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幽かな彼女 第11話(最終話)

第11話(最終話)



 「ずっとそばにいてほしい」と暁(香取慎吾)に告白され、
有頂天のアカネ(杏)。だが、急に顔を曇らせると、
幽霊のアカネが生きている暁と一緒に暮らしてはいけないと
言い出し…。
 そんな中、暁を仰天させる知らせが入る。3年2組の生徒全員が
千穂(前田敦子)を人質に取り、教室に立てこもったというのだ。
その頃、小原南中では、我が子を心配して押しかけた保護者たち
への対応に和泉(真矢みき)ら教職員が追われていた。
騒ぎを知った教育委員会の轟木(加藤虎ノ介)も現れ、校内は
騒然となる。
 教室の外から必死の説得を試みる岩名(高嶋政宏)。まもなく、
中にいる亮介(森本慎太郎)が電話で岩名に要求を伝えてきた。
「俺らの要求は一つだよ。神山を学校に戻して、担任を続けて
もらいたい」。続けて電話に出たりさ(山本舞香)も、父親の
京塚(飯田基祐)に暁の転任を白紙にするよう伝えてほしいと懇願。
暁を慕う生徒たちの真剣な訴えに、岩名は言葉をなくし…。
 まもなく、暁が学校に駆けつけ、「生徒たちと直接、話します」と
教室に向かおうとするが、これを轟木が阻止。暁が復職のために
生徒たちを扇動しているのではないかとあらぬ疑いをかけ、
暁を追い払おうとする。



