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チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮 第1話「医師が消えた?」

第1話「医師が消えた?」

 東城医大病院心療内科の特別愁訴外来担当医
・田口公平(伊藤淳史)は、ある日、病院長の高階権太(林隆三)の
命を受け、地方の総合病院「碧翠院」へ派遣される。
碧翠院では、回復の見込みがない患者の痛みを緩和し、
積極的延命治療よりQOL(生活の質)を高めることを尊重する
“終末期医療"に取り組んでおり、院長の桜宮巌雄(柳葉敏郎)は
周辺の死因不明遺体の検死を一手に引き受ける警察医も兼務。
2人の娘とともに患者たちから絶大な信頼を得ており、碧翠院を
町の人にとってなくてはならない病院に築き上げた。
 到着した田口を出迎えたのは、巌雄の長女で、同院の
緩和ケア医でもある桜宮小百合(水野美紀)。そして、次女で
産婦人科医の桜宮すみれ(栗山千明)。さらに、そこにはなぜか、
厚生労働省の官僚である自らの立場を隠し、皮膚科医として
患者を治療する白衣の白鳥圭輔(仲村トオル)の姿もあった。
 驚く田口をよそに、ある思惑を抱いて病院に潜入していた白鳥は、
久しぶりに碧翠院を訪れたという放射線科医の立花善次
(宅間孝行)に声をかけられる。これから桜宮一族に会いに行くという
立花は、「この病院で行われていることは重罪だ」と白鳥に告げ、
2人は後ほど会う約束を交わす。しかし、時間になっても
一向に姿を見せない立花。不思議に思った白鳥が
立花について調べると、思わぬ事実が発覚して…。




診察中の白鳥先生!

「へぇ〜。 新しい先生?」

「非常勤なんですけどね。

青山加代さん。」

「見てよ ほら これ。皮膚病じゃないかね〜。」

「ここの治療は どうですか?

 満足されてますか?」

「ず〜っと かゆいし。」

「変なうわさを聞いたことはないですか? この病院に関して。」

話もかみあってないし患者のほうもみない。

「ちょっと先生。私の話 聞いてんの?」

「病名が1つ増えたら家族が心配して

 お見舞いに駆けつけてくれちゃったりしますか。」

「夫は死んだ。 子供は おらん。」

「伝染性軟属腫。よく似てるでしょう加代さんのと。」

ちゃんとみてた。

「ほんとだ〜。 で 病名は?」

「伝染性軟属腫。」

「気に入った。」

「でね 加代さん ここの先生たちのことを

 ぶっちゃけね マジで ぶっちゃけ どう思う?」

「最高だよ。 何もかも。

 碧翠院で死ねるなんて 私 ほんとに幸せだよ。」

「ふ〜ん。」

電車をおりてこの町へきたぐっちー。

「螺鈿の町へようこそ」

とかいてありました。

碧翠院にやってきました。

「お待ちしてました。

 副院長の桜宮小百合です。」

「東城医大から来ました田口公平です。」

「天馬君 先生のお荷物をお運びしてください。」

「はい。」

「静かで いい所ですね。」

「海と山に囲まれた陸の孤島みたいな町ですけどね。

神奈川と静岡の県境がちょうど あの辺りなんですよ。」

「へぇ〜。」

病院の横の建物の窓から華緒がのぞいていました。

「私たち家族が住む東館です。

  碧翠院にようこそ 田口先生。」

「よろしくお願いします小百合先生。」

院内を案内してもらいました。

「この辺りは病院が少ないので外来は いつも こんな感じです。」

「小百合ちゃん。今日も きれいだね。」

「おじいさん 血圧どうですか?

