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空飛ぶ広報室 第2話

第2話



航空自衛隊広報室での取材を続けるリカ(新垣結衣)だが、
ある日偶然に、空幕で緊急記者会見が開かれることを知る。
報道記者だった頃の血が騒いだリカは強引に会見場に
入り込み、詳しく取材を始めるが…。 また、不慮の事故で
パイロットへの道を絶たれ広報官となった空井(綾野剛)が、
初めて閉じていた心を開き、自分の前で涙する姿を見たリカは、
テレビ局に空井が訪ねて来た時に、報道記者時代の自分の
失敗を空井に話す。




防衛省にいったリカ。
廊下で柚木とぶつかっておとした資料に目が
いきました。。

「あッ ああ」

「もう!」

「すいません」

「「墜落」」

「あんたには関係ない!」

柚木が会見場にいき、
そのあとをついていったリカ。

「ちょっと 前失礼します」

「会見始まっちゃいますよ!」

「お説教あとにして」

「おお 稲葉さん!?」

「あなたには関係ない…」という柚木。

「私だって報道記者です

「槙 配るよ」「はい」

リカをみた空井がちかづいてきました。

「稲葉さん どうして!?」

「空井さん ウチの帝都テレビのカメラは?」

「 ちょっと ちょっと…すいません」

鷺坂たちが入室。

「これより 航空自衛隊所属の輸送ヘリ墜落事故について

 緊急記者会見を始めます」

「本日10時12分

 航空自衛隊入間基地に着陸しようとした輸送ヘリが

 制御不能に陥り

 基地北部の稲荷山に墜落 炎上しました

10時32分 入間基地消防小隊と

 地元消防本部により消火活動を開始」

「民家の近くですよね?被害の状況は?」

「消火活動は継続しております

 この墜落により操縦士と 副操縦士が死亡

 近隣住民には 死傷者 ケガ人などの被害は出ておりません」

「すいません 乗組員についての情報に訂正があります

  二名とも重体で病院に搬送され

 操縦士の方は 間もなく死亡

 ですが 副操縦士の方はいまだ治療中であります」

「どっちが正しいんだ!?」

「空幕長の情報が誤りです

 発表に間違いがありました申し訳ありません」

「何やってんだ!墜落の原因は!?」

「現在調査中です」

「何も分かってないのか?」

「ちゃんとやれよ!」

「申し訳ありません」

「ヘリの破片が近隣の住宅に飛んで

 被害を与えたって情報が入ってますが?」

「そのような情報は 航空自衛隊にはまだ入っておりません

 早急に事実関係を確認いたします」

突然リカも質問。

「先ほど近隣に被害はないとおっしゃいましたよね?」

みんなびっくり。

「帝都テレビの稲葉です

 十分な確認をしないまま 被害はないと

 言い切ったわけですか?」

「それは…

 現時点では お答えしかねます」

「無責任じゃないですか!?」

「無論あってはならないことだと認識しております」

「そのあってはならない万が一が起こったってことですよね?

