・・」
無表情で席につくターニャをみて
違和感を感じる蘇芳。
授業が終わって帰るターニャをおいかけるみんな。
「ターニャ!」「ターニャ!」
「どうした?」とニケもやってきました。
「ターニャの様子が変なんだよ」
「ターニャ」
とおっていくニケ。
上からみている先生?
「ターニャ!」
「待てよ。おい」
「離せ」
「おい どうしたんだよ?
今朝 待ち合わせにこなかったろ。
なんでだよ?俺が何か悪いことしたか?」
「無駄なことに気づいた。」
「無駄?」
「おまえの子を産むつもりなどまだないのに
こんなことをしてても無駄だ」
「なっ。そんなつもりで告ったんじゃねえよ!」
「では 離せ」
「ふざけんな!おい!どうしたんだよ!?」
「離さないなら・・」
ターニャの目が赤く光りました。
「あっ あっ」
たくさんの虫がニケを襲います。
「ランセルノプト放射光・・」
「うわ〜〜わあ〜〜!」
「ターニャ」
怯えるニケの前で自分の髪をちぎって抜くターニャ。
「け、契約者・・」 とサーシャ。
「うわ〜〜!」「先生〜!」
走って逃げるサーシャたち。
「ターニャ!」おいかける蘇芳。
紫苑の言葉を思い出す蘇芳。
「契約者への転生にはなんの兆候もない。
突然だ。
性格 行動様式は著しく変化し
必ず騒ぎを起こす。
ほどなく国家機関に収容され
そして周りの者たちの
契約者に関する記憶は消去される。」
紫苑の部屋で折紙をおる蘇芳。
「あっ。」
「パパの研究をしている あのMEをつかってね」
ターニャをおいかける蘇芳は
銃をむけた男たちに囲まれるターニャをみつけます。
「ターニャ・・ダメ・・」
車に乗り込むターニャ。
蘇芳は走りだしました。
父を訪ねてきた紫苑。
「パパ」
「紫苑。どうしてここに?」
「この家には秘密の通路をたくさんつくったじゃない。
僕とパパのどちらに危険が迫っても
すぐに脱出できるように」
「時間だよ。パパ」
と立ち上がる紫苑。
「お前・・」
「対価は 払いおえたんだ」
倉庫に入り、秘密の地下道をすすむ蘇芳。
軍人たちが家をあらします。
ふるえている蘇芳に紫苑の声がきこえました。
「蘇芳・・」
「紫苑?」
「おいで 蘇芳。僕の部屋へ」
銃弾がきこえ、何かを床に投げ捨て研究室からでていくベラ。
「ベラ?」
その直後に男たちがはいってきました。
「動くな。
この研究所のすべてを 現時点で凍結する。
どこにも手を触れるな」
そのときさっきベラが投げつけたものが爆発。
着替える蘇芳。
「着替えて。僕の服なら目立たない」
ペンダントが落ちました。
「それはお守りだよ。
必ず身につけていて」
「紫苑?」
「なくさなければ 僕たちはきっとまた会える」
光るペンダントを手にとる蘇芳。
「研究所のほうに逃げるんだ。
ベラが逃げ道を知ってる」
「ベラが?どういうこと?紫苑。
何が起きているんだよ?
僕が追われてるんじゃないの?」
「質問はなし。さよなら 蘇芳」
「ガサ入れだ。脱出する」とエイプリル。
「了解。予定通りに回収しろ。
優先順位は 紫苑 博士 データの順だ」とオーガスト7。
「わかった。」
「ちっ!第一目標ロスト。
脱出したようだ。
ジュライ。行方はわかる?」
「わからない。その部屋にはガラスがない」
「OK。博士の部屋は?」
「誰かいる」
「紫苑?それともFSB?」
「大人。東洋人。仮面をつけている」
「仮面・・・?」
「エイプリル。盗聴されている。
以後無線は閉鎖。プランCで続行」
「ちっ」
逃げる蘇芳は父の声をきいてたちどまります。
「誰だ?おまえは?」
「はっ」
「なぜ・・」
「質問は俺がする。
流星核はどこにある?
