<< October 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
amazon
楽天ブックス他
楽天ほか

悪夢ちゃん 第6話「チャイ夢」

第6話「チャイ夢」



彩未(北川景子)の生徒、莉音と未来は
同じバレエ教室に通うライバル。
結衣子(木村真那月)は、「悪魔となった莉音の母が、
鎌で未来を切りつけ、カッパが襲う」という悪夢を見る。
嫉妬に燃えブラックスワン化していく莉音。
一方、万之介(小日向文世)の元を去った志岐貴(GACKT)は、
新型“獏"の開発を急ぐ。そこに現れた琴葉(優香)の手には
ある人物の夢札が。そして、彩未の衝撃の過去が甦る。
「私は・・・人殺しだ!」



白鳥の湖の音楽をバックに
湖のそばで倒れている女の子。
バレエ教室のレッスン風景。

朝礼。


「最近 とても怖いニュースが世間を騒がせてますね。

 小学生の女の子が 誰かに連れ去られて

 命を奪われるという事件がいろんな所で起きています。

 校長先生は 常日頃 皆さんには

 1人の時間を大切にしてほしいと思ってるので

 あんまり こういうことは言いたくないのですが…。

 学校の行き帰りは できるだけ1人には

 ならないようにしてください。」

立っているときにバレエの脚のうごきをしていた莉音が
とつぜん倒れました。
声をかける未来。

「莉音ちゃん!」

「 どうか皆さんで支え合ってください。」

ぶつかられていっしょに倒れた結衣子が
莉音をみて目をふせました。

琴葉がやってきました。

「 ごめんね ごめんねごめんね ごめん ごめん…。」

彩未もめんどくさそうに結衣子に声をかけました。

「また 何か言ったの?」

「まだ 何も見てない。」

「『まだ』?」

「何か今 来た感じがするけど…。」

「やめてよ 縁起でもない。」

「保健室へ運びます。」

「分かりました。」

琴葉がおぶってあげました。

「よっ… 軽いわね。」

「莉音ちゃん 大丈夫?」

めざめた莉音。

「大丈夫? 貧血で倒れたのよ。」

「貧血?」

「あなたバレエをやってるんだって?

 ちゃんと食べてるの?

 無理なダイエットは体に毒なのよ。」

「先生 このこと

 お母さんには絶対に言わないでください。」

「どうして?」

「心配するから。」

「そりゃ そうでしょ だけど おかあさんには…。」

「お母さんは大変だから!

 これ以上 食事のことまで考えだしたら

 お母さんが倒れちゃうから!

 お願い!お母さんには言わないで!

 私が お母さんを苦しめちゃう!

 お願いだから 先生 言わないで!」

「分かった 分かったから…。

 もう少し 休みなさい。

 彩未先生の許しも得てるから。」

保健室にはあの枕。
志岐との回想。

「何これ」

「この枕で夢札を引くことができる

 夢を映像化することができるんだ」

「ここにいれば安心だから…。

 ゆっくり休んでいいんだから。」

バレエ教室のレッスン。

「アラベスク。後ろの脚 気をつけなさい。

  発表会まではもう時間がないけど

 あとは自信を深めるためには

 日頃の努力を信じるしかありません。

 体調管理をしっかりして

 家や学校でも気を抜かずに過ごしてください。」
「はい。」

「それでは 今日は ここまで。」

「ありがとうございました。」

「莉音ちゃん すごいよ 私なんて ついて行けない。」

「そんなことないでしょ未来ちゃんは いつも余裕だし。」

「そんなことないよ 私のほうが2年も長くやってるのに

 莉音ちゃんにすっかり追い抜かれちゃったよ。」

「そんなこと思ってないくせに。」

「ホントに思ってるよ。」

「ウソつけ〜。」

「本当だって やめて やめて。」

「未来ちゃんのおかげだよ

 私なんかバレエを習う身分じゃないのに

 未来ちゃんと友達になれたから 踊れるようにもなった。」

「身分なんて変だよ バレエも学校も同じクラスなのに。」

外にでたふたり。

「あっ ママ。」

「お疲れさま。

莉音ちゃんも乗ってく?」

「大丈夫です。

 お母さんが迎えに来てくれるから。」

「それじゃあ 気をつけてね さようなら。」

「さようなら。」

「バイバイ。」

「バイバイ。」

「じゃあ 行こっか。」

車で帰る未来をみつめる莉音。
ほかの子にもお迎え。

「お母さん。」

「おかえり〜。」

「今日ね ターンできたんだよ!」

「すごいじゃない!」

「お腹すいた 帰ろう」

「バイバイ。」

「バイバイ。」

莉音の母も自転車できてくれました。

「莉音!

