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家政婦のミタ 第8話

第8話



子供たちは、三田(松嶋菜々子)の心を
開こうと必死に訴えかける。
希衣は三田にモナカを差し出す。
それを三田は噛みしめるように食べた。
そして、ついに自分の過去を語り始めるのだった…。
三田「こうして、わたくしの人生から
未来が消えました。」まるで、
ダムが決壊したようにあふれる想いを
吐露する三田。夫と息子はなぜ死んだのか?
三田が感情を失い、笑わなくなった背景には、
壮絶な過去があった・・・


結が帰宅するとうららが三田さんになってました。
そして三田さんがうららに。

「お姉ちゃ〜ん!

 これはね お姉ちゃんの夢なの。」

うたたねからさめるとそこには
本物の三田さんが。
夢と同じくうららちゃんがきて
お茶をこぼすところまで同じ。

そこへ恵一が帰宅。

「あぁ うららちゃん どうしたの?」

父とケンカになってから
何かとうるさいので
お義兄さんから何とかいってくれないか
といううらら。

「いや でも 俺がいっても聞いてくれないんじゃ…。

 ほら こっちは就職活動してる身だし。」

「父さん まだ お仕事見つからないの?」

「あぁ… いろいろ難しくてさこういうご時世だし。」

「『ごじせい』って何?」

「えっ? だから…不況っていうか。」

「『ふきょう』って何?」

「だから それは…。

 三田さん すいません。」

困ったときの三田さん。

「不況というのは
 
 金儲けのためだけに生きている経営者や

 自分達の地位だけを守ろうとする官僚

 それに対して 何もできない

 無力な政治家達のせいで

 たくさんの人達が仕事を失い

 貧乏になることです。」


「大丈夫なの? お父さん。」

「あぁ…あんまり心配しなくていいよ。

 とりあえず 貯金で何とかやって行けるから。」

「でも この家のローンだってあるし

 早く仕事 見つけないと

 三田さんだって雇えなくなるんじゃ…。」

みんなの視線が三田さんに。

「俺 バイトやろうか?新聞配達とか。」

「何なら 俺も私立受けるのやめてもいいし。」

「希衣 幼稚園のお友達に聞いてみる。

 いいお仕事ないかって。」

三田さんのためならなんだって。

三田さんのつくってくれた夕食は鍋。
その様子をみていたうららは
夕飯にさそわれても

「みんなも大変な時に

  居候みたいなことしてる場合じゃないし

 それに お姉ちゃんの席に

座るわけにもいかないからさ。」

と帰って行きました。

「俺 考えたんだけど 

 うららって お父さんのこと好きなんじゃないの?」

海斗、鋭い。

「何いってんだよ 海斗。」

「だって いくら親戚でも

 こんなに家 来るの不自然だと思わない?」

「考え過ぎだよ。そんなわけないだろ。」

「ねぇ お父さん 

三田さんにも一緒に食べてもらえば?」

「あぁ〜 そうだな。

 三田さん いいでしょ? たまには。」

「私は 結構です。」

「そんなこといわないでさ

 俺達が食べてる間 

いつも見てるだけじゃ 何か悪いし。」

「一緒に食べよ 三田さん。」

「私は ただの家政婦です。

 皆さんと食事をいただくことは 

一生ありません。」

そのあと、ゲームをしている子どもたちは
三田さんも誘いました。

「ねぇ 三田さんもやらない?」

「そうだ 一緒に遊ぼう。」

「それは 業務命令でしょうか。」

「あ… いや別にそういうわけじゃ…。」

「申し訳ありませんが これからは

  業務命令以外は話しかけないでください。」

「何かさ この頃

さらに冷たくなったよな 三田さん。」

「俺達が 死んだ家族のこと 

しつこく聞いたからかな。」

『申し上げたはずです。

 どうしても お聞きになるなら 

お暇を頂くと』

「どうするの? お姉ちゃん。」

「もう諦めるの?三田さんのこと聞くの。」

「あのさ 俺 考えたんだけど。」

「何?」

「実は お母さんの生まれ変わりじゃないかと

 思うんだけど 三田さん。」

「はぁ? 何いってんの?」

「シ〜!」

「そうだよ 根拠は何?」

「『こんきょ』って何?」

「それは 後で説明するから。」

「だってさ 三田さんが家に来たの

 お母さんの四十九日が終わったすぐ後だし

 服とか 仏壇とか平気で燃やしたのも

 そう考えたら何か 納得できるっていうか。」

そのとき母の遺影が落ちました。
それをひろってチラっと子どもたちをみて
