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幽かな彼女 第10話

 第10話



りさ(山本舞香)の事件で準備が先延ばしになっていた暁
(香取慎吾)のクラスの文化祭の出し物が合唱に決まった。
生前、合唱部の顧問だったアカネ(杏)は、暁に指揮のやり方を
教えようと大ハリキリでいた。 一方、りさの復学を願う香奈
(未来穂香)は、自宅学習中のりさに合唱曲の相談をし、
りさの心をほぐそうとする。だが、りさからけがを負わされた舞
(飯豊まりえ)らりさに反感を抱く生徒たちは、それがおもしろくない。
そんな折、学校に現れた教育委員会の轟木(加藤虎ノ介)が
暁の転任を勧告する。りさの件でつかみかかられた京塚
(飯田基祐)が教育委員会に要請したという。和泉(真矢みき)は
この要求を突っぱね、さらに、暁にりさを小原南中学へ
復学させるつもりはない、と言い放つ…。



こわれたプラモデルを片づける神山。

「あぁ〜あ もう…。

 また一からかよ。 ちっ。

 これ お前のポルターガイストのせいなんじゃ…。」

廊下では管理人さんがおいた盛り塩を前に
「第184回 熱さに負けるな盛り塩近づき選手権」
開催中。のんき・・。

職員室。
教師を辞めるのをやめた河合先生。
林先生は嬉しそう。
河合先生、教師は続けるけど
あいかわらずかっこうはショーパン。
そして話題は文化祭のことに。

教室で文化祭の出し物を考えることに。
出し物は合唱にきまり
今週中に曲をきめることに。
そこで香奈が発言。


「先生!それってりさにも聞いていいんですか?」

「もちろんです。」

教室からでてきた河合先生と神山。

「矢沢さんたち まだ納得できてないって感じでしたね。

現実的に クラスみんなで仲良くってのが無理なのかも。

30人もいれば 反りの合わない相手くらい いますし。

 みんな なりたくて

 同じクラスになってるわけじゃないですからね。」

「でも 歌えば気持ちは1つになりますよ。」

そばにアカネがいました。

「文化祭で合唱するんですよね。

 そしたら クラスみんなで歌えるじゃないですか。

 あっ そしたら 私

 神山先生に指揮のしかたも教えられるんで。」

アカネ、はりきってました。

りさにLINEでメッセージをおくる香奈。

「おっす。 調子はどう?

