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ハングリー!第2話

第2話




開店から一週間、『ル・プティシュ』には
客がまったく入らず、頭を抱える英介(向井理)。
店で働く賢太(塚本高史)や剛(川畑要)だけでなく、
仕入れ先の農家の娘・千絵(瀧本美織)にまで
店の行く末を心配され、不安に駆られた英介は、
思い切って銀行に融資を申し込むが、
あっさり断られてしまう。
その帰り道、母・華子(片平なぎさ)の店を
買収した実業家・麻生(稲垣吾郎)と出くわした英介は、
麻生がオーナーを務める『ガステレア』に招待される。
その席で麻生は、レストランの名前を
変えてほしいと提案。英介の店が、
かつての『ル・プティシュ』の跡地に建つ
『ガステレア』のイメージダウンに繋がるというのだ。
だが、『ガステレア』自慢の高級料理の数々を
食べた英介は、そんな麻生の皮肉を一蹴。
華子が愛した『ル・プティシュ』の精神を
受け継いでいるのは、自分たちのレストランだと宣言する。
とは言ったものの、店の経営は苦しくなる一方。
ますます不安になる英介だったが、千絵から
以前食べた料理の味が忘れられず、
再び『ル・プティシュ』に行くために毎日
頑張っていると打ち明けられ、英介は
その言葉に励まされる。
その日の夜、雨が降りしきる『ル・プティシュ』の
近くには、店へ向かう一組の訳あり風なカップルの姿が。
雨がもたらしてくれた記念すべき初めての
普通の客に色めき立つメンバー。
「最高のメシを届けようぜ!」と円陣を組み、
料理にとりかかるが…



まりあが寝ている間に
先になにか作っていく英介。
ネーブルのマーマレード。

今のマンションもお金の関係で
でていかなきゃいけないらしい。
出がけに英介にたずねるまりあ。

「ねえ 英介。

 悪い意味じゃないんだよ。

 悪い意味に取らないでほしいんだけど

 何で始めちゃったの? レストラン。」

「あぁ〜あ。

 悪ぃ意味以外にどう捉えるんだよ。」

『いや まりあの気持ちもわかる。

 今の俺の生活。

 朝の7時半から

 レシピの研究と調理の自主練。

 10時には他のメンバーも集まり

 料理の技術を教えながら

 一緒に仕込みをして…。

 それが終わったら びら配り。

 そして仕入れ。

 店に戻って 10分で賄い食って 

 開店準備して…。

 で 17時に開店。

 25時に閉店。

 それから 洗いもんに片づけ。

 店の掃除に収支の計算。
 
 いろいろあって 店を出るのは夜中の3時。

 家に帰って風呂入って寝るのが4時過ぎ。』


「はぁ〜。こんなに人生

 犠牲にしてるっつうのに…。

 はぁ〜。なぜだぁ〜…。」


店はガラガラ。

うまいといって食べているのは
店員ばっかり。

「うまいよ。」

「ていうかさ 今日の賄い

 マジで うますぎでしょ これ。」

「無駄に豪華だな これ。」「うん うん。」

「このローズマリーの香り冬野菜のテリーヌに

 若鶏のグランメールまで。」

「なぜ こんなに豪華か…わかるか?

 ここ1週間 客が全く入らなくて

 食材が余りまくってるからだよ!

 くそぉ〜!!」


大根を引き抜く千絵。
あのおいしかった料理を
思い出すとおもわず胸が苦しくなりました。

「こういうの 禁断症状って

 いうのかなあ。」

まさか悪い男に恋したんじゃないだろうな
という父。

「違うよ。 恋なんかじゃ…。

 でも ちょっと恋にも似てるかも。

 何をしててもあの味が忘れられない!」


お店には本当にお客がゼロで
資金ばかりかさんで給料もでるかでないか
怪しい。計算してみると

「わかりました。ひとり35万です。」

「おっと やった〜!」

「案外もうかんじゃん これ。」

「ひとり マイナス35万です。」

客単価が3,000円から5,000円ぐらいだとして
1日30人ぐらいの客がこないと
この店は回っていかないらしい。

「30人かぁ…。 果てしねぇなぁ。」

「この店 ちゃんと計画性持って 始めたのかよ?

 経営計画とか 店のコンセプトとか。」

「コンセプト?