神山に言われた言葉を思い返しているアカネ。

「あはっ…。告白された。

 ははっ ちょっと…告白されちゃったちょっと もう。

 ヤバい〜 ヤバいってこれ もう…。

 あっ ドキドキしてな〜い。

 告白された 死んでるのに。」
 

香奈や明日香やともみたちは食糧を買いだし中。

「ほら急いでよ 時間ないの。」

「でも これじゃ全然足りないんじゃない?」

「えっ じゃあ1丁目のスーパーにも行く?」

「あぁ〜 だめ。」

「何で?」

「あそこ特売でも割高だから。行くなら3丁目のほうがいいよ。」

「あぁ〜。」

「バニラ チョコ 抹茶。」

「ちょっと お前ら!アイスなんか足しになんないでしょ!腹の。

 買うんだったらもうちょっと乾いたもの…。」

「岡本さんっていい奥さんになりそうだね。」

バリケード用に木材も。

「亮介!木材って これでいいの?」

「いいんじゃね。」

「違う。 こっちにして。」と風。

「えっ 何で?」

「耐久性とコストパフォーマンスでこっちがベストだから。」

「じゃあ こっちで。」

「もしものときのために武器のことも考えとかないと。」

「向こうにパイプあったよ。」

「パイプは いらないって言ってるでしょ。」

「はい。」

浮かれるアカネ。

「アカネ。神山さん。

 アカネ。暁さん。

 うん 暁さんがベター。

 で ちょっと進んで アッキーとか。

 向こうがアッキーなら私は…
 
 へへっアカネッティ? って さすがにそれは ちょっと…。」

「おい。」

「何ですか 神山先生。」

「さっきは ああ言ったけどべつに 今までどおりでいいから。」

「えぇ〜 でも何か変化が欲しいじゃないですか。

 じゃないと告白されたかいが ありませんし。」

「かいって お前 今更。」

「せっかくだから特別な何かが欲しいんです。」

「特別な何かって?」

「新しく洋服を買ってもらうとか。」

「服って どんな?」

「ははっ。ウエディング ド レ…。」

「高い。」

学校。
岩名先生の目を盗んで教室にいこうとする
生徒たち。

「先生 さようなら〜。」

「おう 気を付けて帰れよ。」

「先生 さようなら〜。」

「どうしたよお前ら こんな時間に。」
「ちょっと忘れ物しちゃって。」

「忘れもん?」

「きょ… 教室に。」

「教室? あぁ〜じゃあ ついてってやろうか。」

「あっ 全然大丈夫ですよ。私たち 平気ですよね〜。」

「あははっ 平気。」

「全然大丈夫ですよ 先生。」

「うん?」

「あっ!」

「今 誰か いなかった… 何?」

「先生 先生!先生のジャージー

  いっつも超イケてるな〜って思ってたんです。」

「えっ?」

「かっこいいですよね〜。」

食卓を前にした神山とアカネ。

「はい。 うまそう〜。」

「何だよ どうしたんだよ。」

「やっぱり 良くない気がします。」

「良くないって 何が?」

「だって私死んでるんですよ。

 神山先生の気持ちはすごくうれしいし

 さっきはいっぱい はしゃいでましたけど

 でも やっぱりそれじゃ だめな気がしてきて。」

職員室。

「神山先生戻ってこれないんですかね?」

「う〜ん 難しいんじゃないの 事情が事情だし。」

「理不尽すぎますよ やっぱり。」

「3年2組の担任は神山先生じゃないと。」

「そうねぇ〜。」

「副担の河合先生もまだ2年目だし。

 あら? 河合先生 荷物あるけどまだ居残り?」

「さっきから見てないですね。

 教室かも?ちょっと僕 見てきます。」

アカネたち。

「ダメって。じゃあどうすんの。

  俺 お前が幽霊でもべつにいいと思ってる。」

「だって 何もできません。

 一緒にいるのに 料理したり洗濯したり

  掃除したり そういうこと何にも。」

「べつに そんなの女がやることって

 決まってるわけじゃないだろ。

 そんなに俺 家事とか嫌いじゃないし。

 うん?」

教室にはバリケードが。
のぞきにきた林先生。

「誰か いますか?河合先生 中ですか?」

そこに生徒からメールが。

「人質ーー?」

アカネたち。

「触れることも できないんですよ。

 どんなに 触れたくても。」

そこへ電話がかかってきました。

「ごめん。 はい もしもし。」

「あっ 神山先生!」

「林先生 どうしたんですか?」

「3年2組の先生の生徒たちが

 教室に立て籠もってるんです!」

「教室に立て籠もり!?えっ!?」

学校には保護者もおしかけて大騒ぎ。

「どうなってるんですか 校長!」

「今 こちらで対応をしてますから!」

「あぁ 霧澤先生!」

「校長先生…。

 皆さん 皆さん落ち着いてください。」

「落ち着けってできるわけない…。」

「すみません!

