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レジデント〜5人の研修医 第6話「最後の恋・最後の手術」

第6話「最後の恋・最後の手術」



しずく(仲里依紗)が通うボクシングジムで陽菜子(大政絢)は、
元プロボクサー、赤城雄太(宮尾俊太郎)と出会う。
常日頃、何かにつけて自信満々な陽菜子だが、
雄太から生まれて初めてバカ呼ばわりされ、
そのプライドを傷つけられてしまう。
お互い正反対の性格の二人だが、素直な言葉を
交わすうちに次第に惹かれ合っていく。ある日、
青林大学病院で雄太を見かけた陽菜子は、
彼が不治の病に侵されていることを知り…。



しずくといっしょにボクシングジムにきた陽菜子。

「陽菜子も やればいいじゃん。」

「やあよ。顔にアザでもできたらどうすんの。」

「じゃあ何で来たの?」

「いい男でも いないかなと思って。」

「はい 俺 俺 俺…」

「私はパーフェクトな男を求めてるわけ
 
 知性とたくましさを備えて

  初めて私を好きになる権利が与えられる。」

「出ました 上から目線

 よく 今まで誰にも刺されずに生きてこれたね。」

「刺されても刺し返しそうだもんね」

「ちょっと何なのよ

 言いたいことあるなら言いなさい むかつくわね。」

そこにやってきた赤城

「うるせえな。

 男あさりなら他でやれよ」

「はあッ?」

「誰だよ こんなバカ女 連れてきたやつは。」

「バカ?今 私のことバカっつった?

 私を誰だと思ってんのよ 私はね…」

「あ〜ッ 離してよ!私は生まれてから一度も

 バカなんて言われたことないの

 あんた偏差値いくつよ

  どうせ本1冊まともに読めないでしょ!」

怒る陽菜子。

カンファレンス中にも赤城の話。

「半年前までプロやってたらしいよ。:

「プロっていっても大したことないでしょ。

 頭の中まで筋肉で できてるやつ大っ嫌い。」

「カンファ中よ 私語は慎みなさい。」

香澄先生に注意されました。

「前田先生

 この患者さんの術後の水分管理どうしてる?」

「時間尿量を見てます」

「それだけ?BUNとクレアチニンは当然

  術中の虚血時間を考えれば

 クリアランスの確認は必須でしょう。

 24時間 尿のオーダーが出てないなんてありえない。」

「あッ すいません。」

「画面を戻しなさい」

「はい」

「あんたさ もう3年目でしょ

 外科医になりたくてここ来てんじゃないの?

