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37歳で医者になった僕〜研修医純情物語〜第10話「医者が忘れてはいけないその重み」

第10話「医者が忘れてはいけないその重み」



急死した伊達(竜雷太)に誤診があったのではないかという
由美恵(田島令子)に対し、中島(鈴木浩介)らは“伊達が
検査を拒否していたため病気の発見が遅れた"と説明。
病院側に落ち度はないと主張する。一方、祐太(草ナギ剛)ら
研修医たちは佐伯(松平健)の医療ミスを疑っていた。
そんな中、下田(八乙女光)が辞表を提出。伊達の担当医として
「ちゃんとケリをつけたい」と病院を去る。祐太は、佐伯に
入院中のすず(ミムラ)を盾にされて動きを封じられているため
何もできず、下田にかける言葉が見つからない。さらに、
尊敬していた森下(田辺誠一)が「佐伯の後継者」で、
祐太の口を封じようとしたことにショックを受け、混乱していた。
下田は由美恵に会い、裁判で佐伯の医療ミスを証言すると約束。
研修医仲間にも、もう医者を続ける気はないと、その決意を伝える。
医者の将来を捨ててまで自分の正義を貫こうとする下田の勇気に
心を揺らす祐太は、そんな心の葛藤をすずに悟られまいとしていた。
そんなある日、瑞希(水川あさみ)はすずから「転院したい」と
打ち明けられる。
そしていよいよ、佐伯の医学部長選挙の日がやってきた…。



退職願を出した下田先生。

「とりあえず これは 俺が預かる。

 戻ってくるチャンスも残しといてやらないとな。

 研修医の一時的な混乱はよくあることだ。」

と森下先生。

「そういう感じじゃありませんでしたけど。

 今日だって 来ないようにって言われてたのに。」

と新見先生は不満そう。

「研修で脱落者が出ると

 指導医の評価にも つながるぞ新見先生。」

「しかし 佐伯先生に報告は…。」と中島先生。

「必要なら 中島先生に任せる。」

森下先生をきつい目でにらんでいる祐太。

「沢村先生 明日葛城さんの心機能検査だからよろしく。」

「わかりました。」

先生たちは部屋からでていきました。

病室で夕陽をながめるすず。
祐太も屋上で同じ夕陽をみつめながら
佐伯教授の言葉を思い出していました。

研修医たちがいつもの採血。

「あぁ〜あまんまとやられちまったな長谷川のやつ。

 なっ 俺の言ったとおりだろ?

 学部長選が近いとスキャンダルが出てくるって。」

と週刊誌の記事をみながら石浜さん。

「そんな うれしそうに言われても。」

「ノーコメントです。」

「何だよ そっけねぇ。

 つうか下田チャラ男 どうしたんだよ。

 昨日から見ねぇけど 風邪か?

