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安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜 第9話

第9話



もう一つの人格“レイコ”に体を乗っ取られた七瀬が、
入院していた精神病院から逃亡。
麻陽はロイドや沫嶋研究室の助手たちと手分けして
七瀬を探す。しかし、そんな麻陽をまたしても暗殺者が襲う。
麻陽を護るべく最後の注射器で“アスラシステム”を起動させて
戦うロイドだが、とどめを刺す前に敵に逃げられ重傷を負う。
一方、沫嶋研究室で手がかりを得るため助手たちが
七瀬のパソコンを開いていたが、その中に3人が見たものとは…



PCに向かう七瀬。

接続成功

「ダレ?」


七瀬が目をさましました。
ベッドの上で拘束されていて動けない。

そこへ謎の少女がやってきました。

「おはよー!

 教えてあげよっか?

 あなたが何をしたのか

 VTR スタート!」

《お前が 私から 兄さん取り上げた》
《兄さんの気持ちを独り占めして
 死ね!》

麻陽をおそっているシーンをみせました。

「そんな…私が 義姉さんを?」

「あなたは 悪人

 真っ黒な心の闇を隠し持って

 次々と人を殺した」

「ヒック…」

「あんたなんか いない方がよかった」

「私なんか… ヒック…

 いない方が… ヒック」

「消えろ」

「ヒック!」

「ああッ… うーんッ… ああーッ…」

「おはよう 邪魔者は消えたよ」

「はあ〜ッ…

 う〜んッ… 二体のチューンアップはうまくいったの?」

「もちの ろんフッ…」

「もろの ちんか

 旧型 早く死んでくれよ」

ナイフを出す少女。

悲鳴をあげました。

寝ていたのに驚いておきあがる麻陽。

ブザーがなり七瀬の部屋にやってきた医師たち。

「どうしました?」

「誰かが… 私の首に…

 ナイフを…」

首にナイフが刺さったようにみえ
血がながれていました。

「ちょっと 診せて

  うわッ!」

ナイフで医師の顔を切り
飛びかかって何度も刺す七瀬!!

「先生!」

「うわーッ!」

「えいッ えいッ…

 はあッ…

 この鍵は 危険な人間を閉じ込めて

 正常な人間を守るためのものか

 正常な人間を閉じ込めて

 危険な人間を守るためのものか

  ヒック… 出てくんなっつーの

 ヒック…

 痛〜ッ…」

謎の少女は外に。

「この世界の多くの人間が正常ならば

 自分がコントロールできないモンスターを

 稼働させ続けるのだろうか?

 Never under control.

 かわいいモンスターちゃん」

麻陽に連絡がいきました。

「七瀬ちゃんがいなくなった?」

「当直の医師と看護師を襲って

 ケガをさせて逃亡しました」

「ケガ?」

「凶暴な人格になってますから急いで捜さないと

 どんな犯罪を引き起こすか分かりません

 もし 沫嶋七瀬さんのもう一つの人格が

  殺人でも犯したりしたら

 精神鑑定が認められても死ぬまで一生 病院に入院ですよ」

「分かりました 私の方でも 心当たり捜してみます

 あッ! ロイド 七瀬ちゃんが…」

「聞こえていた

 こうなることが分かっていれば

 やはり あのとき殺しておくべきだった

 逃がすか!」

「ロイド!」

ロイドが消えそこへまた電話。

「もしもし」

「嶋研究室の江戸川ですが」

「斗夢君? 七瀬ちゃん 知らない?」

「やっぱり…僕達も ちょうど七瀬さんのこと捜して…」

「何かあったんですか?担当の授業も すっぽかして

 電話も全然 出ないんです」

「あのね 七瀬ちゃんを見つけたり居場所が分かったら

 直接 話しかけずに私に すぐ電話して

 詳しいことは また改めて」

「分かりました」

「みんなで 七瀬さんを捜そう誰か 七瀬さんの自宅へ行ける?」

「私 自宅 知らな〜い」

「倉田は?」

「携帯の番号も知らないよ」

「You bastard!