 研修医と同じことしてちゃ意味ないの。

人よりスタート遅いからぼやぼやしてると

 一人前になる頃には定年迎えてるわよ。」

香澄先生の厳しい言葉。

心臓マッサージをしていた患者さんが死亡。
家族には連絡がついたけど
自分を捨てた人間はもう知らないといわれ
どうせ治療費が目的だろと電話も切られたらしい。

研修医たちのランチタイム。

「人間生まれるときも死ぬときも1人っていうけどさ

 やっぱ ああいうの見ちゃうと考えちゃうよね」

「 死にざまが生きざまだって

 うちの親父もよく言ってるよ」

「俺はむしろその息子の方に同情するね

 憎んでんだよ 自分の母親のこと」と矢沢。

「でもほら おひとりさまの孤独死って 年々増えてるし

 普通に生きてても直面する問題っていうか ねッ」

「何で私 見て言うのよ!!」と怒る陽菜子。

「いや 別に」

「私はね 絶対 おひとりさまにならない。

 私に見合う男 見つけて

 結婚して 子供も3人ぐらい産んで

 老後も面倒見てもらう

 愛する人達に囲まれて幸せに死んでいくの!」

そこに拍手したのがそばにすわっていた赤城。

「すごいね」

「ああ…」

「どうも」「どうも」

「人生って 思いどおりになるもんなんだ。」

「なるわよ 実際そうしてきたし」

「ふ〜ん じゃあ あんた 今の自分に満足してんだ」

「そりゃあ…」

「してるとは言いがたいんじゃない」と真中。

「いつも ぶ〜たれてるしね」としずく。

「救命が気に入らないだけよ

 ここ出たら パーフェクトな人生が待ってんだから」

「あんたって ホント バカなんだな」

「ねえ 見て分からない?」

「何が?」

「医者なの 私」

「だから?」

「だから…」

「ただ単に お勉強ができたってだけだろ

 自分のことが分かってないって意味で

 バカだっつってんの」

矢沢が笑い、しずくたちはまずいという顔。

「あんたみたいな人間は 何を手に入れても

 どこまでのぼりつめても 一生満足なんかできないよ」

「バカって言った。

  あいつ私のこと2回もバカって言った!

 こないだも合わせると3回もバカって言った。

 もう何なのよ あいつは!」

オペ中にも怒られる前田先生。
大失敗。

「期待を裏切らないね 一平ちゃんは」

「もういいわ

 美山と代わりなさい

 聞こえないの?

 美山の方がまだ使えるって言ってんの。

 早く着替えて。」

でていく前田先生。

研修医たち、飲みにきました。

「さすがに今回のは同情したわ。

 香澄ってさ あれ鬼だよ 鬼」

「確かに白地蔵は使えないけど

 あそこまで言うことないよね」

「欲求不満なんじゃないの?ほら 言ってたじゃん」

マスターが転びました。

「すいません」

「てかさ 香澄の旦那って どんな人なんだろうね

 間違いなく ドMですね」

「香澄先生が選んだ人だから

 きっと素敵な人だと思うよ」

必死でフォローする真中ww

「あッ もしかして

 白地蔵みたいなタイプだったりして。」

「だから余計 腹立つとか。」

「そうそうそう」

怒って乱入しようとするマスターをとめる真中

「もう帰りたい…」www

そこにいた山村先生が声をかけてきました。

「白地蔵って

 ひょっとして 前田一平君のことかな?」

「はい そうですけど」

「最近の研修医は面白いね 香澄君」

「はい とっても!」

「香澄君?」

二人でうつった写真をみせるマスター。

「私が香澄弥生の旦那です。」

・・。

「山村先生は 一平君の憧れの人なんですよね。」

「そんな大それたもんじゃないよ

 一平君とは 彼が子供の頃からのつきあいでね

 医者になって頑張っているという話を聞くと

 嬉しくなるな

 私は そろそろ失礼するかな 君達も頑張って。」

と帰っていきました。

「素敵な先生ね 山村先生はさ

 肝臓外科のすんごい先生なの

 でもって 一平君の命の恩人なんだよね」

「えッ そうなんですか?」

「今は元気だけど 一平君

 子供の頃に肝臓に難しい病気を抱えててね

 手術を受けて一命を取り留めたんだって

 そのときの執刀医が山村先生」

患者さんの処置をする前田先生。

「4浪1留 国家試験に落ちても

 諦めなかったのは 

 山村先生みたいな医者になりたいと

 思ったからだって あいつ よく言ってたな」

でもまた香澄先生に怒られていました。
その様子をみていた山村先生が
声をかけました。

「やあ。」

「一平君は 消化器外科を選んだんだって?」

「はい

 苦労して 何とか医者になりましたけど

 俺 全然ダメで…

 山村先生みたいな外科医になって

 人を助けたいって思ってたんですけど

 俺 やっぱり向いてないんですかね…」

落ち込む前田先生。

ジョギングをしていた陽菜子は赤城にばったり。

「そんな走り方じゃ すぐバテるぞ

 間違ったフォームだと体を痛める」

「ダイエットのためにやってんだからね

 別にいいのよ 形なんて… あッ」

転びそうになったところを
赤城が抱きとめてくれました。

「気をつけろよ あんた医者なんだろ

 自分がケガしてどうすんだよ」

恋に落ちた・・?!