 すみません これ以上 混乱が続いたら

 警察に通報することになります。」

「冗談じゃないわよ〜。」

「いや もちろん 我が校としては

 事を荒だてるつもりはありませんので。」

「小山先生 石澤先生まずは会議室のほうへ 皆さんを。」

「わかりました。」

「こちらへ どうぞ。」

「どうぞ どうぞ こちらへ。

 まずは上のほうでお話を伺いますので。」

「助かりましたよ。はぁ〜。」

「問題は ここからの対応です 校長先生。」

そこへ轟木もやってきました。

「むしろ取り返しのつかない状況では?」

「轟木さん!」

「教育委員会にも連絡が入りました。

 立て籠もりとは…。

 結局 神山先生絡みでとんでもないことになりましたね。」

「ええ。」

「副担任の河合先生が人質に取られているそうですが?」

態度のでかい人質・・。

「あれ〜? ねえ

私がお願いしてたエクレアは?」


「特売品でなかったんだよね。」

「あぁ〜 食べたかったのに〜。」

「つか 大丈夫なのかよ?あんた こっち側で。」

「うん そうだよ。しかも 人質役なんてさ。」

「だって み〜んなだけで立て籠もりなんかして

 何か間違いがあったら困るでしょ?」

「立て籠もり自体ほんとは 大間違いなんだけど。」

「だから 違うって。

 巻き込まれてないって。」

「わかったって。内申書 マイナスでも構わないし。」

「もう 親からの電話なんか無視しとけよ。」

「そういうの 子供っぽい。」と小夜。

「はっ?」

「どうせ わかってくれないとか

  めんどくさいとか言って無視するから

 子供のやることだって 軽く見られるの。」

「そうそう。 自分たちで 真剣に考えて

  やったことだって言い聞かせてやんないとね。」

「ちっ わかったって もう。」

「根津さん 弱っ。」

「あんたに言われたくねぇよ。」

「そうだ。ねえ ついでだから聞くけどさ

 こないだのアンケートで

 みんな私のことぼろっぼろに書いたでしょ?」

「まあ そりゃ女子はね。」

「だって 実際やる気 なさそうだったし。」

「そこはね今更 否定はしないけど。

 そこまで嫌われる要素って どこ?」

「脚。」

「えっ? いや 脚って…。」

「男子の評価は悪くなかったっすよ。」

「みんな まあまあぐらい?」

「まあまあって… どこらへんが?」

「脚?」

「み〜んな私に対するイメージって脚だけなんだ。」

そこへ岩名先生と林先生がやってきました。

「俺だ!岩名だ!お前ら何で こんなことを!」

「ちょっと 岩名先生 人質の…

 人質の河合先生 いるんですから。」

「うるせぇよ!」

「ちょっと もう。」

林先生に河合先生から着信。

「ももも… もしもし もしもし。河合先生?

 だだだ… 大丈夫ですか!?」

「おい!貸せ!もしもし。」

「俺 根津だけど。」

「根津!お前ら何で こんなことを!」

「あんただったら わかんだろ 岩名先生。

 俺らの要求は1つだよ。

 神山を学校に戻して担任を続けてもらいたい。」

「根津 お前らの気持ちは理解はできる。

  しかしな だからってこんなことしても…。」

「代わって。岩名先生 京塚です。」

「お前…。」

「うちのパパに伝えて。

 神山先生のこと白紙に戻すよう。

 もし伝えてくれないなら

 私が やったこと含めて全部

 クラス全員でネットに拡散させるから。おい!

 そしたら うちのパパも困るし。」

「はぁ… りさ。」

「私たちも できればこういうこと やりたくない。

 でも このまま神山先生が辞めさせられちゃうの

 どうしても納得できない。だから…。」

「どうします? 岩名先生。」

「神山先生は?」

「さっき連絡したんでもうすぐ こっちに。」

吉岡さんとメグミ。

「う〜む。 随分と大ごとになってるみたいだねぇ。」

「けっこう熱いじゃん 今の子たち。」

「どれ みんな 中でどんな顔をしているのやら。

 だっはっはっ。あっ!ものすごく痛い!」

「ヨッシー大丈夫?」

「えっ 何これ 僕らまで締め出し?」

「あれ 何?」

「スパイ防止。」

ユーレイ対策もばっちりw

「もし神山先生が来たら どうするの?」

「それは 俺らの考え伝えて…。」

「ミスったかもな。」

「何が?」

「先生の立場かえって悪くしちゃったかも。」

神山先生が学校へやってきました。

「神山先生。」

「あっ 神山先生。

 来てくださったんですね。」

「発端は僕ですから。」

「河合先生が 中に 中に もう…中で もう。」

「落ち着きなさいよ 林先生。

 それよりも これからどうします?」

「直接 生徒たちと話します。」

教室にいこうとする神山をとめる驫木。

「いけませんよ 神山先生。」

「何でですか?」

「あなたは もう部外者なんですから。

 これ以上問題をこじらせないでください。」

「そんな… 生徒たちは神山先生に戻ってきてほしくて。」

「ですから神山先生が復職のために

 生徒たちを扇動してる可能性だってあるわけでしょ。」

「そんな むちゃくちゃな。」

「保護者もいらして今は混乱の最中なんです。

 事態は こちらで収束させますからお引き取りください。」

前にたちはだかる岩名先生。

「何ですか?あなた。」

「神山 行け。」

「岩名先生。」

「ちょっと何言って…。」

「神山先生。」

弱弱しいけど林先生も。

「ちょ… ちょっと。」

「おい!」

そして副校長も。

「轟木さん!生徒たちのことは

 私たち現場の教師に任せてください。」

アカネもきましたが教室に入れない。

「うっ…。」

「だから言ったじゃん無理だって。」

「小夜ちゃん ひど〜い。」

教室にいく神山。

「みなさん 神山です!