俺達 何にも七瀬さんのこと知らないじゃん」

七瀬。

「誰も 私を認めないなら…

 私も この世界を認めない

  ヒック… はあッ…ヒック…

 フッ…フフフフ…ヒヒヒヒ…」

「どこにいる?」

少女は屋上。

「私の大事な大事なレイコ様は

 いない いない してあるんだよ

 てめえなんかに見つけられるか

 ポンコツ」

ロイドもやってきてまた消えた。

幹谷とケプラたち。

「主な国の許可は取れたようですね

「様々なご協力ありがとうございました」

「反対していた あの国は?」

「たまたまクーデターが起きまして

 反対派の皆さんは全員 殺されてしまいましたよ」

「先日の情報では 沫嶋黎士の脳は

 壊されたという話でしたよね?」

「間違いありません

 脳データのかけらも見つからなかったと」

「では なぜ タイムケーブルのゲートは

 復旧しないんでしょう?」

「沫嶋黎士の安堂麻陽への思いが

 何らかの方法で ゲートを閉じていた

 ならば 沫嶋黎士の思いの源である脳を破壊すれば

  ゲートは開くとおっしゃっていたはずでは?」

「沫嶋黎士の魂が脳データを破壊しても残存し

 安堂麻陽への思いがゲートを閉じている ということです」

「魂? 非科学的な?」

「いや 最先端の科学です

 土くれのままでいい無機物がアミノ酸になり

 突然 生命を持つメカニズムは

 魂抜きでは 説明がつかない

 いずれにせよ 安堂麻陽を殺せばゲートは 開くはず」

「では 殺しちゃいましょう

 医薬品や食糧 武器などのテクノロジーで

 救える生命に比べたら

 一人の命の犠牲など やむをえない

 民主主義とは最大多数の最大幸福のためにある」

「はあ…」

そのあと幹谷は電話。

「幹谷です

 2〜3日うちに20代の肉体に戻れる細胞再生薬を

 お届けできますよ

 総理」

星と左京子。

昨夜、酔った左京子が星にもたれかかってたようで
翌日あったふたり。

「何?

泥亀 早く 歩きなさい」

「何だよ それ?

 自分が 先 行けよ」

「昨日は…ありがとう

 何か もう 酔っ払っちゃってさ…

 先 行くね」

そこへ衣朔さんが。

「「昨日」って 何だ?

 「酔っ払っちゃった」って何だよ?」

「いや… べつに」

「お前 娘に手 出したら…分かってるよな?」

「いや… それはないです 魅力ゼロ 興味ゼロなんで」

「魅力ゼロ? 興味ゼロ?」

衣朔さんのパンチ!

麻陽の前に殺し屋 ケプラたちが。

「はっ・・」

銃を撃った瞬間にロイドが助けました。

「安堂麻陽が死ぬことは禁じられている」

「バカか もうクライアントもいないのに

  何のために戦うのだ?」

「安堂麻陽を守り 正しい未来を導く」

「人間のコマンドもなく自律判断するマシーンは

 危険物と見なされ

 法の手続きなしの破砕処分が認められている」

「腐ったやつらが作った法など無意味だ」

「さすが無法者だ では いたぶってから破砕しよう

 2066年の お前の仲間の恨みを込めて」

ロイドが攻撃しても少しもかすらない。
アップグレードしたからか。

「切り刻んでやる」

「すぐに楽にしてあげますよ」

刺されるロイド。

「痛みの機能がないとは あわれだ」

「腐敗死するのを見物させてもらうよ」

ケプラたちが麻陽にせまる。

「安堂麻陽 死ね」

しかし空が光り異常を感じたケプラたち。

「逃げろ」

ときえてしまいました。

倒れるロイド。

「ロイド!」


アスラシステムが活動限界に達し

致命的なダメージをうけました

ユカワOSにきりかえます



「あッ! ロイド!」

「問題ない」

ナイフをひきぬきましたが
またたおれてしまいました。

「ロイド!」

そこへサプリがとうじょう。

「メチャクチャやられちまったな」

マンションに戻りました。

「あ〜 あ〜 あ〜

 どうすんの?

  アスラシステムを起動する タスクコマンド インジェクター

 もう 一つも残ってないんでしょ?」

「手に入れられないか?」

「もちこーす Never.