 お酒 控えていただいてます?」

「はい。」

「言っても聞かなくって。」

「お大事に。」

院長室へ。

「どうぞ。」

「院長で 父の巌雄です。」

「田口公平です。今日から お世話になります。」

「相変わらず 食えない人だな 高階先生は。」

「えっ?」

「人手不足で 随分前から医師を派遣してほしいと

 東城医大に要請してた。

 で…。

 ようやく来てくれたのが 心療内科の先生とはな。」

「あぁ すいません。」

「いや こちらこそ悪いねこんな へき地まで。」

「あぁ いえ。」

「入院病棟には 精神的ケアが必要な患者さんもいますから

 田口先生には 戦力になっていただけると思います。」

そこへ電話。

「はい。えっ? わかった。

  急患 吐血の患者です。」

「ああ。田口先生も手伝ってくれるか?」

「吐血? いや あの 僕は…。」

「うちみたいな片田舎の病院は

 専門だけ診てりゃいいってわけにはいかないんだ。」

治療室へ。

「あぁ… はぁ〜 うぅ〜。あっ がっ!ごほっ!」

「和雄さん 大丈夫ですか?全部 出しちゃってください。」

すみれが処置していました。

「うっ!ごほっ ごほっ!ごほっ!」

「どうした 和さん。 痛むか?」

「あぁ 先生 はぁ はぁ…。」

「タオルかけますね。」

「小百合 膿盆 替えて。」

「はい。」

「うぅ〜。」

「和さん ちょっと目 診るよ。」

「う〜ん… ごほっ!」

「手を貸せ。」

「あっ はい。」

「すみれ もう一度 血圧 測れ。」

「はい。そこの先生 もう1本ルート取って。」

「あっ はい。」

「和さん 大丈夫だからな。 うん。」

「あぁ… うぅ〜。」

手際の悪いぐっちーはすみれに叱られました。

「何やってるの!もっと上でしょ。」

「あっ すいません。」

庭で休んでいたぐっちーのところへ
すみれがやってきました。

「うん…。」

「まさか 血が苦手なんて言わないですよね。」

「んんっ。 大丈夫です。

救命を手伝っていたときに だいぶ 慣れましたから。」

「ほんとに苦手なの?」

「はい…。それで 心療内科医に。」

「非常勤の皮膚科医といい 最近 うちに来るのは

 頼りにならない医者ばっかり。」

「改めまして 田口公平です。」

「すみれ。」

「名字は?」

「聞いてないの?巌雄は父で 小百合が姉。

 碧翠院はほぼ 家族で回してるってわけ。」

「あぁ〜。」

「内科でも外科でもいいから ましな先生が欲しかったのに。

 東城医大は うちを潰す気?」

「あの…。」

そこへおばさんたちが。

「お〜い すみれ。」

「あぁ。」

「見てくれ〜 これを。伝染性軟属腫って病名 もらったぞ。」

「私も 背中かゆいの 皮膚科の先生に診てもらおうと思って。」

「うわさをすれば 先生。」

白鳥をみて驚くぐっちー。

「あれ?」

「先生〜 私も絶対に皮膚病だと思うんだけどね。」

「えっ? 先生?」

「言ったでしょう。

 トクさんのは単なる乾燥肌で病名を付けるほどじゃありません。」

「何で?」

「知ってる人?」

「白鳥さん… ですよね?」

「静岡医大から非常勤で来てもらってる白鳥先生。」

「白鳥… 先生って。」

「はじめまして 皮膚科の白鳥です。」

「はっ?」

「東城医大から来た心療内科の田口先生。」

「新しい先生か これが。」

「ほぉ〜 ちっちゃい先生だな。」

「確かに小ちゃいけれど 本人に聞こえる所で

 そういうことを言うのは失礼ですよ。

 それじゃあ 僕はまだまだ診察があるので これで。」

「3人共 そろそろ夕食の準備 始める時間じゃない?」

「やれやれ。 すみれは厳しいのう。ははははっ。」

「かゆい。」

「不健康自慢が好きな人たちで。」

「似てる… 双子? 兄弟?

 いやいや いやいや。」

「田口先生? 大丈夫?」

「えっ?あっ ええ。」

「今の3人は 患者さんですか?」

「入院患者で 私の部下。」

「部下?」

「私が運営するすみれエンタープライズの社員で

 院内の日常業務を代行してる。

 入院患者の食事の準備とか

 それぞれにできることを院内の雑用を患者がする

 分看護師の負担も減らせる。

 螺鈿細工を作ってネットで売ったりもしてる。」

「螺鈿?」

「知らない?

 昔はこの町の名産品だったんだけど

 夜光貝やあわびの貝の一部を磨いて作るの。」

「きれいですね。」

「この売り上げも 患者の労働も治療費に還元できる。

 それが 私が作ったすみれエンタープライズのシステム。」

「患者さんに仕事をさせるんですか?」

「それでも 赤字経営だけど。」

「今の3人みたいに元気なら いいでしょうけど。」

「元気に見えた?」

「えっ?」

「赤い服の美智さんは甲状腺がん再発。

 青の加代さんは乳がんの全身骨転移。

 黄色はトクさんで 子宮がん末期。」

「そんな…。」

「大学病院に見捨てられた終末期患者の苦痛を和らげ

 最期まで その人らしく過ごしてもらうために

 寄り添う医療をする それが うちの緩和ケア病床。」

「過剰な延命治療はしないってことですか?」

「患者は病人として扱うことで初めて病人になる。

 ベッドに縛りつければ病気は悪化する。

 だから私は 患者をこき使うことで命を延ばすの。」

白鳥に声をかける立花。

「白鳥さん… ですよね?厚生労働省の。」

「誰?」

「あなたがわざわざ調べにくるほど

 この碧翠院はヤバい病院だってことだ。」

「厚労省の白鳥さんを知っているということは

 君は 役人か医療関係者?」

「ふふふっ。 どっちに見えますか?」

「ネクタイとシャツの色の組み合わせ方が最悪

 スーツを着慣れてないせいだ。つまり 君は役人じゃない。

 でも そのシャツスーツに合わないけど

 白衣の下に着るなら悪くない。ということで君は

 肩凝りに悩む お医者さんだ。」

「えっ 肩凝り?」

「左の肩が ちょ〜っと下がってる。

 いつも同じ姿勢で 机に肘ついて

 パソコンの画面見てるんじゃないの?