 話がしたいんです 中に入れてください。」

「どうする?」

「ちゃんと話したほうが良くない?」

「解くの? バリケード。」

「入り口の所だけね。」

驫木をいかせまいとする林先生。

「ここは絶対に通しませんから。」

「何やってるんですか。早く下ろしなさい。」

吉岡さんたちもお手伝い。

「手伝ってやるか。」

「いいよ。」

「ななな… 何 何 何 何?」

「フライングゲット。」

「はぁ?」

保護者達のいる会議室。

「先生 うちの息子は?」

「説得は できたんですか?」

「今 騒動の当事者が教室へ行っています。」

「おい!何だよ それ!」

「まず我々への説明が先でしょう。」

「そうだ そうだ!」

「こちらの先生方の判断です。

 我々 教育委員会としては理解もできませんし

 責任の取りようも…。」

「べつに あんたに責任取ってくれとは言ってないよ。」

と岩名先生。

「はっ?」

「今回のことは生活指導の担当である

 私の監督不足から起こったことだ。

 だから 責任は…全て私が請け負うつもりでいます。」

「岩名先生。」

「生徒たちの行動は確かに褒められたことじゃありません。

 でも 正直なところ 俺はあいつらの心意気に

 喜びを感じてんです。」

「あなた 何言ってんの?」

「こんな大それたことして…。」

「こんな大それたことを団結して やってんですよ。

 今どきの…クラスメートにだって

 心を開き合おうとしない生徒たちがです!

 それも ひとのために。

 神山先生のために…。

 担任教師としてこんな羨ましいことはありません。」

「そんな理屈って…。」

「そうです。うちの子は こんなことする…。」

「あなた方自分の子供の意志を疑うのか?

 それとも周りに流されて嫌々やらされていれば

 言い訳が立つとでも言うのか?」

「べつにそういうわけじゃありませんけど。」

「岩名先生 皆さんが心配してるのは

 子供たちの将来なんですよ。」

「そうです。」

「人生を踏み外さないように監督するのが

 親御さんと 我々 教育者の責任じゃないんですか。」

「おっしゃるとおり。」

「だから 子供にも小さくまとまれっておっしゃるんですか?」

「大原先生。」

「まあ 未成年が何かしでかしたら

 責任を取るのは大人ですからね。

 みんな 責任は取りたくないし

 おとなしくて何も問題を起こさない

 手のかからない子供でいてくれたほうが

 楽は楽なんでしょうけど。」

「どういう意味です? それは。

 我々 大人が楽をしたがってるとでも?」

「違うんですか?

 少なくとも 私は自分が そういう気持ちを

 持っていることを自覚して反省していますけれど。」

「公園の遊具と一緒でしょうな。」

校長も。

「はっ?」

「あぁ いやいや いや。公園の遊具を撤去するのは

 あれは 大人の都合なんだと思いましてね。

 でも でもですよ 安全対策をちゃんと取って

 大人が ちゃんと気を付けるよう子供に指導していれば

 全面撤去なんてする必要はないはずですから。

 私も そういう事なかれ主義の大人の1人です。」

「校長先生…。」

「保護者の皆さんに対して失礼じゃありませんか?

 ここにいる皆さんは子供たちのことをちゃんと…。」

窪内先生もでてきました。

「ちゃんと隠し事をされて 

 ちゃんと気付かないままでいるみたいですよ。」

「窪内。」

「将来は俳優を目指してる子。漫画家を目指してる子。

 早く1人暮らしがしたいと思ってる子。

 高校生の恋人がいる子。

 誰とは言いませんがここにいる親御さんは

 誰も気が付いてないんでしょう?」

そして副校長。

「子供のことを100%理解できる大人なんて存在しません。

  私たちだって 子供の頃は同じだったはずです。

 でも 皆さんのそばに心を開くことができる大人や

 尊敬できる大人はいませんでしたか?

責任や義務なんて関係なく

 ただ真摯に向き合おうとしてくれた大人が。

 私には いました。

 こんな大人になりたいと思える人が。

 私たちは 大人として そういう姿を

 子供たちに見せるべきなんです。

 学校と保護者の間で 責任の所在を求め合うのは

 もう やめにしませんか?