 文化祭 うちのクラス合唱に決まったから。

 りさも歌いたい曲 何か考えて」

「京塚さん どう?」とたずねる明日香。

「何か考えてくれるって。」

「ほんとに? 良かった〜。」

「ねっ 写真 送ろうよ。学校が恋しくなるようにさ。」

「いいよ いいよ。」

「いいねぇ〜。」

「じゃ 前に並んで 私 撮る。よし いくよ。
 じゃあ 撮るよ。はい チーズ…。」

ともみや風たちといっしょにアカネもみえた・・。

「どうしたの?」

「いや。あの… 後ろに何か 変な人が…。」

「えっ…。」

「誰もいない。」

驫木と話す神山、副校長たち。

「僕が転任ですか?」

「教育長からじきじきに指示が出ましてね。

 赴任して数カ月で立て続けのトラブル。

 保護者からのクレーム激増。担任としての資質に
 問題があると判断されるのは当然でしょう。」

「それは…。」

「轟木さん 今回のことは決定的な要因が他にあるでしょう。

 この期に及んで 取り繕う必要はないと思いますが。」

「そうですね。

 まあ はっきり申し上げてこの処分は

 京塚氏からの要請によるものです。

 例の一件で先方は たいへんご立腹でして。

 暴力的な教師は排除してほしいということです。」

「それって…。」

「つまり京塚りさを復学させるなら

 神山先生の転任が条件だということです。」

「そんな…。」

「神山先生のご希望は京塚さんの復学でしたよね。

 なら この話は受け入れざるを得ないのでは。」

「神山先生 この話受け入れる必要は ありません。」

「えっ?」

「霧澤先生。」

「何を言ってるんですか 副校長。」

「この件については昨日 方針を決めたはずですが。」

「保護者が どれほどの実力者でも

 個人的な悪感情で学校運営に口を差し挟むのは不当です。

 それから 教育委員会がそんな理不尽な相手に

 従順に従っていることも。」

「ですから それは…。」

「たとえ 教育長の意向でも 我が校としては

  そういった要求にお応えすることは できません。」

「先生 しかし…。」

「もし撤回されないのであれば

 このやり取りを マスコミに公表することになります。」

会話を録音していた副校長。

舞が気になるアカネ。
舞はりさと写った写真を削除しました。

副校長と神山。

「あんなことして大丈夫なんですか?」

「理不尽な保護者の要求に従ういわれは ありません。

 私は一貫して その姿勢は変えていないつもりです。」

「でも 問題がこじれれば その分京塚さんの復学が遅れます。

 それにマスコミに公表なんかしたら…。」

「ですから そちらも私の意見は変わりません。」

「それって…。」

「京塚さんを この学校に戻すことは諦めてください。

 赴任されてから数カ月ですがあなたは変わりました。

 確かに 保護者からのクレームはありますが
 
 それ以上に生徒から支持されています。

 ですから 私は あなたをこの学校から失いたくありません。」

「ほんとは 僕のことなんて関係ないんじゃないですか?

 副校長が 京塚さんのことを受け入れられないのは

 京塚りさと渡辺淳也がダブるからなんじゃ…。」

「そうですね。

  否定できないと思います。

  親の愛情がなくても それをばねに

  正しく生きようとする子供は います。

  教師は親以外の大人として

 その子を支えることはできるでしょう。

 でも…親の愛情がないままゆがんでしまった子を

 教師が正すことは不可能だと私は思います。」

「副校長。」

「茜先生も…そういう生徒の犠牲になったんです。」

「京塚さんを…生徒を見捨てるんですか?」

「京塚さんが僅かでも改心しているなら

 この条件を聞いて我が校に戻る選択はしないと思います。」

小夜が神山に声をかけました。

「神山先生」

「あぁ 森野さん。」

「何か あった? 顔色 悪いけど。」

「いや べつに 大丈夫です。」

「そう。あぁ アカネさん さっき帰ったよ。家に戻ってるって。

 うちのクラスで合唱するの

 自分のことみたいに張り切ってた。」

「生前は 合唱部の顧問だったらしいですから。」

「先生。アカネさんが 記憶が戻ったのに

 成仏できない理由なんだけど

 過去の未練より 今の未練なのかも。」

「今の未練?」

「伝えたい人に伝えるべきことを伝えてないとか。

 今 気がかりなことをどうにかしたいとか。」

副校長を思い出す神山。

りさの家をたずねた河合先生。
合唱の候補曲をきかせてもらいました。

「どう?」

「いいと思う。」

「じゃあ これ合唱曲の候補に入れてくれる?」

「もちろん。」

「良かった〜。

 みんなは 何て言うかわかんないけど。」

「大丈夫だよ きっと。

 何?」

「変だなぁって。 前まですっごい嫌いだったのに。」

「知ってた。」

「だから全然 担任より信用できる。」

「どうして?神山先生だって…。」

「きれい事 並べられると何か 引いちゃうから。

 昔からさこういう歌 聴いたり後 本読んだりする度

 いつも思ってた。

 どれも 優しさとか勇気とかひとを信じる気持ちとか

 そういう正しいことがいっぱい書いてあるのに

 何で現実だと みんな

 そのとおりに生きられないんだろうって。」

「それは…。しかたないよね。

 結局 みんな自分が一番かわいいんだし。」


「それじゃあ 私は これで。」

「すみません娘のために わざわざ。」

「いえ。 副担任の義務ですから。」

そこへ父も帰宅。
神山のことをききました。

「報告は以上です。」

「ふ〜ん。 突っぱねたのか。」

自宅に帰った神山。
吉岡さんたちもいて
指揮の練習をはりきってするように
言われました。

「今日から 毎日 みっちり練習です。

合唱は 一日にしてならずですから〜。」

「張り切ってんなぁ 本当。」

「そりゃあ もう生徒みんなが そろった合唱なんて

 すてきじゃないですか〜。」

「生きてたときに実現できなかったんだもんな。」

「そうですよ。 だから 神山先生には

 ばっちり決めてもらわないと。」

「悪いけど今回も無理かもしれないな。」

「どうしてですか?