紫苑か?紫苑はどこにいる?」
「もう ここにはいない」
「では おまえに用はない」
「うわぁぁ〜〜〜!」
おびえる蘇芳。
ふらふらとドアをあけると父が死んでいました。
そこへエイプリルが入ってきました。
「はぁ・・はぁ・・博士!
くそ、死んでる。
傷はない。おう吐物も。
他の痕跡もみあたらない。まさか・・。
私はMI6のエイプリル。
話はきいているはずだ。
一体何があった?なぜ博士が死んでいる?」
「ベラ?」
「蘇芳・・?
紫苑は?紫苑はどこ?!」
「わかんない」
敵の気配を感じ、蘇芳を連れ脱出するエイプリル(ベラ)。
またさっきの爆弾を。
「来て!」
蘇芳をつれて逃げるエイプリル。
「ちっ」
「そこまでだ。いっしょにきてもらおうか。
おとなしくするならこいつをわけてもいい」
とハンバーガーの袋をみせるゴラン。
エイプリルが銃で撃ちますが高速移動でよけました。
「よせって。対価とはいえ
こんなものくいたくはないんだ。」
とまたハンバーガーを食べるゴラン。
逃げた蘇芳をあっというまに捕まえます。
「ああっ!」
「無駄だって。
まったく・・。また明日は筋肉痛だ」
風を起こすエイプリル。空に渦巻きが。
「契約者か、面倒だな・・」
また銃弾をかわすゴラン。
「うっ!くっ」
倒れるエイプリルですが
渦巻きからの攻撃を受けて倒れるゴラン。
ハンバーガーにも穴が・・。
「うわぁ〜〜!」
「はあ・・」
対価のお酒を飲むエイプリル。
倒れている黒ネコを見ます。
「悪いことしたね。うっ」
そこをおそわれました。
「あんたは・・」
仮面をつけた黒。
水で顔を包み息ができないようにするエイプリル。
待っているジュライ。
空から星が流れました。
ED
倒れたエイプリル。
「BK・・201・・」
仮面をはずす黒。
おびえてみている蘇芳。
あれ?エイプリル早くも退場?
敵の契約者もやられて消えましたが
あいかわらずしょうもない対価・・。
いや、ハンバーガーを食べるくらいだったら
うんといいほうか。
メタボ注意だけど、もし納豆嫌いな人が
納豆を食べるとかいう対価だったら嫌すぎますもんね。
久々のTHB、すっかり前の内容を忘れていましたが
最初から嫌煙話は健在で、ああ、そういえばそうだったなあ
と思いだしました。脚本の人かスタッフさんかわからないけど
職場環境改善していないのでしょうか。
今回はいきなりラブコメみたいになってたのもあって
前作よりかなりとっつきやすい印象をうけました。
とはいっても初見だと契約者とか対価だとか
さっぱりかもしれませんが。
なるべく毎回感想書くつもりですが
金曜日中にできるかどうかは未定です。
黒 木内秀信
蘇芳・パブリチェンコ 花澤香菜
紫苑・パブリチェンコ 桑島法子
パブリチェンコ博士 堀勝之祐
オーガスト7 松風雅也
鎮目弦馬 三宅健太
葉月水無 斎賀みつき
霧原未咲 水樹奈々
沢崎耀子 吉住梢
エイプリル 本田貴子
その他
ツキアカリのミチシルベ(初回生産限定盤)(DVD付)
ステレオポニー

DARKER THAN BLACK-黒の契約者- Blu-ray BOX
エイプリル気になるね!どうなったんだろ!?
それはそうと、対価ってどうやって決まるのかな?
自分で決めるのかな?
そういえば、エイプリル、副流煙の話してましたねw
アレは確か、November11が言ってたんじゃなかったっけ?
面白かったらいいけどねー!
私はレビュー、続くかどうか分かりません(;´д`)!