 遅くなって ごめんね!」

「お母さん 大丈夫だよ 私 1人でも帰れるし。」

「ダメよ! 今は怖い事件も起きてるし 

 ますます 物騒なんだから。」

「未来ちゃんと一緒に帰ってもいいし…。」

「車が いいの?」

「そんなことないけど。」

「ダメよ!未来ちゃんに甘えるのはもう やめなさい!

 ウチは離婚して お金はないけど

 莉音には才能があるんだから。

 おかあさんは 莉音のためなら

 どんなことも恥ずかしいなんて思わない。

 莉音は おかあさんの自慢の娘なんだから。」

結衣子の夢。

ユメノケ。

「ユ〜メ〜?

 どうしたの?そんなとこで寝てたら風邪ひくよ。」

「『夢獣』っていうんだよね? 君。」

「好きに呼んでくれていいよ。」

「夢獣は 彩未先生を知ってたけど

 私のお母さんも知ってるの?」

「おかあさん?」

「私は お母さんに会ったこともないの。

  私が生まれてすぐに死んじゃったから。

 お母さんは どんな人?」

「そんなこと知っても おかあさんには もう会えないよ。

 あなたには 彩未先生がいるじゃないよ。」

「彩未先生は 私と いたくないみたい。」

「どうして?」

「彩未先生は 私がいることで とても困ってるの。

 迷惑してるみたい。」

「大丈夫だよ。

 彩未先生は あなたのことを 一番よく分かってくれてるよ。

  今夜は悪い夢を見せないからね。」

「 うん いつも そうして。」

「ごめん それは無理。

  だから 彩未先生がいるんだよ。

 ユメ〜。」

「待って。」

ユメノケをつかまえようとしたけど
つかまえられず。
結衣子はベッドからおちていて枕をつかんでいて
祖父がベッドに寝かせてあげました。

職員室。
あくびする彩未。

「とうとう半径10km以内に出没しましたね。」

「例の犯人?」

「連続少女誘拐事件の犯人がですね

 ここから10kmと離れていない河川敷に…。」

「犯行現場が転々としているってことは

 何か各地を移動する仕事でもしているんですかね?」

「とうとう 本物のサイコパスが現れましたね。」

にらむ彩未。

「ちょ… いや そういうつもりで言ったんじゃないです。」

「他に どういうつもりか見当もつきませんよ。」

「そういえば…。」

「えっ?」

「あっ いや 何でもないの。」

「そういえば そこまで出たら もう言えば。」

「あっ! なぜか 五・七・五。」

「いえね ウチにも小学生の娘がいるもので

 ちょっと気になっただけよ。」

「お嬢さん どこの学区に通われてましたっけ?」

「ウチは私立だから…。」

「 そうでしたね。」

「そういえば 武戸井先生の付き合ってる彼も
 
 「ロリコン」って呼ばれてませんでしたか?」

「あっ 言っちゃった。」

「ロリコンじゃなくて フィギュアでしたっけ?」

「いや 全然 意味が違います。」

「あっ そう。大丈夫なんでしょうね?」

「あんな騒ぎを起こした彼と

 まだ付き合ってるんですか?」

「 さぁ…。」

志岐の研究室。
琴葉もいっしょに夢をみることに。」

「それじゃ 始めようか。」

夢札セット。

バレエのレッスン光景がうつりました。

「随分 ボケてるわね。」

「これは 古藤結衣子の夢札じゃないな。」

「これは 古藤結衣子の同級生の夢札です。」

「同級生?」

「バレエを習っていて もうじき 大事な発表会を控えて
 無理をしてるみたいなのよ。」

莉音がうつりました。

「 あっ あの子! あの子の夢よ。」

舞台で踊る莉音が倒れます。
するとそこに客席から母親があがってきました。

「莉音!何やってるのよ!