 ていうか アスラOS自体

 何であんたに入ってんのか 分かんない」

「何とかなりそうですか?」

「いや 相当 お手上げです」

「2066年12月24日

 血のクリスマスイブ作戦に参加した俺は

 落雷を受けて 壊れた」

「それ 私も聞いていい話?」

「聞いててくれ」

「そのアクシデントは 知ってる」

「気がつくと 俺は インドのある大学教授に修理されていた

 アスラOSは そのときに

 サブOSとして インストールされたものだ」

「その教授がアスラシステムの開発者ってこと?」

「そうだ

 教授は 俺を修理するとき

 血のクリスマスイブ作戦が俺達のバグではなく

 政治家達の謀略だったということを知り

 俺を修理し終わったあと行方を消した」

「じゃあ あんたはその教授のコマンドに従って

 人口減らしの首謀者達を殺した」

「いや 違う

 教授は 俺を修理しただけだ

  コマンドは なかった

 ただ…俺を一人の人間として

 ある言葉をくれた

 『未来に誇れる現在をつくれ

  それが大人の責任だ』」

「だってさあッ!」

気を失うロイド。

「アスラシステムとは

 身勝手な権力者達のプログラムから解き放たれ
 
 真実を見極める魂のこと

 か…

 何だこりゃ!?」

「どうしたの?

 腕が…」

腕を負傷しているロイド。

研究室。

「できない」

「はあッ!?今 何っつった?

 オラッ…自分で提案しといて できないって

 無責任すぎるだろ」

「すいません」

「何か手がかり ないかな?あの中に」

あの中=七瀬のパソコン。

星と衣朔。

「衣朔さん。言っても無駄だと思うんですけど

 うちの会社 禁煙なんで」

「沫嶋七瀬が失踪した」

「えッ?」

「解離性同一性障害で昨日まで入院してたんだが

 担当の医者に大ケガを負わせて逃げ出した

 沫嶋七瀬の中にもう一人の凶暴な…

 犯罪者人格が見つかった

 一連の事件のキーマンはおそらく そいつだ

 仕事の日に悪いんだけどよ 手 貸してくんねえか?」

「もちろん じゃあ…七瀬さんのパソコンに入ってみますか」

研究室。

「ダメだ。パスワードかかかってるよ

 ヒント2135文字だって」

「あッ 俺 それ 分かる

 七瀬さんが打ってるの見たことある ちょっと代わって

 ミンコフスキー時空 2点間の距離 重力の影響受けない経路

  S=インテグラル P1からP2

 ds=インテグラルラムダ1からラムダ2 dラムダ分のds…」

「すご〜い IQ205 ハンパない!」

「えッ…」

「よって測地線は 確かに直線となる

 ほら」

「チュッ!」

「ああ 俺 京大 行けばよかった」

「ベイビー まだ 喜ぶのは早い

 これからが 本番だ」

「えッ!?」

「何 この文字?」

「あッ… ちょっといいですか?

 ヒンディー語だよ インドの言語で

 組み立てられたプログラムなんて初めて見るよ

 アスラOS?」

「アスラは日本語で阿修羅のこと

 サンスクリット語で言うと命を授けるっていう意味なんだ」

「てことは命を授けるOSってことなのか」

「そんなの どうでもいいよ

 ここに アンドロイドの設計図のようなものがある

 何で 七瀬さんこんなの持ってたんだ?」

星がPCの動きに気付きました。

「パソコンが動いてる」

「誰だ?本人か?」

「カメラ 起動してみます」

星が操作すると学生たちがみえました。

「学生か?お前 こういう覗きみたいなこと

いつもやってんのか?」

「やってるわけないでしょ」

研究室。

「2113年のデータベースと

 2066年のデータベースから落としてる!?

 つまり 七瀬さんは

 未来と 実際に通信してたんだ」

「まさか…じゃあ 何で黙ってたの?

 学会で発表すればよかったじゃん」

「発表できないヤバい何かが起こったかもしれない

 もしくは意図的に起こしたかもしれない」

そこに少女が。

「い〜けないんだ いけないんだ〜

 七瀬先生に言いつけちゃお〜

 かわいいねえ 江戸川斗夢

 あんたみたいに頭のいい男だ〜い好き

 顔も だ〜い好き

 私の彼氏にしてあげる すなわち…

 この世界のキング」

「はあッ!? ざけんなよ ガキ」

「君… 誰?」

少女がさわるとPCに少女の姿がでてきました。

「Jesus…」

「Yes!It is me.

 このパソコンに今 私のデータを出してみました」

「うん?つまり 君は七瀬さんが つくりだした…

 アンドロイド」

「う〜ん… 惜しいなあ

 七瀬じゃない七瀬の もう一人の人格

 兄の沫嶋黎士を最も愛し

 最も憎んだ沫嶋七瀬から生まれた

 沫嶋黎士を超える 天才中の天才

 沫嶋レイコ」

「まさか…」と驚く星。

「どうした?