 それに この いかにも業者から もらいましたって感じの

 安っぽいボールペン。

  「日野メディカル」MRIの業者か。

 要するに君は 毎日MRIやCTの画像を読影している

 放射線科医だ。

 旅行かばん持って案内板の前にいたってことは

 この碧翠院は初めて?」

「残念。 最後だけ 外れ。」

「えっ?」

「久しぶりなもんで いや 懐かしくて見てたんですよ。」

「その久しぶりの碧翠院に 何の用?」

「これから ここの一族に会ってきます。

 こっちが つかんだ証拠をぶつけにね。」

「証拠って 何の?」

「この病院で行なわれていることはとんでもない重罪だ。

 聞きたいですか?

 これを見せて相手が どう反論したか。」

「教えてくれちゃうんだ 会ったばっかりの僕に。」

「あなたが あの白鳥さんなら知っといてほしい。

 5時に そこの中庭で。」

「あぁ ひとに見られたら困るんで

 海岸沿いにシーコーストって店があるから そこで。

  正門出て 左に500mぐらい行ったとこかな。」

「わかりました。あっ すいません。

 では 後ほど。 私 立花と申します。

 そのペン 差し上げます。」

「ふっ どうも。」

そこへグッチーが。

「やっぱり白鳥さんだ。」

「はぁ〜 でかい声で。」

「ですよね? 白衣なんか着ちゃって

 ここで何やってるんですか?」

「自分サイズの声を出せ。ちょっといいですか 田口先生。」

グッチーをひっぱっていく白鳥。

「痛いですって 白鳥さん。」

「はぁ〜ここで何してんの? グッチー。」

「ほら やっぱり 白鳥さんだ。」

「だからさ 何でグッチーが碧翠院に いんの?」
「病院長に言われて。」

「高階病院長に? 何て?」

回想

「Aiセンターも落ち着きましたし 田口先生には

 本来の心療内科に戻っていただくことになりました。」

「良かった。 じゃあ 特別愁訴外来に集中できるんですね。」

「だったら良かったんですけどね。」

「えっ?」

「残念ですけど 田口先生お別れです。」

「えっ いや あの…。」

「東城医大も経営が厳しくなってまして 予算的にね。

 特別愁訴外来を維持していく余裕が… うん。」

「じゃあ 僕は?」

回想おわり

「左遷? グッチー 左遷されたのか?」

「じゃなくて ここは終末期の患者さんが多いので精神的ケアを。」

「グッチーが左遷ねぇ。」

「医師として経験を積めってことですよ。

 近くにアパートも借りて1人暮らしで頑張るんですから。」

「昔は 高階病院長のお気に入りだったのにね。」

「あっ… ていうか何なんですか これ白鳥先生って。

 まずいでしょ 医者のふりは。」

「医師免許 持ってるから。」

「臨床経験ないでしょ。」

「僕が診断してるのはちょっと ほっといても死なない患者だけ。

 ほんとに危ないときは他の先生 呼ぶし。

 そもそも 皮膚科には死に直結する病気は少ないから。」

「いや だから 何で そこまでして。」

「グッチーのアパートってどこ?住所 教えてよ。」

「いや 教えませんよ。」

「引っ越しそば 一緒に食べようよ。」

「もう 話そらさないでください。」

「とにかく僕は 今静岡医大から派遣された

 皮膚科の白鳥先生として仕事中なの。

 邪魔しないでくれる?」

「だから 目的を。」

「この碧翠院っていう病院どう思う?」

「まだ わかりませんよ。来たばっかりなんだから。」

「院長には会った? 桜宮巌雄。」

「会いましたけど。」

「どんな印象?」