 あんなに練習したのに!

  どうして!?莉音!どうして…!莉音…。」

「なるほど素直で分かりやすい夢だ。

 本番を迎える夢というのは よく見るものなんだ。

 そして その大半は失敗する。

 プレッシャーから来る不安が夢を見る原因であり

 夢の内容そのものだからさ。」

「だけど これは発表会のプレッシャーから

 来る不安が原因でしょうか?

 母親のプレッシャーから来る不安だとは

 考えられないでしょうか。」

すると注意をする山里。

「いいかげんにしろよ〜。

 俺達は あんたの無料相談所じゃないんだよ。

 あんたに頼んでんのは

 古藤結衣子の夢札を引いて来ることなんだよ!」

「それだって無料で頼んでるんじゃないのよ。」

「金が欲しいのか?」

「そんなこと言ってない。

  私の探究心を刺激して仲間に引き込んだのなら

 少しくらい 余分にそれを満たしてくれたって

 罰は当たらないと思いますけど。」

「琴葉先生の言う通りだ。」

「先輩。」

「そうガツガツと 

 予知夢ばかり欲しがってもしょうがない。

 それに 琴葉先生の心配こそ

 古藤結衣子に繋がるとは思わないか?」

「どういうこと?」

「古藤結衣子とその同級生の無意識が

 繋がらないとも限らない。

 その時こそ 先生が心配してることの答えが 

 夢の中に現れる。

 古藤結衣子の夢札とは

 それだけ 価値のあるものなんだ。」

結衣子の悲鳴。

「キャ〜!」

保健室で琴葉と話す彩未。

「清水莉音が母親の支配を受けてる?」

「その可能性は高いです。

 朝礼の時に貧血で倒れてから

 あの子は 休み時間よく

  ここへ来て休むようになったんですよ。

 それで話を聞くようになりました。」

「それは 母親から虐待を受けているということ?」

「目に見える暴力なら 

 まだ保護することもできますが

 心の支配は一生 つきまとうんです。」

「心の支配? 清水莉音がそんなこと言ったの?」

「言いませんよ 自覚がないから怖いんです。

 自分で話せるようになるまでがつらいんですよ。

 私が そうでしたから。」

「あなたが?」

「私は 母親にとって

 自慢の娘でなくてはならなかったんです。

 成績も容姿も人当たりも。

 子供の頃 私が母親の前で

 誰かに褒められていると

 その時はニコニコ笑ってるんですけど

 家に帰ると 急に怒りだすんです。

 『あなたが そんなに かわいくて成績が良くて

 性格もいいのは 私が

  そういうふうに育てているからだ』って。」

「それは あなたの自慢?」

「フッ 違いますよ。

 そうやって自分の努力を私に押しつけるんです。

 『自分がこんなに頑張っているのに

 誰も分かってはくれない。

 それを分かってるのはあなただけだ』って。

 私は 一生あの人に恩返しを

 しなければならない存在なんです。

 母親を悲しませることは

 何よりも罪なんです。」

母のことを思い出す彩未。

「ヤダよ! お母さん!
 
 お母さん! 行かないで!

 お母さん!」


「聞いてます?」

「えっ?あぁ なるほどね。

 それで 私のことを嫌ってたわけね。」

「えっ?」

「いつもニコニコ笑ってる私を見て

 何か 裏があるはずだって そう思ってたんでしょ?」

「フッ 彩未先生のことを 

 嫌っては いませんよ。

 むしろ好きです 母とは違います。

 孤独な人間は たくさんいるけど

 それを愛せるか ひがむかで

 その人間のゆがみ方は違うと思います。」


「どっち道 ゆがんでるわけ?」

「ゆがまず

 真っすぐ生きて来た人間なんて

 私は 会ったことがない。

 この保健室に来る子達はみんな そう。

 私も そうだった。

 母親といるより 

 保健室の先生といるほうが安心できたもの。」


「それが あなたの志望動機というとこね。」

「彩未先生の志望動機は何ですか?」

「人生 生ぬるく安定したいから。

 それが 1人の生徒にぶち壊されそうになってるけど。」

「古藤結衣子。」

チャイムがなりました。

「あっ いけない。」

保健室から出て行く彩未。
そこに結衣子がいました。

「 出た。」

まるで幽霊でもみたような扱いw

「もしかして 清水莉音?」

うなづく結衣子。

「あと もう1人  夢に出て来た。」

「もう1人? うちのクラス?