 その写真の子じゃねえかよ」

「これ… アンドロイドの設計図」

「アンドロイド!?

 てことは この女…」

「あッ!」

たちあがるロイド。
腕が落ちました。

「ロイド!!」

「騒ぐな!」

「まだ動かないで 今 解毒剤注入してるところなんだから

 やつらのナイフにはね 毒性のウイルスが塗ってあったの」

「問題ない」

腕を拾って歩くものの倒れてしまいました。

「あッ…ロイド!」

星と衣朔。

「ヤベえぞ これ」

「待って」ととめる左京子。

「どうしたの? その傷」

「どけ」

「星君は今日は どうしても いなきゃいけない会議が

 11時からあるの だから 行きません」

「はッ?

 いいから どけッ!」

「どかなーい!」

「分かったよ お前 いいや」

「えッ ちょっと 俺も…」

「ちょっと待って

 何で?

 何で 刑事みたいなこと するの?」

「だって…
 
 俺… 男だから」

「えッ?」

「とにかく 行くわ」

「危ないことしないで!

  好きだったの!

 あんたが 麻陽先輩のこと好きなのは分かってる

 だから一生言うつもりなかったんだけど

 でも 私…

 星君のこと ずっと…好きなの…」

「嘘…!?急に そんなこと 言われても…」

「お願い 行かないで」

「ごめん 行くわ」

「バカ!

 死んだらね… 許さないから」

「絶対… 戻ってきます」

「はい」

研究室。

「ねえ なんでいい年した連中が3人もいて

 こんな か弱い美人の女子高生にビビってんの?」

倒れたままのロイド。

「うんッ…動かないで!」

「問題ない」

「問題だらけよ

 傷口から 毒性ウイルスが入り込んで

 iPS型ナノセルマシーンがどんどん壊死していってる」

「毒性ウイルス!? そんなの禁止されてるんじゃないの?」

「そりゃ 人間ちゃんはね そういう国際条約はありますよ

 でも 私達 鉄くず 潰すのにモラルも法律もないでしょ?」

「早く直せ ARX−修人間達に危害を加える」

「そんなの 私だって分かってるよ!

 でも その体じゃどうしようもない

 戦うどころか なぶり殺される…」

「手遅れになる!人間は 死んだら おしまいだ」

「分かった

 仕方ないなあ

 アスラシステム 起動しよう」

「持ってるのか?」

「えいッ!」

サプリが胸に注射すると気を失うロイド。


すべてのアプリケーションを強制終了します


「何したの?」

「麻酔のタスクコマンド打って 眠らせたの

 じゃないと敵の前に出ていっちゃう

 機械だって…

 死んだら 終わりなんだから」

「それ 直るの?」

「直す! 時間さえあれば」

「時間?」

「おいしょッ… 固定して」

「あッ…」

「うん」

目をさましたロイド。

「ただの麻酔だな」

「ごまかせんか〜

 まッ あと ちょっとだから」

「おいッ」

「何すんの?」

「とりあえず 腹部のオペ

 あッ ちょっとグロいからあっち向いてて

 だいぶ やられちゃってるね」

「ごめんね 何から何まで

 全然 力になれなくて」

「な〜んもしなくていいんだよ

 安堂麻陽と沫嶋黎士は

 その存在自体が 私達にとって…

 旗なんだから」

「旗?」

「そう! その旗が向かう先に

 私達の大切な希望がある

 どんな苦労や悲しみをくらっても

 立ち上がる意味がある

 そう思わせてくれる存在?

 あッ だから 旗が 絶対に迷っちゃダメ

倒れちゃダメ


 分かった?

 それが あんたの仕事

 これは 私達の仕事

 私はあんまし戦闘能力がないからさ

 ひとまず こいつに私の全力を注ぐ

 その辺は 人間も私達も 同じだね

 フフッ… よし!

 応急措置 終了! ほいッうんッ…」

「しゃべってる暇なんかないぞ サプリ」

「よッ 行くか

 現場まで連れてってやるよ」

「ああ 頼む」

でもロイドはサプリの気を失わせました。

「サプリ!?」

「サプリ 安堂麻陽をたのむ」

「ロイド!」

「問題ない すぐに戻ってくる」

「嘘よ!」

「俺に 嘘をつく機能はない」

「さっき サプリをだましてた

 死ぬ気でしょ?」

麻陽の頭に手をおき
いってしまうロイド。

研究室。

「てめえ 七瀬さんを返せ!」

「あら?今 私に命令した?