「経験豊富で何事にも動じないタイプですかね。」

「お嬢2人は? 小百合と すみれ。」

「小百合先生は優しくて患者さんにも慕われてて

 僕を歓迎してくれました。」

「ほれた?」

「えっ。」

「いや まあ グッチーもねそろそろ彼女とかね。」

「いや 僕だって 恋愛ぐらいいろいろしてますから。」

「いろいろって… えぇ!?彼女出来た?」

「いや いませんけど… 今は。」

「はぁ〜今はいない 今はいないで6年目。

 へぇ〜。 で 妹のすみれの印象は?」

「ちょっと性格きついですかね。

 自分で 終末期患者でもこき使う なんて言ってたし。」

「ほぉ〜。」

「ていうか何なんですか 白鳥さん。

 この病院に何が?」

「あっ もう行かなきゃ。

 それじゃここでは 白鳥先生ということで。

 よろしくね 田口先生。」

「はぁ?」

立花は院長室へ。

「失礼します。久しぶり お元気そうで。」

廊下で患者さんに声をかけるグッチー。

「木下さんですよね?」

「えっ。」

「今日から こちらに来ました田口といいます。

 さっき 処置室で。」

「あぁ。 はははっ。」

「お義父さんお薬もらってきた。」

「あぁ 悪いな。」

すみれもきました。

「何かあったら連絡して。わかった?」

「へい。」

「佐和のほうは万事順調。来月には おじいちゃんよ。」

「ははっ 来月か。 はははっ。

 ところで先生よ 俺のことは いつ

 碧翠院にぶち込んでくれんだい?」

「緩和病床に空きが出たらね。

 とにかく もう少し頑張って。ねっ 木下さん。」

「おぉ… あっ 痛っ。」

「どうぞ。」

「大丈夫 大丈夫。」

「じゃあ ドア閉めますね。」

「ああ。」

「工場のほうはいつから休めるの?」

「あっ 来週からです。」

「佐和も変わったことあったら連絡してね。」

「頼りにしてます 先輩。じゃあ ありがとうございました。」

「気を付けて。」

「は〜い。」

佐和と木下さんが帰って行きました。

「先輩?」

「バスケ部の後輩だったの。まさか 私が

 彼女の赤ちゃんを取り上げることになるとはねぇ。」

「えっ 産婦人科?」

「緩和ケアは 小百合の専門。

 まあ 専門がどうこうなんてうちじゃ言ってられないけどね。」

「木下さんのカルテ見ました。」

「発見されたときにはもう末期だった。

 東城医大で診てもらったんだけど手の施しようがないって。」

「それで この病院を?」

「本人も家族も 病院のほうが安心なんだろうけど。

 なかなかベッドの空きが出なくて。」

「はぁ…。」

立花を待っている白鳥。
白鳥宛にきた手紙には

「助けて。碧翠院は一度入ったら出られない病院です」

と書いてあり立花の言葉を思い出しました。

「この病院で行なわれていることはとんでもない重罪だ。」

「はぁ〜。」

「お約束の方 いらっしゃらなかったんですか?」

「そうみたいですねぇ。

 あぁ 何か おなかすいちゃったな。

 ここ 肉は何がありますか?」

帰宅したぐっちーがカーテンをあけると
そこに白鳥が!!w

「おぉ〜!」

「おぉ〜。」

「白鳥さん? 何で ここが…。」

「荷物少ないねぇ。あぁ〜 すぐ帰れると思ってんだ。

 だから とりあえずのものしか持ってきてないと。」

「いや… 男の1人暮らしなんてこんなもんでしょ。」

「僕は 左遷されたんじゃない!

 病院長が僕を派遣したのにはちゃんとした理由があるんだ。

 それが ちゃんと できれば僕は東城医大に戻れるはずだ!

