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37歳で医者になった僕〜研修医純情物語〜第4話「医者として僕はそこに線を引く」

第4話「医者として僕はそこに線を引く」



木島(甲本雅裕)が亡くなったショックから立ち直れない
祐太(草ナギ剛)。そんな折、数年前に引退した大女優
・羽山早苗(江波杏子)が内科に入院し、祐太が担当になった。
早苗は末期の肝臓がんで、すでに手の施しようがない
状況だったが、毎日見舞いに訪れる家族に囲まれ、
病状は安定していた。 そんなある日、祐太は見舞いに来た
家族に病状を説明しようとするが、家族は話を聞こうとせず、
病気のことは本人に話して欲しいと告げて逃げるように
帰ってしまった。家族の対応に違和感を覚える祐太。
同じ頃、自殺未遂を起こした大学生・吉野香織(岡野真也)が
内科に入院し、下田(八乙女光)が担当に。
腎臓疾患の疑いがあったが、香織は治療を拒否。
再び自殺を図ってもおかしくない精神状態にもかかわらず、
家族も体調不良で引き取りに来られないという。下田は、
就職と恋愛に悩んで自殺を図ろうとした香織を非難する言葉を
投げかけてしまう。 その直後、香織が病室から姿を消した。
必死に香織を探し回る研修医ら。その頃、病室を抜け出して
トイレでタバコを吸っていた早苗は、うつろな表情の香織と
鉢合わせする。



木島さんのことを気に病んで
元気のない祐太に
通勤途中に声をかける沢村。

「救命の研修は ハードでしょうね 内科と違って。

 一刻一秒を争う患者が次々来ますから。

 いちいち悩んでる暇なんてないんですよ 

きっと。」

「どういう意味ですか? それ。」

「べつに。」

中島先生からは研修医に
ゴルフコンペの準備をいいつけられました。

「 日頃お忙しい先生方のリフレッシュと

 製薬会社との親睦を兼ねた医局の重要な仕事ですからね。

 あっ 紺野先生なら経験あるんじゃないですか?

