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相棒 season11 第13話「幸福な王子」

 第13話「幸福な王子」



 特命係の部屋に陣川(原田龍二)がやってきた。
が、あいにく右京(水谷豊)は留守。
応対する享(成宮寛貴)を見て露骨に不機嫌になる陣川だが、
享にはなにがなにやら訳がわからない。

 そのころ右京はアートイベント企画会社社長・
濱田(佐々木研)の殺害現場にいた。倉庫を調べると、
高値がつけられるであろう作家の作品が5点
なくなっていることが判明。社員の証言から
濱田が借金をしていた添野(森岡弘一郎)という人物が浮上する。

 享は悦子(真飛聖)の知り合いのあずみ(足立梨花)の
自宅へ。自宅の庭から消えた彫刻を探してほしいという
依頼を受けてのものだが、なぜか陣川も同行。
あずみから話を聞いた享は他部署へ連絡しようとするが、
陣川が自ら探すと勝手に約束してしまう。
どうやら例によってあずみに一目ぼれしてしまったらしい…。

 消えた彫刻に秘められた謎とは?





切手をはっているカイトくん。

「あっ・・。」

「カイト君へ

 君の分
 
 半分残しておきました。杉下」

という右京さんのメモ。

そこへやってきた陣川さん。

「杉下さん 今日はお話があってまいりました。」

「杉下さんなら 今いませんけど。

 特命係に用があるなら 俺が・・。」

「君には 用も興味もない。」

「はい?」

「いないなら 待たせてもらう。」

勝手に坐る陣川さん。

「あっ あっ あっ ちょ・・」

切手が落ちました。

「すまん。」

「いや いいです。」

「あの 悪いんですけど 俺 これから用があるんで

 ほんとに用があるならいっときますけど。」

「けっこうだ!」

「・・え?なんなんだ あれ。」

現場にいる杉下さんとカイトくんが電話。

「不審者・・ですか?」

「杉下さんに 話があるって。」

「はて?どなたでしょう?」

「二枚目なのに ちょっと 

 なんか抜けてる人でしたね。

 切手ばらまいたりして。」

「ひょっとして 陣川くんでしょうかねえ?」

「陣川くん?」

「警部補で 一時 特命係にいたことのある人物です。」

「ああ・・どんな人なんですか?」

「説明してあげたいところですが 今とりこんでいます。

 また 後ほど。」

電話をきりました。

「ああ はい。」

廊下で人にぶつかっている陣川さんをみるカイトくん。

「うわっ。」「すいません すいません!」

アートイベント企画会の倉庫にいる杉下さん。

「私もここにくるの初めてなんです。」

「ええ。」

「作品の保管スペースを 確保できない作家も多いので 

 預かってるんです。」

「なるほど。ちょっと よろしいですか。」

「はい。」

「ここ。こちらのスペースなんですが。

 1 2 3 4・・」

「埃っぽいですよね。

 社長は預かりっぱなしで 掃除しなかったから。」

「ええ。A−4 何が置かれていたのでししょう?」

「保管リストが事務所にあります。どうぞ。」

「あっ どうも。」

米沢さんや伊丹さんたちもやってきました。

「亡くなったのは ここの社長の 濱田雅史さんです。
 
 死因は 後頭部を強く打ったことによる脳挫傷。

 おそらく あそこから落ちて

 テーブルに頭をぶつけたんでしょうな。」

「まさか 手からすべりおちた書類を
 
 あわてて取ろうとして 落っこちたってのか?」

「1つ 不可解な点がありまして

 ちょっとこれ みてください。」

死体の頬に傷。

「ここに 鋭利なものでできた傷があります。

 しかし このあたりには

 そのようなものは 見当たりませんでした。」

「鋭利なものじゃなくても

 できるだろう。これくらいの傷。

「もういいよ。」

「おい おい。」

「死亡推定時刻は?」

「一昨日の土曜日 午後3時から 5時だそうです。」

「ここは アートイベントの企画会社だそうですけど

 土日は休みなんですか?」

社員の大石ににたずねました。

「はい。休みが明けて 今朝きたら

社長が倒れてて・・。」

 「なにか どなたかともめていたとか

 そういった心当たり ありませんかね?」
 
「社長 ほうぼうに借金してたんで・・。」

「ほう。」

「銀行はもう貸してくれないんで

 社長がどっかから 金ひっぱってきてたんですけど。」

「借りるだけ借りて かえしてないと。」

「あっ!」

杉下さんがでていきました。

「警部殿?!」

「ったく・・なんで先にきてるんです?」

「米沢さんの部屋にいたときに

 たまたま 出動要請が あったものですからねぇ。」

「たまたまねえ・・。」

「これ おかえししておきますね。」

「はい。」

「あーあーあー 何 被害者の遺留品

 勝手に動かしてるんですか!」

「白手袋が妙に汚れていたので

 ちょっと気になってしまいましてね。」

「いや そういう話をしてるわけじゃなくてですね。」

「米沢さんからの報告はすんでますか?」

「はい。」

「いいえ。」と伊丹さん。

「かいつまんで話すと このテーブルの上に

 何か鋭利なものがおかれていた。

 しかし それが見当たらない。

 何者かが持ち去ったのではないか。

 つまり これは 不注意による転落事故・・・

 ではなく 殺人事件ということですね。」

「そういうことです。

 あとは 信じるか信じないかの差ですね。」

「ありました。」とリストをもってきたさっきの女子社員。

「Aの4というと ここですね。」

「恐縮です。」

「Aの4 牧口満。おや・・これはすごい。

 彼の彫刻が 5体預けられてたことになってますねえ。」

「牧口さん・・」

「先日 イタリアのビエンナーレ
 
 金賞を受賞した彫刻家です。」

「ご存じなんですか?」

「無名のころから気になっていました。

 しかし 残念ながら 外国で授賞式の前に

 お亡くなりになってしまいましたねえ。」
 
「ええ せっかく あれほどの賞をもらったのに」

「そんなにすごい賞なんですか?」

「同じ賞をとった作家の中には

 のちのち 数千万の値がつくようになったものもいます。」

「数千万。」

「これは 強盗殺人って線も あり得るな。」

「あの そういえば・・。」

「はい。」

「ここ1週間くらい 添野さんって人から
 
 社長に何度も連絡があったんです。

 なんでも 牧口さんの作品のことで

 もめてたみたいで。」