 って そう思ってんだ?ははははっ

 相変わらず無駄にポジティブだな 田口公平。」

「疲れてるんですけど。」

「だと思って栄養のつく食事準備してもらってる。」

「はぁ?」

「こっから すぐだから 行こうよ。」

「えっ? いや…。」

「行こ行こ。」

「ちょ ちょ 靴!靴 靴 靴!」

「靴?」

「玄関 あっち。」

「あぁ〜 玄関あるんだ。

 さすがグッチー。 入り口 出口。」

二人で肉を食べることに。

「肉 肉 肉!相変わらず 肉づくしですね。」

「だって好きなんだもん。」

「おいしい。すいませんご飯とスープ もらえますか?」

「はい お2つ?」

「いや 僕は いらな〜い。」

「は〜い。」

「せっかく漁港の近くなのに 魚とか食べましょうよ。」

「で? 高階病院長は 何だって?」

「はい?」

「あの碧翠院のこと グッチーに何て言ってた?」

「あぁ 地域に根ざし 終末期の患者さんを

 積極的に引き受けてくれる なくてはならない病院だと。」

「ふ〜ん。」

「あぁ それから…。」

回想

「左遷 ですか…。」

「碧翠院のような 終末期の患者さんの多い病院では

 精神的ケアのできる医師が必要です。

 患者さんだけでなくそこで働く医療スタッフのケアもね。」

「スタッフ?」

「みとりの医療は 命を救えませんから。

 ありがとうって喜んでいただけることの少ない分

 達成感も少ない。

 燃え尽きてしまうスタッフも 少なくないんですよ。」

「まあ 何か 気付いたことがあったら

 全て私に連絡してください。」

「えっ 気付いたことって?」

「碧翠院のような病院がなくなれば困る人は 大勢いますからね。」

「頑張ってくださいね 田口先生。」

「あの それ どういう…。」

「院長の巌雄君にはくれぐれもよろしく。」

回想おわり

「そういえば院長の巌雄先生は昔 東城医大で働いてたんだよな。

 えっ? じゃあ高階病院長たちと知り合い?」

「みたいです。」

「はぁ〜 なるほどねぇややこしいことに なってきたな。」

「そろそろ教えてくださいよ。

 白鳥さん一体 何を調べてるんですか?」

「今回 僕は 病院長や藤原さんの敵になっちゃうかも。」

「えっ?」

「あれ?」

「あっ どうも。」

「アルバイトの 天馬君だよね?」

「はい。」

「君も ここで夕食?」

「いえ あの居候してるんで ここに。」

「へぇ〜。」

「あっ 伯母です。」

「あら 大吉のお知り合い?」

「あぁ いや あの碧翠院に来てる先生たち

 白鳥先生と田口先生。」

「あぁ〜。」

「大吉って君の名前?

 あのおみくじの小吉 中吉 大吉の大吉?」

「そうなんですよ〜。」

「おめでたい名前だね〜 えぇ?

 大吉君。」

「ふふふっ。」

「はぁ。あっ 田口先生は 東城医大だって。」

「やだ 先輩じゃない。」

「えっ?」

「この子も東城医大の学生なんです。」

「医大生の大吉君がこんなとこで何してんの?」

「説教してくださいよ休学なんて。」

「休学? どうして?」

「あっ いや べつに…関係ないでしょう 先生たちには。」

「ふ〜んじゃあ 君は 前から知ってるんだ?

 あの碧翠院の桜宮家の人たちを。」

「あぁ はい。まあ この町で育ったんで。」

「で 目的はどっち?」

「はぁ?」

「医大休学して わざわざ病院でバイトしてるなんて

 絶対 あの美人姉妹のどっちかが好きだからでしょう?」

「はぁ? 違いま…。」

「そうなの?」

「へっ? いや…。」

「小百合先生 すみれ先生 どっち?

 ちなみに田口先生はあっという間にサユリストだけど。」

「はぁ?」

「心の中では さゆりんって呼んでるらしいよ。」

「いや…。」

「まあ 君ぐらいの年頃の男には他に目的なんかないよねぇ?」

「いや だから違う…。」

「あれ〜?もしかして二股狙ってたりして?

 うわ〜 ライバル登場。」

「違う 違う…僕は ただ… また昔みたいになってくれたらって。」

「昔みたいにっていうと?」

「子供の頃は みんなすごく仲が良かったから。」

「ふ〜ん 今は違うんだ?あの美人姉妹。」

「業務以外では ほとんど会話も…。」

「原因は何だろ?」

「知りませんよ。 もう ほんといいかげんにしてください!」

「ふ〜ん。」

「あぁ すいません。」

店から買えるふたり。

「白鳥さん ちょっと意地悪すぎますよ。」

「アクティブフェーズだよ 忘れちゃったの?」

「いや 覚えてますよ もちろん。

 でも ひとを怒らせて本音を引き出すなんて

 やっぱりどうかと思いますよ  僕は。」

携帯がなりました。

「おっ?はい もしもし 何か わかった?

 えっ? あっ ちょっと待ってグッチー じゃんけん。」

「へっ?」

「じゃ〜んけん ほい!

 はい〜 いつも最初 パー。 」

グッチーの手のひらがメモ帳がわりw

「はい。ありがとう。」

「長野中央総合病院 立花」

「何なんですか? この立花さんて。」

「わかんない。

 ちょっと しばらく戻れないかもしれないなぁ。」

「どこか行くんですか?」

「さあ どうなるかね。」


海をみている木下さんをみかけて
声をかけるぐっちー。

「今日みたいな日は沖も静かなんですかね?