アドバイス通りに走ってみました。

「ホントだ何か いつもより体が軽い速く走れる気がする」

「だろ?」

「ホノルルマラソンとか目指しちゃおっかな。

 どのぐらいのタイムなら優勝できんの」

「優勝?」

「何か変?」

「いや ホント単純なんだなって思ってさ」

「やるからには1番を目指すのが私の主義なの」

「いいと思うよ 分かりやすくて まっすぐで

 バカにして悪かったな」

「あッ いや

 私も すぐムキになっちゃうとこあるから」

「一生懸命だから ムキになるんだよ

 あんたは一生懸命 生きてんだよ

  俺 好きだよ そういうの」


頭をなでてくれた赤城。

「名前 何て言うんだっけ?」

「小岩井 陽菜子」

「俺 赤城 赤城雄太

 じゃあジムに行かなきゃいけないから」

やっぱり恋がはじまった。

矢沢と沙知はおとしたものを拾う時に
手がふれただけで動揺・・って
中学生の恋かw

「怪しいな…

 ねえねえ ねえねえねえ

 あの2人 怪しいと思わない?

 さっちゃんの態度が 俺に対するものと全く違う」

「いや そりゃそうでしょ

 すいません でも矢沢は 新城さんのタイプじゃないし

 ないと思いますけど」

「甘いな」

「甘いですか?」

「男と女なんてね いつどうなるか分からんもんよ」

そしてジムにやってきた陽菜子。
入会希望で専属のトレーナーに赤城を指名しようと
しますがもうやめたとのこと。

「赤城なら無理だよ ここ辞めたから」

「辞めた?」

「入院したんだよ あいつ

 ヒザの手術するとか言って」

でも整形外科じゃなくて赤城がいたのは脳外科。

「医者だから隠してもしょうがないな

 脳幹部神経膠腫ってやつ」

「脳幹部神経膠腫…」

「半年前に見つかった

 もうそろそろ やばいかな」

「やばいって 治療は?

 脳幹部神経膠腫なら場合によっては手術だって…」

「見つかった段階で

 手術は不可能化学療法も無効だと言われた」

「放射線治療は?」

「効果なかった

 受け入れるのに少し時間は かかったけど

 死ぬのは もう怖くない

 だけど

 自分の体が だんだん言うことを聞かなくなっていって

 自分が自分でなくなってくみたいでさ

 思ったよりそっちの方がしんどくて

 だから医者には これ以上 余計なことは

 もうしないでくれって 頼んだんだ」

「えッ?」

「延命のための措置は一切しない

 そのときが来たら潔く逝く

 意識もないまま ただ呼吸をしているだけの状態で

 生きてるってことにはされたくない

 それは生きてるとは言えない

 でも…俺は俺のまま死んでいきたい」

赤城の病状を林先生にきく陽菜子。

「今は健康そうに見えるが

 病変がすでに脳幹全体に浸潤していて

 中脳水道を圧迫している

 いずれ 急性水頭症から脳ヘルニアになり

 心停止や呼吸停止は避けられない

 しかし 赤城雄太君は そうなった段階で

 蘇生措置はしないと

 ご自身で決断された。

 人工呼吸 強心剤心臓マッサージ 一切だ

 いわゆるDNRだよ」

「DNR

 ホントに何もしないんですか?」

「本人も ご家族も十分 話し合い 納得して出した答えなんだよ」

年齢は28歳。
夕日の中で赤城の言葉を思い出す陽菜子。

「赤城)そりゃ最初は俺だって暴れたよ 何で俺が

 今まで病気ひとつしてこなかったのに

 何も悪いことしてないのに

 でも そうやってグズグズ文句言ってる

 時間さえないって気づいたら

 逆に元気になっちゃって

 大事にしてきた人や 大事にしてきたもの

 1つ1つ 自分の中でちゃんと さよならして

 今は もう…」

「思い残すことは ない?」

「1つだけあったかな

 ボクシングばっかで

 普通の恋愛ってものをしてこなかったから

 映画見たり 遊園地行ったり

 そういう普通の連中がやってる普通の恋」

しずくたちがランチしていると
陽菜子が赤城にお弁当をつくっているところを目撃!

