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相棒 season11 第14話「バレンタイン計画」

第14話「バレンタイン計画」



 右京(水谷豊)と享(成宮寛貴)は、中園参事官(小野了)の指示で
私立中学の警備をすることに。同校の裏サイトに「2月14日8時30分、
計画を遂行する…」という書き込みがあったからだ。
右京らが中学校へ行くと予告の時間にジャズの
「マイ・ファニー・バレンタイン」がスピーカーから流れ、屋上から
「ハッピーバレンタイン」という垂れ幕が投げられ、さらに
「教科書なんか捨てて恋をしろ!復讐成功」と書かれたチラシが
大量にばらまかれる。

 その屋上からは一人の生徒が逃走。が、階段から転げ落ち
意識を失ってしまう。生徒は同校の3年生、藍沢祐介(北村匠海)
だったが、意識不明の重体となり救急車で運ばれてしまった。

 祐介がいた屋上には高価なジャズの名盤がバラバラに砕かれ
散乱していた。なぜ中学生の祐介がそんなレコードを
所持していたのか? なぜそれらを砕くことなどで復讐に
成功したというのか?

 その後、中古レコード屋の店長が他殺体で見つかるのだが…。
中学生のイタズラと中古レコード店店主殺害はいったい
どういう関係があるのか?



慶明中学校にやってきた右京さんとカイトくん。

「バレンタインだよ。 どうする?持ってきたの?」

「持ってきたよ。」

生徒たちはバレンタインで盛り上がり中。

「警察の方にいて頂けると学校側としても非常に心強いです。

 待機場所は校長室で。」

「わかりました。」

「お願いします。では。」

「チョコ持ってきた?」「持ってきたよ。」

「誰にあげるの?」「それは教えない。」

「今日はバレンタインでしたね。」

「例の裏サイトの書き込み

 誰も気にしてないみたいっすね。」

回想

中園参事官からネットのサイトをみせられた
右京さんたち。

「慶明中学裏サイト…。」

「2月14日8時30分計画を遂行する」
「これは復讐だ」?
「学校爆破。 教師殺せ」

「最近はこのような予告のあと

 実際に事件化するケースが少なくない。

 この学校の警備を頼む。」

「はい…。 でも なんで特命に?」

「わけは聞くな。」

「え?」

「フン。 参事官 何か隠してますね。」

「何 隠してるんでしょうね?」

「色んな事を隠してる方ですからねぇ。

 それよりカイトくんそろそろ予告の時間ですよ。」

「はい。」

『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』が流れ始め
屋上からビラがまかれ
「ハッピーバレンタイン」の垂れ幕。

「杉下さん。

 杉下さん…。」

「ええ。」

そしてまかれたビラ。

「復讐成功」

屋上からおりてきた藍沢くんが
教師に追われ、階段から転落。

「藍沢!藍沢!藍沢 待て!

 待て!お前な!
 