 ばかは風邪ひかねぇっていうけど。」

「下田先生は ちょっと。」と谷口先生がごまかすのに

「昨日 辞めました。」と沢村先生がズバッと。

「ちょ… 沢村先生!」

「辞めたって 何で?」

「スキャンダルに首 突っ込んだんです。」

「ばかが!」

祐太は何もいわず。

伊達さんの奥さんをたずねる下田先生。

「わざわざ ご足労いただいて。」

「いえ。」

「どうぞ。」

「失礼します。」

すずは心臓超音波検査。

「今日は もうこれで検査 終わりですから

 ゆっくり休んでください。」

そのあと祐太が部屋へきました。

「祐太さん。」

「お疲れさまです。調子どう?」

すず、笑顔。

「紺野先生 ちょっといいかな?」

と森下先生によばれでていく祐太。

「何かあった?」と手話で沢村先生にたずねるすず。

「えっ?」

「怖い顔 してたから」

森下先生と祐太。

「森下先生 すずは?」

「NYHA分類で慧戞帖

 日常生活に支障を来すレベルまで 心機能は低下してる。

 そろそろ 持続透析への切り替えも考えたほうがいいな。」

「もう 退院は無理なんですか?」

「ああ。 他の病院に移ることも。

 この間も言ったが今は余計なこと考えるな。」


『総合内科を 患者のための

 本当の医療の場に

作り替えるつもりだ。』


『総合内科を変えるために

 伊達さんの件は

目をつぶれっていうんですか?』


『そうだ。 それが今の君と

すずさんのためでもある。』


とかわされた会話。

「ご忠告に従うべきだと?」

「そうだ。」

「僕は それが正しいことだと思えません。

 それに 森下先生ご自身も

 正しいと思ってるとも思えません。」


「だとしても 俺に従ってほしい。

 紺野先生 俺は医者として

 自分が向かってるのは 

君と同じ場所だと思ってる。」


祐太の肩をぽんとたたいていってしまう森下先生。

研修医の部屋に戻ると谷口先生に声をかけられました。

「あぁ 紺野先生…今日は もう上がりですか?」

「ええ まあ。」

「じゃあ一緒に来てもらえませんか?

 僕 今日 下田君と会う約束してるんですけど。」

「あぁ… 沢村先生は?」

「仕事あるんで。」

「そうですか。」

「お願いします!やっぱり良くないですよ

 このまま本当に辞めてしまうなんて。」

すずの部屋にいった祐太。

「いけばいいじゃない

 お酒くらい」

「うん でも…。」

「普通にしてて

 そんな顔されたら

 私 すごく重病みたいでしょ」

「すず…。」

「あ それと DVDのこと」

「DVD?」

「借りたままなの

 返却 今日までだから」

「心配しなくていいよ。ちゃんと やっとくから。」

「よろしく

 お酒 飲みすぎないでね」

「うん。」

すずのカルテをみている沢村先生。
病状は思わしくなく
合併症が発症した場合の
死亡率が高い・・。

下田先生にあう谷口先生たち。

「心配してくれんのはうれしいすけど

 俺 もう 決めてるから。

 今日も 伊達さんち行ってきて

 裁判の手伝いするって約束したしな。」

「裁判って。」

「証言すんだよ。

 あれは佐伯教授の医療ミスだって。」

「ちょっと 声 大きいわよ。」と師長。

「訴える方針っていうのは固まってるんですか?」

「まだ弁護士さんと相談してるらしいすけど。」

「やめたほうがいいんじゃない?

 ほんとに病院戻れなくなるわよ。」

「だから 戻る気ないですって。

 けりついたらとりあえず アルバイト探して
 
 これからのこと考えます。」

「医者 続ける気ないの?」

「ねぇよ。」

「あんな頑張ってたのに?」

「下田先生。」

「紺野先生は応援してくれるんじゃないんすか?