遺影をもとにもどす三田さん。

翌朝、結がおきると弟たちがそばにいました。

「お姉ちゃん もなか 買って来た。」

「それが何? まだ寝かせてよ 土曜なんだから。」

「俺達 三田さんが幽霊じゃないか

 確かめようと思うんだけど。」

「これ食べたら 人間ってことだろ?」

「もう やめたら? そんなことは。」

「じゃあ お姉ちゃんは

 もう どうでもいいのかよ 三田さんの正体。」

「そんなことないけど。」

「ねぇ 三田さん。

 もなか食べない?」

「紹介所の所長さんもいってたじゃん。

 好きなんでしょ?」

「別に。そんなことは ありません。」

「えぇ〜 そんなこといわないでさ ほら はい!」

「昼食は 何をお召し上がりになりますか。」

「あっ じゃ ハンバーグで玉ねぎ

いっぱい入ったやつ。」

「えぇ〜 俺 オムライスがいい。」

という翔の肩をだいて耳打ちする海斗。

「玉ねぎ切れば 涙 出るかもしれないだろ。」

「そっか。

 すいません やっぱハンバーグで お願いします。」

「承知しました。」

玉ねぎのみじん切りをする三田さんの
そばでのぞきこむみんな。

「何か ご用ですか?」

「あ〜…涙 出ないのかなぁって思って。」

「どうしてですか。」

「それは だから…。」

希衣が三田さんのそばまでいきました。

「三田さんは 幽霊なの?」

「あぁ〜! ちょっと希衣。」

「それともお母さんの生まれ変わり?

 三田さんのことが知りたいの! 希衣。」

「お断りしたはずです。

 業務命令以外 私に話しかけないでくださいと。」

「じゃあ 希衣 業務命令があるの。」

「何でしょうか。」

「じゃんけんしよう。

 もし希衣が勝ったら 三田さんのこと教えて。」

「私が勝ったら?」

「もう 聞かないって約束する 三田さんのこと。」

「承知しました。」

「希衣 強いんだから。

 行くよ じゃんけんぽん。」

負けた。何度やっても負け。
ついに泣きだしました。

「じゃあ 次は俺と勝負しない?

 これで。」

ルービックキューブ。

海斗は57秒。

「悪いけど 俺 負けたことないんだよね。」

三田さんは5秒。

次は外で翔とバスケ。

「先にスリーポイントとったほうが勝ちだからな。」

「承知しました。」

一発目でスリーポイント。
翔が何度やってもダメ。

足に湿布をはってもらう翔。

「夕食の用意をさせていただきます。」

「なぁ あのカバンの中 

一体 どうなってんだろうな。」

「もしかしたら

何かヒントになるものが入ってたりして。」

「もう いいかげんにしたら?2人とも。」

「じゃあ お姉ちゃん 何とかしろよ。」

「そうだよ 自分だって

 ホントは知りたいんだろ 三田さんの正体。」

「私は もしかしたら 本当は

 うららちゃんみたいな人だった気が

 するんだけど 三田さん。」


「はぁ?あり得ないんですけど。」

「お姉ちゃん こんきょ…は 何?」

「いや 何か そんな夢 見たからさ。」

そこへ恵一帰宅。
父にも協力を求める子どもたち。

「じゃあさ 三田さんに何か 用 言い付けてくれない?

 その間に カバンの中 見るから。」

「いや… あんまり詮索しないほうがいいよ。

 ホントに辞められたらどうするんだよ。」

「お願い お父さん。」

おがまれてしまいました。

部屋の電球がきれたのでみてきてもらうことに。
さっそくかばんに手をだす子どもたち。

「開かない。」

「えっ?ちょっと どいて 俺がやるから 早くしろ。」

パパ、乗り気。

「これ おい ちょっとドライバー 持って来い。」

だけど三田さんがもどってきました。

「申し訳ありませんが

 ひとのものを

勝手に見ないでいただけますか。」


ごもっとも。

「それに皆さんには

 他にやるべきことが

あるのではないでしょうか。」


「えっ?どういう意味?」

そこへうららから電話。

「ごめん お義兄さん 

お父さんが大変なことになって!」

病院にきたみんな。
コンビニの前で タバコを吸ってた高校生達を
怒鳴ったら逆に殴られたらしい。

「お父さん お義兄さん達 来てくれたよ。」

「そいつらと話すことなど ない!」

「何いってんのよ! もう。」

「あの… 大丈夫ですか?お義父さん。」

「あんまりムチャしないでよ 心配するから。」

「別に心配してくれなんて頼んどらん

 お前らなんかに。」

あいかわらずの義之。

「お前はな 早く見合いをして孫をつくれ!