 事実関係を確認し次第 しかるべき対応を

  取らさせていただきます

 その上で あらためて説明

 もしくは謝罪の場を設けさせていただきます

 申し訳ありません」

そのあとリカは局に電話し
ともみがでました。

「はい」

「社会部デスクに代わって 今すぐ

 説明してる暇ないの」

そこへやってきた空井。

「稲葉さん!」

「ウチだけ特オチしてもいいの!?」

「稲葉さん 稲葉さん!」

「何ですか!?」

「 「シミュレーション」」

「はい

 墜落なんかしてません 全部架空の話です」

「どうもどうも 皆さんお疲れさまでした」

「お疲れさまでした」

「皆さん 厳しいんで まいったよ」

「特オチって何?」

「フラッシュのタイミングも最高」

「もしもーし!」

「ハレーションがドンハレーションがドン」

本当の話ではなくシミュレーションでした。
リカはがっくり。

「有事の際のマスコミへの対応を訓練する

 メディアトレーニングというものです

 カメラマンや 記者も全員会社が用意したスタッフの人で」

「自衛隊って こんなことまでしてるんですね」

「報道班としても初の試みでした」

「報道班?」

「空幕広報室は

 広報班と 報道班に分かれてるんです

 僕のいるあっちの島は 広報班

  こちらの 槙さんや柚木さん達は 報道班なんです」

「報道でも取材される側だけどね」

「広報班がイメージ戦略の攻めの部隊だとしたら

  報道班は守りの部隊覚えといてね 記者さん」

「いやいや今日は稲葉さんのおかげで

 本番さながらの緊迫感が味わえて

 大変有意義でした」

「鷺坂さん 何で電話したとき教えてくれなかったんですか?」

「電話って?」

電話での会話。

「稲ぴょん? これから?

 どうぞ どうぞ

 30分後?

 いいね ちょうどいいかも」


「まさか わざと仕組んだなんてことは?」

「何をおっしゃるウサギさん

 事前に きちんと説明しようと思ったの

 でも30分待っても稲ぴょん来ないからさ」

「すみません」

「遅れてくれて むしろよかった

 あッ 今日はどうされたんですか?」

「あッ!」

廊下に手土産の袋をとりにいったリカ。

「先日は ドラマの撮影に ご協力いただき

  ありがとうございました」

「こちらこそ」

「おかげで 平均視聴率も18パーセントで」

「瞬間最高ヘリのシーンで20パー!」

「バリバリバリバリバリ…」

また全員でバリバリバリ・・

「よくご存じで

  で これ つまらないものですが」

「潰れてるものの間違いでしょ?」

「柚木三佐」

「このへこみに稲ぴょんのガッツを感じるね

 まさにガツガツガツ…」

「質問もガツガツガツガツ!?」

「痛いところをガツンと突かれましたね」

「すごかったです 次から次でしかも いちいち攻撃的で」

「あれくらい普通です」

「記者さん達が よくやる手だよね

 わざと辛らつな質問をして相手を追い詰め

  おいしい反応を引き出すっていう

 そういう ひきょうな戦法のことだ」

片山きびしい。

空井とリカ。

「稲葉さんて 前は報道の記者さんだったんですか?」

「ええ 3月まで」

「大変ですよね 仕事とはいえ

 人の嫌がることを聞かなきゃいけないなんて」

「5年もやってれば慣れます

 事実を報道するためには
 
  少々恨まれるくらいのこと」

過去を思い出すリカ。

「それでなにかあったとしても

  ただ運が悪かったってだけの話です」

「失礼します」

「あの ちょっと待ってください

 あの 金曜の晩 あいてませんか?

 食事でも…

 もっと お近づきになれたらと

 稲葉さんと 広報室の皆との懇親会をしたいんです」

「はあ…あの…

 空井さん」

「はい」

「話す順番 おかしくないですか?」

「えッ?」

「せっかくですが お断りします

 私 今でこそ情報局のディレクターですけど

 いずれ報道の記者に戻るつもりなんで」

エレベーターが閉じました。

取材でスパゲッティ屋さんを訪れているリカ。。

「それなにか特別な特別なケチャップですか?」

「普通のケチャップです

 ウチは先代から 同じレシピ」

「はあ」リカいまいち反応がわるい。

「はい カット

 いいぞ

 おい」

「何か普通のナポリタンと見た目変わんなくないですか?」

「知るかよ 嫌なら もっ…

 もっと特徴ある店選べ」

「仕方ないんです 視聴者が選んだ結果ですから

  せめて撮り方を工夫できないかって話です」

「はあ 工夫!?何だ ぐるぐる回るか?

 それともクレーンでも借りてくるか?」

「同じでいいです 時間ないんで」

「なら 最初からケチつけんなよ」

空井の職場。

「比嘉 比嘉一曹 見ていただけますか?」

「じゃ 拝見さ… おお ほう

いえ すぐに読みますね」

「はい お願いします」

鷺坂によばれました。

「空井」

「はい」

「どうなった稲ぴょんとの懇親会?