 自分も37で医者に なったんだし。

 俺 かっこいいと思ってたんすよ。

 上に にらまれても

 自分が正しいと思ってることやってる紺野先生 見てて。

 俺も やり直します。まだ24すから。」

祐太はまた何も言えず・・。

ひとりアパートに帰宅して
DVDをみつけ鈴の言葉を思い出しました。

缶ビールを飲む祐太。

病室で眠れずにいるすず。
心臓に手をあてました。

翌日。

「明日は いよいよ医学部長選挙の日です。

 投票権のない我々にできることは

 祈ることだけですから 総合内科職員 一丸となって

 佐伯先生の必勝を祈願いたしましょう。

 元気ないな みんな。

 小菅先生 例のものを。」

「はい。」

だるまをだしました。

「どうぞ。」

「スモールも。」

「どうぞ。」

「ありがとう。

 それじゃあ 最後にえいえい おう!で…。」

「以上となりますので本日も よろしくお願いします。」

師長がきりあげました。

ため息をつく祐太。

「朝から ため息ですか。」

「昨日 あまり寝れなくて。」

「寝癖 ついてますけど。

 ちゃんとしてないとすずさんに笑われますよ。」

「すいません。」

「紺野先生。」と森下先生。

「はい。」

「今日の午後すずさんのご両親と話すんだが…。」

「持続透析のこともですか。」

「ああ。君は どうする?」

「同席します。」

「わかった。 じゃあ 後で。」

教授と中島先生。

「患者も含め 皆佐伯教授の勝利を確信しております。」

「ははっ。 まっ 今となっては勝負は見えてるがね。」

「あはははっ。 あっ 確か長谷川派の先生方も何名か

 佐伯教授の支持に回られたとか。」

「ふっふふっ。利口だからね あの連中も。」

「あぁ〜。 佐伯教授のご人徳のたまものです。

 あの〜 ただ…例の伊達さんの件なんですが。」

「あぁ…そのことは もう済んでるよ。」

「はっ?」

「だからさ利口な人間は話が早いんだよ。ふふふふっ。」

伊達さんの家にいる下田先生。

「どういうことっすか?裁判しないって。」

「今度のことは 示談にしました。」

「だから 何でなんすか?