 ああ。んなもん考えてねぇよ。

 まずは店を作ることに夢中でさ。」

「問題は ここのビジュアルかもな。」

「はあ?」

「実際俺は・・。」

チラシをみてやってきたお客は
包丁をとぎながらでてきた剛をみて
逃げ帰る客。

「店の前まで やって来たのに

 店をじろじろ見たあげく

 帰っていったカップルを見た。」

この見た目では無理もないw

ちゃんとした店にして
安定した暮らしをしたいという賢太と
英介がケンカになりました。

拓はネットで英介が
フレンチレストランを始めたという
情報を知りました。

中でケンカをしているのを
窓からのぞく麻生。
ル・プティシュに野菜をおさめにきた千絵は
そこにいた麻生にばったり。

「なんなんだ?この光景は。」

「ほ〜んと 何やってるんでしょうねえ。

 あぁ いえ…。私 怪しい者じゃありません。」

「そう 配達に。」

「べつに 恋とかじゃなくてただの配達で。」

「そうですか。 だとしたら早々に

  取り引きの中止を考えたほうがいい。

 この店は じきに潰れる。」

「えっ 潰れる…?」

「出店に際しての 計画性もコンセプトもない。

 経営者には恐らく 脳みそも腕もない。

 これは すぐに潰れるレストランの

 典型的なパターンだ。

 僕ほどの人間が

 意識するような店ではなかった。」

といって麻生は帰っていきました。

「つぶれるって・・

 この店のこと?」

中へはいっていって
ケンカにわって入る千絵。
転んで血がでますがテーブルの上の
料理に目が・・!