 こんな奴らと違って聞き分けのいいのをな!」

「ちょっと 病院で怒鳴らないでよ!」

「これはお前に怒鳴ってるんじゃ ない!」

「みんな ごめんねせっかく来てくれたのに。」

「あぁ… いや。」

「希衣 おじいちゃんに石 見せてあげれば?」

「分かった!

 おじいちゃん。

 この石は 希衣達 家族なの。

 これが希衣で これが海ちゃんで

 これが翔ちゃんで これがお姉ちゃんで

 これがお母さんで

 この前 お父さんが帰って来たの。

 今度 おじいちゃんとうららちゃんの石を

 探して ここに入れてあげるね。」

なのにその缶をふりはらって
床に落としてしまう義之。

「もう お母さんはいないんだから!

 こんなもの いつまでも持ってるんじゃ ない!」

希衣は泣きだしてしまいました。

「貴様のせいだ!

 貴様が死んで 凪子が生きてれば

 こんなことにはならなかったんだ!

 こいつらはうまく騙したようだがな

 俺は そうはいかんからな!」

自宅にもどってきて
遺影にはなしかける結。

「はぁ… どうしたらいいと思う?

 お母さん…。」

庭で洗濯ものを干している三田さんに
声をかけました。

「三田さん。手伝うよ。」

「結構です 私の仕事ですから。」

「手伝いたいの お願い。」

「承知しました。」

「お母さんのこともね 時々 こうやって手伝ってたんだ。

 こうやってると不思議なんだけど

 何だか 素直に話もできたし。

 ねぇ昨日 いってた『私達がやるべきこと』

 って おじいちゃんのことだよね。

 どうしたらいいんだろう?

 翔や海斗はもう ほっとけばって感じだし

 希衣は すっかり

おじいちゃんのこと怖がっちゃってるし。

 何で いつも すぐ怒鳴るのかなおじいちゃん。

 ねぇ 昔からあんな性格だったの?

 あっ… ごめん。

 何か 本当にお母さんに

話してるような気がしちゃった。」

「何か ご用でしょうか?」

隣のおばさんがみていました。

「あなた まだいたの? この家に。

 いつになったら辞めるわけ?」

「関係ないと思いますけど おばさんには。」

「あなたのお父さんも帰って来たようだけど

 よ〜く許せたわね。

 不倫なんかして 母親を自殺させたような男。」

「よろしいんですか?

 そんな悠長なことおっしゃってて。」

「えっ? 何のこと?」

「先日 おたくの旦那様が 携帯電話で

 コソコソと話してらっしゃいました。

 『ウチの女房は全然気づいてないから大丈夫だ

 あんな女とは すぐに別れるし』と。」

「余計なお世話よ!」

三田さんがやってくれた!!

犬の遠吠えを真似る三田さん。
つづいて猫も。

「みんな みんな。

 三田さん 何でもモノマネできるんだよ。

 隣のおばさんとか。

「ウソ! やってみて!」

「あなた まだいるの? この家に。」

そっくりw

「ハハ…! すっげぇ!

 じゃあ 「AKB48」誰かできる?」


「全員 できます。」

みたい!!

「全員 できんのかよ!」

「じゃ 総選挙の1位から…。」

「いや じゃんけん大会の…。」

そのときとつぜん叫ぶ結。

「三田さん!

 お願いがあるんだけど。」

母がうつっているDVDをみせる結。

「三田さん。お母さんのマネできる?」

「できます。」

「じゃあ 病院に行って おじいちゃんの前で

 お母さんの幽霊になってくれないかな。」

「何 いってんだよ お姉ちゃん。」

「お母さんの声で 私達の気持を伝えれば

 おじいちゃんも心を開いてくれると思うからさ。」

「そんなの無理だよ 顔見たら すぐバレるし。」

「大丈夫だよ 消灯して

 暗くなったら顔もよく見えないし。

 三田さん お願い!