和泉ちゃんが?」

「うん。

 副校長は やっぱり京塚さんのことを拒絶してる。」

「いや りさちゃんのくそおやじを

 どうにかすりゃ いいんじゃないの?」

「あぁ 取りついて?」

「そうそう そう。 それでさ むちゃな条件 取り下げさしてさ

  ほんでついでにさ 政治家なんだからさ

 国会議事堂のど真ん中でさあの〜 裸踊りでも はははっ…。」

「だからそういう問題じゃないんだよ

 副校長の気持ちは。」

「和泉ちゃん 生徒を信じてないんですね。」

「多分お前を裏切った自分のことも。」

「和泉ちゃんは 誤解してます。

 渡辺君 ほんとにりさちゃんと同じだったんですよ。」

「同じ?」

「神山先生 りさちゃんと一緒に

 もう1人 生徒を救ってあげてくれませんか?」

「もう1人って?」

「私の生徒 霧澤和泉ちゃんを。」

教室では生徒たちが合唱の曲で
もめていました。

「ありえないって言ってるでしょ。」

「とにかく話し合おう。 ねっ。」

「先生。皆さん どうしたんですか?」

「べつに。 うちら文化祭パスするって言っただけ。」

「パスって。」

「りさが選んだ曲歌うとかマジ勘弁だから。」

「おめぇら いつまでそんなこと言ってんだよ。」

「そうだよ。りさだって みんなと一緒にさ。」

「一緒にって…。

 何なの この空気。

 りさのこと受け入れてやんなかったら

 うちらが悪者になるわけ?」

「そういうことじゃなくてさ。」

「矢沢さん。」

「京塚さんも自分がしたことが悪かったって

 ちゃんと受け止めてるの。だから…。」

「だから 何 いきなりいい先生してんの? 河合。」

「はぁ〜 もう ほんと ウザいそういうの。」

窪内先生のところにいく河合先生。

「で 何?京塚が みんなに どうやったら

 受け入れられるのかヒントが欲しい とか?」

「もらえるんですか?」

「簡単でしょ。あんまりしつこいと内申書に響くとか

 いいかげん空気読めよとか言えばいいんだから。」

「もうそういうことじゃなくて。」

「気持ちをどうにかするための

 魔法の言葉なんてない。

 表面的に取り繕っても意味ないし
 
 わだかまりは残るよ。

 相手が どんなに反省しているのか

 本当にみんなが納得しているのか

 心の中を見ることは絶対に できないんだから。」

「そりゃあそうですけど。」

「後さ急激にいい人になると疲れるよ。」

「はぁ?」

「斜に構えてた嫌なやつが

 正義に目覚めちゃったりするとさ

 普通の人より正論ぶったり

 いいこと したがったりするんだよね。

 僕は それを改心ズ・ハイって呼んでるけど。」

「もしかして ばかにしてます?」

「いや わかりやすくて好感が持てるよ。」

「窪内先生は最初っから いい先生ですよね。」

りさはカウンセリング。

「いぶ 気持ちは落ち着いてきましたね。

 これなら 来週から学校へ行ってもいいと思いますよ。」

「ほんとに?」

「不安ですか?」

「少し。でも ひどいことした子に謝りたいし

 親ともクラスメートともちゃんと話したいです。」

教室。

「それでは今日から昼休みと放課後に

 皆さんで合唱の練習をしましょう。

 じゃあ 皆さん椅子を後ろに下げてください。」

すると舞たちが帰っていきました。

「あいつら マジ帰んのかよ。」

「やな感じ。」

「神山先生。」

「とりあえず 今日は残ってる人たちで やりましょう。」

「はい。」

りさと母。

「あのね りさ」

「何?」

「あなたに話さなきゃいけないことがあるの。」

舞たちに声をかける窪内先生。

「あの〜 ちょっと。

 や… 矢沢さん。」

「今 誰か呼んだ?えっ?」

「今 呼んだ? 舞のこと。」

「うん まあ。」

「何すか?」

「その まあ あの その…そのままでいいっていうかね。」

「はぁ?」

「無理に空気読んで相手を許すポーズとか