「大丈夫ですから

 このお料理 食べていいですか。」

千絵、ほんとにここの料理好きそう。


マーマレードをパンにつけて食べるまりあ。

「今までだって 苦労はあった。」

城山さんと打ち合わせをしても
なかなか売れないバンド。
メジャーデビューは無理と言われました。
城山さんにいわれて
拓を新メンバーに入れることに。

女の子に5股してたのがばれて
ぼこられたとか
ギターもひけないチャラい男。

「俺 もともと

 ギターなんか弾けねぇし。

 つうか 既に声だけで神だから。」


声だけで神ww

回想おわり。

「今頃どうしてんだろうな拓。」

「知るか」

お店のまかないをたべる太朗は
手当をしてもらった千絵にもすすめました。

「ていうか 何 食ってんだよ おやじ。

 毎日来て タダ飯 食いやがって。

 食うなら ちゃんと金払え!」

「金? 金なら もうとっくに払ってるだろ

 あの絵で。あれだけで 私は

 5年はここで食べる権利があるんだ。」

「えっ? あの絵っておじ様が描いたんですか?」

「そうなんだ。 実はね あの絵は…。」

「今は絵なんかどうだっていいだろ。

 あんたも 好きなだけ食ったらさっさと帰れ。

 俺らは 仕込みやら開店準備で忙しいんだよ。」

「何 その言い方。

 あなたってお料理は あんなにおいしいのに

 どうして そんなに性格が悪いの?」

「性格が悪い?」

「そうだよ。 いつも 怒ったり威張ってばっかりで。」

「うるせぇな。 お前に関係ねぇだろ。」

「関係ねぇかもしれないけど

 でも あなたがそんなんじゃ

 この店 ほんとに潰れちゃいますよ。

 のんきに けんかなんかして。

 だから前髪 くるんとした変な人に

 脳がないとか すぐ潰れるとか言われちゃうのよ。

 代金は 後日で結構です。では 失礼しました。」


怒って帰ろうとする千絵だけど
最後にまた料理をみて未練たっぷり。

英介は銀行に。
みんなに言われた言葉を思い出してため息。

テレビの占いは水がめ座は12位。
ラッキーアイテムはピンクのファンシーグッズ。

「んなもんでラッキーになるんだったら

 苦労しねぇっつうんだ ば〜か!」


銀行の人に融資を断られました。
その帰り、元の店の前を通る英介。

ピンクのマスコットを持ってましたww

そこへ声をかける麻生。

まりあが英介に電話しても出ない。

「あれ?出張じゃなかったっけ?」

「うん 会議が終わったから帰ってきちゃった。

 これ もらったから彼氏 誘おうと思ったんだけど。」

絵画展のチケット。

「彼氏 そういうの興味ある人なんだ。」

「ええ。 お父様が絵描きさんで

 お母様はフレンチのシェフで

 子供の頃から絵画とか音楽とか

 そういう芸術に ふれてたみたい。」

「また のろけか。ミュージシャンだっけ?」

「そう。

 ミュージシャンのままで良かったのに…。」

転職したのが気に入らないらしい。

英介は麻生に案内されてガステレアへ。
剛と賢太もいっしょ。

料理がおいしそう・・!
盛り付けも美しい。

テーブルに麻生がやってきました。

「ご両親にはお世話になりました。

 華子さんのお店を このような形で

 引き継ぐことができて私も光栄です。」

「引き継いだ?」

「ええ。聞けばあなたもレストランを開いたとか。

 すばらしい。ただ1つ 相談したいことが

 あるんですが店の名前どうにかなりませんかね?」

「はぁ?」

「ル・プティシュという店名は

 華子さんが かつてこの建物で経営していた

 フレンチレストランと全く同じ名前だ。

 万が一間違って…いや あなたの店と

 うちを間違えることはありえないと思いますが

 それでも 万が一間違って

 うちのお客がそちらに行ってしまったとしたら

 私も困ります。」

「どういう意味だよ。」

「つまりイメージダウンになることも

 考えられるので 

 紛らわしいことは やめろという意味だよ。」


声色をかえて本性を出す麻生。

「ふふっ。おわかりになりましたか?

 ストレートな表現はなるべく避けたかったんですがね。

 ははっ 大丈夫ですよ。

 あなたの店をライバルだなんて

 これっぽっちも思っていませんから。
 
 ただ 邪魔だけは しないでほしい。

 それだけです。」

「ふっ 俺もライバルだなんて思ってねぇよ。」

「どういう意味かな?」

「山手華子の精神を引き継いでんのは

 こんな いけすかねぇ店じゃねぇ。

 俺たちのやってるフレンチレストラン

 ル・プティシュだ。」


テーブルをガンと叩きつける英介。

「つまり ストレートに言えば

 こんな店は母さんの店とは

 全く無関係のただの くそだって話だよ!」

「くそ?

 この店に ふさわしくない客をお呼びしたようだ。

 お客様のお帰りだ。」


帰る英介をみて気付く東さん。
隠れる柏木一平。

「なんであいつが・・。」

店からでてきた3人。

「まあ 俺は英介の味のほうが好きだけどな。」

といってくれる賢太。

「いや いいよ。いい店だった。

 雰囲気 スタッフの動き 何より料理だよ。

 盛りつけは きれいだし 

 まあ… 味は個性はねぇけど 

 丁寧でいい仕事してた。」

「まあ あのオーナーの力だろ。

 だって有名人じゃん。

 べつに マジで この店と

 張り合う気なんか ねぇんだろ?」

答えずにいってしまいました。

「おい マジかよ。無理だろ 英介。」

またル・プティシュの料理を
思い出す千絵。

「やっぱり あの絵だ。

 名前も同じだし 

 あんな倉庫みたいな店が この店と関係あるのかな?

 あぁ〜 それより あの料理

 一口でいいから食べたかったのに。

 もう 私の ばかばか ばか…。」

そこへ英介がやってきました。

「だったら普通に食いにくりゃいいだろ?

 俺の店はな お前専用のキッチンじゃねぇんだよ。

 食いたかったら賄い 狙うんじゃなくて

 普通に 金払って食いにこい。」

「べつに 賄いを狙ったわけじゃ…。

 それに 私 普通に大学生なんです。

 バイトもしてないし 

 しょっちゅうフランス料理が食べられるほど

 裕福じゃないの。」

「あぁ〜 なるほど。」

「あぁ そうだ これ 野菜の代金…。」

とお金をはらおうとして鍵をおとし
ピンクのマスコットがみつかってしまいました。

「何? これ。 すごい かわいい!」

「返せ!お前。」

「ごめんなさい。 つい 私好みで。」

「だったらやるよ。」

「えっ?」

「いいんだ いいんだ べつに。

 つうか大丈夫か? それ。」

転んだところを心配してくれました。

「あぁ〜 全然。それより 私こそ

 さっきはおせっかいなこと言ってごめんなさい。

 何か 知らない人に 潰れるなんて言われて

 急に 不安になっちゃって。」

「何で お前が不安になんだよ。

 怖ぇのは俺だよ。

 もし たった2週間で潰れたら 何もかも俺のせいだ。

 はぁ〜。」

「何言ってるの!