 いや それでも 誰かに責任を負わせたいと

  おっしゃるのなら 岩名先生ではなく
 
 私が全てを負います。」

「副校長。」

「でも だからこそ私は これから先

 生徒のことを放り出すことはしません。

  教育者として とことん

 生徒と向き合っていく覚悟があることを約束します。」

教室。

「勘弁してくださいよ。ほんとに。」

「第一声が それ?」

「もっと感動してくれると思ったのに。」

「しません。こんな むちゃくちゃなことして。」

「生徒たち みんな先生のためにって。」

「人質の割に くつろぎ過ぎです。」

「あっ…おなか空いちゃって。」

「保護者の方も 先生方もみんな心配してます。

 後で叱られることは覚悟しておいてください。」

「そんな突き放した言い方しなくても。」

「俺らに言うこと それしかねぇのかよ。」

「そうだよ。先生に戻ってほしいから 俺たちは必死に…。」

「先生?」

「甘ったれんな!

 理由があれば

 間違ったことしてもいいなんて理屈

 あるわけないだろ!

 それが誰かのためなんだって言えば

 自分たちの行動が 何でも正当化できるなんて

 思うなって。

 理不尽なことなんてこれからの人生 山ほどあんだよ!

 お前ら その度にこんなことすんのか?」

「私たちがすることって先生に迷惑なだけ?」

「迷惑です。

 僕にだって僕の生活があるんですから。

 こんなことで呼び出されなかったら

 今頃は 晩ご飯 食べながら

 これからのことについて考えてたんですよ。」

「何だよ それ。」

「先生にとって 私たちはその程度ってこと?」

「先生じゃなきゃ嫌だと思って頑張ったのに。」

「子供。」

「あぁ?」

「本音と建て前の区別くらいつけなよ。

 先生の立場考えたらそれくらい わかるでしょ?」

「それは 買いかぶりですよ 葉山さん。

 僕だって自分の都合を優先したいし

 大人だって みんな弱さを抱えてるんです。

 自分の人生に責任があるんですから。

 いくら教師だからって

 全てを皆さんのためにささげる覚悟なんて

 僕には ありません。」

「いいよ それでも。それでも俺らは

 神山先生に担任でいてほしい。」

「そうだよ。先生みたいな大人今まで いなかったし。」

「皆さんみたいな生徒には 

僕も 初めて会いました。

 踏み込んだって 拒絶されたら

 それで終わりなんです。

 今までは もしかしたら僕よりも先に

 踏み込もうとした大人たちのことを

 皆さんのほうが

拒絶してたのかもしれないでしょ?」


「違う。

相手が私たちのこと子供だからって ばかにして…。」

「鶏が先か 卵が先かなんて

 考えるだけ無駄なんです。

 そんなの 親子丼にして食べちゃえば

 一緒なんですから。」


「親子丼?」

「相手に求める前に

自分が動けってことです。

 自分のことを理解してほしいって

甘える前に

 相手のことを理解する

強さを持つってことです。

 今日 学校出る前に言っただろ?

 皆さんは もう 大丈夫です。

 クラスメートと心を1つにして

 こんな とんでもないことしでかすぐらい

 ちゃんと理解し合える強さ持ってんですから。

 じゃあ もう一度ちゃんと お別れを言います。

 皆さんは もう今日で

 僕のクラスを卒業したんですから。」


「じゃあ 卒業式ぐらいしてもいいでしょ?

 文化祭でやる予定だった合唱。」

「小夜ちゃん。」

「卒業式って。」

「伴奏ならできるけど。」と風。

「神山先生 これ。」


指揮棒を渡す河合先生。

「私は  こないだまでやる気がなかった副担です。

 任すなら任すで
 
 ちゃんとお手本を見せていただかないと。」

「先生。」

「わかりました。」

神山の指揮で合唱がはじまりました。

「♪ 争うことでだけ気持ちを表せる そんな時代に

誰もが きっとうんざりし始めているのかなぁ

信じることでさえ難しく思えて 孤独を選んだ

誰かに そっと

この胸に触れてほしいのになぁ

悲しみも憎しみもこの海に流せばいい

もう一度]

「歌?」

「 めぐり逢えたら

 そのときは笑顔見せて

 きらめきに 僕らは そう優しく包まれて

 絶望も暗闇も越えてゆく

 その先に 何かが そう僕らを待っていて

 あふれだす想いをひとつひとつ つないでく」

保護者のいる場所にまできこえる歌声。

不快そうにでていく驫木先生。

「これ りさがよくきいてた・・」と母親。

「羨ましく思えて 涙がこぼれた

 誰かに そっと背中をたたいてほしいのになぁ

 悲しみも憎しみもいつの日か流れてゆく

 何もかも許し合えたら」

轟木のところにやってきた教育委員会の人?