 藍沢ーっ!」

「うわっ!キャーッ!」

「キャーッ!」

「落ちたぞ!」「誰かが落ちた!」

「おい 大丈夫か?おい しっかりしろ!」

右京さんたちもやってきました。

「どうしました?」

「追っていたら 階段から落ちて…。」

「カイトくん。」

「はい。」

「彼の名前は?」

「藍沢… 藍沢祐介です!」

救急車で運ばれていきました。

「段差 気をつけろよ!下りるぞ!」

「大丈夫ですからね。」

「せーの!」

「あれ?杉下さん どこ行ったんだよ…。」

その杉下さんから電話。

「はい カイトです。」

「興味深いものを見つけました」

「えっ?」

そこは放送室。

「何 見つけたんすか?」

「チラシに「復讐成功」と書かれていた事から

 学校裏サイトに予告をしたのも

 藍沢祐介くんと見て間違いないでしょう。

  先ほど かかっていたのはこの曲です。」

「 『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』?」

「ええ。 8時半にかかるようにタイマーがセットされていました。」

「ええ。」

「見つけたのってこれの事っすか?」

「いいえ 屋上です。」

屋上にはレコードが砕かれて
散らばっていました。

「これです。」

「なんですか? これ。」

「ジャズのレコードのようですねぇ。」

「これも藍沢祐介くんが?」

「おそらく。

  しかも ここにあるレコードは全て名盤ばかりですよ。

  これ。 これはルイス・デビッドソンの名盤です。

  これも… 名盤。 これも名盤。

  どれも希少価値の高いものばかりです。」

「なんで こんな事を?」

「学校裏サイトの掲示板には

 この計画は復讐だと書かれていました。

  彼の復讐とは 大音量で

 『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』を流しながら

 屋上から垂れ幕をたらしてチラシをまき散らし

 ジャズの名盤を粉々に砕く事だった。」

「しかし それが…。」

「ええ。 一体 なんの復讐になるのでしょうねぇ?」

友達に話をきくことに。

「 じゃあ 普段の藍沢祐介くんは 目立たない存在で

 あんな いたずらをするような子じゃなかったんだ。」

「はい。あいつ 友達いなかったんで。」

「復讐とか言われても本当 意味わかんないです。」

「では ジャズに興味があったかどうかは?」

「さあ…。アニソンばっか聞いてたよな?」

「きっついアニオタだったもんな。」

「アニメソングばかり聞いてるアニメオタクの事です。」

とカイトくんがアニオタの解説。

「どうもありがとう。」

「じゃあ 彼の周りで何か変わった事は?」

「あっ 変な噂あったよな?」

「変な噂?」

「あっ あったあった!

  3か月前ぐらいから 藍沢と高村が

 付き合ってるって噂でしょ?」

「そうそうそう。」

「けど あり得ないって!高村はミス慶明中だよ?」

「そうだよな。あり得ない あり得ない。」

高村さんにも話をききにいきました。

「高村奈津さんですね?」

「私と藍沢くんが付き合ってる?」

「3か月前に そのような噂があったと聞きました。」

「ただの噂です。正直 迷惑でしたし…。」

「では彼が ジャズが好きだったかどうかも…。」

「私は何も知りません!

 クラスも違うしまともに話した事もないんです。」

「そっか…。」

「チラシは ご覧になった?」

「なんで警察があんな噂 調べてるんですか?」

ほかの子によばれました。

「奈津!次の時間 理科室だって。」

「わかった。 失礼します。」

「行こう。」

藍沢くんのロッカーにはアニメグッズ。

「あっ ここですね。

 ちょっと開いてますね。

 あっ…。」

「ええ。 確かにアニオタのようですね。」

「杉下さん これ。」

「中古レコード買取見積書」

「 藍沢祐介くんは3か月前に

 レコードを売ろうとしていたようですねぇ。」

「やっぱり いい値段しますね。」

「このリストにあるレコードは

 全て屋上で砕かれたものと一致してますねぇ。」

「えーっと ココナッツディスク…。」

そのレコードショップにいってみると
店主が殺されたらしく米沢さんがいました。

「どうも。」

「どうも。」

「おや2人も いらしてたんですか?」

「殺人事件のようですね。」

「ええ。

 被害者は この店の店主の白石幸生さん 48歳。

 死亡推定時刻は本日 午前0時から2時頃。

 死因は脳挫傷。 背後から後頭部を強打されたようですな。

 凶器はこの店にあった消火器です。」

「どうもありがとう。」

店主の奥さんに話をきく伊丹さんたち。

「奥さんが店を開ける時間に ここに来たら

 ご主人が倒れていたんですね?」

「はい…。彼は 飲みに出るとよく店に泊まるんです。」

「それで昨夜家に帰らなくても 不思議に思わなかった。」

「はい…。」

「店の金品や貴重品などで紛失したものってありますか?」

「昨日の売り上げが レジから…。

 値の張るレコードの棚も荒らされてたので

 もしかすると そこからも…。」

「そうですか。 わかりました。どうも。」

「窃盗目的の犯行か?