 何とか仲直りしたいの おじいちゃんと。」

「それは 業務命令でしょうか?」

「うん。」

「承知しました。」

病室で母のふりをする三田さん。

「お父さん」

「誰だ?」

「お父さん 大丈夫? 体。」

「凪子なのか?」

「ごめんね お父さんより先に死んだりして。」

「私 恵一さんに 別れてくれっていわれた時

 今まで必死に守って来た結婚生活が

 全部 無駄だったかと思うと 

 自分がもう 生きている価値がないような気がしたの。

 でも 今は子供達を残したことを後悔してる。

 私一人でも 4人をちゃんと育てるべきだった。

 だから…。」

廊下できいている子どもたち。

「何か 打ち合わせと違くない?いってること。」

「私の代わりに 結達のことを

 守ってくれないかな? お父さん。

 恵一さんを憎むのは分かるけど

 子供達のためにも許してあげて・

 お願い。」

「怖いんだよ 凪子。

 結にもいわれたが 俺の大切な人間は

 みんな不幸になるんじゃないかって。

 お前も お前の母さんも。

 うららも俺と一緒にいると

 不幸になるんじゃないかと思うと

 もう 怖くて 怖くてたまらないんだ!

 こんな思いをするくらいなら

 俺が先に逝ったほうがずっと楽だった。

 何で死んだ?

 お前もお前の母さんも。」


想いを吐露する義之。
しかしそこにうららと恵一が。

「ちょっと 何やってんの? みんな。」

「おう 何やってんだ?

 三田さんから 病院に来てるって電話あったけど。」

電気をつけたら三田さんだとばれてしまいました。

「何をしてるんだ? 貴様。

 ひとをバカにすんのもいいかげんにしろ!」

三田さんを殴る義之。

「お父さん 何やってんの!」「お義父さん!」

「おじいちゃん 三田さんは悪くないの!

 私が頼んだの。

 お母さんのフリをしてって。」

「何だと! こんな ひとをバカにしたような

 マネをして お前ら 面白いのか!」

「ごめんなさい。」

「もう二度と顔も見たくない。帰れ!」

「お父さんそこまで いわなくてもさ。」

「お義父さん すいません 僕からも謝りますから。」

「うるさい! 貴様も帰れ!」

「ちょっと お父さん。」

「もう 俺のことはほっといてくれ!」

そこへ看護師さん。

「ちょっと 何やってるんですか!

 面会時間はとっくに終わってますよ。」

「あぁ すいません。

 みんな 今日は帰ろう。なっ。

 失礼します さぁ 早く。」

「三田さん。帰ろう。」

「何を見てる!お前も帰れ!!」

「ウソです。」

「何?」

「あなたの大切な人が

 みんな不幸になるなんていうのは

 全部ウソです。」


「何だと?」

「あなたは あなたのやり方で

 必死に家族を愛していただけです。

 怒鳴るのは 自分の思いが

 うまく伝わらなくて もどかしいからです。

 本当は自信がなくて

 おびえているのがバレるのが怖いからです。

 あなたは自分に怒鳴っているだけです。」


「うるさい!

 家政婦なんかに 何が…!」

「大切な人を失う悲しさは分かります。

 もう二度と取り戻せない

 むなしさも分かります。

 でも あなたには

  まだ大切な人を幸せにできる
 
 チャンスがあります。」


「おじいちゃん。

 希衣 見つけて来たよ。

 おじいちゃんとうららちゃんの石。

 うららちゃん2人で ここに入れて。

 これが うららちゃん。」

「ありがとう。」

「これが おじいちゃん。」

「お父さん 結ちゃん達はさ

 元気になってほしかったんだよ。

 どうにかして

 仲直りしたかったんだよ お父さんと。」

「俺 退院するまで 毎日

 お見舞いに来るよ おじいちゃん。」

「俺も。

 受験近いし

 いろいろ勉強教えてもらわないと。」

「おじいちゃん 私達 家族なんだよ。

 おじいちゃんの家族なんだよ。

 違う?」


義之、泣いているので鼻水が・・。

「はい。」

石を手でつまんで希衣のもっている入れる義之。

その後、家をたずねてきた義之とうらら。

「お父さん そんな顔しないでよ。

 また お義兄さん達に誤解されるよ。」

「うるさい!俺は こういう顔なんだ。」

「あっ 分かった 。
 
 お父さんはさ 声が大きいから

 怒鳴ってるように聞こえるんだって。

 そうだ 言葉の最後にさ

 「なり」とか つけてみたら?」


「何だ? それは。」

「『うるさい!』じゃなくて

 『うるさいなり〜』

 っていったら ほら かわいいじゃん。」

「バカ! んなことがいえるか!」

「いいから いってみてよ『うるさいなり〜』

『うるさいなり〜』って。」

仏壇にまいるふたり。

「おねえちゃん お父さん無事に退院できたよ。」

「ありがとう。凪子。」

「お義父さん すいません 仏壇を買っていただいて。」

「しょうがないだろ!