「 あ〜ッ!」

「早く早く 座って座って

 いくよ いくよ じゃん!」

ハートマーク…。

「へえ〜ッ すごいな

  いただきます」

「どう?」

「うん うまい

 ありがとう」

だけど箸を持つのがたいへんそう。

「ごめん 食べるの結構厳しいよね」

「でも こうやって見てるだけでも 楽しいよ

 また作ってきてよ」

「うん 今度はもっと食べやすいの考えてくるね」

当直室で料理する陽菜子をからかうみんな。

「筋肉バカは お嫌いじゃなかったでしたっけ?」

「嫌いよ」

「じゃあ これは何ですか?」と料理本。

「戦略よ 戦略 男心つかむなら まず胃袋つかめっていうでしょ」

「ほら やっぱり好きなんじゃん」

「ねえ」

「雄太君はね筋肉だけの男じゃないの

 あれでなかなか知性もあるんだから」

「雄太君? ちょっとあんた雄太君って呼んでんの?」

「う〜ん 明日はこれで決〜まりっと」

「何 このまさかの急展開」

すっかり仲良くなったふたり。

「これ どういう意味?」

「リーベン・ジー・ダス・シックサル」

 『運命を愛せ』ニーチェの言葉だよ」

「運命を愛せ」か…

 私もニーチェ読んでみよっかな」

「いいよ じゃあそれ 貸してあげる」

かわりにこびとづかんを貸してあげました。

「これでよかった?」

「これ 読みたかったんだ」

「ねえ 永劫回帰って考え方 
 
 私には理解できないんだよね」

「そう?」

「私は絶対幸せになって

 意味のある生き方をするの」

「君は超人だな」

「そうよ 当然でしょ」

仕事の最中にも赤城をみかけて
顔がほころんぶ陽菜子。

「百年の孤独」か。

「こんなに忙しいのに 本なんて読むヒマあるのか?」

「心配ご無用 私 超人なんだから」

「目の下にクマできてるぞ」

「これは 当直明けだから」

「ちゃんと寝ろよ」

また頭をなでてくれる赤城。
しずくと真中がのぞき見していると
矢沢が言いました。

「さすがに まずいんじゃないの 患者と ああいう関係は

上の空で仕事されると迷惑なんだよ」

「恋することは いいことだと思うよ」

「そうよ あんたもムスッとしてないで 彼女つくったらどう?」

「うっとうしいだけだよ 恋愛なんて」

「そんなこと言って あんたも恋したことあるでしょ

 ほら 同級生の女の子とかにさ」

「矢沢君って先生とかいくタイプじゃない?

「年上好きか」

「年上好きってマザコン多いんだよね」

「うぜえ!」

矢沢が気になる沙知。

前田先生に声をかけるしずく。

「何してるんですか?」

「見りゃ分かんだろ

 血管縫合の練習だよ」

「すいませんね 研修医なもんで」

「ホントお気楽だよな お前らは」

「そうですね先輩が もっとできる人だったら

 さらに お気楽でいられるんですけどね

 何すか?」

「そのとおりだよな

 研修医の方がまだ使えるって言われるなんて

 いない方がマシだよな」

「そういうこと言ったんじゃなくて」

「俺 何でこの道 選んじゃったんだろう」

落ち込んでいる前田には冗談ですみませんでした。

そのあと階段で山村先生が落とした書類を
拾ってあげるしずく。
山村先生の右手は震えていました。
そのあとお礼にゼリービーンズをくれる山村先生。

「 一平君は いい先輩かな?」

「 あッ いいっていうか…」

「アハハハ 正直だね」

「すいません」

「一平君はね 本当は芯の強い子なんだよ

 でも 今はそれを忘れてしまっている」

泣いている幼い前田をはげます先生。

「一平君は強い子だ

 こんな手術なんか 大したことない

 君なら大丈夫」

そしてゼリービーンズを出しました。

「じゃ〜ん 一平君

 手術が終わったら 先生と これ食べよう

 先生ね これ大好きなんだ」

「そうなの?」

「うん そうなの」

回想おわり。

「あのときのように もう一度

 壁を乗り越えさせることができればね…」

といってゼリービーンズを食べる山村先生。

赤城の部屋にいく陽菜子。

「雄太君?どうしたの? 具合悪いの?」

「死んだ」

「死んだ?」

「隣の人 夕方 急に苦しみだして

  それっきり…」

陽菜子に抱きつく赤城。

「怖い

 死ぬのは やっぱり怖い

 覚悟決めてたはずなのに俺…

 頼みがあるんだ」

「何?」

「最期までそばにいてくれないか?