 被害者に見つかって 衝動的に殺したっていうところか…。」

そこへ声をかける右京さんたち。

「皆さん。」

「うおっ!」

「こちらでしたか。」

「警部殿!」

「どうも。」「どうも。」

「ちょっと見て頂きたいものが。

 このレコードプレーヤーを見て頂けますか?」

「ふむ。 犯人が物色している時か

 被害者ともみ合った際に

 棚から落ちたんじゃありませんか? それが何か?」

「このレコードプレーヤーはスイッチが入った状態になっています。

 カイトくん。」

「はい。」

「あっ…。」

「ええ。 察するに このレコードプレーヤーは

 なんらかの理由でスイッチが入ったままの状態で

 棚から落ち その拍子にコンセントが抜けた。

 ええ ええ。 つまり被害者の白石幸生さんは

 犯人が店内に侵入した際に

 レコードを聴いていた可能性がある。

  …と考えられませんか?」

「だとすると… 犯人は被害者がいる事をわかってた。」

「のせられてんじゃねえよ。」

「しかし 警部殿の話も一理ある。

 窃盗目的なら 人がいるとわかってる店内に

 忍び込むとは考えがたい。」

「それなら この荒らされた部屋は

 強盗に見せかけた偽装工作とも考えられますね。」

「という事は怨恨の線も出てきますよ。」

「ああ もう! 怨恨の線も洗う!」

「ただし 強盗の可能性が消えたわけじゃありませんから。」

「もちろんその可能性も否定しませんよ。」

「ご理解頂いて 感謝します。」

「あとは我々がやりますので お引き取りを。」

「わかりました。」

「どうも。」

でもそのあと奥さんに話をきく右京さんたち。

「少し よろしいでしょうか?」

「…はい。」

「藍沢祐介くんという中学3年生の少年をご存じですか?

  レコードの見積もりを依頼していたようなんですが。」

「あの…。」

「これなんですが…。」

「確かに 彼の字ですけど私は知りません。」

「ひとつ お願いがあるのですが。」

お店のPCをみせてもらいました。

「藍沢祐介くんの名前は 

 顧客リストの中にはないようですねぇ。」

「レコードが買い取られた形跡もありません。

 白石幸生さんは買い取りは見送ったんですかね?」

「もしくは藍沢祐介くんの気が変わって…。」

「売るのをやめた。」

「ええ。」

伊丹さん達が忠告に来ました。

「もう十分でしょう。そろそろお帰り願えますか?」

「あとひとつで終わります。」

「もう 杉下警部…!」

「すみませんねぇ。 これが最後です。

  ご主人の左手首に傷がありましたが…。」

「以前 彼がカッターで荷物を解いている時

 自分で切ったんです。」

「そうでしたか。」

「終わりましたか?」

「終わりました。」

「あっ ご苦労さん。

 奥さん ちょっと。

 頼みますから帰ってください。ねっ。」

レジのそばの箱には
からのペットボトルがいっぱい。
ふたはなし。

病院。藍沢くんは意識不明で
両親に話をききました。

「復讐… ですか?今朝のいたずらが。」

「どういう意味かお心当たりはありませんか?」

「さあ… わかりませんね。」

「私もです。まだ信じられません。

 祐介 そんな問題を起こすような子じゃないんです。」

「では このレコードに見覚えはありませんか?

 これも祐介くんがやったみたいなんですが。」

と写真をみせました。

「全部 私のコレクションです。」

「祐介くんはなぜ お父さんのコレクションを

 バラバラに砕いてしまったのでしょう?」

「…知りませんよ。

 もう よろしいですか?

 仕事を抜けて来てるんです。戻らないといけないんで。」

「お忙しいところを。」

「失礼します。」

父親はさっさと仕事にいってしまいました。

「すみませんでした。主人が失礼な態度を…。」

「いえ…。」

「あの…上の子を亡くしてから 

 祐介とは 溝が出来てしまって…。」

「祐介くんのお兄さん病気か何かで…?」

「弘信は活発な子でした。

 学校ではサッカー部のキャプテンで

 正義感が 人一倍強かったんです。」

強盗から女性を助けた弘信。

「よこせ!」

「放して! やっ…!」

「よこせ!」

「あっ! いやっ…!いやっ! いやっ…!」

「大丈夫ですか?」

しかし、そのあと後ろから刺された弘信。

「あっ・・!」

「3年前の今日でした。

 弘信は祐介と同じ 15歳でした。

 犯人は麻薬中毒者だったそうです。

 覚醒剤の過剰摂取で死んでいたと聞かされました。

 私たちは 恨みをぶつける相手さえ失ったんです。

 主人は特に弘信をかわいがってました。

 自分の大好きなサッカーやジャズを教え

 ゆくゆくは会社も継がせるつもりだったんです。

 事件の少し前 弘信の15歳の誕生日の日に

 大切なジャズのレコードも弘信に譲ったんです。」

「あのレコードは 弘信くんの遺品でもあるんですねぇ。」

「ええ…。」

「なぜ その事が原因で 祐介くんとお父さんの間に溝が…?」

「主人が祐介に冷たく当たるようになったんです。

 亡くなった弘信と比べていたのかもしれません。

 祐介も いつしか弘信の事は口にしなくなり…。

 まるで初めからいなかったみたいに…。」

「そうですか…。」

「あ… とっても仲のいい兄弟だったんです。

 弘信の命日にこんな事になってしまって…。」

「祐介くんの携帯電話お借り出来ますか?