「その方の連絡先 わかりますか?」

「はい。」

シンクにあったコーヒーカップを手にする杉下さん。

「米沢さん。」

「はいはい。」

「これ コーヒーが残ってるようですよ。」

「かしこまりました。」

カイトくんについてきたカイトくん。

「ここが 事件現場か。
 
 杉下さん きてるんだろ。」

「だから さっきから 別件だって

 言ってるじゃないですか。」

「押してみればわかる。」

とチャイムを押す陣川さん。

「あ。」

「君は信用できない。

 何しろ 親の力で

 特命係に入るような人間だからな。」


「誰がそんなこと言ってるんですか。」

「顔に似合わず えげつないことする。」

「逆ですよ!杉下さんに指名されたんです。」

「そんなのは 君の思い違いだ。」

「なんなんすか。」

ドアがあいてあずみが顔をみせました。

「はい。」

「警視庁特命係 甲斐です。」

「あっ 野間あずみです。

 悦子さんにはいつもお世話になってて。

 すみません わざわざ来てもらって。」

「だからいったでしょ?」

「え?」

「ああ いや こちらの方は?」

「ああ この人は関係なくて。」

「陣川です。彼の特命係の先輩にあたります。」

「どうぞ。」

「失礼します。」はいっていく陣川さん。

「えっ?ちょっと・・。」

「うわ・・すごい家ですね。」

「こちらです。どうぞ。」

「どういう関係なんだ?」

「彼女にたのまれたんですよ。

 職場の近くのカフェで

 アルバイトしてる子らしくて。」

「君・・彼女いるのか?」

「いたら悪いですか。」

「フン 勝手に特命係の名前使って・・。」

「話きくだけですって。」

庭へ出た3人をみている野間。

「ここに 膝くらいまでの高さの彫刻がおいてあったんですけど

 一昨日 バイトから帰ってきたら 消えてたんですよ。」

「盗難ですね・・。」

「たぶん。親にいったら 高いものではないし

 かえってみっともないから 警察には届けないって。」

「どんな彫刻でした?」

「腰のあたりに剣をもった 黒い男の人の石像です。」

「写真かなにかあります?」

「それが さがしてみたんですけど

 ちゃんと撮ったことがなくて・・。」

「うん・・わかりました。

 じゃあ 盗難の部署に連絡しておきます。」

「え?さがしてもらえないんですか?」

「俺が?」

「悦子さんが どうせ 暇だからって。」

「ああ まあ それは そうなんだけど・・。」

「あいにく 特命係は そういう部署じゃなくてね。

 個人的に探したいなら

 探偵雇ったほうがいいんじゃないかな。」

「・・ですよね。」

そこへ父の野間幸次郎が声をかけてきました。

「あずみくん!どちら様?」

「あっ・・友達です。」

「だったら そんなとこにいないで 

 あがってもらったら?」

「大丈夫です。もう帰るところなんで。」

おじぎをする幸次郎ともうひとり男性。

「お父さん?」

「まあ・・。」

「こういう家に住んでると 親子でも敬語を使うんだね。」

「違いますよ。本当の親子じゃないからです。」

「え?」

「お母さん 再婚なんです。

 でも 去年 なくなっちゃったんで・・。

 この家も もうすぐ出るんですけどね。」

「追い出されるってこと?」

「そういうわけじゃないんですけど。

 お母さんの相手ってだけど
 
 やっぱり お互い他人じゃないですか。」

「もしかして バイトって 引っ越しのために?」

「そうですよ。

 こんな家みて余裕あるって思ったでしょうけど

 私とはまったく関係ないんです。

 ただ あの彫刻

 お母さんが好きだったから残念で。」

「大丈夫!大丈夫!僕が探すから!」

と言いだす陣川さん。

「えっ ちょっと勝手に・・。」

「君は必要ない。僕一人でやるから。」

「陣川さん・・?」

「くわしい話 きかせてくれないかな?」

伊丹さんたちと右京さんは添野に話をききに。

「警視庁 捜査一課です。」

「確かに 一昨日 土曜日

 濱田さんに会いに行ったよ。」

「なんの目的で?」

「貸してた金 500万 なかなか返さないから。

 話し合いの上で 牧口満の彫刻を

 受け取りにいったんだよ。」

「で 受け取ったんですか?」

「ああ。」

「それは 今 どちらに?」

「こっち。」

隣の部屋。

「入ってかまいませんか?」

「どうぞ。」

「どなたか 手伝っていただけますか。

 どなたでもかまいませんが。」

「はいはい そりゃそうだ。

 えーっと どうするんですか?」

「ちょっと 彫刻を 傾けていただけますか?」

「はい。うっ・・。う― 重いっすね これ。」

「100キロありますからね。」

「100キロも?」

「ああ ありました。なるほど。

 ナンバー4 『ブォン・ラコルト』。
 
 次 お願いします。」

「はい。」

「実は濱田さん 土曜日の午後 なくなったんですよ。」

「えっ!?」

「あなた 濱田さんと ずいぶんもめていたそうじゃないですか。」

「いっとくけど 俺は関係ないです。

 たしかに 濱田さんの会社にはいきましたけど

 午後はパーティーにいきました。
 
 第一 濱田さん 他にも

 たくさん借金してたでしょ?

 そっちは調べたんですか?」

「もちろん調べますよ。」

「失礼。受け取った彫刻は 4体だけでしたか?」

「ええ。」

「妙ですねえ。一体見当たらないのですが。」

「なんていう彫刻ですか?」

「ナンバー3『イル・プリンチペ・フェリーチェ』」

「へえ・・。」

花の里にきたカイトくんと陣川さん。

「なんで ひきうけちゃったんですか。」

「あのつらい状況なのに

 気丈に話すかんじが 逆に不憫で

 ほっとけないだろ。」


「一課の仕事 どうするんですか?」

「一課といっても 僕は経理だ。

 こういうときのために 有休もためてある。」


「えっ 経理なんですか?」

「うん。」

「なんだ。」

「なんだってなんだよ。」

「はいはい おつぎしますね。」

「ああ ありがとうございます。

 ほら 君は後輩だろ。」

「え?あっ はい・・。」

陣川さんにビールをつぐカイトくん。

そこへ右京さんもやってきました。

「いらっしゃいませ。」

「杉下さん!」

「陣川君 お久ぶりですねえ。」

「杉下さん。」

「はい?」

「どうして 元特命係の僕に

 なんの連絡もくれなかったんですか?」

「たしかに 君にはちゃんと 紹介するべきでしたねえ。

 カイト君です。」

「そうじゃなくて!

