<< May 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
amazon
楽天ブックス他
楽天ほか

夏雪ランデブー 第11話(最終話)

 第11話(最終話)

JUGEMテーマ:漫画/アニメ


「私 ずっと ここきて確認するまで

 あなたのこと 葉月だと思ってた。

 一緒に宿に泊まったのは

 葉月君じゃ なかったんだ?

 じゃあ 私が 好きになった葉月くんはどこに・・?」

「どこ かな。」

二人の会話を上からみている葉月。

『私 こんなとこに追いかけてきてまで

 なんてこと口走ってるんだろう。

 でも 葉月君を好きになったのは事実で
 
 今さら 他になんて言えるだろう。

 葉月の体の中の 島尾くんの瞳の奥

 覗いても・・。』

「島尾くんが

 いなくなっちゃったとき

 あんなに 覚悟していたつもりだったのに

 こんなに悲しくて さみしいことが

 どうして起こらなければならないのかって
 
 たえられなくて どうかなっちゃいいそうで

 けど 私は いまだに こうして生きていて

 世界は ちょっとや そっと 

 絶望したくらいじゃ 

 ちっとも終わらないんだな

 って思った。」


「僕には それ よくわかんないや。

 あっという間だったから。

 ハァ 今のはちょっと意地悪がすぎたね。

 ごめん。頭ではわかっているんだけど

 君たち見てると 余計なことまで

 口から ボロボロこぼれそうになる。」

『君たち?』

「口から出そうになるったって 別に

 言いたいってわけじゃないんだ。

 正論って 生きている人のためのものっていうか

 正論からしたら

 僕の存在って全否定でしょ。

 あーあ。」

『少し投げやりで 理屈っぽい

 仕草も表情も 改めてみると

 正真正銘島尾だなあ。

 初めて私を受け入れてくれた人。

 残されることも 残していくことも知っていたけど

 一緒になって 店を作って

 でも あの日のあのままのあの人は

 もういない。』

顔が骸骨にみえた・・。

『店長 いつのまに 俺のことを・・。

 そうか 両想いか。そっかー。』


こんな状況なのにうれしそうな葉月。

「島尾君。」

「うん?」

「覚えてる?あなたが酔っぱらったときの口癖。」

「さあ。どうかな。」

「花は 咲く時が来たら咲く。

 春は 来るときに来る。

 忘れちゃった?」

『忘れない。だから 苦しい。』

二人で飲んだ時の回想。

「自分でも 結構わかってるつもりなの。」

「花屋になるのに 才能いるか?」

「器用な人にはわかんないのよ〜。

 生まれ持ってのセンスってのは

 ある人とない人がいるもんなの!

 特に色彩センスってのは

 磨くにも限界があると思うんです。

 よよよよ・・。」

酔っぱらっている六花ちゃん。

「配色とか?別に悪くないよ。

 きれいにまとめるの うまいじゃん。」

「無難ていうことでしょ それ。

 平凡にしかいかないの。

 なんでかしんないけど。」

「じゃあ どうなりたいの?