「お待たせしました。」

「♪ ゆっくりと手を握って

 きらめきに 僕らは そう優しく包まれて

 遥かなる未来へと」

「ここは通しません!」

林先生がたちはだかりました。

「何やってんだ お前ら どけ!お前ら!どけ!」

でもあっさりやぶられた。

「♪ ひとつひとつ かなえてく

 もし君が 欲望に荒れ狂う濁流に飲み込まれても

 ひとつだけ 真実は ひとつだけ

  輝きに導かれるまま

 きらめきに 僕らは そう優しく包まれて

 絶望も暗闇も越えてゆく

 その先に 何かが そう僕らを待っていて

 あふれる想いを 限りない愛を

 きらめきに 僕らは そう優しく包まれて

 遥かなる未来へと飛んでゆく

 その先に 何かが そう僕らを待っていて
 
 今 長い 長い夜の終わりが近づく」

みんな涙。

「ありがとう。 」

「ありがとうございました。」

「皆さんのおかげで 僕は…。」

そのとき外からバリケードがむりやり破られました。

「きゃ〜!」

「りさ りさ!待って りさ!」

「邪魔すんな!」

倒れてくる机からりさをかばう神山。

「京塚さん!」

「きゃ〜!」

気づいたら家に。

「ん?なんで家に?」

「神山先生!」

「俺 どうしちゃったの?」

「どうしちゃったのじゃありませんよ。

 気をしっかり持ってください!」

「何で?」

「何でって決まってるじゃないですか!」

「俺 死んだの?」

病院。

「 意識が?」

「ええ。脳波にも乱れがありまして。」

「それってヤバいってことすか?」

「先生…。」

「どうしよう…。」

「最善は尽くしますが。」

「私が生徒たちを止めなかったから。」

「河合先生…。」

「茜先生?」

アカネと神山。

「まだ死んでません。

 体は まだ生きてるんですけど

 魂が こう飛び出ちゃっただけですから。」

「幽体離脱ってやつ?」

「それです それ。

 すぐ体に戻ればきっと目は覚めるはずです。

 行きましょう。」

「あの…。」

「先生?」

「ちょっと冷静になろう。」

「冷静にって 何がですか?」

「いや その 何ていうか…

 このままでいるっていう選択肢はないのかなと思って。」

「はっ?」

「つまり死ぬってことなんだけど。」

「えっ?」

「いや だって あれだろ人間 いつかは死ぬわけだしさ。

 ぶっちゃけ 今すげぇいい流れじゃなかった?

 あんなふうに生徒たちと合唱して

 ありがとうございましたって。

 京塚さん!って生徒のことを守ることもできたし。」

「何言ってるんですか。

 先生が このまま死んだら

 りさちゃんも 他の生徒たちも

 一生 責任を感じながら

 生きていくことになるんですよ!」

「それは そうかもしれないけど

 それを乗り越えていくのが

 大人の階段を上ることっていうか。」

「都合がいいうえに

 訳のわからないこと言わないでください。

 正気ですか? 神山先生!」

「正気だよ 正気!

 大体さ これから先生きていく つったって

 まだまだ しんどいことがあるかもしれないんだぞ。

 だったら 最高の気分の中で

 人生の幕を下ろしたっていいだろ。」

「先生!」

「そうすればずっと お前と一緒にいられんだろ。

 触れられるし。

 さっき話してたことだってクリアできたじゃん。

 だから いいんだよ これで。

 これからは 2人で幽霊として やっていけば。」

「あっ。先生。 ちょっと ここで立っててくださいね。」

隣の部屋にきえるアカネ。

「あん?

何なんだ これ。

 おい?

 ん?透けて通ればいいのか。

 入るぞ。」

そこへアカネが飛び出てきて
神山にぶつかりました。

「とりゃ〜!」

「痛っ!あぁ!ごほっ… 何だよ?」

「フライングチョップです。」

「技の名前じゃなくて何すんだよ!」

「私は 気軽に死ぬなんて言う人と

 一緒にいたくありません!」

「はぁ?」

「20年以上の幽霊生活ナメないでください!