何よ 女の子一人も誘えないわけ?」

「そういうことじゃ…」

「次はデートのつもりで誘いなさい」

「それ おかしくないですか?」

「広報ってのはコミュニケーションが大事なの

  女性にモテるぐらいじゃないと

 誰とは言いませんが」

「でも 稲葉さん報道記者に戻るって言ってました」

「ほう どう?」

寒いギャグ・・。

「何だ こりゃ!」

「片山一尉」

「室長 これ傑作 空井が書いたテレビ番組用の企画書

「航空祭 その概要と魅力」って大学生のレポートか!」

「硬派に来たね」

「航空祭 人気あるので テレビの特集で

 取り上げてもらえないかと」

「 「国防の意義 航空自衛隊が社会に果たす役割」

 ちょっとガチガチだな」

「えッ?大事じゃないですか?」

「読まねえよ 誰も

もらってすぐ はい ドーン!」

ゴミ箱に捨てられたw

「片山一尉 ドンをしない」

「ものになるまで何年かかるやら 期待して損した」

「自分 期待されてたんですか?」

「パイロットが来るって聞いて喜んでたよ」

「これでは企画書というより報告書ですね

 こちら 片山一尉が作った過去の企画書です

 これを参考に直してみてください

「国防の意義」は省いて」

「でも 国防は自分達の本分ですよね?」

「あちらの興味は テレビの企画として

 面白いかどうかだけです」

「それじゃ ただの見せ物に…」

「それでもいいんです

 まずは とっかかり

 興味を持ってもらうその先に理解があります」

「稲ぴょんに見せるつもりで作ったら?」

「ああ いいですね 目標設定としては妥当です」

「彼女に理解してもらうことが広報官への第一歩

 空井が言ったんでしょ?」

リカはさっきの映像の確認。

「第1位に選ばれたのは「洋食ナポリ」

 創業65年という歴史を感じさせる

 シックな たたずまいです

 具材も調理法も当時と何一つ変わることなく

 先代から受け継いだ味を守りちゅじゅけています

 シャラダとドリンクがついて800円」

「はい カット ふざけないで」

「何が?」

「頭から もう一回」

そこへ声をかける阿久津。

「稲葉」

「あれ いつ来たんですか?」

「この店 何でコールスローが ついてんだ?」

「店によって色んなサラダがセットでついてます

 どこでも何かしら」

「念のため聞くが

 これ誰の気持ちだ「懐かしい」って?」

「気持ちも何も一般論です

 他に特徴ないんで

 何か問題でも?」

「問題はない ないが

 お前 そのままだと一生無能のままだぞ」

「はあ!?」

「客が来てる 終わったら隣に行け」

「何 何なの!?」

「阿久津さんの別名知ってる?」

「何よ?」

「阿久津守 またの名を街角グルメの仙人」

「仙人て 枯れちゃってんじゃん」

「確かに 」

「何でだろうね?」

「もう仙人とか詐欺師とかうさん臭いのばっか」

「本番行くよ 本番」

「サラダとドリンクがついて800円

 肉厚のハムに タマネギ ピーマンマッシュルームと

 いたってシンプル

 そのシンプルさが懐かしい洋食屋の味を求める…」

その映像をみている空井。
珠輝がお茶をもってきました。

「どうぞ」

「ありがとうございます」

「あの 私 ADやってる佐藤珠輝っていいます

 自衛官の方ですよね?」

「はい 自分 航空自衛隊です」

「触っていいですか?」

「はい?」

「腕 こうやって」

「はい」

「あッうわ かたい!

 細マッチョ 大好きなんですよ!

 超ウケる!」

そこへリカ。

「すいません お待たせしました」

「あッお疲れで〜す」

「テレビ局って華やかですね

  ウチとは大違いです」

「案外地味ですよ ひたすらナポリタン撮ったり

 あってもなくても 世の中に 何の影響もない番組

  たくさんあります」

「はあ」

「 「戦闘機の訓練は 護身術である」」

「はい」

「この間 稲葉さん言ってたじゃないですか

戦闘機は人殺しの道具だって

 どう言ったら分かってもらえるか考えたんです

 護身術を学んでる女性は

  誰かと戦いたくてやってるわけじゃないですよね?