 独特?奇抜?」

「う〜ん・・・

 私は 島尾くんになりたい。」

「え〜。」

「島尾くんの目でみた景色を

 島尾くんの選んだ花で飾り立てられたら

 こんなに落ち込まないのに

 は〜 どうしたら島尾みたいに作れるんだろ。

 普段 どんなことを考えながら

 花いじってるの?」

『そう聞かれて

 花は咲く時がきたら咲く

 春は来るときに来る と

 適当に答えたら

 六花ちゃんは 妙に気に入って

 酔って絡むたび

 同じことを聞いては 満足げにうとうとした。

 だから 厳密には 僕の口癖だなんてわけじゃなくて

 心外だ。けど そういうことよりも

 酒の入った ぐねぐねのの回路で

 僕のどうでもいい言葉をインプットしていた

 そのことが 嬉しいから

 とても苦しい。

 花は咲く時が来たら咲く

 覚えている その言葉の意味を。

 花を生ける時

 僕は 変化することを念頭においてつくった。

 花が咲き 枯れ 香り 実り

 そのすべてを美しいと思った。』

「六花ちゃん。

 たとえば 僕がこの流れで

 君に 何かを諭されているんだとして

 たぶん うまく納得できたら

 それで全て丸く収まるんだ。

 わかってるんだ。

 一応 ちゃんと。

 これ以上 ここにいちゃいけないって。」


『今 ここで 

 私が泣くのは ずるすぎる。

 心変わりを 伝えてしまった。』


「まつげが震えてきれい。

 どうしたら 僕は

 君から離れられんのかな。

 あの時 六花ちゃんが呼び止めてくれたから

 僕 もう どこにも行かないって

 決めたんだ。」


「あっ・・。」

「でも 今はただ 

 君を苦しめることにしかならなくて

 景色も 気持ちも 変わるのに。

 そんなの はなから

 知っていたはずなのに・・。

 たぶん 僕一人 根腐れおこしちゃってんだ。」


『そうだ。 

 島尾くんを苦しめているのは

 私の方だ。

 私を大事に思ってくれる人たちを

 いつのまにか こんなにも

 巻き込んでしまっていたなんて。』

「嘘を言わないことが

 罪になることもあるんだね。

 死んだ先でも島尾くんを苦しめるなんて

 あんまりだよね。」


「僕たち どうすればいいのかな。」

『このままじゃ みんなが ただ苦しいだけ。

 だから悲しいだけなのは

 もう・・。』

「まず やるべきことは
 
 その体を 葉月くんに返却で

 せめて 葉月君は 元の状態に。

 あとは どうすればいいんだろうな。

 お揃いの 骨になる・・とか?」

苦しそうな篤。

上できいていて

「ハッ!」とする葉月。

『おいおい 何言ってんの?やめろよ。

 俺は こんなことのために

 体を貸し出したわけじゃない!』

「その前に 葉月くんの体を

 家に帰宅させないとだね。

 こんなとこで ひとりきりじゃ

 葉月君 迷子になっちゃう。

 それとも 今 ここで そうしようか。」

「ダメだ!

 捨て身は 俺とあんただけで十分でしょ!」

とおりてくる葉月。

「六花ちゃん。

 こっちに来る覚悟ある?」

「あっ!」

『うなずくな!』

「誰にでも 一度だけ来る機会だから。

 道具をポケットに入れる癖
 
 かわってないや。」

と篤のハサミを手にする六花。

『店長。何バカなこと言ってんだよ。

 俺に振り向くんじゃなかったのかよ?店長!』

「それは 茎とか葉っぱを落とすもの。

 ほかの用途なし。

 なあ!あんたは 聞こえてんだろ!

 この人はまだだろ!

 店長!生きようよ!」


六花を抱きしめながら片手にはさみをかまえる篤。

「あっ!」

葉月がとんでいって阻止しようとしますが
衝撃でとばされてしまい
気が付いたらまた絵本の中。
しかも鳥かごの中。

ハートの女王の六花ちゃんがいました。

「あいかわらず でたらめだ。」

「まあね。

 王子不在でも

 バラのアーチは完成しちゃうし

 私も いつのまにか女王様。

 こうなると あの人 もう来ないかも。」

「店長。

 俺 とんでもないことに

 加担してしちゃったのかな。」

葉月、涙目・・。

六花と篤。
はさみは地面におち
六花のくびすじを噛んで歯形をつけた篤。

「痛かったでしょ。

 僕のつけた痕 消えるまで覚えてて。

 あとのてあては この体に戻ってくるやつに

 頼むといい。」

涙をうかべる六花のほっぺをむに〜っと
ひっぱって両手で挟む篤。

「これで 君も こっちの仲間入り、

 実は僕 吸血鬼だかんね。なんつって。」

からだから意識が抜け六花に倒れこむ葉月の体。

「あっ! し・・島尾くん?

 島尾君?」

「六花ちゃん 散骨は

 ちゃんと 

 適切なやり方調べてから巻いてね。

 できれば 海でも山でも砂漠でも

 君が この世界のどこかで

 一番美しいと感じた風景の中に

 新しい種をまくように

 放たれるその日まで

 風や水のつもりになって待っている。

 だけど もし君が このまま

 僕がつけた歯形や骨のこと

 おばあさんになるまで

 思い出さなかったとしても

 それならそれで いいんだ。」


六花が葉月の眼鏡をはずすと
葉月が目をあけました。

『店長 紙の中の姫じゃない。

 本物だ。無事でよかった。』

「俺 戻ったんですね。すいません。」

「なんで あやまるの?」

「俺が 旦那に 体を貸したことって

 結局 店長にも 旦那にも

 しんどい思いさせるだけにしかならなくて

 そもそも間違っていたのかも。」

「葉月君。」

「ごめん。」

「葉月君。ありがとう。

 ずっと 私が気づけなかった

 ひとりぼっちのあの人のこと

 見つけてくれた。

 その上 葉月君の全部をつかって

 体をはって そのことを知らせてくれた。

 葉月君がいてくれてよかった。

 私は あの人のほかに好きになったのが

 葉月君 あなたでよかった。」


涙を流し六花を抱きしめる葉月。

「俺 今 ここ戻るときに

 バラの生け垣の前で 花に色塗ってた。

 その前は人魚にあって

 親指姫に道づれにされたり。」

「ずいぶんメルヘンな夢みてたのね。」

「絵本の世界にいたんです。

 そこで 骨の話も聞いた。」

「あっ。」

「つまり 何がいいたいかっつーと

 俺は 店長とあの人の記憶の一部を共有できる

 唯一のつもりでいるんです。

 だから 店長にとって

 俺以外なしってこと わかりますよね。」


「近いよ。」

「そりゃ こういう予定ですから。」

六花にキスする葉月。

「予定といえば 店長は

 いつになったら再婚する気になりますか?