 仕事のない奴に買わせるわけには いかんし!」

「ちょっと お父さん。」

「子供達も母親がいなくなった現実に

 向き合う覚悟が できて

 今朝も みんな 手を合わせて学校に行きました。

 あいつらは 今一日一日 本当に成長しています。

 お義父さん。

 すいませんでした。」

「お義兄さん…。」

「僕のせいで 大切な娘さんを幸せにできなくて。

 お義父さんよりも先に死なせてしまって…。

 誰よりも凪子が 子供達の成長を

 一番 見たかったはずなのに。

 そうさせてやることができなくてすいません。」

「お義兄さん 明日 お父さんの

 退院祝い やろうと思うんだけど。」

「うん 分かった。

 子供達にも伝えておくよ。」

「うん。」

「あっ そうだ 三田さんも一緒に行っていいかな?

 子供達も喜ぶし。」

「うん… もちろん。」

「いいですよね? 三田さん。」

「私は 結構です。」

「そんなこといわないでくださいよ。

 久しぶりに 家族みんな集まるんだし。」

「私は 家族ではありませんので。」

すると三田さんのほうにいく義之。
咳払いをしてからしゃべりだしました。

「この前は

 ひどいことをして悪かった なり。

 あんたは 本当はいい人だと思う なり。

 来てほしい なり!

 明日!」


なり!!

所長さんをたずねた三田さん。

「ねぇ 子供達から

 聞いたんだけど

 あなた 今日 どうすんの?

 ねぇ 行けばいいじゃないのよ。

 家政婦は家族じゃないからとか

 そんな堅苦しいこと いわないの。

 ねぇ 灯ちゃん 私が一番最初

  あなたにもなかをあげた時のことって

 覚えてる?

 あんたさ こんな…

 このくらいだったかな小さくてさ ねぇ。

 毎日毎日 寂しいのを隠して 

 一生懸命 笑ってたよね。

 フフ… 私も いつの間にか

 こんなばあさんになっちゃってさ。

 だから 死ぬ前に

 もう一度あなたの笑顔が見たいの。

 もう いいじゃない?

 誰かを信じて 心を開いても。

 ねぇ…。

 とても いいと思うな あの家族。

 長〜い冬も

 いつか春になって 氷は解けるものよ。」


そして退院祝いに食事にやってきました。
三田さんもいっしょ!

だけどうららのした予約は来月の今日・・。
電話してもつながらない・・。
うららはお店の場所がわからず
PCで調べていますがパソコンフリーズ。
携帯は学校に忘れてきて連絡がつかない。

「家の電話ですれば いいだろ。」

「分かってるって!

 ケータイないとお義兄さん達の番号 分かんない。」

「何をやってるなり。」

なり!

結局家にもどってきました。

「あ〜 腹へって死にそう。」

「すぐ 何か作りますので。」

「あっ 三田さん。

 せっかくだし 今日は寿司でも とりませんか?」

「あっ そうだよ 三田さんも 一緒に食べよう。」

「いえ 結構です。」

「お願い!

 いい機会だし ゆっくり話がしたいの。

 三田さんが病院で 

 おじいちゃんに話してるの聞いた時

 ホントに お母さんがいってるような気がした。

 もしかしたら三田さんは

 ホントにお母さんの生まれ変わりじゃないかって。」

「私は…。

 あなた達のお母さんではありません。」

「だったら 教えて 三田さんのこと。

 おじいちゃんに いってたよね?

 『大切な人を失う悲しさや

 もう二度と取り戻せない むなしさは分かる』って。」

「お願い 希衣 三田さんのこと守ってあげたいの。」

「三田さん 今日は一緒に食べてやってくれませんか?

 子供達と。」

「承知しました。」

「やった〜!」

「あっ 三田さん ここに座って。」

「よし!」

「あっ 寿司でも とるか。」

「あっ そうだ!