 人がほしいなら どうして僕に

 連絡をくれなかったんですか。

 尊くんがいなくなったときいてから

 毎日 手配犯のファイル集めて

 まってたんですよ!」


「おやおや・・。」

「しかも 指名だなんて・・。

 きいてから3カ月 飯も

 ろくにのどを通りませんでしたよ。」


「それは悪いことをしましたねえ。

 まるで思いつきませんでした。いつもの。」

「はい。」

「まるで。」

たちあがる陣川さん。

「あら もうお帰りですか?」

「お手洗いです。」

「あ〜 陣川さんがばらまいた切手だ。」

「切手ですか。」

「ええ。まったくもう。

 しかし 陣川さんて不思議な人ですね。」

「そうですか?彼ほどわかりやすい人間も

 またいないと思いますがね。」

「今日も勝手についてきて 勝手に引き受けちゃうし。」

「もしかして 相手の方

 女性だったんじゃないですか?」

「そうですけど?」

「またですか。」
 
「なんですか?」

「陣川さんて ちょっとしたことで

 すぐ好きになっちゃうんですよね。」

「え〜。」

「ところで どのようなご相談だったのでしょう?」

「あ〜 そんな大した話じゃなかったんですけど

 庭の彫刻がなくなったんで

 探してほしいとかで。」

「奇妙な偶然ですねえ。

 僕も今 とある事件現場からなくなった

 彫刻を探してるんですよ。」

「へえ〜。一応 こっちは

 絵を描いてもらったんですけど

 この絵じゃ・・。」

「おや この肩にのっているのは

 ツバメでしょうか。」

「そうです。よくわかりますね この絵で。」

「『幸福な王子』という童話があるのですがね。」

「ええ。」

「彫刻の王子がツバメに頼んで

 自分の体についている宝石や金箔を

 貧しい人たちに届けさせるというお話です。」

「俺の好きな童話です。」

「そうですか。」

「じゃあ その童話が このモチーフなんですかね?」

「おそらく そうでしょうねえ。

 ちなみに僕が探しているのは

 『イル・プリンチペ・フェリーチェ』という彫刻です。

 イタリア語で・・・」

「『幸福な王子』」

「そう。」

「じゃあ同じ日に 同じモチーフの彫刻が

 消えたってことになりまか。」

「そういうことになりますねえ。」

そこへ戻ってきた陣川さん。

「ずいぶんと 楽しそうですねえ。」

あずみさんの家にきた陣川さん。

「よし と。」

「陣川さん。」

そこへカイトくんたちも。

「杉下さん。どうしてここへ?」

「カイトくんから 話をききましてね。」

「僕一人でやると言っただろう!」

「君の お邪魔はしませんよ。

 で 何かわかったんですか?」

「あ ネットで買った アメリカのマシンで

 あずみさんのでもない お父さんのでもない

 あやしい足跡を発見しました。」

「あれ 陣川さんの足跡だったりして・・。」

「失礼だな 君は!」

彫刻があった場所にいく右京さん。

「杉下さん!気をつけてください。」

「失礼。」

「なくなった彫刻というのは

 ここにおかれていた彫刻ですね?」

「そうです。」

「お見受けしたところ テラスには

 彫刻がたくさんおいてありますねえ。

 そして こちらの庭には 彫刻はこの一体だけ。

 どうやら 正面は・・こちらのようですねえ。

 いつ頃から 彫刻は ここにおかれていたのでしょう?」

「お母さんが倒れた頃だから・・

 二年くらい前です。」

「お母さんが・・。」

「二年ぐらい前ですか・・。」

彫刻のみえる窓をゆびさす右京さん。

米沢さんに調べてもらいました。

「これは?」

「濱田さんが お金を借りているたちのリストです。」

「やはり ありましたね。」

「野間幸次郎 目黒区祐天寺・・。」

「あっ この住所って・・。」

「ええ。あずみさんのお父さんです。

 彫刻の話をきいたときから

 関係があるのではないかと思ってました。」

「野間さんですか。

 ちょ ちょっと失礼・・。」

「5000万も貸してるじゃないですか。」

「あっ ありました。

 えー 野間さんは ITバブルの頃に 会社を上場させて

 かなりの資産を築いているようですなあ。

 今でも 50億円以上の個人資産を 保有しているようです。」

「50億!?

 濱田さんにお金を貸したのが2年前。」

「野間さんの庭に彫刻がきたのも

 2年前という話しでしたねえ。」

「それってもしかして あの彫刻?」

「奇妙な偶然が続きましたねえ。」

「まさか お父さんを疑ってるんですか?

 フッ そんなこと あるわけないじゃないですか。」

あずみの家をたずねた伊丹さんたち。

「警視庁捜査一課です。

 お父さん いらっしゃいますか?」

「会社だと思いますけど・・・。」

あずみは陣川さんにあいました。

「やっぱり 陣川さんがたのんだんじゃなかったんですね。

 捜査一課って 殺人事件を調べるところですよね?」

「ああ 心配しなくていいんだよ。

 土曜日 アート系のイベント会社で

 事件があってね。

 その被害者に 偶然 お父さんが

 お金をかしてあげてただけなんだ。」

「それって・・。」

「全然違うよ!

 関係者聴取っていって

 ただ確認しにいっただけだし。」

「あの日・・ あの人  お墓参りにいってた。

 ただ 事件に関係してても 全然驚かないです。

 庭の彫刻の場所 見たでしょ?