 あぁ あなたって ホントタイミングいいっていうか

 悪いっていうか…。」

「ごめんなさい。」

「まぁ いいわ とにか く授業だから行きましょう。」

ふたりをみおくってにやっと笑う琴葉。

結衣子の夢をみる彩未。

莉音がバレエを踊っていました。

「 あっ 顔が変わった あれは 佐藤未来だ。

  佐藤未来も一緒に バレエを習ってたわね。

 えっ?」

舞台にあがってきた莉音の母が
鬼ばばみたいになり未来を襲うと
未来の白いチュチュが黒くかわり倒れて
とびちる黒い羽根。
まや白いチュチュにもどりました。

「ガァ〜!」

「うっ うぅ…。」

そこへたすけにきた夢王子。
一度は倒したのに
黒いチュチュを着た莉音に反撃されました。

「ハハハ…!」

舞台袖からあがってきた河童。

「グェ〜!」

「キャ〜!キャ〜! キャ〜!」
未来が襲われました。

「イヤ! イヤ〜!」

羽根をもがれました。

「ガァ〜 グァ〜!」

結衣子の悲鳴。

「キャ〜!」

「大丈夫 これは夢だよ。」

「『白鳥の湖』に なぜカッパが?」

「この夢の原形は 『白鳥の湖』か?」

「他に考えられないでしょ?」

「うん。」

「 『白鳥の湖』?」

「バレエの有名な話だよ。

 結衣子は それを夢に見たんだ。」

「どういう話?」

「どういう話だ?」

「主人公のお姫様が 悪魔によって

 白鳥に姿を変えられているのよ。

 その白鳥に恋をした王子が

 白鳥を人間に戻すためには

 永遠の愛を誓わなければならないの。

  だけど そこにまた悪魔の力によって

 お姫様そっくりな黒鳥が現れて

 邪魔をするのよ。」

「 『ブラック・スワン』か。

 あの映画はホントに悪夢のようだったなぁ。」

「映画とかも見るんだ。」

「しかし 王子が何で志岐君なんだ?」

「知らないわよ。

 王子といえば 他にキャスティングが

 思いつかなかったんじゃないの?」

「そうなのか?」

「私に聞かれても。」

「少なくとも悪魔は清水莉音の母親か。」

「あのカッパは何なんだ?あんなの出て来るのか?」

「出て来るわけないでしょ

 ロシアのバレエに日本のカッパが。

 そこが最大の謎よ。」

「 『白鳥の湖』に新しい結末か…。」

「バレエの世界では 確か『白鳥の湖』の結末は

 2通りあって どちらかで演じられるのよ。

  白鳥が救われるハッピーエンドか

 死んでしまう 悲劇か。」

彩未の部屋にいる志岐。
「ねぇ。」

「ん?」

「もしかして うちのクラスの 

 清水莉音なんて 知らないわよね?」

「うん 知らない。」

「そうよね。」

「その子が どうかしたのか?」

「別に…。」

「古藤結衣子の夢に出て来たとか?」

「何で 知ってるの?」

「会話に出て来れば そうかと思う。」

「あっ… そうよね。」

「で… どんな夢?」

「 1つ 確認してもいい?」

「何?」

「ホントにロリコンじゃないわよね?」

「違います。

 ホントに?違います。」

バレエスタジオでレッスンする莉音。
母は清掃の仕事中。

莉音の家。

「ジャ〜ン!」

チュチュをみせる母。

「わぁ〜!」

「おかあさんから莉音にプレゼント!