 復讐の意味と レコードを砕いた理由を

 調べさせてください。」

「わかりました…。」

「祐介くんの復讐計画は お父さんとお兄さんに対する

 反発が原因だったんでしょうか?」

「そうかもしれませんねぇ。

 しかし ひとつ 気になる事があります。」

「なんすか?」

「弘信くんの命日です。」

「命日…?」

「3年前の2月14日ですよね?」

「そして白石幸生さんが殺されたのが…。」

「今年の2月14日 バレンタイン。」

「ええ。 2つの事件が 時を経て

 同じ日に起こっています。

 これ 偶然でしょうかねぇ…。」

「うーん…。」

「あっ カイトくん。先ほど 見つけたのですが

 祐介くんはソーシャルネットワークで

 日記を公開しているようですよ。

 INDIGOというハンドルネームで

 アニメ好きのコミュニティーにも参加しています。」

「学校で友達作らないでこっちで作ってたんだ。」

「頻繁にカツアゲされてたみたいですね。」

「フィギュア買うためにレコード売ろうとしたんだ。」

「この ヴェラノというハンドルネームの人物が

 白石さんの店を紹介したようですよ。

「いい店発見!ココナッツディスク」

「ネットの評判も上々。今度行ってみない?」

「ん…?やっぱりレコード売ったんだ。

 でも 変ですよね。
 
 なんで 売ったのに持ってたんでしょうか?」

「その事が書かれた日記はありませんでしたねぇ。」

「どうします?」

「ヴェラノさんに直接 当たってみましょうか。」

「ええ。 でもハンドルネームだけじゃ身元を特定出来ませんよ。」

「一人 心当たりがあります。」

津川さんを待つふたり。

「制覇したいけどさ〜。それはね ちょっと厳しいかな…。

 どうしたの?」

「先 行ってて。

 なんか用ですか?」

「君… ヴェラノさんだよね?」

「ヴェラノというのはアニメのメーンキャラクターですねぇ。

 また ヴェラノにはスペイン語で「夏」という意味が存在します。

 つまり 奈津さん あなたの名前と同じ音になるんです。

 それで もしやと思いました。

 ヴェラノは あなたではないかと。」

「なんで隠してたのかな?祐介くんと友達だって。」

「学校ではキャラが大事なんです。」

「だから アニメ好きだと誰にも言えなかった?」

「…はい。 でも ネットなら匿名で人と話せます。

 ソーシャルネットワークで アニメのコミュニティーに

 参加するようになってINDIGOと知り合いました。」

「そのINDIGOが祐介くんだったんですね?」

「仲よくなってからお互い 気づきました。

 最低ですよね。 自分 守って藍沢くんの事 隠して。

 本当の自分を出せる唯一の友達なのに…。」

「祐介くんと ココナッツディスクに
 
 レコードを売りに行きましたね。

 察するにそれを同級生に目撃されて

 付き合っているという噂が立ったんじゃありませんかね?」

「その時の話聞かせてもらえるかな?」

回想。

「こんなに…。 嘘でしょ…。」

「これでも安いぐらいだ。

 文句なければ 住所と名前。」

「いえ 文句なんて…。」

「一応 聞いとく。

 こんな高価なレコード なんで中学生が持ってる?