 お寿司が来るまでもなか 食べない?」

「お〜! 俺 もう腹へり過ぎて持たないし。」

「見た目は 無愛想だけど おいしいよね

 中に あんこがいっぱい詰まって。

 まるで 三田さんみたい。」

「希衣 だ〜い好きになっちゃった もなか。」

「おっ 俺も1つ もらおうかな。」

「ねぇ 三田さんも食べて。」

「食べて!」

三田さんがもなかを食べました。

「よし!」

そして話し始める三田さん。

「私が初めて

 紹介所の所長さんから

 もなかを頂いたのは 

 希衣さんと同じ年の頃でした。

 その1年前 近所の川で

 溺れそうになった私を
 
 救おうとして 

 大好きだった父が死にました。

 それ以来 母は心のどこかで

 最愛の夫を殺した娘を憎み 

 避けるようになりました。

 私は 勉強や習い事を必死で頑張り

 何とか母に喜んでもらおうとしました。

 しかし 再婚し 子供をつくると

 弟のことばかりかわいがるようになりました。

 義理の父が私に色目を使うようになると

 母は ますます私を憎むようになりました。

 『お前の その笑顔が悪いんだ

 その笑顔が周りの者を不幸にする』

 と何度も何度も 責められました。

 それでも当時 うちの家政婦をやっていた
 
 所長さんに励まされ

 私は 懸命に笑顔をつくりました。

 いつか こんな自分を愛してくれる人に

 巡り会えると信じていました。

 そして 主人と出会いました。

 彼に そっくりの男の子もできました。

 私の こしらえた料理を

 『おいしい おいしい』と

 食べてくれる2人を見ているだけで

 他には何も いりませんでした。

 毎日毎日が幸せで

 心から笑って過ごしました。

 そんな時 弟が家に来るようになりました。

 私を『愛している』と言い出し

 付きまとうようになりました。

 主人は そんなこととは夢にも思わず

 弟を いつも歓迎しました。

 それをいいことに 弟は 私に関係を迫り

 ストーカー行為を始めました。

 父親が違うとはいえ 姉弟であり

 私は 何とか彼の善意に訴えようとしました。

 何度も何度も『許してほしい』と頼みました。

 しかし ダメでした。

 やがて主人が弟の正体を知りました。

 『二度と来ないでくれ』と

 主人に責められた弟は 逆上し

 『俺を誘惑したお前が悪いんだ』と

 私達の家に火をつけました。

 燃え盛る火の中

 『お母さん 助けてお母さん 助けて』と

 叫ぶ 息子の声が聞こえました。

 私は 火の中に飛び込もうとしました。

 でも 消防の人に止められました。

 私が この世で一番

 大切だった 主人と息子は死にました。

 そんな私を あざ笑うかのように

 弟が 自ら命を絶ちました。

 残された母や 主人の両親は

 『お前が悪い お前の その笑顔が

 結局 周りの者を不幸にする』と。

 『もう謝らなくていい

 何もしなくていい

 ただ もう死ぬまで 二度と笑うな』と。

 こうして 私の人生から

 光が 希望が 夢が愛が 喜びが

 幸福が未来が消えました。

 私のことは

 全て お話ししましたので。

 約束通り お暇を頂きます。」


でていく三田さん。

「三田さん 待ってください!」


一度だけふりかえって
そのままいってしまう三田さん。




なんとひどい三田さんの過去。
三田さん自身に悪いところは
ひとつもないのに。

三田さんの笑顔に
まわりの人が虜になって人生狂うって
世が世なら亡国の美女みたいなかんじ?
父が亡くなったのは不幸な事故だけど
義父も弟も、三田さんにはただの災難としか思えない。
美人すぎて不幸になるという極端な例か。
(「主に泣いています」みたいな)
三田さんを責める母も母ですが
そういう人も世の中にはいるか・・。

三田さんが本当は
うららちゃんみたいだったのかもというのは
常に笑顔を絶やさず
一生懸命頑張るタイプだったといえばたしかに
そうかも。
(そういえばうららも不幸に付きまとわれてる。
 まわりを不幸にするというのはいっしょでも
 三田さんとは意味合いが違うけど。)

頑固な義之は素直になれなかったのを
三田さんの言葉と孫たちのおかげで
ようやく心を開くことができました。
鼻水をたらしながら無言で石を
いれるところはよかったなあ。
娘のことも孫のことも実は誰よりも
大切に思っている義之だから
きっとこれからは大丈夫。
さっそく、なりをつかうところが
本当に素晴らしい。

能面のように無表情をつらぬいて
家政婦としての立場を貫き
必要以上に深入りしない三田さんが
この家の家族の苦しみ悲しみを放っておけずに
結局手助けをしてしまうのは
自分の経験してきた苦しみと
重なるからでしょうねえ・・。

でもこのままやめさせてなるものか。
なんとか三田さんに笑顔を
取り戻してあげてほしい、
阿須田家のみんなに!