 お母さんの好きだった彫刻を

 あんな雨ざらしの場所において。

 そういうひどい人なんです。」

「お父さんのことを そういうふうに悪く言うもんじゃないよ。

 白いパンツに ブルージャケット着てる人に

 悪い人はいないんだから。

 ああ そうそう。彫刻のことなんだけどね
 
 今 転売業者をあたっててさ・・。」

野間の会社をたずねたカイトくんと右京さん。

「まさか 警察の方だったとは。

 娘がなんだかご迷惑をおかけしているようで
 
 申し訳ありません。

 まあ 探すほどのものでもないので

 とりあわないでください。

 しかし 濱田さんのことは 先ほども

 捜査一課の方々が来て

 お話したばかりなんですが。」

「入れ替わり立ち替わり すみませんねえ。

 また部署が違うもので。」

「二年前 濱田さんに お金を貸したそうですね。」

「ええ。若いアーティストのために

 イベントを仕掛けたいという

 彼の熱意にうたれまして。」

「だが イベントは失敗。返済もなかった・・。」

「もともと 難しいとは 思ってました。」

「ところで 濱田さんに お金を貸したのは2年前。
 
 あずみさんが探している彫刻が

 庭に置かれたのも 2年前だそうですね。」

「はい。それがなにか?」

「ひょっとして 庭におかれた彫刻は

 濱田さんにお金をかしたかわりに

 譲り受けたのではないかと 思ったものですからね。」

「それは違いますね。

 あれは海外で買ったものです。」

「おや 海外といいますと?」

「たしか ロンドンの 蚤の市で買いました。」

「あっ そうでしたか・・。

 あの童話の作家 ワイルドは

 イギリスの作家ですからねえ。

 実は 僕も昔 ロンドンにいたことがありましてねぇ。

 彫刻が売られている蚤の市というと

 リトルジェニスマーケットくらしかおもいつきませんが。」

「たしか そのマーケットでした。」

「あ〜やっぱりそうですか。

 いや 懐かしいですねえ。 」
 
「ちょっと 失礼します。」

「すいません お願いします。」

「あの〜 1月12日 午後1時から3時まで

 どちらにいたか 一応 僕等にも

 おしえていただけますか。」

「谷川霊園にいました。

 妻の月命日が近かったもので。」

「それを証明できる人は?」

「フラッシュドアーズという会社をやっている

 坂本という男にきいてください。」

「わかりました。」

「車でおくってもらいましたから。」

「失礼いたします。」

「これをおねがいします。」

と封筒を渡す野間。

「かしこまりました。

 社長 副社長が引き継ぎの件で お話したいそうです。」

「わかった。すいませんが そろそろ・・。」

「お忙しいところ・・」

「どうも。」

 二人は帰ることに。

「彼は嘘をついています。」

「えっ?」

「リトルジェニスマーケットなどという蚤の市は存在しません。」

「あれ ひっかけっすか。」

「ええ 名刺代わりに。」

「ていうことは 嘘をついた理由があったってわけか。」

「そういうことになりますね。」

「あっ ちょっと・・。」

封筒がおちていました。

「これ さっきの秘書がおとしたやつですね。」

「そのようですね。あ。」

封筒を手に取る右京さん。

「どうしたんすか!」

「まるで 調べてくれって 言ってるようじゃありませんか。」

「何を?」

「カイト君 君 切手持ってますか?」

「切手?」

「ええ。」

「そんな都合よく・・あ。
 
 都合よく持ってますね。」

「ええ。」

「何してんすか?」

「調べてくれって 言ってるんですから

 調べないない訳にいかないじゃないですか。」


「誰もそんなこと言ってないでしょ。

 いいんですか そんなことして。」

「切手を貼り替えるだけです。」

「ああ・・・。」

切手をはがし
カイト君があらたにはりました。
その封筒は受付へ。

「あ これ 落ちてましたよ。」

「ご親切にありがとうございます。」

帰る二人。

「彫刻を 濱田さんの会社に持ち込んだ理由が

 みあたりません。」

「賞をとった彫刻科の作品だから

 値上がりすると予想して

 濱田さんが返却をもとめたとか。」

「かもしれませんねえ。」

「・・ないか。」

「いかなる理由にしろ

 一度 持ち込んだ彫刻を持ち帰っています。

 しかし 庭には戻してない。」

「うん・・戻せなくなってしまった。」

「ええ。遺体には 鋭利なものによる

 傷跡が残っていましたからねえ。」

「ええ。証拠隠滅のために 彫刻をかくした。」

坂本にあいにきたふたり。

野間幸次郎とかいた薬の袋がありました。

「社長。警察の方がお待ちになってます。」

「どうも」

「あっ どうも。」

「警視庁特命係 甲斐ともうします。」

「野間さんから連絡もらってます。こちらへどうぞ。」

別室へ。

「土曜日の午後は 野間さんを車で

 谷川霊園までお送りしました。」

「あの 野間さんとは どういうご関係ですか?」

「うちはIT関係の 人材派遣会社なんですが

 野間さんに 役員をやってもらってます。

 出資をしてもらってますので。」

「野間さんは あなたの会社のほかにも

 たくさんの人に お金を貸しているようですね。」