 盗んだんじゃないだろうな?」

「違いますよ。違いますよ。

 兄貴の遺品なんです。」

「藍沢…。

 お兄さんの名前は?」

「弘信ですけど。」

「レコードは持って帰ってくれ。」

「今さら なんで?」

「気が変わったんだ。買い取りは やめる。」

レコードは買ってもらえませんでした。

「祐介くんのお兄さんを知ってたって事?」

「わかりません。

  でも 店長さんの様子が急に変わったんです。

 レコードは結局 別の店で売りました。」

「その 売ったはずのレコードを裕介くんは粉々に砕きました。

 どういう事か心当たりはありませんか?」

「バレンタインの前の日

 藍沢くん 学校にあのレコード持ってきてたんです。」

回想

「このレコード どうしたの?」

「ああ… 取り戻したんだ。」

「なんで?」

「バレンタインに復讐する。」

「復讐…? どういう事?」

「あんま話さないほうがいいよ。

 …また噂になるから。」


「その「復讐」って言葉にいやな予感がして…。」

「なるほど。」

「藍沢くん 意識戻りますよね?」

「心配ならお見舞いに行ってあげなよ。」

「病院の場所 教えてもらえますか?」

「もちろん。

 あっ 杉下さん。」

「ごめんね。 これ…。」

「このキャップ なぜ こんなに集めているのでしょう?」

「20個集めて応募すると

 アニメのオリジナルDVDが当たるんです。」

「つまりアニメのキャンペーンって事?」

「そうです。藍沢くんに教えてもらって。」

「つまり藍沢くんもこれを集めていたのでしょうか?」

「はい。 藍沢くんが大好きなアニメなんです。

 必ず当ててやるって毎日 何本も飲んでました。」

あのペットボトルのキャップ。

「白石幸生さんは 祐介くんと同じキャップを

 集めてたんでしょうか?

 だとしたら 命日に続いて妙な偶然ですねぇ。」

「彼女の話では 白石幸生さんは

 生前の弘信くんの事を知ってたんじゃないっすかね?」

「僕も そう思いますよ。」

米沢さんのところにきました。

「こちらが 白石幸生さんの着衣や所持品です。

 そして これが3年前の藍沢弘信くん殺害事件の

 捜査資料です。」

「拝見します。」

「この日付。

 弘信くんが殺された 当日です。」

レシートがありました。

「ん…?」

「しかも 店の住所は弘信くん殺害現場のすぐ近くですね。

 3年前の事件を調べてみましょう。」

弘信くんの事件のときの女性に会いにいきました。

「どうも。

 警視庁特命係の杉下と申します。」

「同じく 甲斐です。」

「三崎佐那さんですね?」

「はい…。」

「藍沢弘信くん殺害事件についてお話 伺えますか?」

「どうして今頃…?」

「この男性に見覚えはありませんか?

 白石幸生さんといって数日前に殺害されました。」

「この人…。」

「ご存じですか?」

「この人の顔は忘れられません。」

「しかし 当時の捜査資料などには

 白石幸生さんに関する証言は見当たりませんでしたが。」

「…言えなかったんです。 誰にも。」

3年前の回想

「うっ…。」

「金… 金…。」

「いやっ!」

「金…!」

「キャーッ!」

階段の上からみていた白石さんと目があいますが
白石さんは見ていただけで逃げていきました。

「祐介くんが 白石さんを殺す動機が見つかりましたね。」

「でも 白石さんは どうしてあんな古いレシートを

 取ってたんでしょうね。」

逃げた事を後悔していたのかもしれませんねぇ。「」

「やっぱり 祐介くんなんですかね?」

「仮に 祐介くんが犯人だとして

 祐介くんは 白石幸生さんが

 弘信くんを見殺しにした事をどのように知り得たのでしょうねぇ。」

また父親に話をききました。

「祐介が殺人事件に関係してるとおっしゃるんですか?」

「その疑いがあります。

 2日前 2月14日の午前0時から2時頃息子さんは どちらに?」

「わかりません。

 私は仕事で明け方に帰ってきたので。」

「そうですか…。

 息子さんの部屋は拝見出来ますか?」

「拝見します。」

「見て頂きたいものがあります。」

と血のついたカッターを出す父親。

「拝見します。」

「これは… 血痕ですね。」

「3か月くらい前 祐介が外のゴミ箱に捨てていたんです。」

「祐介くんには訳は聞かなかったのでしょうか?」

「…ええ。」

「3か月も放っておいたんですか?」

「私が聞いても祐介は何も答えません。

 私を毛嫌いしてるんです。

 面倒な息子なんですよ。」

「面倒…?」

「私にはお手上げです。あとは警察にお任せします。」

「あなた…!」

「カイトくん。」

「…はい。」

「祐介が罪を犯してるなら逮捕でもなんでもしてください。

 もし 罪を犯していたとしたら。」

母親も帰宅。

「あなた 帰ってたの?

 祐介の着替えを取りに。あの子 個室に移ったのよ。

 あとは意識が戻れば…。」

「もう寝るわ。 明日も早いしな。」

「ねえ! 祐介のお見舞い行ってあげて。

 あの子が入院した時顔出したきりじゃない。」

「仕事が立て込んでるんだ。」

「祐介の事 心配じゃないの?