  僕達も同じなんです

 誰かと戦いたくてやってるわけじゃない

 いざというとき守れるよう訓練してるんです」

「守る 国を?」

「僕の場合は 人ですね」

「人?」

「国って大きすぎて複雑だし

 それより 友達とか 家族とか

 大切な人達がここにいるって思うと

 それを守りたいって思えるんです

 分かっていただけますか?」

「はい」

「ああ よかった」

「でもこれ 企画書にはいらないです」

「はい」

「それと この航空ショー」

「はい」

「番組になりません」

「えッ?」

「これだと ただ飛んでる飛行機やヘリを

 順に映すだけですよね?」

「それでも面白いんですよ」

「航空ファンにとっては そうですが

 ほとんどの人が違います

 空井さんの常識と私達一般の認識って

 空井さんが思ってるより遠いと思います」

「本日は ありがとうございました」

と深く頭をさげる空井。

「あの いいですから お疲れさまでした」

「はい 失礼します」

空井、かえりがけにふりむきました。

「あ そうだ。

 稲葉さん 今日なんですけど…」

そこへともみが同僚とやってきました。

「リカ! この前の電話 ビックリしたよ

  すごい剣幕だったんですよ

 「ウチだけ特オチしてもいいの!?」って」

「いいから」

「リカのやる気に感動したんだって

 リカが報道に戻れるように

 部長に頼んでもらえませんか?

 あの事件だって示談で済んだんだし

 このままじゃリカがかわいそうですよ」

「かわいそうっつったって…」

「リカのやり方にも問題はあったとは思うんですけど

 私からじゃ頼めないじゃないですか」

空井はおじぎをしてかえっていき
おいかけるリカ。

「空井さん!」

事情を話すリカ。

「取材相手に訴えられたんです。

それで 報道局から飛ばされて

  記者に戻るなんて言っても

 いつになるか

 戻れるかどうかも」

「あの もし話したくなければ…」

「ある事件の容疑者を追ってました」

回想

「来たぞ!」


「記者の間では逮捕も間近だっていう話で」


「…トラブルを起こされてますよね?」


「各社とも コメントを取ろうと躍起になってました

 本人がダメなら 周囲の人間」


容疑者の家までいって奥さんにはりつくリカ。

「帝都テレビです話を聞かせてください」

「私は何も知りません」

「一緒に暮らしてるのに?」


「私は容疑者の奥さんに狙いを定めて

 いつもどおり粘りました

 何日かした ある日」


カメラ片手に奥さんにまとわりつくリカ。

「知ってるのに隠してるならあなたも共犯ですよ」

「やめて〜」

「答えてくれるまで 毎日来ますよ」

その場にすわりこんで叫び続ける奥さん。

「いくら粘っても何も出るわけがなかったんです

 彼女の夫は 逮捕はされたけど起訴されなかった

 犯人は別の人でした

 それで ウチの局に…」


「あの女が帝都テレビの記者だってことは分かってんだ

 人の女房を追い回しやがってお前ら何様だ!

 人の人生 踏み荒らして!

 俺達だってな 人間なんだよ!