三田灯    松嶋菜々子
阿須田恵一  長谷川博己
結城うらら  相武紗季
阿須田結   忽那汐里 
阿須田翔   中川大志
阿須田海斗  綾部守人
阿須田希衣  本田望結

結城義之  平泉成
晴海明美  白川由美






2011.12.01 Thursday 00:21 | comments(0) | trackbacks(23) | 
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「家政婦のミタ」アイス家政婦の完璧業務8義之の何が解る?にミタは経験したから解りますと義之の心を解き放ちミタは結たちに壮絶な過去を語り結たちは涙し言葉を失った
「家政婦のミタ」第8話はミタの事を知ろうと結たちは色々な事で聞き出そうとするが、尽くミタの強さの前になす術がない。そんな中義之が怪我を追って入院し、恵一らは駆けつける ...
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家政婦のミタ (第8話 11/30) 感想
10/12から日テレで始まったドラマ『家政婦のミタ』(公式)の第8話『私の過去、すべてお話します』の感想。 視聴率と注目度が高けりゃ、何でもアリなのだろうが… 犯罪を推奨したり人権を侵害し...
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家政婦のミタ 第8話
ミタさんの過去があきらかに------- ミタさんの笑顔が--いや、美しさが・・・  人を狂わせた-----? 今日の音楽の祭典にでてきた 不通に話す笑顔のミタさんは ホント美しくてうっとりしちゃったもんなー
| shaberiba | 2011/12/01 1:13 AM |
家政婦のミタ 8話 感想
三田さんの過去…泣けた…。
| けろりん的ひとりごと | 2011/12/01 1:27 AM |
「家政婦のミタ」第8話
壮絶なミタさんの過去がついに判明!淡々と語るミタさんだが、あまりにも深い悲しみの前に、阿須田家の面々は言葉を失う。今度は希衣たちがミタさんを救うことはできるのか?!
| fool's aspirin | 2011/12/01 1:29 AM |
家政婦のミタ 第8話の感想
日本テレビ系列で放送された「家政婦のミタ」第8話の感想など。公式サイトからあらすじを引用します。〜〜〜三田(松嶋菜々子)のことを知りたい恵一(長谷川博己)と子供たちは、三田に声をかけてコミュニケーションをとろうとする。しかし三田は、ことごとく拒絶し「
| オタクと呼ばないで | 2011/12/01 6:35 AM |
ドラマ「家政婦のミタ」第8話感想「私の過...
家政婦のうらら-------!?で、うらら化した三田!?前回の予告で一番気になってたこのシーンですが、やっぱ夢オチでしたか(><)どうやら結の夢だったようですが、その後の展開が...
| ◆◇黒衣の貴婦人の徒然日記◇◆ | 2011/12/01 8:11 AM |
家政婦のミタ「私の過去、すべてお話します」 
どっきり予告、「うらら化した三田!?」は、またまた夢オチ (^^;) それにしても、三田の事情を知りたい、阿須田家の子供達は、じゃんけん、ルービックキューブ、バスケットボールと様々にチャレンジするけれど、全部、撃沈。ますます冷たく距離をおいていく三田
| のほほん便り | 2011/12/01 9:34 AM |
「家政婦のミタ」第8話の感想 ついに過去を話す松嶋菜々子さん 
「家政婦のミタ」第8話、ついに語られた松嶋菜々子さんの壮絶な過去、不遇な生い立ち。 何かの不幸で夫と子供を亡くしたのだろうと思っていたけれど、実はその根底には、 子供のころからの辛い体験があ...
| 今日も何かあたらしいドラマ | 2011/12/01 9:34 AM |
家政婦のミタ 第8話:私の過去、すべてお話します
悲惨だ・・・(´Д`|||) ドヨーン とうとう語られたミタさんの過去。 そしてそれを話した後には約束通りお暇を頂きますと去って行ったミタさん。 ・・・の割には長い事後ろを振り向いて阿須田家を気にかけるかのような素振り。 何より、自ら過去を語りだしたのは、こ