 弘信が亡くなってからずっと冷たく当たって…。

 あの子がどんな気持ちだったか わかる?」

「今さら俺にどうしろっていうんだ。
 
 …もう遅い。」

「えっ?」

祐介は逮捕されるよ。」

米沢さんから話をきくふたり。

「カッターの柄の部分から

 藍沢祐介少年の指紋が検出されました。

  どうぞ。」

「どうもありがとう。」

「刃に付着していた血痕は白石幸生さんのものでした。

 血痕は先端から4センチに及んでいましたから

 相当深い傷だったでしょうな。」

「では この傷は…。」

手にあった傷跡と一致。

「ええ。監察医務院に確認を取りました。

 杉下警部のご推察どおり

 このカッターの傷でほぼ間違いないかと。」

「この傷 祐介くんが?

 だとすると 3か月前から復讐の機会を狙ってたって事ですか?」

「しかし 妙ですねぇ。

 この傷が祐介くんの仕業だとすると矛盾してますねぇ。」

「あ…。」

再び白石さんの奥さんに話をききました。

「この傷が何か?」

「先日 お聞きした時 あなたはこう おっしゃいましたね。

 彼がカッターで荷物を解いている時自分で切ったんです。

 何かの間違いという事はありませんかねぇ。」

「間違いありませんけど。どういう事ですか?」

「実は 以前お聞きした藍沢祐介くんの

 所持していたカッターから 
 
 ご主人の血痕が検出されました。

 監察医によるとご主人の手首の傷は

 そのカッターによるものだとわかりました。」

「何 言ってるんですか?

 彼は 私の目の前でけがしたんですよ。

 そちらの間違いじゃないんですか?」

「ご主人は左利きですか?」

「そうですけど。 それが何か?」

「いえ。 こちらのハサミ…。

 左利き用ですよねぇ。

 ひょっとしたらと思いまして。

 しかし だとすると妙ではありませんかねぇ。

 左利きのご主人がカッターナイフで

 左手首にけがをする…。

 いささか不自然に思えるのですが。」

「…すいません。」

「なぜ ご主人が自分でやったなんて嘘を?