 しなくっていいし。」

「何? それ。」

「嫌いだったら…嫌いだったら

  とことんやればいいわけだし。」

「意味わかんないんだけど。」

「行こ 舞。」

舞たちはいってしまい
岩名先生が声をかけました。

「窪内 今 矢沢たちに話しかけてたな。」

「はあ。」

「1年ぶりだなぁ おい。

 お前が生徒に話しかけてんの見たの。」

「いや それ…ちょっとした気まぐれで。」

「いい いい。気まぐれ 大いに結構。

 どうだ 今日は飲みにでも行くか。」

嬉しそうな岩名先生。

学校からりさの家まで走る河合先生。

「先生 私 学校戻れない。

 戻れないよ。」

とりさからの訴え。

父に反抗するりさ。

「どうして私が苦しむことばっかりするの!?」

「京塚さん!」

「お願いだから答えてよ!」

「私からも伺います。
 
 どうして復学するのに

 神山先生を転任させるなんて条件が必要なんですか。」

「気に入らないからですよ。 

 教師というのは世間知らずが多いと聞くが
 あの神山先生のようなタイプは虫ずが走りますね。」

「世の中は競争社会だ。学歴で 収入で

 社会的地位で人生の勝ち負けは簡単に決まってしまう。

 そういう現実を子供に教えないのは

 ただの欺まんでしょう。だから私は

 自分の子供には強さを求めているんです。

 例えば いじめられる側より

 いじめる側の人間になることを。」

「失礼を承知で言いますけど 

 吐き気がします。

 あなたみたいな人が父親で政治家だなんて。」

「今の私の言葉は世の中の多くの親の

 本音だと思いますよ。誰だって
 自分の子供にはより幸せになってもらいたい。

 それ以外の子供を蹴倒してでも。りさ。

 結局 神山先生はお前を救えなかったんだ。」

副校長のところにいく神山。

「副校長。」

「塚りさのことならもう 結論は出てます。

 なるべく早く 生徒にもそのことを伝えるべきです。

 言いにくければ私のほうから話しますが。」

「話したいのは別のことです。

 渡辺淳也のことを。」


教室で話すふたり。

「副校長に滝沢茜先生のことを伺ったとき

 彼女のことを僕が どうして知ってるのか

 不思議だっておっしゃっていましたよね。」

「ええ。」

「その理由を今から お話 します。

 まあ 多分 信じていただけないと思いますけど。

 そこに 今 彼女がいます。」

「えっ?」

「そこに滝沢茜の幽霊がいるんです。」

「神山先生。」

「子供の頃からそういうのが見えちゃう体質で

 まあ 正直 今までは

 あんまり うれしいことじゃなかったんですけど。」

「ちょっと待ってください。

いきなり そんなこと言われても。」

「副校長の父親の名前は 勝彦。

 離婚して出ていった母親の名前は佐和子。

 初恋の相手は 中学1年のとき同じクラスだった 湯川武君。

彼女が知っていることだったら何でも話せます。

 さっきから そこでわいわい言ってますから。」

「茜先生?」

「和泉ちゃん。」

「霧澤先生。

 彼女は 渡辺淳也のことを責めてなんかいません。

 それに あなたのことも。」

「どうして そんなことが?」

「不登校になった渡辺を茜先生は 何度も説得

 しようとし続けていたんですよね。」

「それでも 彼はその呼びかけに応えなかった。

 それで あの日の夜…。」

「そうです。

私が茜先生をだまして…。

 渡辺が…。

 そのとき彼がしようとしていたことは

 京塚さんと同じことだったんです。」

教室にいた渡辺くん。

「あかりは つけんな!」

「渡辺君。」

「どうだよ。 自分の信じてた生徒にだまされた気分。」

「だまされたなんて思ってない。」

「だったら何で1人で来てんだよ。」

「生徒を信じてるから。

渡辺君のことです。」

「ふざけんな!

 気に食わねぇんだよてめぇの そういうとこが!

 今から俺が何すると思う?