 ものすご〜く高かったけど 頑張って買っちゃった。

  発表会には これ着て勝負してね。」

「うん!」

「これは おかあさんの 血と汗と涙の結晶だからね。

  これを着たら絶対に うまく踊れるはずだよ。」

「うん。」

「さっ 着てみ。サイズ合わなかったら 直してもらうからね。」

バレエ教室で衣装をつけてでてくる莉音。

「うわ〜 キレイ!」

「・・すご〜い!」

「う〜ん すごくいいじゃない。

 うんうん これで行きましょう。」

「はい! ありがとうございます。」

「じゃあ 次 佐藤未来さん。」

「はい。」

莉音と同じ。

「えっ? あれ?」

「同じだよね?」

「あら〜完全に かぶっちゃったわね〜。

 どうしよう。

 でも2人とも せっかく親御さんが用意してくれたんだし

 同じでいいわよね?」

「はい。」

「はい…。」

拳をにぎりしめる莉音。

舞台でリハーサル。

「すいません5番上げてくださ〜い。」

舞台袖で莉音をはげます母。

「大丈夫よ 同じ衣装なら

 逆に実力の差がはっきりと分かる。

 未来ちゃんが着るぐらい

 あなたも 高価な衣装を着て踊れるんだから
 おかあさんに感謝してよ。

 本番ではあなたが一番に輝くのよ。」

「 うん。」

「もう少し この辺明るくしてくれる?」

「はい 分かりました」

「河端 ここに 芯くれる?」

照明担当の河端。

バレエの発表会をみにきた彩未と結衣子。

「彩未先生 嬉しい!」

「何が?」

「彩未先生と一緒にバレエが見れるなんて。」

「はぁ… これも 仕事の一環でしょ。

 退屈なんだろうな〜。」

琴葉もやってきました。

「あっ 彩未先生 結衣子ちゃんも。」

「あなたも来たの?」

「ええ まぁ。

 でも どうしたの?結衣子ちゃんまで。」

「バレエが 好きみたい。」

「はい。」

舞台がはじまりました。

まずは莉音から。

「『白鳥の湖』じゃないわね。」

「いくら何でも 〜それは 難しいでしょ。

 でも すごい。」

順調に踊っているときに
学校のチャイムがなりました。
それにおどろいて転んでしまう莉音。
パラパラと拍手・・。

先生に抗議する母。

「先生! 何ですか?あのチャイム!

 一体 誰が鳴らしたんですか?」

「分かりません 何かの故障か事故かと…。」

「もう一度 やらせてください 莉音に もう一度!」

「すいませんが 時間がギリギリなんですよ。」

「いくら払えばやらせてもらえますか?」

「お金の問題じゃないんです。

 大丈夫 莉音ちゃんは十分に踊りましたよ。」

「いや あの…。」

「先生 ちょっといいですか?」

「はい それじゃあ は〜い。」

「そんな… はぁ…。」

未来の番。
みつめている河端。
客席にいる莉音の母。

「何が 「お金の問題じゃ ない」よ。

 お金の問題よ。

  あの子の家に 邪魔されたのよ。」

母は泣きだしてしまいました。
莉音は怖い顔。

教室での授業中。

「1534年に生まれ戦国時代から

 安土桃山時代にかけての武将で

 室町幕府を滅ぼし 戦国時代の…。」

『あの悪夢は何を意味してたんだ?

 こっちが白鳥で…こっちが黒鳥になったということ?』

「ハハハ…!」

『何? 何なの? この感覚は。怖い』

保健室にやってきた莉音。

「どうしたの? 莉音ちゃん。」

「先生 気分が悪いの また ちょっと休んでていい?」

「いいわよ いらっしゃい。」

志岐の言葉を思い出す琴葉。

「古藤結衣子とその同級生の無意識が繋がらないとも限らない。

 その時こそ 先生が心配してることの答えが夢の中に現れる。

 古藤結衣子の夢札とは それだけ 価値のあるものなんだ。」

さらに結衣子もやってきました。

「清水さん 大丈夫ですか?」

「大丈夫よ ねぇ 古藤さん。

 後で 放課後保健室に来てくれない?