 おはようございます。」

「あぁ。」

「両親が生きてた頃 家族で

 釣り船に乗ったことがあったんですけど

 かなり揺れて 船酔いしちゃって。

  今日ぐらい静かな海だったら釣りを楽しめたのかな。」

「無理だよ。 今日の沖は波が高い。」

「こんな穏やかに見えるのに?ふふっ。

 やっぱり海は怖いですね。」

「陸のほうが よっぽど怖ぇよ。」

「えっ?」

「海にいるときゃ潮の動きに任せてりゃいい。

 余計なことは考えないで済む。

 俺のおやじは70過ぎまで船に乗って

 ある日 漁から帰った途端倒れて ぽっくり逝っちまった。

 あんなふうに死ねたらなぁ…。

 誰にも迷惑かけねぇで済む。」

「木下さん…。」

「慣れだよ 慣れ。」

「えっ?」

「船酔いは 何べんでも乗って慣れるんだよ。

  波の立たない海はねぇからな。」

すみれと話すぐっちー。

「もう 漁には出られないんですかね?

昨日の急患の木下さんなんですけど。」

「漁に出るどころか これから先は

 自宅で生活するのも大変になると思う。

 いずれ食べられなくなって寝たきりになる。」

「入院するしかないんですね?」

「そうとも言えないけど。」

「えっ?」

「在宅医や訪問看護ステーションと連携して

 在宅医療を導入できれば体調の悪化に合わせて

 いつでも自宅まで来てもらえる。」

「あぁ 在宅医療とか僕 全然疎くて。」

「要は 本人と家族の意志ね。

 まあ それが なかなか一致しないから困るんだけど。」

「あの 今日って白鳥先生 来られる日ですよね?」

「あぁ 今日は出張らしい。急に長野だって。」

「えっ?何しに?」

「私に聞かれても。」

「トクさんたちが診断してほしいって言ってるんですけど

 じゃあ 無理って伝えてきます。」

「うん。」

「長野…。」

佐和が帰宅。

「ただいま〜!」

「早かったな。」

「何か工場のボイラーが調子悪くてさ

 今日は全員 早上がり。調子どう?」

「うん。」

「すぐに ご飯にするね。ねえ 久しぶりに将棋でもすれば?」
「おっ やる? おやじ。」

「いや 今日は やめとくわ。」

具合の悪そうな父を心配する息子夫婦。

在宅医療の本を読んで勉強するぐっちー。

佐和たちは仕事へ。

「お疲れさま。
 
 すいませ〜ん これちょっと 確認お願いします。」

「はい。」

「おはようございます。」

「おはよう。」

「あっ クロエさん すいません。」

「おはよう。」

「あの さっき 確認をしたんですけどもう1回 最終的に

 チェックお願いしていいですか?」

「わかりました。」

「すいません。」

「はい。」

蒸気がもれだしている不吉なアップ。

病院。

「ホームレスの 行き倒れのようですね。」

「うん。 明日までに死体検案書 書いとくよ。」

「助かります。」

そこへぐっちー。

「おはようございます。」

「おぉ〜。」

「巌雄先生は警察医も されてるんですか?」

「昔は外科専門だったが今は 法医学の仕事のほうが多い。

 死因不明の遺体をわざわざ遠くまで運んで

 調べてもらうわけにもいかんだろう。

 生まれたときから死ぬときまで…。

 揺りかごから 棺おけまで

 この町の全てを引き受けてるんだよ 碧翠院は。」

そこへ白鳥。

「おはようございます。」

「おう おはよう。」

「巌雄先生。」

「うん?」

「立花って男とは どんな話を?

 2日前に会ってますよね?ここ 碧翠院で。」

「何の話だ?」

「はっ 何の話だって おかしいな〜。

 彼 言ってましたよ。これから 桜宮一族に会って

 自分がつかんだ証拠をぶつけてやるって。」

「何の話か さっぱり。」

「ふ〜ん。」

「だから 誰なんです?その立花さんって。」

「肩凝りの放射線科医。僕が知ってたのは それだけ。」

「はぁ?」

「でも 調べてみたら全国に立花って名前の放射線科医は

 3人いた。そのうち2人は今日も元気に出勤してる。

 でも 長野中央総合病院の立花善次って医師だけは

 2日前に休みを取ったあと無断欠勤を続けてる。

  MRIの業者との約束もすっぽかして携帯の電源も切ったまま。

 彼は この碧翠院で僕と会って以来こつ然と 姿を消してしまった。」

「失踪? どうして?」

「その理由を知っているのは 巌雄先生 あなたですよね?」

「う〜ん…。」

「ちっ。実は僕ね 長野に行って ちょっと調べてきたんですよ。」

そのとき工場で爆発が!