 ここで… てめぇの目の前で死んでやるんだよ。」


「そんな…。」

「事故だったんです。」


「何で てめぇがそんなこと言えんだよ!」

「教師だから。

 渡辺君は 私の生徒だから。

 私は 絶対にあなたを放り出したりしない。

 私は あなたたちのことをちゃんと見てるから。」

「来んなよ!」

「死ぬなんて言っちゃ だめ!」

「先生 覚えといてよ。

 あんたに 俺は救えない。」


「あのとき 彼女は

 渡辺の自殺を止めようとしただけだったんです。

 最初から 彼は茜先生のことを

 刺そうだなんて思ってもいなかった。

 彼女は だから 渡辺淳也のことを

 ず〜っと心配し続けていたし

 霧澤先生のことを憎んだりなんかしていなかった。」

「じゃあ あのとき 死ぬ間際まで渡辺のことを。」

「正確には…。

 死んでからもです。」

死んだアカネが渡辺くんのアパートにいくと

「ごめんなさい  ごめんなさい」

と泣いている渡辺くん。

「それから 今まで彼女はず〜っと その部屋に
 
 とどまり続けました。

 自分の素性も目的も忘れるくらい長〜い間。

 ずっと。」

「茜先生…。」

泣きだす副校長。

「和泉ちゃん。

 ごめんね。 つらい思いさせて。

 でも いいの。 苦しまなくて。

 立派になったね。 和泉ちゃん。」


「不思議ですね。

神山先生が言うと 

 信じてみようって気持ちになって。」

「今度は僕らが信じてみませんか?

 最後まで滝沢茜は教師として
 
 渡辺淳也のことを信じ続けていたんですから。

 今度は僕らが…。」


「でも それはもう。」

「今なら まだ間に合います。

 絶対 間に合わせてみせますから。」

「神山先生…。」

そこでアカネが神山に

「聞いてもらってもいいですか?

 渡辺君のこと。」

とお願い。

「ああ。

 彼女が渡辺淳也の現在のことを気にしています。

 彼が今どこでどんな生活をしているのか。」

「知らない? 和泉ちゃん。」

「彼は…もういません。」

「えっ?」

「亡くなったと聞いてます20代のときに。

 父親の失脚で一家が離散して

 彼も相当の苦労の末に就職して。

 でも 仕事中の事故で…。」

部屋で落ち込むアカネ。

「おい。」

「生きててほしかった。

 生きて幸せになっててほしかった。

 あんなことになってしまいましたけど

 それでも彼は私の生徒なんです。

 だから…生きててほしかった。」

そこへ河合先生と林先生が。

「2人そろって どうしたんですか?」

「さっき京塚さんに会ってきました。」

「神山先生僕も今 聞いたんですけど。」

「京塚さんのことは大丈夫です。」

「それって…。」

「あっ ほんとに大丈夫ですから。」

りさの家にいく神山。

「お願いします。」

「困ります。奥様も外出中ですし。」

「今日は帰ってください。

 あなたと話すことは何もありません。」

「何してんの?」とでてきたりさ。

「迎えにきました。」

「迎えにって 私は…。」

「これは 神山先生。」

父、登場。

「おはようございます。」

「どういうおつもりですか?

 私は娘の復学の条件を譲った覚えはありませんよ。」

「それは わかってます。それでも…

 今日1日だけ…今日1日だけ

 僕を京塚さんの担任でいさせてください!」

「1日だけか。 まあ いいでしょ。」

「ありがとうございます。」

「ちょっと 勝手に話進めないでよ。

行かないから。」

「逃げるな!

 やらなきゃいけないこと

 あの教室に まだいっぱい残してきてんだろ!

 俺は お前の担任だから

 引きずってでも連れていく。」


「何で? そしたら先生 今日で…。」

「いいから 早く着替えてこいって。

 遅刻するぞ。」

学校にきたりさ。

「今日からまた また 京塚さんが

 学校に来られることになりました。

  出欠を取りますから席に着いてください。

 それじゃあ まずは相田拓途さん。」

職員室。

「大丈夫ですかねぇ〜 京塚さん。」

「さあ?」

「さあ? って!」

「まあ 何か起きたら起きたでそのとき考えればいいですよ。」

「神山先生。」

驫木もやってきました。

「京塚氏から連絡を受けまして。」

「ご苦労さまです わざわざ。」

舞に声をかけるりさ。

「舞」

「え トイレ行こう。」と無視する舞。

「待って。

話したいから。」

「はぁ?」

神山と河合先生もみていました。


「何? 話って。 さっさと言えよ!」

「ごめん。けがさせたこと 悪いと思ってる。」

「ふざけんなよ!つうか それだけじゃねぇし。

 あんたのこと怖かったんだようちらは。

 だから…。」

「わかってる。私も それわかってて つるんでた。

 都合のいいやつらって思って。」

「何だよ それ。」

「でも楽しくなかったわけじゃない。

 しゃべったり 買い物行ったり お茶したり

 全部が全部嫌だったわけじゃない。

 信じることは できなかったけど

 それでも悪くないって思った。」

りさをひっぱたく舞。

「京塚さん!」

「いいんだ 止めるな!