 私が どんな思いで 

 今まで ここでやってきたと思ってるんですか!」

「それは…。」

「住人は 次々変わっていって。

 私が どれだけ寂しさに耐え続けてきたか。

 何度も おはらいもされて。」

「微妙に楽しそうだし 

 住人が変わるのは 自業自得だろ。」

「だ〜って それ 幽霊の生きがいみたいなもんですし。」

「生きがいってだから 死んでんだろ。」

「あぁ〜 うれしくない 全然 うれしくない!

  死にかけて もう死んでもいいなんて言ってる人に

 突っ込まれても

 生きてるときのキレがありませんよ 神山先生。」

「キレって。」

「だから私は ちゃんと覚えてるんです。

 先生が ここに越してきた日のこと。」

『よしっ!4年ぶりだし 超〜驚かそう。』

「脅かす気 満々だったのかよ。」

「ふふっ。結果は 返り討ちでしたでしょ。

 ふふっ。 でも 私は神山先生に出会えてうれしかった。

 先生のおかげで私は いろんなものを取り戻せた。」

「そりゃ こっちだって…。」

「正確には 取り戻せたのは神山先生だけです。」

「えぇ?」

「私は本当は取り戻せないんです。

 死んでるんですから

 取り戻す資格なんて ない。

 人は 死んだら終わりなんです。

 生きてる人の思い出にはなれたとしても

 死んだ本人が 新しい何かを
 積み重ねていけるわけじゃありません。

 あのお城だってそうです。

 生きてなきゃ

  完成させることだってできないんですよ。

 ひととの関わりも そうです。

 生きてるってことは 可能性なんですよ

 神山先生。

 先生が生きてることで

 先生自身も 先生に関わる生徒たちも

 それ以外の たくさんの人たちにも

 何かを与えられて

 与えられることができるんですから。」


「俺は…。」

「人は いつか必ず死ぬんです。

 だから お願いだから

 それまで精いっぱい生きてください。

 私は それまで向こうで待ってますから。」

「向こうって?」

「ふふっ。 先生 言ってましたよね

 どうして 記憶を取り戻したのに私が成仏しないのか。

 ほっ!」

「ん?」

ふたりのからだが細い糸でつながっていました。

「ありがとうございます。

 私のことこんなに真剣に思ってくれて。

 んっ!」

それをぶちっとちぎるアカネ。

「おい!」

「本当は私も ずっと先生のそばにいたい。

 でも… 先生は生きてるから。

 これからも生きていかなきゃいけないから。」

「アカネ…。」

「神山先生。

私は生きてるあなたが大好きです。

 あなたに出会えて良かった。」


しっかり抱き合うふたり。
そしてアカネは成仏・・?