 昨日まで あんなに…。」

「裁判になっても長引く可能性が高いんです。

 先方から提示された示談金も 相応の額でしたから。」

「金の問題じゃないっすよ。

 ご主人が…伊達さんが亡くなったのに…。」

「ですから裁判をしても しなくても主人は帰ってこないんです。

 これ以上事を大きくしたくありませんから。」

「はっきりさせたいって思わないんすか?」

「このままうやむやで終わらせたら…。」

「そう思うのはあなたが他人だからです 下田先生。

 私は主人を助けてほしかっただけです。

 死んだ理由を教えてほしかったわけじゃありませんから。」

「俺は…。」

「下田先生のお気持ちには感謝しています。

 でも もし 本当に主人を悼んでくださるんなら

 病院に戻ってください。

 今のお気持ちを他の患者さんのために それから…。

 もし お願いできるんならこれを佐伯先生に。」

と佐伯教授が昔送った手紙をわたされました。

病院に戻って白衣の医師をみかけ
またかえろうとする下田先生。

すずの部屋にいった祐太。

「すず?」

「葛城さんなら散歩に行かれましたよ。」

「散歩?」

「ええ。 沢村先生と一緒に。」

すずと沢村先生。

「いい季節ね」

「ええ まあ。」

「花は好き?」

「う〜ん 嫌いなわけじゃないんですけど

 あんまり興味がないっていうか。

 ずっと 勉強 勉強だったんで

 花とか見ても あぁ 植物だなって感じなんです。」

「今は そうじゃない気がするけど」

「そうですかね。」

「いいことだと思う。

 私は 昔から好きだけど

 今のほうが ちゃんと見えてる気がするの

 空とか 花とか 

 昨日はね 夜の声がきこえた」

「えっ?」

「夜の声」

「夜の 声?」

「何かを教えようとしてる感じ

 きっと 何かすごく

 大切なこと」

「すずさん?」

「祐太さん 何か困ってるでしょ?」

「べつに。」

「森下先生と 何かあったんだと思う。

 それで 私のために 我慢してる。

 私 別の病院に 移れないかな?」

「転院ですか?」

「そのほうが 祐太さんのためになると思うから」

首をふる沢村先生。

「あぁ… そんなことありません。

 紺野先生は…。」

「私のためでもあるの。

 あなたには

 元気な姿を見せていたいから。」


「私に?」

「まけたくない。

 前に何度か お弁当渡したでしょ。

 沢村先生のぶんも。

 あれ 少し意地悪だったから。
 
 祐太さんは 私のものだって

 あなたには こんなおいしいの

 作れないでしょって。

 けっこう 嫌な女でしょ 私。」

「普通ですよ。

 それに…。

 おいしかったから。

 すごく おいしかったです。」

「ありがとう」

すずの笑顔をみつめ
涙しそうな沢村先生。
青い空ときれいな花。

週刊誌の出版社にいった下田先生。

「医療ミスねぇ〜。

「はい。 こちらの雑誌で取り上げてもらえればと思って。

 この記事みたいに。」

「でもさそれって証拠とかないでしょ?」

「それは そうっすけど。」

「これは まあ下世話な受け方は したけどさ。

 医療ミスとか硬いねただとさ

 ほら 何か こう もうちょっとこう 派手じゃないと。」

「派手?」

「例えばミス連発で2〜3人 殺しちゃうとかね。

 ははははっ!そういう話だったらさうちは まあ…。」

「ふざけんじゃねぇよ。」

つかみかかろうとする下田先生。

「人の命 何だと思ってんだ。」

まわりをみわたし外へでて
週刊誌を投げつけました。

森下先生がすずの両親に説明。

「持続透析に関する説明は以上です。

 何か ご質問がありましたら伺いますが。」

「持続透析を始めたら 

ずっと続ける必要があるんですね。」

「はい。」

「祐太さん…。」

「これ以上 悪化すると その方法しかありません。」

「私どものほうは結構です。後は すずと話を。」

「では 私も一緒に。」

すると

「反対です。」という沢村先生。

「沢村先生?」

「私は 反対です。」

「あの…。」

「すずさんは 転院を望んでいます。」

「何言ってんだ 沢村先生。」

「ご本人から聞きました。

 もちろん早く決めていただいたほうがいいとは思いますが

 私は 転院も視野に入れて検討すべきだと思います。」

「沢村先生!」

そのあと森下先生に怒られました。

「何を考えてるんだ 君は。

 すずさんの心機能は

 エジェクション・フラクションが30%以下になってる。

 これが どれだけ危険な状態かわからないのか?