「可能性のある人に出資することで

 自分のモチベーションを保っているような人ですから。」

「濱田さんにも 5000万ほど貸していました。」

「ええ・・。野間さんを うたがってるんですか?」

「あなたは 野間さんに 嘘の証言をたのまれても

 ことわれませんよね。」

「そんな。たのまれてません。
 
 それに 野間さんが借金のことで

 もめるわけありません。

 だいたい 濱田さんに 債権放棄を

 もちかけていたくらいなんですから。」

「債権放棄?」

「つまり 借金を帳消しにするということですねえ。」

「ええ。」

「そのお話 くわしくおきかせねがえませんか。」

あずみと陣川。

「お母さんって なんでなくなったの?」

「もともと あの家の 家政婦だったんですけど

 結婚してからも 身の回りの世話ばかり

 させられてるうちに 突然倒れて・・。」

「そうなんだ・・。」

「本人の希望で 最期のころは 自宅療養してたんですけど

 亡くなった時 誰も家にいなかったんです。

 その日は あの人が見てる約束だったのに

 仕事で抜け出して・・。

 そのとき 思ったんです。

 結局 お母さんのことは お手伝いさんとしか

 思ってなかったんだって。

 ごめんなさい 変な話して・・。」

「あ いや・・。」

ふたりは墓参りに。

「あっ このお墓だね。」

お供えの花がかれていました。

「どうかした?」

「いいえ なんでも。」

野間さんにあいにいった右京さんたち。

「たしかに 濱田さんに 債権放棄の話をしました。」

「どうして また?」

「まあ どう考えても 回収の見込みはありませんし

 このままでは 借りてる方はもちろん
 
 貸してる私にとってもストレスですから。」

「でも 実際 放棄はされてませんよね。」

「実は 濱田さんに断られまして。」

「断られた?」

「贈与税の話になったのですね?」

「おっしゃるとおりです。」
 
「借金は ただ 帳消しというわけにいかないんですよ。

 お金をもらったのと同じ扱いになりますからねぇ。

 濱田さんには かなりの税金がかけられるはずですねぇ。

 5000万円の帳消しだと 贈与税は

 2000万ぐらいでしょうかねぇ。」

「放棄して2000万ですか。」

「濱田さんの今の状況を考えると

 断るのも無理のない話なんですよ。」

「ま そんなわけで こちらとしても
 
 無理強いする必要もありませんし

 このまま 借金ということになったんです。」

あずみのところにいく父。

「ちょっといいかな。」

「お母さんの部屋にはいってこないでください。」

「彫刻を探さなくていいいなんていって

 すまなかった。」

「別に お母さんのこと 

 どうでもいいと思ってたんでしょうから。」

何も言えずでていく父。

窓から彫刻の会った場所をみるあずみ。

特命係

「なくなった濱田さんの会社で確認がとれました。

 野間さんのいってたとおり 債権放棄を申し出るって電話を

 うけたことがあったそうです。」

「野間さんが債権放棄をしたのは

 濱田さんのところだけではないようですよ。

 すでに5社ほど 手続きがすんでいます。」

「ああ ほんとうだ。すごい大金。
 
 これ全部チャラっすか。

 しんじられないっすね。」

「持ってる奴は 持ってるもんなんだねえ。

 だけど 俺は間違ってると思うな。」

「間違ってるって?」

「だってさ 貸した金をチャラにしちゃったら

 貸した奴のためになんないよ。

 俺は10円だって返してもらう。」

「ちょっと せこいですね。」

「せこいってなんだよ。あっ!」

「え?」

「大木に100円かしてたんだった。

 よかった 思い出して。大木!おい!」

「忙しい人だな・・。

 けど 債権放棄してたとなると

 いよいよ 野間さんが濱田さんと

 お金のことでもめる理由がなくなります。」

悦子にあうふたり。

「あずみさんはなぜ 依頼をとりさげたのでしょうねえ?」

「その陣川さんって人 なんか

 やらかしちゃったんじゃないでしょうか?」

「ああ・・やらかしちゃったかもねえ。」
 
そこに陣川さんがやってきました。

「あっ どうも。」

「どうも。」

「あっ 話って なんだい?」

「ああ 紹介します。悦子です。」

「はじめまして。享がお世話になってます。」

「ああ あなたが悦子さんですか。

 陣川です。」

「どうも。」

「どうも。」

「あずみさんのことなら大丈夫です。

 彫刻 必ずみつけますから。はい。」

「ああ えっと・・そのことなんですけど

 あずみから電話があって

 もうさがさなくても大丈夫だって。」

「えっ?みつかった?」

「見つかったら 言うでしょ。」

「ああ・・。だったら 探さなきゃな。」

「ああ・・でも 何日も休んだら

 まずいんじゃないですか?」

「そんなのは なんとかなるさ。

 昨日 彼女と一緒に

 お母さんの墓参りにいってさ

 枯れた花を献身的にかえてるあずみさんをみて

 改めて思ったんだ。

 絶対にさがさなきゃなって。」

「花が・・枯れてましたか?」

「ええ。枯れてました。」

家の中でトランクをひっぱっているあずみ。
そこに陣川さん。

「あずみさん。きちゃった。」