| あるがまま・・・ | 2011/12/01 10:39 AM |
「家政婦のミタ」第8話
第8話の感想 
| AKIRAのドラマノート | 2011/12/01 10:43 AM |
家政婦のミタ 第8話
三田(松嶋菜々子)のことを知りたいと思うようになった恵一(長谷川博己)と子供 たちは、彼女に声を掛けてコミュニケーションを取ろうとする。 しかし三田は、何を言われても拒絶。 それでも子供たちは三田の正体が気になって仕方がない。 そんな折、義之(平泉成
| ぷち丸くんの日常日記 | 2011/12/01 11:07 AM |
家政婦のミタ 第8話
昼ドラもびっくりな壮絶過去… あまりに壮絶で( ゚д゚)ポカーンとなりました。 どんな酷い弟だよっ! これでミタさんはお暇を頂きますとのこと・・・。 来週が楽しみですね! ...
| なんでもあり〜な日記(カープ中心?) | 2011/12/01 12:51 PM |
松嶋菜々子「家政婦のミタ」第8話〜モナカを食べて、全部告白なり〜驚異の視聴率!!
「家政婦のミタ」第8話 視聴率29.6%!! これはニュースや!! 幽霊話も出た今回でしたが、番組がお化けや!! AKB48,SMAP,嵐を無理に使わなくても、視聴率を取れるんですねぇ!! 荒唐無稽で刺激的ではありますが、エロや恋愛話も無く、血が飛
| 世事熟視〜コソダチP | 2011/12/01 1:39 PM |
家政婦のミタ
いまさらっすか!という感もなきにしもあらずですが、今日のミタさんが凄かったので、やっぱり書いておきます! ミタさんの過去が凄すぎる・・・(泣) なんとか、笑顔を取り戻して欲しいものです。きぃちゃんガンバレ。 なんで、ミタさんがあんなに何でも出来るのか、
| シフォンなキモチ | 2011/12/01 3:10 PM |
家政婦のミタ 第8話
『私の過去、すべてお話します』 内容 ようやく、子供たちと一緒に暮らすことになった恵一(長谷川博己) だが会社をクビとなり、職探しをするが、、、見つからず苦悩していたが、 一方で結(忽那汐里)翔(中川大志)海斗(綾辺守人)希衣(本田望結) ら、、、子供
| レベル999のgoo部屋 | 2011/12/01 5:38 PM |
【家政婦のミタ】第8話感想と視聴率ばく進♪
「私の過去、すべてお話します」第8話の視聴率は、前回の23.5%より大幅に上がり、29.6%でした♪今期どころか、今年放送された連続ドラマで最高の視聴率でした♪この枠でも最高視聴率...
| ショコラの日記帳 | 2011/12/01 9:16 PM |
【家政婦のミタ】第8話感想と視聴率ばく進♪
「私の過去、すべてお話します」 第8話の視聴率は、前回の23.5%より大幅に上が
| ショコラの日記帳・別館 | 2011/12/01 9:16 PM |
まだ不況?
「不況というのは、金儲けの為に生きている経営者や、自分達の地位だけを守ろうとする官僚、それに対して何も出来ない無力な政治家達のせいで、沢山の人達が仕事を失い、貧乏になる...
| 虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映... | 2011/12/01 9:28 PM |
まだ不況?
「不況というのは、金儲けの為に生きている経営者や、自分達の地位だけを守ろうとする
| 虎団Jr. 虎ックバック専用機 | 2011/12/01 9:28 PM |
『家政婦のミタ』 第8話
 今回は二つのテーマ ?義之(平泉成)のガチガチの心の融解 ?ミタさん(松嶋菜々子)の過去 ?義之(平泉成)のガチガチの心の融解  娘を自殺に追いやった恵一(長谷川博己)を許せない。しかし、それだけではなく、恵一の妻を不幸にしたのではないか、自分に関わった
| 英の放電日記 | 2011/12/01 10:43 PM |
《家政婦のミタ》#08
うららは、結の夢と同じように、父親とケンカして、阿須田家に泊めてくれないかと言っているうちにちょうど恵一も、帰宅した。まだ仕事場見つからないのは、不況だからと希衣に説明するが、 「ふきょう」が分からない。三田は 「不況と言うのは、金儲けのためだけに生き
| まぁ、お茶でも | 2011/12/04 10:54 PM |