 前の お仕事のときに。」

「ええ 何度か…。」

「経験者がいるのは 心強いですね。

 じゃあ 皆さんしっかり 頼みますよ。

 わぁ〜 わぁ〜 わぁ〜!」

最後のわぁ〜は何?w

「重要な仕事か? これ。」

「さあ。」

「そりゃ重要だろ 

 病院内で出世してぇなら。」という石浜さん。

研修医はみんなで採血。

「そうなんすか?」

「仕切りのうまいってやつはな重宝されんだよ。

 ほら お前さんらの上司の 

 米つきばったの中島も 

 それで出世したようなもんだしな。」

「大学病院ならではって感じ。」と沢村。

「組織なんて そんなもんだよ。

 お前らも頑張って一発 

 出世コース狙ってみりゃいいじゃねぇかよ。」

「えぇ〜 じゃあ経験者の

紺野先生が有利じゃないっすか。」

「あまり興味ないんで。」

「ま〜だ 引きずってんのかよあいつ。」

佐伯先生の部屋。

「森下先生ですか?」

「今度のコンペには 必ず出るように伝えといて。」

「ゴルフは あまりお好きでは ないようですからね。」

「う〜ん… どうも彼とは合わないんだよなぁ。

 食い物の好みも辛党だし 共通の話題もないし。」

「わかります。 いくら腕が良くても いけませんよね

 ああいう一匹おおかみ的な姿勢は。」

「とはいえ 私としては 今度の学部長選の前までに

 もう少し仲良くなっておきたいんだ。」

「そうですよね。仲良くしないといけませんもんね。」

「まっ 楽しくやらないとね。君のほうも よろしく頼むよ。」

「わかりました。」と製薬会社の高木。

「あぁ そういえば紺野先生は どう?」

「あっ おかげさまで

だいぶんおとなしくなってきました。」

「そう。

 跳ねっ返りは 少ないに越したことはないからね。」

新しい患者さん入ったのをみる祐太。
中から師長がでてきました。

「ご新規さんだから 名刺渡してく?」

「うん… 後で。」

「まだ気にしてるわけ?木島さんのこと。

 もう3日も たってるのに。」

「まだ3日だよ。」

「もしかして 行ったの? お通夜。」

「行ってない…。

 行こうかと思ってたけど

 森下先生に くぎ刺されたから。」

「何て?」

「自分と患者の間に 医者として

 ちゃんと線引きしろって。」


「大丈夫よ。きっと そのうち慣れるから。」

「患者さんが死ぬことに?」

「ごめん…。」


職場に復帰したすず。

「んにちは〜。」

「こんにちは。」

「できました。私の名前は すず といいます。

 よろしくお願いしま〜す。せぇ〜の。」

「私の名前は すず といいます。

 よろしくお願いします。」

タケシ君 ヒロキ君はめちゃめちゃ。

そこへ荷物を運んできた林田。
足をひきずっていました。

「あぁ そういえば 紹介してなかったわね。

 えぇ〜 こちらは手話教室の講師を

 お願いしている葛城さんです。

 彼はね 今日から新しく

アルバイトで入った林田さん。」

「林田です。 よろしくお願いします。」

「彼 足がちょっとね。高校生のときに

 事故に遭ったらしいのよ。」


外科と救命から患者さんがまわされてきました。

ひとりは女優の 羽山早苗。

廊下を歩いていた祐太が
その早苗と家族にあいました。

「あっ すいません

総合内科の病棟は こちらですか?」

「そうですけど。」

「今日から家内がお世話になりますので。」

「この先にナースステーションありますから。」

「あなた 総合内科の方?」

「ええ。 紺野と申します。」

「そう。 短い間だけど よろしくね。」

研修医たちの会話。

「羽山早苗 知らないんすか?紺野先生。」

「すごく有名な女優さんですよ。

 映画賞の常連で ドラマにも

しょっちゅう出てましたよ。」

「テレビは大体時代劇かアニメでしたから。」

「羽山早苗って何年か前に引退したんすよね?」

「体調不良が原因で…ってうわさ 聞きますけど。」

「というより今は もう 手遅れな状態ですね〜。」と中島先生。

「原発性肝がん。

 肝切除術を受ける予定で外科に入院後

 再検査で腫瘍が4つ チャイルド・ピュー分類がC。」

「治療適応は ないってことですね。」

「ええ。 ですからうちで しばらく預かってから

 ホスピスに移っていただくことになります。

 で 担当は紺野先生にお願いします。」

「えっ?」

「ご本人が紺野先生を指名してきたんですよ。」

「あの でも僕は…。」

「気が乗らないなら担当しますよ 俺。」と下田。

「新しい患者がもう1人いますから。

 若い女性なんですけど。」

「あっ そちらでお願いします。」

早苗に名刺を出す祐太。

「あら あなた研修医だったの。」

「ええ。 年は30後半ですけど。」

「ふ〜ん 珍しいわね。」

「あの 先ほどは失礼しました。

 有名な方だと 存じあげなかったので。」

「あぁ いいのよ。もう 引退したんだし

 そういう人のほうがね 

 気楽だから 担当にってお願いしたの。」

「でも 僕は まだ経験不足なので。」

「問題ないでしょ。

 お願いするのは痛み止めぐらいだから。」

「母さん じゃあ 僕たち そろそろ帰るから。」

「あっじゃあ そこまで一緒に行くわ。

 ちょうど 一服したかったし。」

「ちょ… 待ってください。たばこは だめですよ。」

「どうして?」

「状態が悪化するといけませんから。」

「先生 そういうのは

 助かる見込みのある患者に言うせりふでしょ。」

下田のほうは若い女性。

「自殺未遂!?」

「ばか!声 でけぇよ。

 吉野香織さん 22歳

 今朝 救命に搬送されてきた患者だけど

 尿検査で たんぱく尿と血尿が見つかったから

 うちで診てくれってさ。」

「あの… 大丈夫なんすかね?