 大丈夫ですよ!」

と英介の背中をバンとたたく千絵。

「いって!何すんだ てめぇ!」

「だって あんなに おいしいのに。

 実はね 毎晩…ううん 1日に何度も

 あの料理を思い出したの。

 ふるふるのトマト 

 ジューシーなお肉 とろけそうなカナッペ。

 あの味に また会いたくて たまらなくて

 だから お小遣いの日まで

 前髪が うまく決まらなくても

 合コンのメンバーからさりげに外されてても

 リポートが大変でも

 とりあえず 頑張ろうって。」


「あぁ あれ カナッペじゃなくてリエットな。

 それに あんなもんじゃねぇ。」

「へっ?」

「あんなもんじゃねぇんだよ。

 いいか?あの程度の味で満足すんな。

 世の中にはな 一口 食っただけで

 うなって 熱が出るぐらいうめぇ飯っつうのが

 いっぱいあんだよ。」


「ほんとに?」

「食わしてやるよ。」

「えっ…。」

「いつか そういう料理
 
 俺が お前に食わしてやるよ。

 だからたまには ちゃんと食いにこいよ。

 大学生でも 食いにこられるメニュー

 考えてみるから。」


「わかった。 じゃあ それまで

 お店 潰さないでね。」

「潰すかよ。

 ふっ… つうか 余計なお世話だ。」

と英介、帰っていきました。

「ああ あのお店がつぶれませんように」

ともらったマスコットに祈る千絵。

「今日こそ お店がつぶれませんように」

とお地蔵さんにお願いする英介。

そこに雨が降りだしました。

同じく雨に降られた男女。

「何てこったいこんな日に雨なんて。」

「もう あなたって最後まで雨男だったわね。」

「また 文句か。 もうどっか この辺の近くの店…。

 おい ここ入ろう。ここ あるじゃねぇか。」

「ここ?」

二人はル・プティシュに入りました。

「客が来てる?!」

と思わず叫ぶ英介。

「どうして?開店1時間前だぞ。」

「わかってるよ。でも この客 逃したら

 次 またいつ客が来るか わかんねぇだろ?」

「雨がもたらしてくれた 記念すべき

 初めての普通のお客様だ。」

「この初めての普通の客を乗り越えられれば…

 俺たち 変われる気がする。」

「よしっ。」

円陣を組むみんな。

「いいか 落ち着いていこう。

 俺らの勝負のときだ。

 俺らなら やれる。きっと うまくやれる。

 だから 今日こそ 全身全霊で最高のライブを!

 ライブじゃねぇ。」


「ライブじゃねぇ。」

「最高の…最高の飯を!

 客に届けようぜ。」


「うっす。」

「よっしゃ いくぞ〜!」

「おう!」

お客さんふたり。

「ねえ 何だか怪しいわ。やっぱり出ましょうよ。」

「もう いいだろ ここで。雨も まだやんでないし。」

「はぁ〜。」

「またか。 また ため息だよ。」

「ため息なんか ついてないわよ。

 普通に息 吐いただけじゃな〜い。」

「どうして君は最後まで そうなんだ。」

運んできた水とグラスを
落として割ってしまう睦子。

「すいません!」

「あぁ〜。 あんたは緊張すると

 やたら失敗する癖がある。

 ううっ…。しかたねぇ。

 接客は 剛!」

「俺か?」

「…も やっぱ だめかなぁ〜。

 ばっちり墨入っちゃってるし客も びびんだろ。」

「わかったよ 俺に任せろ。

 俺はな 居酒屋の雇われ店長

 3年も やってたんだよ。」

なかなかいいかんじで注文をとる賢太。
このカップル、離婚寸前の夫婦のように
ぎくしゃく。

賢太、注文をとったあと

「へ〜い ばってん 毎度!」

とやってしまいました。

「ばってん?」「まいど?」

「ご新規様 ご注文 頂きました〜。

 えぇ〜 あじリエ 牛釜 鍋たら更にライス1丁!