 話があるの。」

「分かりました。」

黒い雲がひろがり雷もなりだし
保健室にやってきた結衣子。

「話って 何ですか?」

「その前に 心が落ち着く薬あげましょうね。

 口を開けて。」

また眠らせる気。

雨の中、未来の家のチャイムをおす莉音。

「ねぇ 本当に こんな川に白鳥なんて いたの?」

「いるよ 見たもん。

 罠にかかって動けないの。

 助けてやろうよ。」

川のそばにやってきました。

「どこ?」

「ここ。」

ナイフを出す莉音。

「白鳥を踊るのが夢なんでしょ?

 あのチャイムは誰が鳴らしたの?」

「えっ?」

「あなたがやったの?どうして?」

「 違うよ そんなことするわけないじゃない!」

「ウソよ! あなたのお母さんかお父さんが やったのよ!」

「そんなことしないよ。」

「お金を出せば誰でも雇えるでしょ!

 お金があれば何だって できるんでしょ!

 答えてよ!」

「私 莉音ちゃんが好きだよ。
 
 そんなことしないよ!」

「うるさい! それに乗って。」

ボートに乗るよういいました。

「イヤだよ!」

「乗れ!!」

そして水の中におしだしました。

「私 泳げないのよ! 助けてよ!」

「なら 答えて 誰がやったか。

 人間は 生まれつき不公平なのよ。

 だけどその不公平に怒る権利はある!」

「私は知らない! やってない!」

「なら 飛べば? 白鳥なんでしょ?

 どうせ私は 黒鳥よ!」

「莉音ちゃん 助けて!助けて〜!」

 助けて〜! 助けて〜!!」


さっきからみていた河端が
水の中からあがってきました。

「キャ〜!!」

その声にきづいてもどると
河端が未来の気を失わせ
ボートで遠ざかっていきました。

「あっ。未来ちゃん!

 未来ちゃ〜ん!未来ちゃ〜ん!未来ちゃ〜ん!!」

「キャ〜! 」

結衣子が悲鳴をあげてめざめました。

「どうしたの?」

「先生 あの川に カッパがいると思う?」

「カッパ?」

保健室にやってきた莉音。

「莉音ちゃん どうしたの!?」

「先生! どうしよう!

 お母さんを また悲しませる…どうしよう!」

「大丈夫よ! 話してごらんなさい。

 先生が守るから! 絶対守るから!」

「未来ちゃんが… 未来ちゃんが!」

「未来ちゃんが どうしたの?」

職員室にいる彩未。

「武戸井先生 たった今警察から電話があって

 先生のクラスの佐藤未来さんの親御さんから
 
 未来さんの捜索願が出されたそうです。」

「捜索願?」

「ええ。 いったん帰宅した未来さんが

 家を出たまま行方不明になったそうよ。

 変な事件に巻き込まれてなきゃいいんですけど。」

「つい この間もこんな会話をしたような…。」

「デジャビュ?」

「違うと思います。」

そこへ結衣子がやってきました。

「先生!」

「あら 古藤さん。」

「あなた こんな時間まで何してたの?」

「保健室で眠ってしまって。」

「えっ? 琴葉先生は?」

「清水さんを送って行きました。」

「清水莉音を?」

「先生! 助けて!」

「また見たの?」

結衣子の夢をみる志岐。

白いチュチュの羽根をむしる河童。

「イヤ〜! 助けて〜! キャ〜!キャ〜!!」

「さすがは 古藤結衣子の夢札だ。

 映像記憶力が違う。」

「このカッパ男が 犯人ですかね?」

「そうだろう。

 あの顔 トリミングしてくれ。」

「こんな映像が 証拠になる?

 ただのカッパよ。」

「証拠になるかどうか 古藤結衣子の力を信じよう。」

バレエスタジオに話をききにきた刑事の春山。

「行き先に心当たりはないですか?」

「ええ 普段は ここでしか会うことがありませんから。」

「念のため…。

 こういう男に見覚えはありませんか?」

あの夢の写真。

「カッパ?」

「すいませんね 連続女児誘拐事件の捜査本部から

 来てましてね

 わらにもすがるような情報なんですよ。」

「どこかで見たような…。」

河端を思い出した先生。

「あっ。」

河端の家にいきました。

「河端牧夫だね?