 気持ちってもんがあんだよ!」


「お詫びは きちんとして示談で収まりました

 でも 社内での評価はひっくり返った

  確かにやりすぎたのかもしれません

 あってはならないことだとも分かってます

 でも あの人達は あの時点では

 容疑者と その妻だった

 私は…

 自分の仕事をしただけです

 運が 悪かったんです」

そのあと懇親会にいく空井。

「すいませんでした 稲葉さん 連れてこれなくて」

「いいよ 一緒に飲んでも不快指数高そうだし」

「あのガツガツと懇親しても意味ないしね」

「広報にとっては大事なお客様ですよ」

「ならそっちでやってよ

 あのお姉ちゃんの相手するのお宅らの仕事でしょ?」

「女性の方がいた方が来やすいと思いまして」

「誰が女だって?」

「はい?」

「ついに性別まで忘れましたか」

「私に女を期待すんなってこと」

「何ですか その足!」

「空井」と鷺坂によばれる空井。

「槙のが女子トーク向いてるよ

 怒り方もネチネチしてるし」

「二人 いいコンビですね」

「色々とね 複雑なのよ

 歴史があるからな」

「はあ」

「しかし空井は 稲ぴょんに2連敗か 手ごわいね」

「今日は 余計なことをしました」

「うん?」

「たぶん 見られたくないであろう姿を見てしまいました」

リカは藤枝と飲みに。

「人はどうして話さなくていいことまで

 話してしまうんだろうね」

「聞いてほしいからじゃないの?」

「聞いてほしかったの 私?」

「または 自分を分かってほしいとか?」

「あの人に?」

「どの人? あッ 悲劇のパイロット」

「違うよ 勢いで話しちゃっただけ

局に来たんだってって」

「聞こうとしただけ〜」

「あいつか〜

 早くも弱みを見せるとは稲葉にしちゃあ 急展開だな」

「先に見せたのは あっち」

「同病相あわれむってやつかな

 まあ おあいこってことでいいんじゃないの?」

空井と鷺坂。

「空井も みっともないとこ見せちゃったんだしさ」

「はい それは… 」

「あッ今度は お前が 稲ぴょんをいい子してあげれば…」

うろたえる空井。

「アーッ あの 何でそれを…」

「う〜ん 何でもない何でもない ザバッと飲んでなさい

 ままま はい元気だして 飲みなさいって

 酒を飲むときは明日の話をするもんだ」

「はい」

「ザバッと」

翌日。

出勤したリカ。

「おはようございます」

「おはようございます」

「稲葉 あれどうなった?」

「あれ できてます オンエア 今日ですよ

ナポリタンですよね?」

「働く制服シリーズの方だ

 こないだ来た自衛官だろ 例の悲劇のパイロット」

「あのネタ やめようと思ってて

 すぐに すぐ別のネタ考えますから」

「ナポリタンは結局あのままか?」

「そうですけど…」

そこへ空井から電話。

「はい 稲葉です」

「空井です 突然すいません

 これから お時間ありませんか?」

入間基地へやってきたリカ。
空井が迎えてくれました。

「稲葉さん!わざわざすいません」

「いいえ」

「こちらです

  先日のメディアトレーニングの講評ということで

 記者会見にも参加してもらった帝都テレビの稲葉さんに

 マスコミ代表としておいでいただきました」

先日のシミュレーションの映像をみながら検証。

「この墜落により 操縦士と副操縦士が死亡

 近隣住民には死傷者 ケガ人などの

 被害は出ておりません」

 すいません 乗組員についての情報に訂正があります」

「すぐに訂正を入れたのはよかったです

 しかし 誤った情報を一度口にすると

 場が荒れます 

 原稿を見すぎてもいけませんが そこは注意してください」

「どっちが正しいんだ!?」

「発表に間違いがありました申し訳ありません」

「ヘリの破片が近隣の住宅に飛んで

 被害を与えたって情報が入ってますが」

「この質問は不意打ちの質問でした」

「いや たまげました」

「このあとですよ もっとたまげたのは」

「先ほど近隣に被害はないとおっしゃいましたよね?