いいんです。言いたいこと ぶつけ合えば。」

「2年ちょっと つきあってやっと本音かよ。

 うちらって何なの?」

「クラスメートでしょ? ただの。

 でも…。

 できれば友達になりたい。」


「矢沢さん…。」

神山もでていきました。

「今のが京塚さんの気持ちです。

初めてお互い

 本音をぶつけ合えたんじゃないですか?

 ついでだから 僕も本音を言うと

 正直 僕は ここに来たとき皆さんのことなんか

 少しも興味がなかったんです。

教師を… 大人を見下してて信じてなくて

 本音を言うのを お互い避けてて

 ちゃんと適度な距離を取っていないといけない。

 そういう今の中学生と向き合うことを
 
 僕は仕事として割り切ってて
 
 そこには できるだけ踏み込まないようにって

 思ってたんです。」


「神山先生…。」

「まあ でも

そんな僕に教師っていうのは

 そうじゃないだろって教えてくれた人がいて。

 皆さんのことを 僕ら大人が見守ってることで

 それだけで安心が生まれるって教えられて。

 中学生なりに 皆さんが真剣に 必死に

 人間関係を築いてるって知って。

 少し 誤解もあるかもしれないけど

 皆さんが今の大人のことをかっこ悪いって

 思ってるって気付かされて。

 自分を変えようと もがいてたり

 ひととの接し方に悩んでたり。

 少しでも今よりも大人になりたいって

 求めることを見せられて。

 自分自身を見失って苦しんで。

 それでも消えない絆みたいなものが

 あるってことが わかって。

 みんなが胸の奥の奥に隠し持ってる心を

 その とっても傷つきやすい心を

 それでも ぶつけ合うことで

 生まれることがあるんだって

 そうじゃなきゃいけないんだって

思えたことで

 それで 僕は 今 本気で心の底から

 こう思ってるんです。

 教師で良かった。

 皆さんみたいな生徒に

 出会えることができて良かったって。

 皆さん もうすぐ文化祭です。

 みんなで歌って

合唱で心を1つにしてみてください。

 皆さんなら きっと大丈夫。

 これから先も大丈夫ですから。

 それじゃあ皆さん

 このあとの授業も頑張ってください。」


教室から出ていく神山先生。

おっていくアカネと河合先生。

「なあ 先生なんか変じゃなかった?」

「うん。」

職員室で荷物をまとめる神山。
泣いている林先生。

「よろしいんですか?お話では 今日1日と。」

「はい。 もう大丈夫です。

 それじゃあ後は よろしくお願いします。

 河合先生。」

指揮棒を渡しました。

家に戻ってまたプラモデルを組み立てようとする神山。

「よ〜し!これで やっと専念できる。」

「何ですかその すっきりした言い方。」

「だって 壊れたの直すのすっげぇ時間かかるし。」

「そういうことじゃなくて

 ついさっき 生徒たちの前で

 あんなに熱い演説ぶってたのに。」

「まあ 合唱の代わりだな。」

「あっ そうだ。結局 合唱できなかった。」

「見にいけばいいじゃん 文化祭。」

「いや そういうんじゃなくて

 指揮してる神山先生の隣で見てたかったんです。」

「じゃあ 次の学校で またやるから待ってろ。」

「次って?」

「来るだろ? 一緒に。」

「あっ いや…そりゃ 行きたいですけど。

 いつ成仏するかもわからないですし。」

「大丈夫だろ。 副校長にほんとのこと話したし

 それに 渡辺のことも残念だけど もう わかった。

 それなのに まだ しぶとく成仏してないんだから。」

「何ですか しぶとくって。」

「きっと 俺のせいだと思う。」

「えっ?」

「お前にまだ 成仏してほしくないから。」

「どういう意味ですか? それ。」

「お前に ずっとそばにいてほしい。」

「きっと 学期明けの転任だから

 9月までは時間があるだろ。

 それまでに次の引っ越し先探して

 それとお前と渡辺の墓参りにも行って。」

「そんな…。 相手の親族に

 挨拶行くみたいなノリで言われても。」

「まあ けじめは けじめだからな。」

「先生。」

「あぁ?」

「あの… 私 お化けですよ。」

「知ってるよ。

 まあ でも…好きになっちゃったからな。」



教室。

「うそでしょ? そんなの。」

「いきなり今日で辞めるって。」

「理由は?」

「そうだよ 理由教えてくれないと。」

「あぁ… それは。

 私のせい。」

「京塚さん。」

「うちの親が出した条件なの。

 私を学校に戻すなら 転任させろって。」

「何だよ それ。お前 それ わかってて…。」

「やめなよ そういうこと言うの。」

「でも…。」

「神山先生が決めたんでしょ。

 京塚さんのこと学校に戻したくて。」

「すっげぇばかじゃん 神山って。」

「舞。」

「だってさ自分辞めなきゃなのにそこまでするか? 普通。

 つい この間担任に なったばっかりの

 ただの先生のくせに。

 あんなふうにうちらのこと見てくれた先生今まで いた?