また 死のうとするとか…。」

「あぁ…まだ精神的に不安定だろうしな。

 お前 しっかり様子 見とけよ。」

「はぁ〜。

 外れ 引いたよぉ〜。 くそっ!」

夜、師長もいっしょに飲み会。

「で 結局 治療拒否?」

「そうっすよ〜。マジ 勘弁してくれって感じでしょ?」

「まだ大学生でしょ。

 自殺の理由って何なの?」

「決まってた内定取り消されて

 で その すぐ後に彼氏に振られたんだと。」

「理解できない。そんな理由で死のうとするとか。」

「でも まあ 心配は心配よね。

 院内自殺って けっこうあるのよ。」

「ちっ!めんどくせぇなぁ〜 もう。

 さくっと治療して感謝されてぇんだよ こっちは。」

「じゃあ 研修 終わったら外科 行けば?」

「しんきくせぇよなぁ 内科って。

 結局 治せない患者とか多いし。」

「いつまで居残りかしらね 紺野先生。」

「肝がんの資料山ほど集めてましたから。

 まあ 今回は 手の施しようないと思いますけど。」

「ナーバスになってるしなぁ木島さんのことで。」

「ほんとはそれが普通かも。

 何か ちょっと考えちゃったのよねぇ。

 自分は いつから患者が死ぬことに

 慣れちゃったんだろうって。」


居残りする祐太にすずからメール。

「少しは元気になった?」

「まだあんまり…人の命のことだから

 やっぱり簡単に割り切れないよ」

と返信。

研修医のところにやってきた高木。

「ゴルフコンペの景品リストです。
 
 今は いろいろと規制があるんで

 あくまで僕個人のお手伝いですけど。」

「お手伝いっすか?」

「ええ。それから 今週中に 参加者の皆さんに

 スケジュールの調整をお願いします。」

「わかりました。」

「手分けして早く片づけないと。」

「つうか 紺野先生は?」

「回診。今更 出世とか考えてないでしょ。」

小菅先生にサインをたのまれる祐太。

「まあ 頼んでみますけど。」

「ほんとに?じゃあ よろしくお願いしますね。」

「でも 断られるかもしれませんよ。」

「そこは 粘ってくださいよ 紺野先生。

 ご指名で担当してんですから。」

とどっさり色紙をわたす新見先生。

「うわっ こんなに?」

「ちなみに佐伯教授の分も入ってます。

 大ファンだから 絶対に手に入れてくれって。」

「いやぁ 自分で頼みましょうよ。」

佐伯教授と中島先生。

「自分では ちょっとねぇ。何だか てれくさくてね。」

「あぁ〜 同感です。

 あっ それに こう昔からのファンとしては

 生身の羽山早苗に接するのは ちょっと…。」

「わかる。 わかるよ その気持ち。君は いつから?」

「あっ 高校生のときに見た

 「108枚目のラブレター」からですから。」

「ははっ。 私はね 彼女が初主演した

 「西日暮里ラブストーリー」からだよ。」

「おっ… 王道ですねぇ〜!はははっ。」

早苗にサインを頼む祐太。

「そういうわけで ご迷惑でなければ。」

「いいわよ べつに。どうせ 午後からは暇だから。」

「今日は僕たちも午前中しか来れないので。」と息子。

「この人たちも 忙しいのよね。ねっ。」

「すいません。」

「そうだ 紺野さん このサイン1枚につき

 たばこ1本で どう?」

「だめですよ 規則ですから。」

「融通が利かないわねぇ。

 昔ドラマで医者の役をやったとき

 もっと患者に親切だったわよ 私。」

「ドラマと現実は違います。」

「そりゃそうよね。

 ドラマじゃ もう治らないっていわれてる患者

 あっさり助けたりしてたし。

 ホスピスに行くまで 書いとくわ。

 形見のつもりで 丁寧にね。」

「では 今日は これで。」

帰ろうとする家族に頭をさげる祐太。

「あの…。

 お役に立てなくて すいません。

 いろいろ調べたんですが