 帝都テレビの稲葉です」

「何で私だけアップなんですか!?」

「撮影の人もビックリしたのでは」

「無責任じゃないですか!?」

「無論 あってはならないことだと認識しております」

「そのあってはならない万が一が起こったってことですよね?」

「このように言葉尻を取られることは よくあります

 こうした場合直ちに謝罪等を行い

 その場での紛糾を避けることが重要だと…」

終了。

「今日はありがとうございました」

「いえ」

「会社まで自分が車でお送りします」

「すいません ありがとうございます」

「帝都テレビの稲葉リカさん」

「はい どうも」

「カッコよかったです

 真実を追求するという強い意志を感じました」

「褒めてどうすんです!?散々突っ込まれたのに」

「柚木三佐難しいよね 記者会見て

 慣れなきゃいけないんだろうけど慣れすぎちゃってもね」

「もう少し慣れていただかないと

 フォローが大変なんですから」

「こりゃまいったなハッハッハッ

 じゃあ これからもよろしく」

「どうも」

「言い方ってもんがあるでしょ」

「うるせえんだよ」

「今の方 航空自衛隊のトップの方ですよね?」

「はい 航空幕僚長です」

「まあ 親しみやすいお人柄でしょ」

片山さんと比嘉さんと空井から説明をききました。

「どうぞ」

「どうも」

「空自の体質ってのもあるよな」

「体質?」

「例えば 記者会見で幕長の発言にミスがあったとき

 「幕長 それ間違ってます」と

 記者の前でもズケズケ指摘するのが空自です」

「してました さっき」

「各自衛隊の体質を表す標語がありましてね 陸自は…

 「用意周到、動脈硬化」 

 海自は… 「伝統墨守、唯我独尊」

 そして 我らが空自は?」

「「勇猛果敢、支離滅裂」」

空井がリカをみると納得。

「鷺坂室長が まさにそれだな」

「私も その筋を受け継いでます」と

「支離滅裂?」

「勇猛果敢ですよ」と片山。

「この標語を考えたのはですね

 何十年か前に防衛省に出入りしていた

 記者だって話です」

「そうなんですか?」

「何だ 知らないのか?」

「はい」

「確かに記者が言いそうな皮肉です

 よく皆さん 怒りませんね」

「ちゃんとね オチがねありますからね

 記者会の標語は 何と

 「浅学非才、馬鹿丸出し」」

「一番ひどいじゃないですか」

「だからいいんじゃないか

 自衛隊を皮肉りつつも

 マスコミの立場を かさに着ないで

 自分達を一番落とす」

「そっか カッコいいですね」

「これ考えた記者は信用できそうだろ?」

リカは黙ってうなづきました。

航空機をみつめるリカ。

「あれは日本初の 国産ジェット輸送機 C−1です

 ほら あそこあそこ見てください

 今C−1が向かってる 誘導路から滑走路に出る

 手前の部分 あそこをラストチャンスエリアといいます

 戦闘機が離陸する前の最終点検エリアです

 もちろん あそこに出るまでにも列線整備員が

  飛行前点検を行い  パイロット自身も1

 00項目を超える点検を行います

 それでも最後の最後にまた点検を行う」

「だからラストチャンス」

「はい 稲葉さんも言ったように

 万が一があってはいけないんです

  何かあったとき 運が悪かったと言っても

 誰も納得してくれません

 あッ すいません 稲葉さんのこと言ったんじゃ…

 興味を持っていただきたいと…」

「いえ 私の方こそ 先日は変な話をしてしまって…

 大体 私の運の悪さなんて

 空井さんに比べたら 全然小さい…

 あッ すいません」

「街角グルメ そんなにダメですか?」

「えッ?」

「僕 この前行っちゃいました見てたら食べたくなって」

「はい」

「洋食ナポリの」

「はい」

ナポリタンをまえにした写真をみせました。

「石川さんとも話しましたよ」

「石川さん?」

「はい 店主の

 二代目だっていうから お父さんの後を

 継がれたのかと思ったら 養子なんですってね」

「そうなんですか?」

「石川さん 小さい頃戦争で身寄りをなくして

 先代夫婦に引き取られたそうです

 先代のおかげで独りぼっちじゃなくなったって

 家族ができたって言ってました

 ここのナポリタンて普通より味付け甘いですよね

 僕 子供味覚なんですごくおいしかったです」

「甘いんですか 普通より?」

「えッ 稲葉さん…」

「私 食べてないんです

 時間なくて」

「この店 何でコールスローがついてんだ?」

と阿久津にいわれたことを思い出すリカ。

「あの コールスローはどんな味?」

「ああ 甘かったですよ普通のマヨネーズより」

「両方甘い?」

「はい」

「なのに 一番人気…

 空井さん 行き先変更してください」

と歩きだすリカ。

「えっ?はい!」

あのお店にもう一度いきました。