 家の中を見せてもらえるかな?」

「待て!待て こら!」

「あ〜!」

中から未来のうめき声がし
部屋の中に手足をはりつけられていました。

「大丈夫か?」

犯人逮捕&未来を保護。

「下がってください。

 下がってください!

 下がって!危ないんで下がって!

 はい 下がって!後で記者会見するから!

 下がって 下がって!」

未来は母のところに。

「ママ パパ!」

「未来!」

「怖かった。」

「ケガしてない? 大丈夫?」

彩未と結衣子もいました。

「あなたは?」

「小学校の 担任です。」

「先生ですか。」

「ええ。犯人は 顔見知りだったんでしょうか?」

「いえ 犯人はバレエの発表会で

 一方的に 未来ちゃんに目をつけたらしいです。

 未来ちゃんを監禁した後

 すぐに仕事に出掛けたようで

 発見が早くてホントに よかったです。」

「そうですか。

 あの 発表会で チャイムを鳴らした犯人も その男ですか?」

「チャイム?

 あぁ 何かそんなこと言ってましたね。

 『偽物に 罰を与えた』とかって。」

「偽物…。黒鳥か。」

「それじゃ。」

「 彩未先生 ハッピーエンドのほうでよかったね。」

「私は何にもしてないけどね。」

かげにかくれて志岐もきいていました。

「 あれ? どうして古藤さんが ここにいるの?」

「古藤さんも 心配して 家まで来てくれたのよ。」

「古藤さんが?」

「あの… 学校に知らせたのは

 莉音ちゃんだから。

 それだけ言いたくて。」

「莉音ちゃんが?

 そうなんだ…。」

「ありがとう。」

一瞬頭痛がして過去を思い出す彩未。

夜中に目ざめて
机にマジックで文字をかきはじめました。

菜実子と遊ぶ幼い彩未。

「彩未ちゃんに紹介するね

 これがウチのユメノスケ」

「菜実子 彩未ちゃんに これ持ってって」

「は〜い」

お母さんといる菜実子を羨ましそうに
見ている彩未。

「(彩未ちゃ〜ん 今度 ママが

 一緒に 海 行きましょうって!」

そしてホームから菜実子の母をつきおとした彩未。

机の上には

「黒鳥はお前だ

 お前がやったんだ

 お前の中の罪を
 
 思い出せ!!」

「私は・・人殺しだ。」

そこへ古藤教授がやってきました。

「何ですか?」

「志岐君がつかまらない ここに来てないか?」

「来てません。」

「顔色が悪いな 寝てないのか?

 私も寝てない。」

強引にはいってきました。

「あっ ちょっと…。

 こんな時間に何の用ですか?」

「テレビを見てないのか?」

「テレビ?」


PCでその映像をみせました。

「我々は 長年の研究によって

 夢を映像化することに成功したんです。

 つまり人間が眠ってる時に見る夢を

 本人や 第三者が見ることができるようになったんです。」

「そんなSFみたいな話が 科学的に可能なんですか?」

「もちろんです これはドラえもんの道具ではありません。

 夢を見る時の脳内の血流を測定することによって

 視覚 聴覚などの神経活動を記録します。

 そのデータを我々は「夢札」と呼んでいます。

 これを この『獏』と呼ばれるコンピューターで
 
 解析することによって夢を映像化することができるんです。」

「それは 驚愕の事実ですね。」

「ここに もう1つ興味深い事実があります。

 これは ある人間の夢の一部です。

 このカッパのような男 見覚えありませんか?

  先頃 逮捕された 連続少女誘拐事件の犯人です。」

「河端だ!」

「 実は この夢の映像が 犯人逮捕の糸口になったんです。」

「それは まさか 未来を予知したということですか?」

「そう 予知夢です。

 この世には 予知夢を見る人間の存在が 

 確認されています。

  ここについてはまだまだ研究の途中ですが

 私は ここに着手したため
 大学を追われることになったんです。」


「王子が白鳥を救ったわけね。」

「違う。

 とうとう 科学者の野心が噴き出したんだ。」




どこの親も本当にいろいろで
子どもたちはたいへん。
自分の夢を子どもに肩代わりさせようとする点で
莉音の母と琴葉の母は同じで
琴葉もただ好奇心旺盛な養護教諭だけじゃ
なかったのは意外ですが、しっかり親の期待通りに
ふるまってきてあげたあたりはご立派です。
ゆがんではいるようだけど。