 てめえら ちょうどいい餌だ

 利用しちゃおう

 えいッ」

研究室にいたみんなが消え紙がちらばりました。

中をうかがってから部屋にはいる衣朔と星。

「誰もいねえようだな」

どこかから零士の声がきこえました。

「助けてやってください。

 君なら…うん できます お願いします」

「おい どうしたんだよ?誰もいねえよ」

PCを操作する星。

「何て書いてあんだよ?

 何て書いてあんだよ?」

5Dプリンター

「プリンター!?」

「何!?

 何だって?まさか…」


プリンターを起動しますか?


突然あらわれた七瀬が衣朔をなぐりました。

「七瀬さん」

「七瀬じゃない その名前で呼ぶな!」

星も殴られました。

♪〜勝って嬉しいはないちもんめ
♪〜負けて悔しいはないちもんめ
♪〜あの子が欲しい
♪〜あの子じゃ分からん
♪〜この子が欲しい
♪〜この子じゃ 分からん」

5Dプリンターから謎の少女がでてきました。

「誰?」

「はッ 沫嶋レイコ」

星と衣朔は拘束され
とじこめられました。

「悪かったな。巻き込んじまって」

「あッ…何だこれ… あッ…」

七瀬が外にいました。

「やっと起きたのかよ」

「どうするつもりだ?」

「ウフッ… べつに

 殺してほしければ 殺すけど」

「鑑定屋の伍代や

 俺の相棒のトミを殺したのもてめえか?」

「え〜ッ…知ってどうすんの?」

「いいか!こいつだけは 絶対 手 出すなよ

 てめえが殺したんなら 許さねえぞ」

「えッ 「許さない」って私を逮捕するの?

 それとも殺すの?

 どっちでもいいけど…

 ヒヒヒ…」

「何だよ それ…」

「私は 認めてもらいたいだけ

 本当の天才は 黎士じゃない

 私はね 子供の頃から沫嶋黎士と比べられてきた」

《お兄ちゃんに比べて七瀬は…》

《お兄ちゃんは すごいよね》

《少しは兄さんを見習え》

「黎士 黎士 黎士

 み〜んなが 黎士をちやほやした

 私の一番の不幸は

 沫嶋黎士の妹だったってこと

 あの男は 私のことなんか…

 私の気持ちなんかちーっとも分からずに

 一人で 光の中にいて

 あんたにも分かるでしょ?この気持ち

 沫嶋黎士のファンだってね?

 なのに どうして東京帝國大学に入らなかったの?」

星の回想。

《先生の授業を受けて先生みたいになりたいと思います》

《僕みたいになると…不幸になる

だから ここには来ない方がいい ねッ?》

「私には分かる

  いくら努力しても 沫嶋黎士は

 超えられないと思ったからでしょ?」


回想の続き。

《待ってください》

《はい?》

《僕みたいになると不幸になるってどういうことですか?》

《理解してもらえないんですよ 誰にも

 いや どんなにすごいことを思いついても

 「ああ そうなんだそれって すごいねー」って

 うなずいてくれる人がいないかぎり それは…

 何も思いついてないのと同じなんですよ

 「エ・プル・スィ・ムオーヴェ!」 っていう…

 「それでも地球は回っている」っていうガリレオ

  そのガリレオも 天動説を否定して地動説を提唱した

 そのあげく宗教裁判にかけられて
 
 誰にも認められずに死んでいった

 それとは逆にね

 天動説を提唱していた学者達っていうのは

 地球は動いている 自転していると証明された瞬間に

 自分の一生 すべてが無駄だったってことを知る

 むごいでしょ?》


「ほら その顔 フフッ図星だ

 あんただって 沫嶋黎士の被害者

 あいつのせいで人生 踏み外してる

 学者の道を選んでいたら

 もしかしたらノーベル賞 狙えたかもしれない

 でも今は ただのサラリーマン

 ただの凡人と一緒」

「君は勘違いしてる」

「はあッ?」

「黎士さんは 君のことをそんなふうに思ってなかった」

《でもね僕 運だけは持ってるんですよ》

《運?》

《はい

 いや… 僕の妹の沫嶋七瀬っていう…

 最強の理解者がいるんです

 彼女はね僕なんかよりも はるかに天才で

 だってね 僕が 何年もかけて考えていたこと

  提唱したことを 一回 聞いただけですべて理解できるんです

 そんな妹が 僕には いるんですよフフッ…

 こんなに幸せな学者はそうは いないですからね》


「嘘つけ… ヒック!」

「嘘じゃない

 黎士さんと その話をしたから

 だから俺は東京帝國大学を受験しなかった

 ずっと逃げてきた」

「嘘だ… フッ…

 嘘だ… ヒック…」

「嘘じゃねえよ!