 グラスワイン赤 白 1つずつ入りま〜す。」

「しまった〜。

 あいつが ずっとバイトしてたのは

 九州居酒屋だったなぁ〜。」


「だな。」

「まあ しかたねぇ。」

泣いている睦子に

「睦子さんは そうだな。とりあえず 客から目を離すな。

 水がなくなったらすぐ つぎ足したりとか。

 とにかく待ってる間に嫌な気持ちにさせるな。」

と指示し

「きっと味のわかる客だなぁ〜あの注文は。

 今の時季に うまいもんわかってるよ よし。」

と、はりきって料理をはじめる英介。

ワインを飲む二人をじっとみている睦子 不気味。

「ねえ 何だか あの人ず〜っと こっち見てる。」

「君がため息ばっかり ついてるからだろ。」

「私のせいだって言うの?」

笑顔が怖い。

「うわぁ… やっぱり笑われてる。

 もう 最悪。」

「俺たちの雰囲気の悪さがよほど滑稽なんだろうよ。」

「あなたが そんな仏頂面してるからよ〜。

 はぁ… もう失礼な店ね。

 あぁ〜 まだかしら お料理。」

緊張バリバリでお水を注ぐ睦子。
手が震えてる・・。

そこへ料理を運んでくる賢太。

「お待たせしました。

 前菜のアジのリエット 森の冬でございます。」

「はぁ〜 やっと来たわ。

 随分 時間がかかったのね。」

「いいだろ。 文句ばっかり。

 君は何にも言わないってことができないのか。」

「文句ばっかりはあなたじゃないの。

 何にも しゃべらなければしゃべらないで

 ため息ばっかり なんて言うし。大体 あなた…。」

女性がしゃべるのを手で阻止し

「これ ソースは?」

とたずねる男性。
カンペをみて答える賢太。

「ああ トマトのドレッシング風味だそうです。

 隠し味にコリアンダーを。」

「なるほど〜 うん。これは うまい。」

英介も嬉しそう。

「ほんと?

 う〜ん!おいしい。」

「ありがとうございます。」

みんなも喜んで手をタッチ。

千絵と奈々もお店にやってきました。

「いえ あの今日 来る気は なかったんですよ。

 でも あの暇な親友に夕飯に誘われちゃって。」

「何言ってんの。 店が気になって

 しかたがないからつきあって〜 って

 言ってきたのそっちでしょ。」

「ちょっと大きな声で言わないでよ。

 でも大丈夫かな。

 私 2,000円しか持ってないけど。」

「よう 貧乏人。シューファルシとバゲットなら

 1,000円で出せるぞ。

 後 グラスワイン付けて 1,500円でどうだ。」

「シューファルシって何?」

「まあ あれだよ。日本でいうロールキャベツだな。」

「私 それがいいかも。」

「あれは? あのカナッペじゃなくて リエット。」

「じゃあ あれ付けて 1,800円。」

「やった!」

乾杯する二人をみて

「随分 若いお客もいるのね。」

という女性。
そこにもメイン料理
あつあつ鍋のタラとトマトのポトフ
とパンとライス。
ライスはあのおっぱい型。

「な〜に これ。」

「おっ はははは。」

思わず笑って顔をみあわせ
笑いをとめる奥さんのほう。

そこへノリオとコオタたちもやってきました。

「あの〜 ビールと 

 やたら うまいポテト食わしてくれよ。」

「おう 大歓迎だよ。ばってん まいど〜!
  
 ビールとポテト 入りま〜す。」

「ポム・フリットだけどな。」

BGMはロック。

「あいつらまた 勝手に曲かけやがって。

 やっと お客が入ったのにまた ぐっちゃぐちゃだよ。」

「まあ いいじゃねぇか。10人も客がいんだぞ。」

「そうだよ お前。 奇跡だよ。」

店内はいきなりにぎやかに。

「はい お待ちどお〜。」

だまって食事する男女。

「おいしいけど やっぱり

 変わった店よね?

 あなた 昔 好きじゃなかった?