 俺は 予定はあけてますけど。」

「それはいくらなんでも 気が早すぎる。」

「いや。あれだけ 俺一人

 遠回りされて 遅いくらいです。

 うん?」

六花の首に歯形をみつけた葉月。

『あいつ ホントに

 おとなしく消えとけよ!』

「うん?」

「とにかく俺はね。」

「はい。」

「店長が許してくれるなら

 旦那の骨

 一緒に食べたっていいんだ。」


とと歯形をなめました。

「倫理的にどうなのっていう話なら

 いっしょに 味見程度になめましょう。

 それくらい どうってことないです。

 これから先の店長の時間は

 俺が もらうんだから。」


「言いきるね。」

『だって目の前に 

 健やかな店長が生きて

 呼吸している。 

 伝わる熱が楽しい。

 死ぬまで生きていく この奇跡。』

「夢の中みたいな 変な場所で

 ずっとふわふわしてたけど

 今のが よっぽど夢見たいだし

 ふわふわします。

 好きです。」



『僕は 六花ちゃんを幸せにしたい』

その後・・
ふわふわ空をとんでいる篤は
六花と葉月の家に・・。
葉月が亡くなったらしい。
ミホさんと話すのは葉月と六花の娘。

「ほんと 六花ちゃんのあと

 おうようにだったねえ。」

「65歳か・・。お父さん 少し早かったね。」

「どうかな。」

「ほんと。やけちゃうくらい 仲よくてね。

 花なんかしょっちゅうおくっちゃって。」

六花と葉月の写真をながめながら話す娘たち。
結婚式の写真や店にいっしょにいる写真。

「父さんは 母さんより

 長生きできれば なんでもよかったんだとおもう。」

「亡くなる前日まで 庭いじりしてたからね。」

「幸せよね そういうのも。

 うちの人もこのお店継ぐっていってたし

 思い残すこともなさそう。」

「孫の顔も みられたしね。
 
 あっ ユキちゃん ここに引っ越すの?」

「う〜ん 今のうちから通うかも。

 古いしね。

 それに ミホおばさん 知ってます?

 ここ 開かずの間があるのよね。」

「ええ?」

「子供の頃から ずっとあったのよ。

 今度 掃除がてらはいらないとだけど

 なんだか怖いわ。」

その孫に声をかける篤。

「何してるの?

 君はお母さんと違って

 おばあちゃんによく似てるね。」

「お店の人?」

「うーん。

 ああ。まあ そう。」

「ふーん。」

「あ ノックもしないで入るの?」

というと一度しめてもういちどノックする男の子。

「おっ えらい。

 では ぼくの部屋に正体しよう。」

「うわあ。」

そこは一面の花畑。

ドアを閉める篤。

「なんてね。」

もう一度あけると普通の部屋でした。

「うん?うん?」

「君のその驚きが小規模なところを見込んで

 お願いが二つあるんだ。」

「えっ?」

「ひとつは この部屋の中身を

 全部処分してほしいんだ。」

「処分?」

「ああ・・。全部 捨てるってこと。」

「どうして?」

「この場所は大事にされすぎた。

 けど 僕にはもう 

 本当にいらなくなったから。

 いつかでいい。
 
 そう覚えてくれれば。」


「う〜ん・・。」

「それともうひとつ。」

「うん。」

「僕のこと おじいちゃんてよんでごらん。」

「え〜?」

「フフっ。」

「おじいちゃんはいなくなったよ。」

そのままうきあがって天井から外へ。
空を漂う篤。


二人がようやくくっついたあとは
すでに後日談。

六花も葉月も亡くなっているのに
篤のところにはいないんですね。
二人はちゃんとあの世にいっちゃったのか。
死んだあと、篤のもとにきて
六花と再び結ばれるわけではなく
おいかけるように逝った葉月が
あの世でも六花のそばにいそうです。

今の今まで、ずっとひそかに
ふたりを見守ってきたのかと思うと。

なんかよくあるお話みたいに
ふたりの子どもとして生まれ変わってくるとか
もしくはもう二人ともあの世にいったんだから
自分ももういってしまうことはできないのかな。
魂に性別はないといいますし
あの世で取り合いになんてならないよ、きっと。
ずっと漂ってるのもさびしいし
自力であの世にいけないなら
夏雪草になってどこかで咲いてるといいな。

奇妙な三角関係でしたが
ファンタジーなのにありえないこととも感じず
3人それぞれの心情を毎週ゆっくりと
みせてもらいました。


葉月涼介   中村悠一
島尾六花   大原さやか
島尾 篤    福山 潤
島尾ミホ    冬馬由美




















2012.09.19 Wednesday 12:10 | comments(0) | trackbacks(1) | 
<< 息もできない夏 第11話(最終話) | main | トッカン特別国税徴収官 第10話(最終話) >>









幽霊な三角関係、
アニメ「夏雪ランデブー」を見ました。 フジにて 木曜深夜にやってました おなじみノイタミナ枠です 花屋でバイトしている葉月、店長の六花、六花の病死した夫 篤 彼らの三角関係、恋模様 まったくの予備知識なく見始めましたが そんな展開になるとは・・・ という
| 笑う社会人の生活 | 2012/09/28 8:58 PM |