 祐介くんをかばっているようにも思えるのですが

 正直にお話しして頂けませんか?」

男子生徒にカツアゲされていた祐介。

「おい 金出せよ。」

「出せよ!」「早く出せよ!」

「うあーっ!あーっ!」

カッターをふりまわす祐介。

そこをとめにはいった白石さん。

「やめろ! 何してんだ!」

白石さんの手を切ってしまいました。

「ああっ!」

お店にやってきた祐介。

「本当にすいませんでした!」

「…いいんだ。気にしなくていい。」

「やっぱり 僕 警察に行きます。」

「よかったんだよ 刺されて。」


「彼は祐介くんに話しました。

 3年前 お兄さんを見殺しにしてしまった事を。」

「気にしないでください。

 兄貴は 自分で勝手に巻き込まれて

 勝手に死んだんです。」

そこに売ったレコードがありました。

「この人が買い戻したの。」

「お兄さんの大切な思い出だろ。」

「なんで こんな事…。」

「『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』の

 歌詞カードの裏 見てみな。」

「兄貴の字…。

 「バレンタイン計画」

 「これは俺を取り戻す計画だ」

  「親父は俺を思いどおりにしようとする」

  「本当の俺はジャズよりアイドルが好きだ」

 「サッカーより野球が好きだ」

 「優等生の俺はバレンタインでサヨナラだ」

 「学校で騒ぎを起こして親父のレコードをぶっ壊す」

  「本当の自分を取り戻してみせる」

3年前 部屋にはいってきた兄。

「なんか用?」

「明日のバレンタイン朝 うちの中学に来いよ。

 面白いもん 見せてやるからさ。」

といって部屋からでていきました。
でも明日の朝が来る前になくなった兄。


「俺が助けていたら君は きっと会えたんだ。

 本当の自分を取り戻したお兄さんに…。」

「兄貴はこんな事を思ってたんだ…。」


「あの日を境に

  祐介くんはうちに遊びに来るようになりました。」

一緒にレコードをみたり。

「東京じゃね うちでしか置いてないんだよ。」

「本当に?」

「いや 本当だよ。」

お鍋をたべたり。

「そうそう 野菜 にんじん。」

「肉 肉。」

「はい オッケー。」


「それが あの日…2月13日の夜の事です。」

「なんでキャップなんて集めてるの?」

「ああ グリーンキャップ運動。

 知ってる? キャップをリサイクル業者に売った資金で

 世界中の緑を増やすの。」

「じゃあ 僕のキャップもあげるよ。」

「いらないよ。アニメグッズ当てるんでしょ?」

「人の役に立った方がいいからさ。」

「はい。」

「ありがとう。」

「どういたしまして。」

そこへかえってきた白石さん。

「おかえり。」

「おかえりなさい。」

「祐介。 もう うちには来るな。」

「え? どうして急に…。」

「ずっと思ってたんだ。

 こんな事を続けてちゃダメだ。」

「…どういう意味?」

「お前は 自分の家に居づらいから

 俺たちを逃げ場所にしてただけだ。」

「ここにいると本当の自分でいられるんだ。」

「いつまでも親から逃げるな。

 お兄さんだってきっと そう思ってるはずだ。」

「偉そうな事 言うなよ。

 兄貴を見殺しにしたくせに。」

 ふざけんな…!」

でていく祐介。

「ちょっと…!」

「これで よかったんだ。」

「何 言ってるの!?行ってあげて!
 
 早く! ほら!」

夫を押しだす奥さん。

「 翌朝 何が起きたのかわかりませんでした。」

亡くなっている夫を発見し
強盗がきたような偽装工作をした奥さん。

「祐介くんをかばうために偽装工作をしたというわけですね。」

「夫だったらそうするような気がして…。」

「えっ 白石さんも

 ペットボトルのキャップを集めてたんですよね?」

「あの人 以前から祐介くんのために集めてたんです。

 たまったら 渡すつもりで…。」

「ご主人の集めていたキャップは今 どこに?」

「それが… 事件のあとから見当たらないんです。」

「大変参考になりました。

 カイトくん。」

「はい。」

「ひとつ 確かめたい事が出てきました。」

祐介の母のもとへ。

ゴミ置き場にたくさん捨てられていた
ペットボトルのキャップの写真をみせました。

「これは あなたの家のゴミ置き場を写したものです。」

「1週間ほど前 あなたはそのキャップの飲料水を

 まとめ買いしましたね?

 近くのスーパーで確認しました。」

「まとめ買いは祐介くんのためですね?

 祐介くんはアニメDVDを当てるために

 この飲料水のキャップを集めていましたからね。」

「何をおっしゃりたいんですか?」

「なぜ こんなにたくさんのキャップが

 一度に捨てられていたのか

  どうも 引っかかってしまいましてね。」

「祐介が集めるのをやめたんです。」

「おや 妙ですねぇ。

 祐介くんがこのキャップを集めるのを

 やめようと決心したのは 白石幸生さんが殺害される

 ほんの数時間前ですよ。」

「しかも それを話した相手は白石幸生さんと

 その妻である喜美子さんだけでした。」

「もうひとつ 妙な事があります。

 これらのキャップからはあなたの指紋とそして もうひとつ。

 白石幸生さんの指紋が検出されました。」

「このキャップは 白石さんの店にあったものですよね?