「陣川さん。」

「いや 電話してもでないから。」

「あ・・ごめんなさい。」

「手伝うよ。」

「大丈夫です。」

「ほら 重いじゃん。大丈夫 大丈夫

 まだあるんでしょ?こっちでいいのかな?」

「はい。」

「よいしょ。」

トランクをはこぶ陣川。

「ありがとうございました。

 そろそろ 本気で引っ越そうと思って。」

「随分 急だね。お金 大丈夫なの?」

「安いところなら なんとかなりそうだし。」

「もう部屋はきめたんだっけ?」

「今探してるんですけど なかなか。」

「まったくの偶然なんだけど

 実は 僕も そろそろ もう少し広いとこに
 
 引っ越そうかなあなんて

 思ってた矢先でね

 もしよかったら・・。」

あずみ、いなかった。

「どうもありがとうございました。」

「いえ。他に何かやることないかな?」

「もう 大丈夫です。」

右京さんとカイト君。

「カイト君」

「はい。」

「野間さんの会社で 秘書の方が

 副社長が引き継ぎの件で 

 と おっしゃってました。

 覚えてますか?」

「ええ 覚えてます。」

「君 どう思いましたか?」

「どうって・・ああ 副社長がやめるんだなって思いました。」

「ええ 僕もそう思いました。

 ですが もし 仮に やめるのが 副社長ではなく

 社長である野間さんだとしたら どうでしょう?」

「逆にですか?」

「ええ。坂本さんがとりにいったであろう

 野間さんの薬も気になるんですよ。」

「薬?」

「高度先進治療センターとありました。」

「それって・・。」

そこに電話。

「あっ。はい。

 ええ・・わかりました。ありがとうございます。

 米沢さんからです。DNA鑑定の結果がでました。

 ばっちりです。

 現場にあった あの バ バル・・。」

「バルクタザール。」

「そのカップ 野間さんと 一致しました。

「カスパールの方は?」

「被害者の 濱田さんのものでした。」

「そうですか。」

そこにやってきた陣川さん。

「杉下さん!安心してください。」

「またきた〜。」

「たった今 有給休暇の延長が

 認められました。」

「おや それはまた。」

「なんで延長するんすか?」

「あずみさんが引っ越しするんだから

 お手伝いしなければならんだろ。」

「あずみさんが 引っ越しをするのですか?」

「そういえば 家を出るとは 

 言ってましたけど もう?」

「いや まだ引っ越し先は

 決まってないらしいんだが・・。」

「それ・・なんか ちょtっと変じゃないすか?」

「どこが?」

「陣川くん。」

「はい。」

「あずみさんの引っ越しの件

 詳しく話していただけませんか?」

「はい。ありがとうございます。」

右京さんたちがあずみの家へ。

「お父さまは いらっしゃいますか?」

「今 お客さんとあってて。」

「そのお客さんは 僕がよびました。」

「えっ?」

中へ。

「あずみくん 自分の部屋にいてください。」

「行きましょう。」

陣川さんがつれていきました。

「どういうことですか?坂本くんまで呼び出して。」

「濱田さんと もめた動機がわかりました。

 やはり あの5000万が 原因です。」

「その話なら 散々言ったでしょう。

 野間さんにとってはそのくらい・・。」

「ええ。ですが もし 野間さんの人生が
 
 残りわずかだったとしたら どうでしょう?」

「そこまでご存じでしたか。」

「あなたがなくなれば 財産に莫大な相続税がかかることになる。

 でも 財産のほとんどを 人に貸してるあなたは

 相続税をはらうだけの現金がない。

 そうなると 相続人であるあずみさんは

 遺産を放棄するしかない。

 それをまぬがれる唯一の方法が 債権放棄です。

 貸したお金をそのまま相手にあげて

 財産を減らすことができれば

 相続税を減らすことができる。

 そうすれば 財産を残すことができる。」

「ところが濱田さんに その申し出を断られてしまった。

 そこで あなたは 2年前に譲り受けた彫刻を

 5000万で買ったことにしようとしたわけですね。

 そうすれば 贈与にはなりませんからね。」

「たとえそうだったとして

 私が何をしたと言いたいんですか?

 まさか 濱田さんを殺したとでも。

 証拠はあるんですか?」

「この家のどこかにあるはずですがねえ。

 濱田さんの血のついた 

 『イル・プリンチペ・フェリーチェ』という彫刻が。」

坂本さんが部屋からでていきました。

「どうやら 坂本さんには

 この話は たえられないようですねえ。」

「坂本さん。どちらへ?」

椅子にすわって頭をかかえる坂本。
野間さんたちも陣川さんたちも
やってくるとゆっくりたちあがりました。

「野間さん・・。」

部屋へもどったみんな。

「杉下さんの おっしゃるとおりです。

 あのとき・・。」

回想。

「5000万のかわりにこの彫刻をもらったことにすれば

 あなたへの迷惑も 最小限ですみます。」

「税務署に 目をつけられるでしょう。」

「あなたの会社のカタログに

 これを載せれば ごまかせます。

 濱田さん・・なんとかお願いできないでしょうか。

 このとおりです。」

「だったら 6000万でどうです?