 そう思ったらさ 何か 笑えてきて。」

「河合先生。」

「何?」

「悪いけど 出てってくんねぇかな?」

「えっ?」

「俺らみてぇなガキにしかできねぇ

 抵抗のしかたするから。」

「亮介?」

「辞めさせたくねぇだろ神山のこと。」

神山に林先生から電話。

「あっ 神山先生!」

「林先生 どうしたんですか?」

「3年2組の…先生の生徒たちが

 教室に立て籠もってるんです。」

「教室に立て籠もり!?」

「えっ?」






りさも友達と仲直りをして
副校長も心の傷をいやされて
もうあとは何の問題もないのに
かわらないりさ父のおかげで
神山が学校を去ることに。
この短期間に見事にクラスのみんなを
かえてくれました。
次から次へと問題がおこるってことは
実はそれだけ問題抱えた生徒たちが
多かったってことで、それをいまや
やめさせられる担任をかばうため
教室に籠城するくらいの団結力を
みせるようになったのはすべて神山の功績・・。
生徒たちの気持ちはどこまで続くか。
アカネの行動は?

もうすでに何十年もユーレイやってんだから
神山の寿命のうちはいっしょにいて
いっしょに成仏すればいいんじゃないの。







神山暁 香取慎吾 
アカネ   杏 
河合千草 前田敦子 
林 邦彦  北山宏光(Kis-My-Ft2) 
大原操緒  濱田マリ 
吉岡さん  佐藤二朗
岩名清二  高嶋政宏
霧澤和泉  真矢みき 
2013.06.12 Wednesday 08:36 | comments(0) | trackbacks(6) | 
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幽かな彼女 (第10話・6/11) 感想
フジテレビ系ドラマ『幽かな彼女』(公式)の第10話『神山先生、最後の授業』の感想。 もはや「金八先生2013年版」くらいにベタな学園ドラマに! もう『金八先生2013年版」と言って良いくらいにベ...
| ディレクターの目線blog@FC2 | 2013/06/12 8:42 AM |
幽かな彼女「神山先生、最後の授業」
急に、イイ先生になった、あっちゃん先生。すると、なぜか急に、職員室で服装チェックが入ったのが可笑しく 窪内先生の指摘「急激にいい人になると疲れるよ」、「僕はそれを“改心ズ・ハイ”って呼んでるけど」にウケました。 アカネの死因。じつは「刺された」と
| のほほん便り | 2013/06/12 9:29 AM |
【幽かな彼女(かすかなかのじょ)】第10話 感想
気持ちをどうにかするための魔法の言葉なんてない。 表面的に取り繕っても意味ないし、わだかまりは残るよ。 相手がどんなに反省しているのか、本当にみんなが納得しているのか、 心の中を見ることは絶対...
| ドラマ@見取り八段・実0段 | 2013/06/12 11:09 AM |
幽かな彼女 #10
『神山先生、最後の授業』
| ぐ〜たらにっき | 2013/06/12 12:23 PM |
幽かな彼女 第10話
文化祭が近付き、暁のクラスの出し物は合唱に決まりました。 早速、香奈(未来穂香)が停学中のりさ(山本舞香)にメールで知らせます。 りさの早期復学を願ってのことですが、舞(飯豊まりえ)たちはり...
| ぷち丸くんの日常日記 | 2013/06/12 3:55 PM |
ドラマ「幽かな彼女」 第10話 あらすじ...
教師という仕事--------。視聴率11.9%教師を辞めるのを辞めた千穂。吹っ切れた千穂はすっごいいい顔になってる。近づく文化祭。では3−2はどうするか?合唱という提案が出るのだが、...
| ◆◇黒衣の貴婦人の徒然日記◇◆ | 2013/06/12 9:08 PM |