 それを あなたが持ち出し家に持ち帰り

 ゴミ置き場に捨てた。違いますか?」

 このままでは我々は祐介くんを

 容疑者として疑い続ける事になります。

 お母さんはそれでもいいんですか?」

「私は ただ…祐介の笑顔が見たかったんです。

 弘信が死んでから 祐介は笑わなくなりました。」


「今日 祐介の好きなハンバーグ作るから。」


「祐介を守ってあげられるのは母親の私だけだと思いました。

 でも 3か月ほど前から

 祐介の帰りが遅くなってきたんです。

 訳を聞いても話してくれませんでした。

 あの子は 母親の私にまで

 心を閉ざしてしまったんです。」

白石さんの店をのぞきみする母。

「『木綿のハンカチーフ』。」

「全く わかんない。」

「わかんない?」

「嘘〜。」


「ずっと見たかった祐介の笑顔でした。

 私は祐介の気持ちを取り戻したくて 必死でした。」

ペットボトルのキャップを渡す母。

「はい。」

「明日は弘信の命日よ。

 家族3人で…。」

でも笑顔はなし。

「いってきます。」


「弘信が死んで…今 また 祐介まで…

 私の手の届かないところに行ってしまう…。

 気がつくとあの店の前でした。」


祐介が白石さんにあやまっているところを目撃。

「さっきは ひどい事言ってごめんなさい。」

「本当の事だ。

 俺は お前に慕われる資格なんかない。」

「バレンタイン計画が終わったら

 逃げるのは やめる。」

「そうか。」

「だからまたおじさんちに行っていいよね?」

「祐介 お前…。」

「明日の計画は復讐なんだ。

 兄貴をあんな運命にした神様への復讐。

 それと 親から逃げてた兄貴と僕への復讐。

 本当の自分になりたかった兄貴に見せてやる。

 そう思えたのは

 おじさんとおばさんに会えたからだよ。」

キャップをみせる白石さん。

「そうか…。 キャップ集めるのやめたんだな。」

「うん。
 
 これもおばさんに渡しといて。」

と母からもらったキャップを
渡す祐介。

「それじゃあ 帰るね。また明日。」


「祐介の心を奪った この男が許せなかった…。」

 『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』

が流れる中、衝動的に
そばにあった消火器で白石さんを殴る母。
キャップを奪って出て行きました。

「祐介は どうして 母親の私に

 本当の自分を見せてくれなかったんでしょうか。」

「親子だからじゃありませんかねぇ。

 血の繋がりがあるからこそ

 生まれる

 愛情の行き違いじゃありませんかねぇ。」

パトカーで連行される母。

「ありがとうございました。」

そこへ看護師が。

「藍沢さん!

 祐介くんの意識 戻りました。」

泣きだす母。

「ひと目 会っていかれますか?」

とたずねるカイト君に首をふりました。

「ちゃんと 罪を償って本当の祐介に会いに行きます。」

祐介の父。

「この度は ご迷惑をおかけしました。

 祐介には私から全て話します。」

「そうですか。」

息子のところにいった父。

「お父さん…。」

「…顔色いいじゃないか。」


「祐介くん 大丈夫ですかね?」

「僕は そう信じていますよ。」

「俺 たまに見に行ってきます。」

「それは いいですね」

「おい。

 これ 持ってってくれって中園参事官が置いてった。」

「えっ?」

「なんか 娘さんの手作りらしい。バレンタインだとさ。」

「なんで 参事官の娘さんがうちにチョコを?」

「あれ? 知らなかったの?」

「え?」

「慶明中学の警護に行ったんだろ?」

「はい。」

「あそこ 中園参事官の娘が通ってんだよ。」

「娘のためか…。謎が解けましたね。」

「親は子供の事となると

 どんな些細な事でも心配になるのでしょう。

  しかし おかげで事件も解決出来ました。」

「ハハ… よかった。」

かわいい手作りチョコがはいっていました。

「おお〜!」

「かわいいですねぇ。」

「いやあ うらやましいね。

  俺なんかさ かみさんも娘もなんにもくれなかったよ。」

「残念ですね。俺は彼女にもらいました。」

「イヤミな奴だな。」

「おっ うまい!

 おっ あんたもどうだい? これ。

 どうせ 1個ももらってないんだろ? チョコ。」

「失礼ですね。 杉下さんのうちは
 
 チョコレートでいっぱいですよ。

 ねえ 杉下さん。」

「いっぱいって お前…。」



バレンタイン計画という楽しいタイトルだけど
当然そんな楽しい内容にはならなかったです。
あの垂れ幕とビラと音楽だけですめば
かわいい事件としておわったのでしょうが
殺人事件という悲惨な結果に・。・。
しかも母親がやっちゃダメでしょう。
自分たちができなかったことを
あっさり他人がやっててショックだったのはわかるけど。
我が子のためにと集めたキャップをあっさり
手放されたことでスイッチ入ってしまった・・。
でもまずは夫ともっと話し合うことから
解決をはかるべきだった。
今回のことで父親は心をいれかえたんだろうか。








2013.02.07 Thursday 11:03 | comments(0) | trackbacks(1) | 
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相棒「バレンタイン計画」
 レコード、過去の殺人事件、ペットボトルのキャップと、捜査が進むたびに謎が出てきて、どんどん引っ張られる。  終盤、どうやらお母さんが犯人らしい、というところまではわかったものの、なんでそうなるのかわからない。お母さんは、次男に関する色んなこと、店主
| blog mr | 2013/02/10 1:27 PM |