 今 手がけてるイベントがありましてね。

 1000万ばかしたんないんですよ。」

思わずむかっていく野間さん。

「何?」

階段からおちて倒れた濱田は頭をうち
頬は彫刻で傷つきました。

「どうして・・?」とたずねるあずみ。

「人生の目的を見失っていた私が

 もう一度 やる気を取り戻すことができたのは

 なくなった妻のおかげなんです。

 『幸福な王子』の話をしてくれて

 他人の幸福を自分の幸せにする方法を

 教えてくれた。
 
 だから・・。」

『イル・プリンチペ・フェリーチェ』をみせられた野間さんの
回想。

「気に入りました?」

「この話 妻が好きなんですよ。」

「だったら しばらくとりにこないし

 庭にかざっといたらどうですか?」


「しかし 単なる自己満足にしかすぎませんでした。

 私は 私に尽くしてくれた妻を

 たったひとりで死なせてしまった。

 妻は 私が仕事に専念するのを

 見守ってくれていました。

 亡くなる その日の朝まで・・。

 まさか あれが 最後になるとは・・。」

「そんなのうそよ!」

「あずみくん。」

「月命日まで アリバイにつかって!」

すすみでる右京さん。

「『幸福な王子』のように 最後には

 自分の人生も  他人のために
 
 投げだすつもりでしたか。
 
 しかし それで 最後にするわけには

 いかないんですよ。

 濱田さんがだしたコーヒーカップ

 おぼえていらっしゃますか?」

「コーヒーカップ?」

「デルフト焼きで それぞれ
 
 壮年の男と老人がえがかれていました。

 壮年の男は手に乳香を

 老人は没薬を持っていました。

 すなわち バルタザールとカスパール。

 有名な 東方の三賢者をモチーフにしたもので

 あることはあきらかです。

 となれば もうひとり

 黄金を持つ青年 メルキオールのカップが足りない。

 それで僕は思いついたのですが

 現場には もう一人いたのではいかと。

 そして もし いたのだとすれば それは・・。

 坂本さん あなたですよ。」

さっきの回想の真実。

「1000万ばかしたんないんですよ。」

「おい おまえ・・」

「何?」

「借りてるくせに ふざけたこと言ってんじゃねえぞ!」

「うわ〜!」

もみあいになって下に落ちた濱田。

「濱田さん?濱田さん!」


「野間さんは 僕が

 濱田さんのオフィスに きていないことにしようと。」

「野間さんが 坂本さんの使ったカップを持ち去り

 自分の使ったカップを洗いもせず

 その場に残したのは・・

 なるほど 坂本さんの罪をかぶろうとしましたか。」

「彫刻は 私の書斎にあります。」

「いいえ あなたの書斎にはないと思いますよ。

 そうですよね あずみさん。」

トランクをもってきました。

「この中に・・。」

「あずみくん 君がどうして・・?」

「あずみさん あなたは

 お父さんを守ろうとしたんですね。」

「私を?」

「陣川くんといっしょに

 お墓参りにいったそうですね。

 そこで 花が枯れているのをみて

 お父さんは お墓参りにはきていない。

 つまり お父さんのアリバイは

 嘘だったと気づいてしまった。」

「事件のことを聞いていた君は

 この家をさがして 彫刻をみつけてしまった。」

「どうして?」

「自分でもわからない。

 ただ お母さんの部屋から

 彫刻の台座がみえて。

 雨ざらしの所においてたのは

 もしかしたら あそこじゃないと

 お母さんの部屋から見えないから
 
 だったんじゃないか・・。

 お父さんが お母さんのために・・。」

「こんなお父さんで すまない・・。」

涙を流しあやまる野間さん。
くびをふるあずみ。

「濱田さんの会社にあった彫刻が

 この庭から持ち出されたものかどうか

 確認してみませんか?」

「そうですね。確認してみましょう。」

窓からみているあずみ。
みんなは庭に。

「杉下さんは 最初からこの彫刻が