 黎士さんは 君のこと最強の理解者だって言ったんだぞ

 君は 自分より天才だって

 君がいるから自分は 幸せな学者だって」

「えッ… 最強の理解者?」

七瀬の回想


《七瀬 ちょっといい?》

椅子ごと七瀬をずるずるとひきずっていく零士。

「物質に質量を与える…

抵抗を与えるヒッグス粒子が存在するとすれば

物質に マイナスの抵抗 すなわち動きを与える

素粒子が存在してもおかしくないと思うんだけど

この仮説 見てもらっていい?》

《えッ… 証明できてる すごッ… えッ?

だとすれば これって 兄さんが3年前に言ってた

命の素粒子とつながるよね?》

《そう! やっぱり つながるんだ

そっか… ああ さすが七瀬

 じゃあ これで…俺は安心して 前に進める

 七瀬が分かってくれたから ありがとう》

頭をかかえてその場に倒れこむ七瀬。

「兄さんは・・

 私を認めてくれてた・・

 すみません! 星さん 刑事さん」

正気に戻った七瀬。

「七瀬さん…」

「星! そういえば あのパソコンの女…」

「ああ 白いセーラー服の女 止めないと

 沫嶋研究室のみんな…」

「研究室のみんながどうしたんですか?」

そのとき銃で撃たれる七瀬。
撃ったのは少女。

「フッひよってんじゃねえよ ババアって言ったろ?」

「お前…」

「止められるもんなら 止めてみろよ」

「ざけんじゃねえぞ てめえよ!」

「やれるもんなら やってみろ お前」

「あッ?止めてやるよ

 死んだって 止めてやるよ!」

「昭和生まれは 元気だねえ

 もう 休んでいいよ」

衣朔も撃たれました。

「あわれね オッサン」

PCにメール着信音がして画面をのぞくサプリ。
麻陽ものぞきこむと
三人が撃たれて倒れている姿がみえました。

「どうしたの?

 はッ!

 七瀬ちゃん…」


神が人間を創りしは 嘘(ファンタジー)

人間が神を創りしは 我(アンドロイド)

我々は人間には支配できない



「あんにゃろーッ!」

サプリが消えました。

「サプリ!」

国会議事堂の前にいる少女。

PC画面をみて

「なんてむごいことを・・!」

とつぶやく大臣。

少女は一瞬でそこへ移動。

「テヘペロ」

「誰だ?」

「我々の新しいボスです」

「おじいちゃん もうサイン書いた?」

「いや まだ… まだだよ」

「早くしろよ」

「失礼します 大臣こちらにサインをお願いします」

「本当に 大丈夫なんだね?」

「ご安心ください 日本に限らずほとんどの先進国のVIPが

 すでに密約済みです

 今日 こちらにサインいただいた政治家と その子孫の皆様には

 2113年の警察より安全と繁栄が約束されています」

「だって 私達 アンドロイドは不老不死だもん

 その本人達が約束してるんだから安心だよ」

「まもなく沫嶋黎士が閉じたタイムケーブルも復旧します

 技術のデータだけでなく 医薬品や食糧の種や

 バイオフード用の動物達もこの世界に やってきます」

「しかし!

 あくまでも人間がアンドロイドをコントロールする

 この法律だけは 守ってもらいたい

 政治家として 命をかけても

  ここは譲れん! うわッ!

 くッ…」

少女に撃たれました。

「話がなげえよ。

 ねえ   消しといて このクズ肉」

「原子還元処理を申請します」
 

申請中

申請中

申請が許可されました



光の球をうけとってケプラにぶつけるロイド。

「ああ〜〜」

「言ったはずだ

 ヘタなまねをしたら 殺す」

「来たね お兄ちゃん」

「兄?

 ならば その責任としてお前を倒す」

「無理 無理

 アスラシステムも使えねえ クズ鉄野郎がよ」

「俺には仲間がいる

  アスラシステムは 必要ない

 サプリ!」

「呼ばれて飛び出てジャジャジャ…」

「この男を蘇生しろ

 珍しく 生きる価値のある男だ」

「最後まで言いたかったけど…

 ラジャー!