 羽山さんに有効な治療は見つけることが

できませんでした。

 ほんとに すいません。」

「あぁ… あの〜頭を上げてください。

 そういうことは 本人に言っていただければいいので。」

「でも…。」

「あっ すいません!失礼します。」

香織と下田。

「じゃあ また午後に来ますから。

 あの 昨日も言いましたけど

 腎生検 受けたほうがいいですよ。

 一応 言っておきますけど

 このまま放置しても

 そんな すぐ 命に関わるような病気じゃないんで。

 でも ほっとくと悪化して

腎不全になる可能性はあります。

 そうなってから困るのは自分ですよ。

 それと 世の中には 

 一生ものの けがとか

 病気とか抱えてても

 治療しながら頑張ってる人がいるんです。

 そういう人の気持ち考えてみてください。

 仕事とか彼氏とか そんなことで

 命 粗末にできないすから。

 じゃあ 失礼します。」


そんなこと・・。

森下先生の診察をうけたすず。

「他に 何か気になることはありますか?」

『森下先生は 初めて

 ご自分の患者さんが 亡くなった時

 どうやって立ち直りましたか?』

「うん。

 自分ができる役割に

線を引くしかありません。

 医者は神様じゃありませんから

 どんなに適切な処置をしても

 治るのは患者さん自身の力です。

 逆に 明らかな医療ミスでもないかぎり

 医者が患者の死に関わることはありません。

 医者が できることは

 その程度だというのが私の考え方です。

 ただ… 紺野先生が

どう判断するかは別です。

 どこに線を引くかは

人それぞれですから。」


そして香織がいなくなり
さがしまわる祐太と下田。

トイレで香織をみた早苗が
手首の傷あとに気付いて声をかけました。

「苦しいと思うわよ 首つりは。

 ねっ。

 やめときなさいよこんな陰気くさい所で。」

「ほっといてください。」

「乱暴しないでよ。

 もうすぐがんで死ぬ体なんだから。」

「男だけど 失礼します!」

祐太がはいってきました。

「あらら見つかっちゃった。」

たばこ。

新見先生に怒られる下田。

「だから言ったろ!ちゃんと見とけって。」

「すいません。でも ずっと

 監視してるわけにもいきませんし。」

「それだけじゃない。お前に いろいろ言われたあとに

 彼女が部屋から出てったって

同室の患者が言ってんだよ。」

「俺は検査を受けるようにすすめただけです。」

「でも 精神的に不安定な患者に

 あまり強い態度で接するのは 問題ですよ。」

「あの〜。一度 心療内科に 移ってもらったほうが
 
 いいんじゃないでしょうか?」と谷口。

「本人に治療の意思がないのに

 入院させておく必要なんてありません。」と沢村。

「そうですね。

 心療内科に移るか 退院するか

 一度 確認してみてください。

 決めるのは ご本人ですから。」

「わかりました。」

新見先生と中島先生がでていきました。

「はっ… 良かった〜

やっかいな患者 終わってくれて。

 つうか 話しにいくの誰か

代わりに行ってくんない?

 俺 こっちの仕事 やってるから。」

「下田先生が担当の患者ですよ。」

「どうせ もう退院でしょ?

 それに 向こうも俺のこと

嫌ってるみたいなんで。」

「無責任だと思わないんですか。

 もしかしたら 

さっき死んでたかもしれないのに。」

「病気でじゃなくて 自殺ででしょ!」

「自殺なら関係ないっていうんですか?」

「関係ないじゃないすか。

 医者の仕事は病気を治すことっすよ。

 みんなが みんな紺野先生みたいに

 べったり 患者に関わるとか思わないでください。
 
 そういうの うっとうしいんで。」

「助けてあげたいって

思わないんですか?