「何だ? あれ。」

「消防に電話して状況を確認してくれ。

  俺は 様子 見にいく。」

かけだす院長。

「わかった すぐ行きます。」

「あっ 小百合先生。」

「ガス漏れで水産工場が爆発。 社員10名
 以上が閉じ込められているそうです。」

「車2台 回す 先生も来て!」

「あっ 白鳥さん。」

「ああ。」

現場で治療にあたる院長。

「誰か替わってくれ〜。」

「はい。」

「彼に洗浄水を。」

「はい。」

「頼んだぞ。」

「はい。」

「左か?」

「はい。」

「シズさんは?」

みんなも到着。

「状況は?」

「中に まだ7人だ。」

「すみれ 小百合この人たちから処置だ。」

「はい。」はい。」

「従業員は何人?」

「15人です。」

「それ以外に 巻き込まれた人間は?

 爆発の原因は わかった?」

「軽傷者の話では従業員のみです。

 爆発の原因は ガス漏れで…。」

「シズさん びっくりしたなほんとに どこも痛くないか?」

「うん…。」

「それじゃあ これ 目で こう…。」

「天馬君!生食とガーゼ。」

「消毒しますね。」

「はい 生食です。」

「傷は深くなさそうね。消毒 お願いします!」

「大丈夫ですか?怖かったですよね?

 ゆっくり深呼吸してください。」

涼一も出てきました。

「ごほっ ごほっ…。」

「安心してくださいね。」

「すみれ先生?」

「佐和は? 涼一さん 佐和は?」

「まだ中なんだ 佐和を頼む!」

「だめです!すみれ先生!」

「私の患者がいるの!来月 出産の患者がいるのよ!」

「落ち着いてください!先生が行っても どうしようもないでしょ。」

「新たに4名の傷病者です。

1 2 3!よし 次 奥の2人。」

「緊急手術しないと。碧翠院じゃ無理だ。」

「巌雄先生 外科医ですよね?何とか ならないんですか?」

「うちには 人工心肺の装置がない。

 東城医大じゃないと受け入れは無理だ。」

「ライン取ります。」

「ああ。」

ヘリがやってきました。

「ようやく来たか。

 ドクターヘリ さっき呼んでおいた。」と白鳥。

おりてきたのは速水先生!!

「速水先生? どうして。」

「東城医大に戻ってきたんだよ。」

「状況は?」

「レッドが2人。1人は胸に くいが刺さってる。

 恐らく ショックバイタルだ。

 もう1人は 下たいの開放骨折で今 処置をしてる。

 イエローが4人。後の7人は軽傷だ。

 ただ まだ 中に2人残ってる。」

「一番近い病院は?」

「車で5分の所に うちの病院がある。

 オペ室はあるが 動ける医師はここにいる5人だけだ。

 うち 1人は 皮膚科医で もう1人は心療内科医だ。」

「貫通性心損傷だ。くいを固定する ガーゼ。」

「はい。」

「中の2人は?」

「重傷の可能性が高い。そのうち1人は臨月の妊婦だ。」

「担当の産婦人科医は?」

「私です。」

「大至急 この患者を東城医大に。

 心タンポナーデを起こしてる可能性がある。

 呼吸が落ちたらちゅうちょせずに 心のう穿刺しろ!

 いいな?」

「わかりました。搬送したら すぐ戻ります。頼んだ。」

「残りの2人が見つかったぞ〜!がれきの下敷きになってた!

 ゆっくり 1 2 3。

 最終確認。」

「佐和?佐和 わかる?わかりますか? 」

「佐和さん。」

「脈が落ちてる。」

「頑張ってくださいね。」

「外傷による胎盤早期剥離かも。

 すぐオペしないと母子共に命が…。

 酸素 お願いします!」

「1人で歩けない!足を骨折したようです!」

「はい 倒しますよ。1 2… はい。

 1 2の3。」

「お願いします。」

「違う 足じゃない 骨盤骨折だ。

 腹腔内出血を起こしてる可能性もある。 すぐ搬送だ。」

「はい。」

病院へ。

「開けま〜す。」

「聞こえる?動くわよ。」

「起こしますよ。 1 2 3。」

「わかりますか?」

「佐和 大丈夫?」

「病院 着きましたよ。」

「ストレッチャー下ろします。1 2 3!

「CT室は?」

「はっ あちらの奥です。」

「放射線技師の戸山です。」

「骨盤骨折だ。造影CT頼む。

 血管損傷があれば緊急オペする。

 すぐ撮影してくれ。」

「わかりました。」

「移すぞ。 1 2 3!

 ここで できるのはダメージコントロールだけだ!