 俺の最期を 君に託したいんだ」

研修医たちがまたランチ。
陽菜子もいました。

「あれッ 今日は こっち?」

「うん」

「赤城さんは?いいの」

「いいのって?

 もう会わないことにしたから」

「何かあった?」

「うん? 別に

 彼ね もうすぐ死ぬの

 脳幹部神経膠腫 末期のね」

「えッ それ知ってて…」

「延命治療も拒否してる

 普通の恋愛がしたかったって言ってたからさ

 ちょっと つきあってあげてただけ

 なのに彼 私に最期を看取ってほしいとか言いだして

 そんなの無理

 別に私 あの人の彼女とかそんなんじゃないし

 担当医でもないのに深入りするのもどうかと思って

 だから もう会わないことに決めた」

「賢明だね」と矢沢。

「でしょ?

 そういうことだから」

「それでいいの?」という沙知。

「何が?」

「彼の最後のお願いなんでしょ

 聞いてあげなくていいの?」

「後悔しない?

 私だったら聞いてあげる

 そうしたかった」

「新城さんはさ 亡くなった彼?

 彼のことが好きだったんでしょ?でも私は…」

「好きなんじゃないの? 彼のことだから ああやって…」

「違う!

 あ〜ッ 気分が悪い

 私が あんな男好きになるわけないでしょ

 ごちそうさま」


交通外傷で胸部を強打した男性が運ばれてきました。

肝臓破裂で下大静脈も損傷していて
肝臓の重さで圧迫されて一時的な止血を得ている状態。

「肝臓を持ち上げた途端一気に出血して即死する

 こんな手術ができる外科医は日本に数人しかいない

 うちの病院じゃ お手上げだな」

「山村先生がいる

 会議で来てるの 今日までいるはず

 すぐに連絡取って」


「心臓と肝臓か同時にやるしかないのか?」

「他の病院に まわしていては間に合わないんです」

「分かった」

「一平 お前 助手に入れ」

「えッ」

「うちで消化器外科の専修医はお前だけだ」

「いや でも…」

「業務命令だ」

そしてオペがはじまり最初は順調でしたが
様子がおかしくなりました。

「先生?」

「無理だ」

「無理って?」

「手が言うことを聞かない

 これ以上の手術は できない

  一平君 君がやるんだ

 私が指示するそのとおりにやればいい」

「宮島先生」

「こっちもヤマだ」

「一平 この場でオペできんのはお前しかいない」

「無理です アッペしかやったことないし」

 それすらもいっぱい いっぱいで…」

「それでもやるしかないんだ!」

「無理です

 無理です」

と尻ごみする前田先生。

「田淵先生 呼んでこい」

「ダメですPCPSを入れてる最中です」

「VPC多発!」

「一平君 君は医者だ

 この患者を救わなければいけない

 それが君の仕事だ」

「無理です僕に医者なんて無理だったんです」

「一平君!」

「僕は 弱い人間です

 強くなりたかったけど

 やっぱり 無理だった

 僕には できません!」

するとしずくが言いました。


「じゃあ 出てってくださいよ

 私がやります

 私の方が あんたなんかよりずっとマシですから

 無理かどうかなんて

 やってみなきゃ分かんないじゃないですか

 そう思ってきたから

 今まで頑張ってこれたんですよね

 4浪1留 国家試験2回も受けて

 普通の人が諦めるところを

 あなた諦めなかったんですよね

 あなたは弱い人じゃないです

 弱かったら 今ここにいません

 前田先生は

 強い人です」


前田先生がやる気になり
山村先生の指示のもとオペを続けました。

「よくやった こっちは あと2針で終了する

 血管の縫合は俺がやる」

「はい吸引を続けて 術野を確保する」

無事終了。

「外科医でいられなくなることが怖くてね

 手がしびれるのが分かっていても

 まだ大丈夫 やれるはずだとメスを握ってきた