 だったら 下田先生は

 何で医者になったんです?」


「私 患者さんと話してくるから。」と沢村。

「僕も行ってきます。」と祐太。

「退院を希望されるならこちらに一筆お願いします。

 ご本人に 治療拒否の意思を

 示していただく必要があるので。」

「あの… せめて

カウンセリングを受けてからにしたほうが。

 吉野さん。」

「迷惑な女。」

「沢村先生。」

「病院出て どこで死のうとか考えてんでしょ 今。」

「ちょっと。」

「あんたに関係ないでしょ。」

「関係ないですよ 

あなたが この病院を出ていったら。

 だから 今ここにいる間に言っときます。

 死ぬのは あなたの勝手だけど

 だったら他人に迷惑かけないでください。

 住んでるとこ マンションじゃない。

 ここで あなたが自殺したら

 持ち主に迷惑かかるのわかりますよね?

 電車に飛び込んだら他の客に迷惑だし

 ビルから飛び降りたら

そのビルと通行人に迷惑なんです。

 もちろん この病院で死なれたら

私たちが迷惑するんですよ。」


「私には…。」

「関係ないわけないでしょ!

 人間なんて 生きてるだけで

 他人と関わっちゃうように出来てんの。

 自殺するなら 

 他人に迷惑かけない方法 

考えてからにしてください。

 本当に 迷惑なんで。」


サインしてでていく香織。

沢村も様子がへん。

「あれ 死ぬなら寿命で

って意味ですよね。」


「はぁ〜… ちっ。あぁ〜 調子 狂うな もう。」

「大丈夫ですか?」

「紺野先生のせいでしょ。」

コンペの日取りを森下先生にたずねる下田。

「俺は いつでもいいよ。他の先生方に合わせる。」

「あっ でも必ず参加してもらうようにって言われてるんで。」

「その日に手が離せない患者がいれば そっちを優先だ。

 医者のスケジュールを決めるのは患者だよ。」

「森下先生は

 どうして医者になろうと思ったんですか?」

「あぁ いや 何か 俺自分が医者に向いてない気がして。」

「何で?」

「俺 昔から そこそこ勉強できて

 進路どうしようかってときに

 何となく医学部 受けちゃったんすよ。

 医療もののドラマとか見て

 人助けできりゃいいかなって思って。

 でも やっぱ

 こんなんじゃだめなのかなって思って。」


「人助けがしたいなら大丈夫だ。

 後は その中で
 
 自分ができる役割を探せばいい。

 それに 俺も同じだしな。 ははっ。

 高校生んときに見たドラマで

 医者になろうって決めたんだ。ははっ…。」



早苗からお酒を没収する看護師。

「あの じゃあ これ没収で。」

「ワイン 一口だけ。だめ?」

「だめです。」

早苗の連絡先に電話をする祐太。

「はい オフィス・ハヤマです。」

「あっ 私 東央医科大学病院の医師で

 紺野と申しますが。」

「東央?あぁ 早苗がお世話になってる…。」

「はい 私が 担当させていただいてるんですが

 連絡先が こちらの番号になっておりましたので。」

「ええ。羽山は身寄りがありませんので

 何か あったときは

こちらに連絡をお願いしてあるんです。」

「えっ?」

早苗の部屋にいく祐太。

「ふっ… 何よ そんな いい顔して。

 告白でもするわけ?」

「僕に何かできることありませんか?」

「お酒とたばこ 返して〜。」

「それ以外で。」

「病気 治して。

 …なんて言われたら困るでしょ。」

「困りますね。」

「さっき ナースの子に聞いたわ。

 何日か前に あなたの患者さんが亡くなったって話。

 そんなに苦しむ必要ないわよ。

 あなたは あなたのできることを

 精一杯やったんでしょ?