 今の状態では 転院を受け入れてくれる病院はない。

 下手をしたら搬送中に死ぬ可能性だってある。

 たとえ 本人が希望したとしても

 医者として最優先すべきは患者の命だ。

 今日中に反省文を提出しなさい。

 君の意見はご家族をただ混乱させただけだ。

 医者なら一時的な感情に流されるな。」

森下先生がでていきました。

「沢村先生。」

「ふっ…。医者を目指してから

 反省文 書かされるの初めてです。

 優秀でしたから 私。今まで ずっと。」

「知ってますよ。」

「知らないですよ。

 知ってるなんて軽々しく言わないでください。

 今まで 患者さんの命を最優先するのが

 当たり前だと思ってました。

 医者として 当然のことだって。

 でも…今は わからないんです。

 紺野先生のせいで。」

「僕のせいですか。」

「そうですよ。

 紺野先生と会わなかったら…

 私は迷わなくて済んだのに。

 私は すずさんを助けたいと思ってます。

 でも すずさんの気持ちを無視して

 この病院で ただ命をつなぐことが

 正しいのか今は わかりません。」

すずのところにいく祐太。

「お父さんとお母さん さっき帰った」

「うん。

 聞いた? 透析のこと。」

うなずきました。

「そっか。」

「転院先 さがして」

「今は あまり調子 良くないから。」

「大丈夫だから」

「ほんとは つらいんだろ?手話だって。

 だから…。」

「私 まだ 生きてる

 これからも あなたの そばにいる」

「すず。」

「前に 森下先生が言ってた。

 お医者さんは 神様じゃないって。

 だから わからないでしょ。

 命が終わる瞬間なんて」

「わからないよ。 けど…。」

「なら 今を 大切にしたい。

 あなたと 私の 今を。

 私は 祐太さんといっしょに

 正しいと思える今を生きたい。

 悲しい未来を 避けるために

 間違った今を 選びたくない。」

すずの手をとる祐太。

病室から出てくると
下田先生が師長にひっぱられて
きました。

「来なさい。 早く。」

「下田先生。」

「ロビーで うろうろしてたから捕獲したの。」

反省文をかいている沢村先生。
そこへ下田先生もやってきました。

「おかえり 下田君。」

谷口先生が嬉しそう。

「おかえりじゃねぇよ。

 べつに戻ってきたわけじゃねぇんだから。」

「じゃあ 何で いたのよ。」

「ちょっと 時間 空いたんで。」

「強がんのやめなよ 下田君。」

「ちっ うるせぇなぁ。」

そこへ新見先生がやってきました。

「紺野先生 この書類…。

 あっ…。

 戻ったんなら 白衣着ろ 研修医。

 違うなら 部外者は出てけよ。」

「新見先生。」

「これ お願いします。」

「新見先生は何とも思わないんすか。

 担当の患者さんが死んだのに…今までだって。」

「俺がどうとか 関係ないだろ。

 伊達さんのことも。

 お前が医者 辞めようとしてんのは

 責任が どうとかじゃなくて 

 ただ単純に怖いからだろ。」


「そうっすよ。

 怖いに決まってるじゃないすか

 他人の命 預かってんのに。」


「それは 当たり前のことだろ。」

新見先生はいってしまいました。

「下田君。」

「そっか。

 やっぱ怖ぇんだな 新見先生も。

 マジで怖ぇよ…。

 このまま医者やってくの。」


「命の重さに押しつぶされたら

 医者は続けられないでしょ。」

「僕も そう思います。」

「紺野先生。」

「けど 命の重みを忘れたら

 医者を続ける意味がないと思います。」


「紺野先生…。」

「だから 下田先生は戻るべきです。

 伊達さんのこと僕も一緒に戦いますから。」

泣きだす下田先生。

「もう めそめそしないの男のくせに。」

「はははっ 下田君。」

「ふふっ。」

「下田君。 はははっ。」

「はははっ らしくないな。ははっ。 ねぇ。」

一件落着。

薬を飲んでいる佐伯教授。
はあとため息。

翌朝、下田先生もいつものように出勤。
中島先生と新見先生にあいました。

「おはようございます。」

「今日から復帰するんだね。」

「はい。 ご迷惑おかけしました。」

「もう落ち着いたのかよ?」

「落ち着く気は ないっすよ。

 医者なんで。


 失礼します。」

「おとなしくしててよ〜

 医学部長選の当日なんだから。」

と中島先生。
新見先生は笑顔!!