 こういう騒々しい音楽。」

「明日の飛行機 何時だ?」

「10時よ 朝の。」

「そうか…。」

雑誌に載っていた絵と壁に飾ってあった絵を
みくらべる千絵。

「やっぱり同じだ。」

「どうした?」

と太朗が声をかけました。

「ここって 前に表通りにあった同じ名前のお店と

 何か関係があるんですか?」

「華子さんの店を知ってるんだ。

 そう この店はね 私の妻

 つまりあいつの母親の店なんだよ。」

「えっ? あの人がこのオーナーシェフの息子?」

「そう。あのキャベツは あいつなんだ。

 ル・プティシュ

 フランス語で小さなキャベツちゃん。

 英介が赤ん坊の頃

 華子さんはいつも あいつを

 いとおしげにそう呼んでた。

 ル・プティチュル・プティチュ って。」


「ふふっ…へぇ〜 小さなキャベツちゃん。」

「うん。」

「お待たせ。

 はいシューファルシ。」

「うわっ おしゃれなロールキャベツ。

 いただきます。」

「いただきます。」

にぎやかなお店の中。

「もう1杯 飲まないか?」

「えっ?何?

 はぁ… もう うるさいわね。」

「僕は もう1杯 飲むと言ったんだ。」

「えっ? もう やめといたら。

 あなた そんなに強くないんだし

 もう おなかも いっぱいだし。」

「どうして君はいつも そうなんだ…。」

「何? うるさくて聞こえないのよ。」

英介がBGMをしぼったときに

「だから僕は まだ帰りたくないって

 言ったんだ!」


と大声が響きました。

「最後の夜だぞ。

 そんなに慌てて帰ることないじゃないか。」

「私は… あなたが ほんとは

 早く帰りたいのかと思って。

 さっきから ぶつぶつ怒ってるし。」

「怒るよ。 怒るだろ。自分の出世のために

 勝手にパリ支店に異動決めてきて。」

「それは もう納得済みの話でしょ。

 あなたが言いだしたのよ

 ちょうどいいから別れようって。」

「別れるしかないだろ この年で遠距離恋愛なんて。」

「何? あれ。 訳ありカップル?」

「あっ 夫婦じゃなかったんだ」

「ねっ。」

「もう いい。 もう いいよ。いい年して

 こんな大声でとんだ恥さらしだよ。」

「恥さらしって…。」

「お会計 頼む。」

英介がとびだしていきました。

「待ってくれ!

 メーンが…メーンの料理が まだじゃねぇか。」

「その分のお代は払う。だったら文句ないだろ?」

「いや だめだよ。それじゃだめなんだ。」

「何なんだ? 君は。」

「あんたたちは 俺らにとって

 初めての普通の客なんだ。

 どうしても うちのメーンを

 食ってってほしいんだよ。

 なっ 頼む。 一口でいいから。

 食ってけ。」


「食ってけ!?

 何だ? どういう店だ ここは!」

と男性が怒ると女性のほうが

「赤ワイン。

 赤ワイン 2つ追加で。」


と言ってくれました。

「食べましょうよ

 頼んだメーンを。」


「ちょっと待てよ。」

「私 ほんとは 別れたくなかったの。

 あなたと別れたくないの。

 まだ 帰りたくないのよ。」


「ワオ!」

拍手とヒュ〜とはやす声。

「どうもすいませんでした。

 あの ワイン2つと 後 メーンも。」

BGMもちょっとスロウなものに
かわりました。

メインは和牛塩釜切り出し
カリフラワーとブロッコリーのピュレ添え

「雨に感謝しないとな。」

「また来ましょう。

 いつか きっと 2人で。」

「じゃあ 乾杯。」

ふたりは乾杯。


「何か よくわかんねぇけど 良かったな。」

「あぁ〜…あの 店のコンセプトってやつ?