 多分 今だって。

 あっははっ。

 バレちゃったみたいね あの3人のこと。」

「はい。」

「すごい世の中よねぇ〜。

 ああいうエキストラって

 冠婚葬祭のときに人気みたいよ〜。

 人が少ないと寂しいからって。

 でも 私は寂しいから雇ったんじゃないのよ。

 演じたいから雇ったの。

 独りぼっちで入院してる元女優なんて

 ははっ 絵にならないでしょ。

 不治の病に侵されても

 家族に囲まれてる幸せを演出しようと思って。」

「僕らが観客ってことですか。」

「なかなか良かったんじゃない?」

「事務所の方に聞きました。

 仕事関係の皆さんに

 お見舞いに来ないように言われてるって。」

「そうよ。」

「どうしてですか?」

「はっ…死ぬのが怖くなっちゃうでしょ

 関わりの深い人が そばにいたら。

 素の自分なんて見せたくないもん。

 死ぬ寸前のぎりぎりまで

 一瞬の関わりしかない人の前で 

演じていたいの。

 それが… 私の決めた役割だから。

 だから 紺野さん

あなたにしてほしいことは1つだけ。

 こういう私を…哀れまないでちょうだい。

 あなたは医者の役割を果たせばいいの。

 それだけで もう十分だから。」

「たばこは だめです。」

「ふっ!厳しいわね 先生。」

石浜さんからサインはまだかと
せかされました。

「羽山さんが退院される日にもらえますから。」

「ちゃんともらってくれよ〜。」

「同じ病院に入院するなんて偶然

 もう二度とねぇんだからよ〜。」


香織はもう退院していき
あわてておいかける祐太。
下田も気になる様子・・。
自分の言動をふりかえり
森下先生の言葉と祐太の言葉も思い出す下田。

「人助けがしたいなら大丈夫だ。

 自分ができる役割を探せばいい。」

「だったら 下田先生は何で医者になったんです?」

下田もでていきました。

「下田君!」

「やられちゃった。」

と沢村。祐太にまんまと感化されました。

香織をみつけたふたり。

「吉野さん!

 病院 戻ってくれませんか?