祐太は病院に泊まり込み・・。

下田先生のロッカーには預かった手紙。

学部長選もはじまりました。

「では 投票をお願いします。」

森下先生と祐太。

「転院?」

「はい。患者であるすず本人の希望ですから。」

「はぁ〜冷静な判断とは思えないな。

 受け入れ先は どうする?あの状態じゃ…。」

「帝都大学病院に打診します。

 系列では ありませんが…。

 必要ならまた 反省文 書きますから。」

「沢村先生。」

「主治医として 責任は持てない。」

部屋をでていった森下先生に声をかける高木。

「ああ。 どうした?」

「実は お話 したいことが…。」

「京誠会病院?」

「ええ。佐伯先生の2期後輩の塚原先生です。」

そこでみつけた佐伯教授のカルテ。

「膵癌の ステージ牽發辰討いΔ里

間違いないんだな?」


「そのようです。」

「この話 他の人間には?」

「いえ。 まずは森下先生にと思いまして。」

「わかった。 とりあえず

このことは他には漏らさないでくれ。」

「はい。 今 投票中ですよね医学部長選の。」

「ああ。 もう 決まってる頃だ。」

おわりました。

「おめでとうございます。」

「圧勝でしたね。」

「ありがとう。」

転院について調べる祐太のところに
沢村先生が声をかけました。

「紺野先生。 転院のこと

 すずさんには 紺野先生のほうから説明してください。」

「でも…。」

「私は転院の手続き 進めますから。」

「わかりました。」

「はぁ… だから 寝癖。」

すずのところにやってきた祐太。

「おつかれさま」

「うん。」

教授と中島先生たち。

「おめでとうございます。 佐伯教授。」

「いや〜 ありがとう。君たちのサポートのおかげだよ。」

「いやいやもったいないお言葉です。

 よろしければ 早速 私が祝勝会を企画いたしますので。」

「あぁ そうだね。 はははっ。」

そこへ森下先生もやってきました。

「ん?あぁ 森下先生。これから 忙しくなるよ。」

「そうですね。

 佐伯教授 医学部長就任おめでとうございます。」

「うん。」

すずと祐太。

「転院 できるの?」

「うん。具体的なことは これからだけど。」

「ごめんね」

「いいよ。 そのかわり すずには

 体をゆっくり休めて整えてもらわないと。

 俺も すずの言うとおりだと思う。

 すずと一緒に俺も正しい今を生きたいから。

 だから 約束。

 これからも一緒に いられるように早く元気になろう。」

ゆびきりげんまん。

「一緒に見れるようにDVDも置いてあるから。」

「延滞料」

「今日 払っとくよ。

 じゃあ お父さんとお母さんに連絡してくるから。」

部屋をでようとする祐太の後ろ姿を見て

「寝癖。」

と口に出すすず。

「すず 今のって…。

 今 声 出たよな?」

「うん…。

 はっ… ははっ…。」

「出た。 出たよ 声。」

「はぁ はぁ… ううっ… ううっ…。」

「無理しなくていいよ。

 少しずつ… 少しずつでいいから。」

「うん…。」

嬉しくて涙ぐむすず。

「沢村先生!」

「どうしたんですか?」

「声 出せたんです。 すずが声を。」

「ほんとですか?」

「はい。僕 ご両親に連絡してきますから。」

沢村先生も嬉しそう。

病室にいるすずがくるしそうになり
ナースコールに手をのばすものの・・届かず。

すずの両親に電話する祐太。

「はい。 待ってます。

 今から心療内科の先生に伝えてきます。

 はい。」

すずの部屋にいった沢村先生。

「失礼します。

 すずさん?

 すずさん?

 303号室です。すぐ来てください!

 すずさん?

 すずさん。 すずさん!

 すずさん?すずさん!

 すずさん?」

「森下先生 呼んで。
 
 永井さん モニター準備して。

 それと カートお願い。」

「どうしたんですか?

「あっ 紺野君。

 すずさんが…。」




すずで涙をさそわなくても
じゅうぶんいい話になっていると思うのに。
透析をしながらでもずっといっしょに
生きさせてあげればいいじゃない。

下田先生があそこまでしておきながら
復帰できたことにも驚いた。
森下先生が退職願をとどめておいてくれたからだとは
思いますが現実には厳しい気がする。

伊達さんの奥さんにしてみたら
悔しい気持ちはあっても
若い研修医の未来を奪うことも
本意ではないでしょうし。

ちっとも反省の色がない佐伯教授には
もう天罰としか。
元気にスイーツ食べてる場合じゃなかった。
余命わずかでも学部長として死ねば満足なのか。
死ぬ前にいい人になるのか。

新見先生も笑顔がよかった(^O^)





紺野祐太 草なぎ剛
沢村瑞希 水川あさみ
下田健太郎 八乙女 光
谷口篤志  桐山 漣

葛城すず   ミムラ

佐伯毅彦   松平健
森下和明   田辺誠一
新見  悟   斎藤 工
中島  保   鈴木涼介
相澤直美   真飛  聖








2012.06.13 Wednesday 08:39 | comments(0) | trackbacks(1) | 
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37歳で医者になった僕 〜研修医純情物語〜 case10:医者が忘れてはいけないその重み
寝ぐせ・・・(ノ; ̄◇ ̄)ノ ハッ! せっかくすずが何年かぶりに声が出て、喜びに浸ってたというのに何て事・・・ あの急変の様子だと、もはや転院は無理・・・てか、持ち直すかどうかも 危険な雰囲気??? こうなると最後に言葉を交わす事が出来たのは喜ばしい事だった
| あるがまま・・・ | 2012/06/13 11:14 AM |