 一応 考えてみたよ。」

「何?」

「俺は このレストランを

 いけすかなくない

 フレンチレストランにしたい。」


「いけすかなくない?」

「そう。

 まあ 誰でも入れるフレンチだよ。

 料理を楽しみてぇ客には

 本格フレンチを出す。

 でも んなもん興味ねぇって客は

 何食ったっていいんだよ。

 つまみとかワインとかだけでもいい。

 でも大事なのはさ 偶然だろうが

  常連だろうが あのドアくぐって

 ここに食いにきてくれる客だろ。

 まあ とにかく俺らができること

 何でもやって で 食って

  笑顔になってもらう。

 それが俺のやりたい店。」


「ふ〜んいいんじゃねぇ 俺ららしいよ。」

「だな。」

「ええ。」

「ははっ。

 まあ でも今は それが精一杯だな。

 でも いつかもっと うまいもん作って

 もっと客 喜ばせるようになって

 で いつか…あの いけすかねぇ

 フレンチレストラン超えてやろうぜ。」

「おう。」


英介に言われた言葉を思い出す麻生。

「思った以上に腹立たしいな。

 いっそ潰すか。」

そこへ声をかける柏木。

「オーナー。 さっき来てた客って。」

「気にするな。君が興味を持つ価値もない。」

「違うんです。

 あいつは… 英介は…。」


こたつにはいっている千絵と奈々子。
あのストラップを見て笑う千絵。

「キャベツちゃん・・か。うふふ。」

「ふ〜ん やっぱり恋しちゃったんだ あのシェフに。」

「はぁ? 違うって あんな横暴な人。

 私は ただ料理に… うわっ!

 何?」

「うちのママが言ってた。

 男の心をつかむには

 男のハートじゃない

 まずは胃袋をつかみなさいってね。」

「胃袋をつかむ?」

「そう。 自覚しなさい 千絵。

 あんたはね あの男に

 つかまれてしまったのよ この胃袋を!」


「この胃袋を あの人に?」

「そういうこと。

 はぁ〜 ハートからじゃなくて

 胃袋から始まる恋なんて。

 何だか千絵らしいけどね。」

「恋…。

 この気持ちが… 恋。」


まりあに電話する英介。

「あぁ〜 悪い 電話くれてたよな。

 ようやく店が終わって。」

「何よ 今更。」

「ごめん。」

「怒ってるよ。」

「そうだよな。」

「怒ってる。だから…。

 怒りにきちゃった。」


店の前にいました。

「うそだろ?確か 今日 出張だって。」

「うん。出張だったし 残業だったけど 

 会いたくて。」

抱きしめあうふたり。

「ん〜 英介 いろんな匂いがする。」

「ごめん。 油臭い?」

「ううん。何か わかんないけど おいしい匂い。」

「今日はさ 何か すげぇ〜いい日だったんだ。」

「そう 良かったね。」

そのとき台所で物音が。
鍋が落ちていてそこにいたのは拓。

「おう お2人さん。 よう

 何? こんなとこでラブシーン?

 相変わらず仲いいね。」

「何やってんだよてめぇ こんな時間に。」

いきなり拓が倒れました。

「おい 大丈夫か? 拓。

 拓!拓!

 おい。 拓!」




拓はおなかがすいてるだけのオチな気がする。
コメディだし。

開店1週間まったくお客がこないって
やっぱり宣伝不足としか。
ネットをつかうとか
とりあえず無愛想なのをなんとかして
あのルックスで女子大生あたりに
アピールするとか!

たまたま雨宿りにきた
別れる寸前のお客が
おいしい料理を食べて仲直り
というちょっといいエピソードでした。

それ以前に千絵にあれだけ
絶賛されたらがんばろうっていう気持ちに
なると思うし、柏木の雰囲気だと
英介そうとう料理できるみたいだし
口コミで徐々にお客が増えるのでは。

まりあはミュージシャンの英介が
好きだったわけね・・。
でも「怒ってる」といいながら
「怒ってるから怒りにきちゃった。」
と来てくれる彼女ってサイコーです。
これは好かれるのもわかるなあ。
予告では険悪になってたみたいですが。

小さなキャベツちゃん。
ちょっと笑えるネーミングも
向井理の赤ちゃんのころだったら
まったく違和感なし!


山手英介  向井 理 
大楠千絵  瀧本美織 
橘まりあ  国仲涼子 
住吉賢太  塚本高史 
平塚 拓  三浦翔平 
藤沢 剛  川畑要(CHEMISTRY)
白山祐希  鈴木砂羽 
海老名睦子 片桐はいり
和泉佳奈  宮地真緒
柏木一平  石黒英雄
東 則夫  田山涼成 
戸塚 杏  林丹丹 
高木奈々  山下リオ 
大楠佐助  佐藤勝利(SEXY ZONE)
大楠義明  橋本じゅん
山手華子  片平なぎさ 
山手太朗  大杉漣 
麻生時男  稲垣吾郎






2012.01.18 Wednesday 00:18 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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