めざめた神山。

「神山先生!」「神山!」

「神山先生わかりますか?」

「先生…。」

「神山先生。」「先生。」「先生…。」

「神山 おい!良かった〜。」

河合先生がとっていた写真にアカネをみる副校長。

「 茜先生。」

数日後。

自宅でお城をつくる神山に
林先生がご飯をはこんでくれました。

「じゃあ これ食べてくださいよ。」

「ありがとうございます。」

「昨日から ずっと作ってますけど

 無理はしないでくださいね。」

「大丈夫です。

 何かしてないと落ち着かなくて。」

「出来た。」

部屋にはアカネはいない。

「言ったろ

 生きてんのはしんどいって」

教室。神山は担任復帰。

「柚木明日香さん。」

「はい。」

「それでは 今日も1日よろしくお願いします。」

「は〜い。先生 新しい引っ越し先 どう?」

「快適ですよ おかげさまで。」

「じゃあ 今度 みんなで遊びにいっていい? ねぇ。」

職員室。

「いいね いいね。 行こうよ。」

 久々に料理 振る舞っちゃいますよ。

 先生が引っ越してから材料 余らしちゃって。」

「だから いつも言ってるじゃないですか。

 買い過ぎだって。」

「いつも言ってるって何ですか?それは。 」

「はっ?」

「えっ? いや…。

 河合先生 いや… 千穂さん

 この際だから皆さんに言いませんか?」

「言いませんかって まだ友達なんですから。」

「えっ 家で2人っきりになったのに?」

「えっ 何それ。何ちょっと。 私に隠れて。」

「おいおい おい…。」

「こそこそ そういう感じ?」

神山と岩名先生。

「君が とことん 生徒と向き合う姿を見せたおかげで

 この学校も少しは風向きが良くなったからな。」

「まあ 僕は ある人のおかげで頑張れただけですから。」

そこへ驫木が。

「あぁ 神山先生。

 岩名先生も 」

「どうも。」

「お疲れさまです。」

「それにしても良かったですね。

 京塚氏のほうから復職の希望が出て。」

「もともと ひっかき回したのは向こうだったけどな。」

「まあ 教育委員会としては

 今後は変な騒ぎを起こさないよう

 留意していただきたいと。では。」

副校長と神山。

「茜先生とは あれから…。」

「いや。」

「そうですか。」

神山帰宅。

「ただいま。」

完成したお城のそばに寄り代の木。

職員室。

「おはようございます。」

「おはようございます。」

「あっ 神山先生おはようございます。」

「おはようございます。」

「神山先生 聞きました?あの話。」

「あの話?」

「生徒たちも うわさしてますよ。

 また うちのマンションで幽霊騒ぎが起きちゃって。

 先生が住んでた304号室

 こないだ 新しい人が入ったばっかりなんですけど

 夜中に女の人の幽霊が出た!って言って

 マンション中に響き渡るような大きな悲鳴上げて

 もう 俺 びっくり…。

 神山先生?」

マンションに走っていく神山。

「おい アカネ いるのか?

 アカネ?入るぞ。

 アカネ?アカネ!」


「吉岡です。」

www

「あっ あっあっ ものすごく痛い。

 いやいや いや しかしね ひどいね

 いきなり 数珠は ひどいね。」


「悪ふざけするからだよヨッシー。」

「いや だって 僕ら自由気ままな…。

 浮遊霊だしね。そういうこと。」

数珠を手に怒る神山。

「何なんだよ。

 ふざけやがって。」

でも横にアカネがいました。

「えっ?」

「どうも!

 あはっ いきなり会うのはてれくさくて

 吉岡さんにお願いしたんですけど。」

「 何で!?」

「いや だからいきなりはてれくさかったんですよ。」

「じゃなくて 何で成仏してねぇの?」

「あぁ…成仏しようと思ったんですよ。

 でも その前に ちょ〜っと観光しようかなと思って

 あちこち うろうろしててですね。

 で 実物の姫路城を見にいった辺りで

 天のお導きの光が消えちゃって。

 そのあとは もうこう なし崩し的にっていうか…。

 どうしましょうね これから。」

「どうしましょうって決まってんだろ。

 ずっと一緒にいてくれ。」

「でも… 私 お化けですよ。」

「それ もう聞いた。」

「じゃあ…はい。 ふふっ。」

抱きしめようとしたけどすりぬけた。

「ああ〜 幽体離脱したい!!」

「いけません。

待ってますから。」

「わかってるよ アカネ。」

「ふふっ。」

神山の手に手をそえるアカネ。




神山がユーレイになってアカネとハッピーエンドって
いうのもこのドラマならありかもだけど
それだとやはり生徒たちが一生気にするし
後味も悪いのでそこは寿命をまっとうしてから
手に手をとって成仏・・いえふたりで不幽霊になって
お城めぐりするのも楽しいかもしれない。

生徒と心通わして救ってあげる学園ものだけど
涙の合唱でおわるんじゃなくて
アカネとのエピソードでおわるあたりが
学園ものというよりラブコメディーなのかな。
きれいごとは言わないけど大事なことを
ちゃんとおしえてくれる神山先生は
とてもよかったと思います。
アカネもかわいいユーレイだったし
吉岡さんもすっごいいい味だしてたw

あっちゃんはまだ生徒でもいけると思いました。


神山暁 香取慎吾 
アカネ   杏 
河合千草 前田敦子 
林 邦彦  北山宏光(Kis-My-Ft2) 
大原操緒  濱田マリ 
吉岡さん  佐藤二朗
岩名清二  高嶋政宏
霧澤和泉  真矢みき 




2013.06.19 Wednesday 09:31 | comments(0) | trackbacks(7) | 
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