「お待たせしました。

 サービス 今日のテレビ ちゃんと見るからね」

「ありがとうございます」

「は〜い さあさあさあさあ

 お待たせしました は〜い どうぞ」

「石川さん このマヨネーズって甘いですよね?」

「自家製です クリーミーでしょ?」

「ナポリタンも甘くて子供向けの味付けですよね?」

「これ 使ってみてください」

とタバスコをだす店主。

「普段使わないんですけど」

「ちょっとだけでも」

タバスコをかけて食べてみるリカ。

「うん!」

「ウチのはタバスコを使って

 初めて 味が完成するように作ってるんです」

「すごい 口の中 香りが」

「甘めに作ると引き立つんですよ」

「タバスコって辛いだけだと思ってました

 おいしい あッ でも かけすぎた」

「そういうときは こっち」

甘いコールスローサラダ。

「なるほど」

「こうすれば小さなお子さんから 大人まで

 家族みんなが楽しめるでしょ?

 ウチの店の こだわりです」

「おいしい」

「おいしい? よかったね」

「家族みんなが

 幸せになれる味」

「はい 先代からいただいた

 大切な宝物です」

そこへはいってきた空井。

泣きだすリカ。

横にすわってたべてくれる空井。

「手伝います稲葉さん一人じゃ無理でしょ」

「何も分かってませんでした

 分かろうともしなかった

 報道のときも同じです

 正義をかさに

  いつの間にかスクープさえ取れればいいって

 無神経になって

 相手が一人の人間だって当たり前のことも忘れて

 報道に戻るどころか 記者失格です

 まさに 浅学非才 馬鹿丸出し

 それも 今の今まで

 自分はバカじゃないと思ってた

 大バカです」


空井の車でおくってもらうリカ。

「佐藤さん 今日の街角グルメの白素材

  編集室に入れてくれる?

 いいから お願い!」

「ホントに ありがとうございました」

「はい」

空井は笑顔でみおくり
リカが携帯をわすれているのをみつけました。

「稲葉さん!」

リカにはきこえず。

「グッドイブニング!

 今日も街角のおいしい情報を満載でお送りする…」

「画とテロップ差し替えお願いします

 素材これです

  お願いします」

「CMのあとは お待ちかね街角グルメです」

「はい CM入りました!」

「街角グルメ全編ナレーション変えるから」

と藤枝にいうリカ。

「はッ!?」

「これ生で読んで お願い!」

「ちょっと待て!

  こんな生で 俺が!?

 噛むって!」

「ナレーションの全面差し替え!?」

「はい 画もテロップも差し替えました

 これで行かせてください!」

「バカか 責任者のVTRチェックもなしに放送できるか!」

「前のじゃダメなんです」

「お前は あれでいいと言った

 クソ面白くない仕上がりだが今更遅い」

「でもまだ放送されてません

 辞表を書けというなら書きます」

「そんな勝手通るか!」

「お願いします!」

「ダメだ!」

土下座しました!!

それを写真にとる珠輝。

「あっ 生土下座 初めてで」

「CM明け スポーツ行って 街角グルメ 後半に回します」

「おい!」

「うるさいんだよ

  本番で気が散んの嫌なんだよ!

  阿久津さんVTRチェックしちゃってよ

 10分かかんないでしょ?」

「ありがとうございます!」

「次はない 二度とな」

「はい 人のせいにも 運のせいにも もうしません」

「稲葉」

「はい」

「ケチャップついてる

  今のうちからロンロン茶飲んどけ」

「ロンロン茶?」

「いつも飲んでる臭いの」

「血糖値下げんだよ あの人 20年ぐらい

 街角グルメ食い続けて血管ボロボロ

 今は食事制限くらってる

 だから 街角グルメの仙人」


そして本番。
放送をみまもる店主夫妻。
空井も車の中でみていました。

「藤枝君 お願いします!」

「お待たせしました 街角グルメ

 今日 私・藤枝がご紹介するのは

 ナポリタンの隠れた名店洋食ナポリです

 創業65年という歴史を感じさせる シックなたたずまい

 具材も調理法もいたってシンプルな

 お子様にも優しい甘めの味付け

 ところが このナポリタンおいしさの本領発揮は

 タバスコをかけたとき

 ベースの甘さが タバスコの香りを引き立て

 食欲をそそります

 これぞ 大人のナポリタン

 かけすぎたら 自家製マヨネーズの

 コールスローでお口直し

 子供から大人までみんなが喜ぶナポリタン

 その味は 65年の長きにわたり

 訪れる たくさんの家族の笑顔を守っています」

リカも満足そう。

空井も笑顔。

藤枝はリカに電話。

「もしもーし 大活躍の藤枝です

 生ナレーションで一度も噛まなかった

 このミラクル藤枝をねぎらい

 稲葉のおごりで1杯やりましょう!