ここにくる子どもたちはみんなそうというけど
あのクラス、問題ありな子多すぎだって。
警察沙汰になるのもこんなに続くと
(ドラマだからしかたないけど)
彩未のクラスは問題児だらけなイメージを
みんなにも持たれてしまいそう。

彩未の過去の記憶。
あんな小さい子が一人でホームに入って
大人をつきとばすということ自体難しいので
あれは自分が罪の意識から作った記憶では?
何か別の理由で友達のお母さんが亡くなって
自分が妬んでたせいだと思い込んだとか・・?

志岐はひきかえせないところへいってしまった。
山里は態度悪かったなあ。一応研究者らしいのに。



武戸井彩未 北川景子
志岐 貴 GACKT
平島琴葉 優香
古藤結衣子 木村真那月

甘澤龍子    キムラ緑子
中込真也     阿南健治
貝原聡子    濱田マリ
麦山勇市 岡田圭右
稲本克行    川村陽介
古藤万之介 小日向文世
山崎峰樹    和田正人





2012.11.18 Sunday 10:31 | comments(0) | trackbacks(7) | 
<< 仮面ライダーウィザード 第11話「守り抜く約束」 | main | 宇宙兄弟 第33話「月のウサギ」 >>









【悪夢ちゃん】第6話 感想
孤独な人間はたくさんいるけど、それを愛せるか僻むかで その人間の歪み方は違うと思います。 どっち道ゆがんでるわけ? 歪まず真っすぐ生きて来た人間なんて私は会ったことがない。 この保健室に来る...
| ドラマ@見取り八段・実0段 | 2012/11/18 10:43 AM |
悪夢ちゃん #06
『私は…人殺し!?彩未遂に甦る衝撃の記憶』
| ぐ〜たらにっき | 2012/11/18 12:36 PM |
ドラマ「悪夢ちゃん」 第6話 あらすじ感...
心の支配------------!!世間では最近、小学生の連続誘拐殺人事件が発生。近隣でも被害が発生し、彩未たちの学校でも警戒するよう校長が朝礼で呼びかけるのだが・・・。その話の最中、...
| ◆◇黒衣の貴婦人の徒然日記◇◆ | 2012/11/18 4:26 PM |
「悪夢ちゃん」第6話 昔も今も、少女の夢はバレリーナ
もはや傑作の呼び声高いドラマ「悪夢ちゃん」、土曜の夜はこれと「高校教師」で、 どちらも「学校」で「悪夢」のような事件が続き、充実しすぎて胸が苦しいくらい。 子供だった頃、バレエが主題の少女...
| 今日も何かあたらしいドラマ | 2012/11/18 4:51 PM |
悪夢ちゃん (第6話・11/17) 感想
日本テレビ系ドラマ『悪夢ちゃん』(公式)の第6話『チャイ夢』『(ラテ欄)私は…人殺し!?彩未遂に甦る衝撃の記憶』の感想。原案の恩田陸氏の小説『夢違』は未読。 映画「ブラック・スワン」へのオマ...
| ディレクターの目線blog@FC2 | 2012/11/18 9:04 PM |
悪夢ちゃん「チャイ夢」
 ごめん、志岐の実験室は、教授のとは別の部屋だったね。  なんか一部の嗜好の人たちがすげぇ喜びそうなエピソードだった。特に、河端の部屋で拘束されてるところとか。  田中哲史登場。このまま志岐の企みとの絡みで最後まで活躍しそうな感じ。    話はどんどん
| blog mr | 2012/11/19 7:38 PM |
悪夢ちゃん 第6話
悪夢ちゃん 第6話 「チャイ夢」 なんといっても森尾由美さんお久しぶりだよ森尾由美さん。 ご活躍なにより。 Myこれ!チョイス 07 You & Me+シングルコレクション いよいよ夢を解析する機械“BAKU”と予知夢の存在を,今回の事件を解決に至った決定的な証拠
| Kyan's BLOG V | 2012/11/25 10:53 PM |