 お母さんのためにおかれたものだと

 わかってたんですか?」

「お母さんが倒れたときからあったと聞いて

 想像がつきました。」とカイトくん。

「君には?」

「あずみさんは  野間さんに対する

 偏ったみかたのせいで

 そのことに気づくのが 

 少々遅れてしまったようですねえ。」

「陣川さん!」とあずみの声。

「はーい!」

「陣川くん 君。」

「邪魔してますよ。」

彫刻の前にたってました。

「あっ・・すいません。」

警察病院。

あずみと陣川さん。

「お父さん 残りの時間

 家族とつかいたいっていってくれて

 これからは もっと

 私も話してみようと思ってます。」

「そう よかった。

 ところで 広い部屋がみつかったんだけどさ

 今度は 僕だけじゃ

 どうも広すぎるかなと・・。」

「お待たせ!」

「あっ。」

「あっ 彼です。

 今泉くん。刑事さん。」

「今泉です。」

「今度いっしょに住もうと思って。」

「あずみが いろいろアドバイスしてもらったみたいで。」

「ずっと言えなかったんだけど
 
 これから お父さんに紹介しようと思って。

 これも刑事さんのおかげです!ウフフ・・。

 じゃあ 行こう。」

花の里でカイトくんに絡む陣川さん。

「もとは言うたら おまえのせいやんけ!」

「うわぁ びっくりした。」

「ええか?わしがふられたんは

 彫刻探しに巻き込まれたからやろ。

 なんで巻き込まれたかいうたら

 特命係にいったからやんけ!ほんまに!」

「なんでいきなり関西弁なんですか。」

「そういえば 彼は寝屋川出身でした。

 ショックのあまり一時的に
  
 幼少期に戻っているのかもしれませんね。」

「ああ〜どおりで完全に子どもの理屈だ。」

「フフフ・・。」

「なにゆえ わらってるんす?」

「これは失礼。」

「僕が特命係にいったのはね

 あなたに 一言 言おうとおもったからっす!」

「はい?」

「要するに・・

 もとはといえば 全部 杉さんのせいっす。」

「おやおや。」

「どうして 僕を指名してくれなかったんすかぁ?

 ほんまに・・。」

「あれ?泣いてるんですか?」

「寝てると思いますよ。」

「あらあら 女性にもふられ

 杉下さんにもふられ・・。」

「特命係って 意外と人気部署なんですね。

 なんなら 先輩に譲りますけど。」

「無理に譲ることありませんよ。」

とびおきる陣川さん。

「おおっ!」

「譲ってもらおうじゃねえか!」




殺された被害者が最低なやつで
うっかり殺してしまった人のほうが気の毒。
実際は殺そうと思ってやったんじゃないけど。

誤解があった父と娘も和解して
余命は少なくとも最期は幸福の王子のように
幸せなのかもしれない、野間さん。

陣川さんは予定通り。
いきなりいっしょに住むつもりって
途中過程をはぶきすぎ。









2013.01.24 Thursday 12:12 | comments(0) | trackbacks(2) | 
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『相棒 eleven』 第13話「幸福な王子」
 今回のストーリーのモチーフになった童話の邦題は『幸福の王子』。本によっては『幸福な王子』と題しているものもあるようである。  今回の相棒のサブタイトルは『幸福な王子』となっている。右京たちも『幸福な王子』と訳していた。 童話の内容からすると『幸福の王
| 英の放電日記 | 2013/01/24 9:12 PM |
相棒「幸福な王子」
 なんかなじみのある雰囲気の人だな、と思ったら、「アルティメイタム」のみよっぺ演った人だった。  この人の、前半は事件とは無関係そうなのlに、後半は、ひょっとして犯人? って雰囲気がなかなか興味深い。  冒頭、なんで陣川は怒ってるんだろう、と思ったら、
| blog mr | 2013/01/27 3:32 PM |