 だが それは間違いだった

 危うく 取り返しのつかないミスを犯すところだった

 自分が築いてきた信用を

 医者としての人生を

 台無しにするところだった

 やっと決心がついたよ

  君という立派な後継者を 

私は育てることができた

 だからもう 悔いはない

 一平君」

「はい」

「君はきっと いい医者になる

  ありがとう

 君のおかげで

私は外科医のまま終わることができた」

「ありがとうございます

 ありがとうございます ありがとうございます」

泣きだす前田先生。

赤城の部屋にいく陽菜子。

「雄太君

 私 見届ける

  あなたの最期を

 ちゃんと見届けるから」

「ありがとう」

もうしっかりしゃべれないくらいの状態。

そしてすぐに臨終のときが・・。
部屋には家族もいました。

「陽菜子さんですね?」

「はい」

「雄太から話は聞いています

 雄太の気持ちをどうぞ

くんでやってください」

赤城の様子をみる陽菜子。

「最後の言葉をかけてあげてください」

赤城に声をかける家族。
陽菜子が赤城にキスをしました。

「さよなら

 午後4時6分 死亡確認」

部屋にもどってくると仲間がみんな待っていました。

「こんな時間まで何やってんのよ」

「今日は患者さんが ひっきりなしに来て

  てんてこ舞いだったんだ」

「ふ〜ん」

陽菜子が紙袋を落とすと
赤城にかりた本が落ちました。

「あ〜ッ もう…

 私さ

 好きだったんだ

 好きだったの あいつのこと

 出会ったばっかの相手に

 バカみたいって思うかもしれないけど

 でも

 好きだった

 私ね

 医者になってよかった

 雄太君の望むとおりにしてあげられた

 医者だったからできた

 医者だったから

 泣かずに見送ることができた

 私…」


「いいよ

 泣いていいよ

 今だけ泣きなよ」

泣きだす陽菜子。

『全ての物事には

必ず終わりが訪れる

 それは 避けられない事実

変えられない真実

 だけど 私達は知っている

 終わりの次には

 始まりが来ることを

 そして その繰り返しの中で

 伝え 受け継がれていくものが

あるということを』

 その何かを受け止めて

 私達は走り続ける

 ゴールに たどり着く

 その瞬間まで』





陽菜子の恋空と
いまいちできそこないな前田先生が
自信を取り戻す話の二本立て。
恋空1本じゃきつかったか。
タイトルにもちゃんと二つもりこまれてます。

余命いくばくもない男性は相手にもしなさそうな
あの陽菜子が好きになってしまう、
恋は理屈じゃないですねえ・・。
恋におちるのもあっというまだったけど
最期しっかりみとってあげるのはさすが。

前田先生、今までの回でけっこう研修医に
横柄な態度とってるようにみえたのに
そんな人だったのか。
山村先生でも無理だったのに
しずくの言葉が立ち直らせました。
でも不器用なら外科医にこだわらず
他の診療科にいくとかしてもいいのに。
ダメな人の気持ちがよくわかるから
いい先生になると思う、ああいう人は。

予告に千葉雄大くんがいたので楽しみ!



美山しずく…仲里依紗
矢沢圭…林遣都
真中潤一…増田貴久(NEWS)
小岩井陽奈子…大政絢
新城紗知…石橋杏奈
香澄弥生…須藤理彩
前田一平…荒川良々
迫田恵子…光浦靖子(オアシズ)
(香澄研二…皆川猿時)
内海翔…波岡一喜
美山勝己…寺島進
田淵育男…古田新太
宮島一樹…小澤征悦
千葉洋子…山田真歩
長谷川誠…松島庄汰
相田遥…志保
馬場恵…青谷優衣
飯田浩輔…奥野瑛太
2012.11.23 Friday 08:44 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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