 戻って 治療 受けてください。

 こないだ言ったこと 謝ります。

 他の人のこととか関係ないのに

 吉野さんが つらいの無視して

 余計なこと言っちゃって。

 何ていうか 仕事のこととか

 彼氏のこととか俺には どうしようもないし

 全然 力になれないから

 つらいままかもしんないっすけど。

 でも 病気のことはどうにかしたいし

 せっかく うちの病院に来て

俺が担当になったから。

 だから吉野さんのことを助けたいんです。

 それが俺の…医者の役割だから。

 お願いします。

ちゃんと治療 受けてください。」


バスがきましたが・・乗りませんでした。

「保険 利きますか?」

「もちろんです。」

「ひとに迷惑かけない自殺の方法

 あの女の先生に言われて

 考えたけど 思いつかなくて…。」

「当たり前ですよ。ないですから そんなの。

 何にだって正しい役割はあるんです。

 世の中には手首を切るために

 作られたかみそりなんて ないですし

 首をつるために編まれたロープだって

  ないんですよ。」


祐太が最後いいところもっていった。

香織はちゃんと検査をうけてくれる
ことになり、下田と祐太の仲も修復。

早苗はホスピスへ転院することに。

「お世話になりました 先生。」

「いいえ。」

「短い間だけど 楽しかったわ。

 後半 たばことお酒が切れたのはあれだったけど。」

「これ お預かりしてたものです。」

「あぁ… ありがとう。 ふふっ。

 ここから出たらまず一服しないとね ふっ。」

「だめですよ 体に良くありませんから。」

「残りの人生は好き勝手にするわ 悪いけど。」

「たばこも お酒も やめてください。

 お見舞いに行きますから。」

「来なくていいわよ お見舞いなんて。」

「行きます。」

「玄関を出たら 私に対する

 あなたの役割は終わりなの。」

「でも 僕だけじゃありませんから。」

香織もお辞儀をしました。

「吉野さんもお見舞いに行くって言っています。」

「何でよ。 私とあの子は…。」

「もう関わりました 吉野さんも僕も。

 羽山さんに関わったから

 ホスピスにもお見舞いに行きます。

 それが僕の決めた 僕の役割です。」


「そういうのを…。」

「自己満足ですよ。

 行って どうしても嫌なら追い返してください。

 そのときは そのときで考えます。

 だから…体を大切にして

 1日でも長く生きてください。」


「おせっかいは嫌いよ 紺野さん。」

「すいません。」

「じゃ。」

最後に手をあげる早苗。
最後まできれいでかっこいい女優さん。

祐太はすずにメール。

「こないだ心配してくれて ありがとう。

 もう大丈夫だから今度 メシ食いに行こう」

すすは笑顔に。

そこで足をひきずる真似をしている子供ふたり。
その子たちの手をとってやめせさせるすず。

「手 塞がってると手話 できないでしょ。

 このおねえさんはさ
 
 何で そんなことをするの?って言ってたんだよ。

 相手の気持ち 考えたことあんの?って。

 まあ 難しいことは いいからさ

 ばかにして笑うなら 陰で こそこそやれよ。

 本人とか常識のある人の前でやるとさ

 こんなふうに怒られるから。

 本音と建て前 使い分けてけよ。

 わかったら 外で遊んでこい。」

と林田。

「すいません。

 きれい事 言い聞かせんの 

何か 疲れるんで。

 いいんですよ。

 世の中べつに そんなに優しくなくても。」


森下先生と祐太。

「墓参り?」

「はい。 今度 木島さんのお墓に。

 そこが 僕の引いた線です。」


「いいんじゃないか。

自分で そう決めたんだったら。」


「ご忠告 ありがとうございました。」

「用は それだけか?」

「いえ。 後 これを。」

とサインをわたしました。

「おぉ…。」

「森下先生までファンだと思いませんでした。

 佐伯教授と中島先生は

 何となく わかりますけど。」

「べつにいいだろ 俺がファンでも。」

「ええ まあ。」

「『ミラクルドクター治子』。」

「えっ?」

「羽山早苗主演だ。

 俺が医者になろうと思ったきっかけだ。

 シーズン7まである。

 面白いから今度 見とけ。」


そういうオチ!!




前回は重苦しい雰囲気だったので
今回はちょっとオチも含めてちょっと
ほっとする内容でした。

紺野先生の一生懸命な姿勢は
まわりを変えていく。

まずは研修医仲間の下田先生が
「やられて」しまった。

沢村先生はクールで厳しく
いうことはきついけど
一本芯が通ってる考え方は
決して間違っていないし
上にへつらうこともしない正義感もあり
祐太に影響されてつい熱くなってしまうのは
不本意なのかもだけど、そういう沢村先生の
ほうがいい。

おぼっちゃま谷口先生はその育ちのよさと
素直さでもともと悪い人ではないだろうから
研修医仲間は安泰。

新見先生や教授がこの先どうなるかな。

祐太がどんなにがんばっても
助けてあげられることができない
患者さん。それでも祐太なりにかかわることで
早苗には人生の最後に
いい出会いになったような気がする。

あの病院の良心、森下先生は
毎回素晴らしい。
教授は甘いもの食べすぎで
大丈夫なのかなw



紺野祐太 草なぎ剛
沢村瑞希 水川あさみ
下田健太郎 八乙女 光
谷口篤志  桐山 漣

葛城すず   ミムラ

佐伯毅彦   松平健
森下和明   田辺誠一
新見  悟   斎藤 工
中島  保   鈴木涼介
相澤直美   真飛  聖











2012.05.02 Wednesday 09:40 | comments(0) | trackbacks(3) | 
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| ★☆TB黒衣の貴婦人の徒然日記☆★ | 2012/05/02 9:03 PM |