 え〜 メッセージを聞いたら…

 おッ」

その前をとおっていくリカ。
空井のもとへ。

「空井さん」

「あッ」

「すみません こんな時間まで」

「いえ さっき 鳴ってましたよ」

と携帯をわたしました。

「ありがとうございます」

「なるほど」と藤枝。

「ラストチャンス 間に合ってよかったですね」

「空井さんのおかげです 本当にありがとうございました」

「僕は何も」

「あの お願いがあります」

「はい」

「広報室の懇親会 参加させてもらえませんか?

 今更なんですけど…」

「大丈夫です やります 大歓迎です」

「よかった

 まずは 知ってください僕らのこと」

「はい」

 あッ あの 僕思いついたんです

 テレビの企画」

「はい」

「空自の航空機に 実際乗っていただくのは?

 例えば 人気の俳優さんとかに」

「ああ」

「ただ見るだけより実際に乗ってもらった方が

 伝わることたくさんあると思うんです」

「いいと思います」

「ホントですか?」

「はい 空井さんらしいアイデアです

 パイロットならでは」

「元 ですけどね」

「私も

 元 報道記者」

「稲葉さん 記者って職を

 失ったんじゃなくて

 ディレクターって職を 新たに得たと

 考えるのは どうですか?」


「えッ?」

「僕もね

 パイロットだったこと生かせるなら

 そんな広報官になれるとしたら

 何かワクワクするなって

 前のこと振り返ってばかりいても

 僕の人生って 30手前でもう余生になっちゃうし

 そんなの つまらないです」


「すっごい前向きですね」

「飛行機って 車と違って

 バックできないんです」


「そうなんだ」

「そうなんです」

「何か悔しい」

「えッ?」

「一人で どんどん進んじゃって

 この前までメソメソしてたくせに

 私に なでなでされて号泣してたのに」

「自分だって さっき泣いてたくせに」

「泣いてません」

「ボロボロ泣いてましたよ」

「タバスコが効きすぎたんです」

「よくもそんな堂々と嘘つけますね」

「嘘じゃないです 見解の相違です

 今日は ありがとうございました では」

さっさといってしまいました。

「あの

 さっきは ちょっとかわいかったのにな」

「何で泣いたの私!?

 カッコ悪 二度としない 絶対しない!」





空井がなにをしてもかわいくて!
リカになぐさめてもらってたところを
みられてたのをしってうろたえたり
デートに誘うかのようなまぎらわしい誘い方したり
ナポリタンをまえに写真におさまったり
お子様味覚で甘口好きとか
何から何まで好感度アップ。
あんなキツいリカをみてもひかないばかりか
的確な助言とフォローで
先週の今日でもうあんなに前向き。
綾野くんのおかげで航空自衛隊の印象
素晴らしくいいものになっていますw

リカはようやくいろんなことに気付き始めたようですが
記者になって5年も・・何してたの?まわりの人も
って思いたくなりました。

でもこのふたり、もうすでにお似合い。


稲葉リカ…新垣結衣
空井大祐…綾野剛
柚木典子…水野美紀
片山和宣…要潤
槙博巳…高橋努
比嘉哲広…ムロツヨシ
藤枝敏生…桐山漣
坂手はじめ…渋川清彦
香塚ともみ…三倉茉奈
大津裕一…前野朋哉
阿久津守…生瀬勝久
鷺坂正司…柴田恭兵






2013.04.22 Monday 08:45 | comments(0) | trackbacks(8) | 
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