 では ドロン!」

総理とともに消えました。

「もう 死んでるよ」

「サプリの能力をあなどるな

 そして 人間の可能性を甘く見るな」

ロイドの能力で
サプリの様子がうつりました。

「サプリ」

「スタンド 用意して!」

衣朔と星と七瀬も治療をうけていました。

「仲間? ふ〜ん…

 お前 旧型のくせにさ

 感情のプログラム 持ってるんだって?」

研究室のみんなのところへ兵士が。

「じゃあ 沫嶋研究室の皆さん オールアップでーす!

 お疲れさまでした」

「Fire!」

「角城!」

兵士たちの銃弾からかばう角城。

「角城 邪魔するのか?」

「生まれたばかりの君には

分からないかもしれないが

 大人は 未来に誇れる現在を

 つくらなきゃいけない責任がある

 沫嶋教授を生きて この世界に還すまで

 この若者達を死なせるわけにはいかない」


「歴史に お前は存在させない」

「はあッ!?

 アスラもねえのに 勝つまでやる?

 死んだら 機械だって終わりだよ」

「ロイド!」と叫ぶ麻陽。

「この体は ただの機械ではない

 安堂麻陽の思い

 沫嶋黎士の思い

 妹の沫嶋七瀬の思い

 そして 今 この世界に生きている人の思いで

 俺は生かされている

 俺は そのすべての思いでお前を倒す」


「この世界の人間に

 生き続ける価値なんて あるか?」

少女の体は赤い光につつまれ
ロイドの体は青い光につつまれる。



みんなの思いが力になる
戦隊もののよう。

あいかわらず言葉づかいが汚い
あの謎の少女をつくったのが
七瀬の別の人格レイコだったとは。

未来の世界がとんでもないことに
なってるのってそもそもこの沫嶋兄妹の
せいなんじゃって気がしてきた。
沫嶋零士のかわりにロイドにも
しっかり大人の責任はたしていただきましょう。

角城が零士を還すといってたけど
肉体が復活するの?
未来を変えて過去も変わるのかな。




安堂ロイド/沫嶋黎士…木村拓哉(二役)
安堂麻陽…柴咲コウ   
沫嶋七瀬…大島優子
星新造…桐谷健太
サプリ…本田翼
小松左京子…山口紗弥加
江戸川斗夢…ジェシー(ジャニーズJr.)
栗山薫…山本美月
冨野好雪…日野陽仁
倉田朝晴…池田大   
謎の美少女…桐谷美玲
角城元…平岡祐太   
安堂景子…名取裕子(特別出演)
葦母衣朔…遠藤憲一





2013.12.09 Monday 14:14 | comments(0) | trackbacks(4) | 
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残酷な天使に捧げよアンドロイドの魂を(木村拓哉)
交代性多重人格は孤独だよね。 何人に分岐しても・・・結局、一人だからな。 同時性多重人格でよかったよな。 基本、分裂した人格同志の対話がないと淋しいもんな。 まあ・・・両者共に統合失調だと言われればそれまでだけどな。 しかし・・・しっかり統合された人格者
| キッドのブログinココログ | 2013/12/10 1:30 AM |
安堂ロイド A.I. knows LOVE? 第8話★七瀬(大島優子)が「もろの ちんか」
安堂ロイド A.I. knows LOVE? 第8話 多重人格障害で入院を余儀なくされ、ベッドに拘束されている黎士の妹・七瀬(大島優子)に白セーラーARX XI-THE LAST QUEEN (桐谷美玲)が囁きかけます。 「あなたは悪人真っ黒な心の闇を隠し持って次々と人を殺した。あんたなん
| 世事熟視〜コソダチP | 2013/12/10 1:49 PM |
安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜 #09
『兄妹の絆〜孤独が犯した過ち』
| ぐ〜たらにっき | 2013/12/10 7:36 PM |
安堂ロイド九話&ミス・パイロット九話感想
■安堂ロイド九話 盛り上がったね〜。九話は凄かったな。今までの謎とか背景もほとんどわかったし、桐谷美玲の悪者ぶりもよかった。仲間達の連携や関係も、ちゃんとしててまとまっていたし。最終回が楽しみな展開で盛り上がってよかった。
| NelsonTouchBlog | 2013/12/11 11:00 AM |