 手際よく いくぞ!」

「はい。」

「セデーションします。」

「挿管の準備!」

「はい。」

ぐっちーに声をかける木下さん。

「先生。」
「木下さん。お体のほうは大丈夫ですか?」

「俺のことはどうだっていいんだよ。

 息子たちは?」

「涼一さんは軽傷です。

 これから 佐和さんのオペを。」

「オペ?」

「とにかく こちらで。」

「あっ…。」

「すみれ先生… オペの準備は?」

「今からでもいい。 他の病院に運んでもらったほうがいい。」

「えっ?」

「外傷性の早期剥離は熟練の産婦人科でも難しいオペよ。

 私じゃ手に負えない。」

「はぁ… 間に合いませんよね そんなことしていたら。」

「だけど無理なんだってば!」

「頼む!佐和を助けてやってくれ。」

「だから 私じゃ…。」

「あんな よく出来た嫁はいねぇんだよ。 頼むよ 先生!

 佐和を見捨てんでくれ!

 頼む!頼む…。」

「木下さん こちらで お待ちください。」

「どんなに危険なオペか僕でも わかります。

 でも 中で待ってるのは…

 すみれ先生あなたの患者さんでしょ。」

「お前が やらないんなら俺がやる。いいのか? それで。」

院長にいわれすみれもその気に。

「では 始めます。よろしくお願いします。」

「よろしくお願いします。」

「メス。」

「はい。」

「ガーゼと鉤ピン。」

「はい。」

「電気メス。」

「はい。」

廊下には患者がいっぱい。

「先生!血が止まんない。」

「あぁ…。ちょっと… 誰か ガーゼ!」

「はいよ。」とおばちゃんたち。

「おっ… あぁ どうも。」

白鳥も治療。

「うんうん うん。」

「うちのほうには連絡しといたからね。」

「ありがとうございます。」

「ちょっと ちょっと…。あの人…。」

「どこ どこ?」

「喉 渇いたでしょ?」

「ほら ねっ もう少しね。」

「あっ どうも。 」

「ほら…。お水 飲んで。 ねっ。」

おばちゃんたちが働く。

「田口先生 筋鉤を外してください。」

「はい。」

「もう少し…。あと少し 頑張って。 」

「赤ちゃん 出ます。」

「はい。」

赤ちゃんがとりだされました。

「うっ…。やっぱり体が冷たい。

  チアノーゼ!循環が悪いんだ。 田口先生 吸引!」

「はい。」

「出血が多いなぁ。すぐ止血しないと母体が危ない。」

「田口先生 変わって!」

「えっ?どうすれば?」

「先生 今 見てたでしょ!開創器。」

「はい。」

「頑張れ。」

「電気メス。」

「はい。」

「カテコラミン増やせ。」

「もう上げてます。」

「頑張れ…。」

「おぎゃ…。」

「はっ…。」

「おぎゃ〜!」

「佐和!お母さん 聞こえる?産まれたわよ 佐和も頑張って!

 あと少し… 頑張って。」

「おぎゃ〜 おぎゃ〜…。

 おぎゃ〜 おぎゃ〜…。」

佐和の目から涙が流れました。

「バイタルが安定してきた。

 何とか出血コントロールできたな。」

待っていた涼一と木下さん。

「おい。」

「先生 佐和は?」

「お母さんも赤ちゃんも無事。男の子です。」

「良かった〜。」

「ははははっ。

 そっか〜 孫か。 はははっ。」

新生児室の赤ちゃんをみている木下さん。

「そんな顔 見せられたら一緒に暮らしたくなっちまうじゃねぇか。」

「入院を急ぐのは佐和さんと涼一さんのためですか?

 病気のことで 負担をかけたくないから だから…。」

「おやじ。佐和に会えるって。」

「これからは 4人家族ね。」

「俺は このまま碧翠院に残りてぇよ。」

「そんなに つらいのか?」

「いや今は まだ…。」

「木下さん今度 この地域の訪問看護師さんをご紹介します。

 在宅医療のプランを一緒に考えてくれます。

 もし ご家族の負担を心配して入院を考えているなら

 在宅医療を導入するという方法もあるんです。」

「何だよ…何の話?どういうことだよ おやじ。」

「わかるんだよ。

 体が どんどん弱ってくのが。

 自分が一番よくわかるんだ。俺は お前や
 佐和ちゃんに苦労かけたくねぇんだ。」

「そのために 在宅医や訪問看護師がいるんです。

 木下さんも これまでのように

 ご家族と家で暮らしたいのならあらかじめ
 相談しておけば安心ですよね。」

「心配するな 和さん 俺が 在宅診療する。」

という院長。

「先生。」

「どうしても在宅で対応できない状況になったら

 そんとき 改めて入院 考えればいい。」

「一度 ご家族で話し合ってみてください。

 残された時間を どこで どう生きていきたいか。」

「そうね…。

 ちゃんと話そうよ お義父さん。

 ね?」

「ああ。」

木下さんも笑顔。

速水先生もオペ終了。

「速水先生。 オペの具合は?」

「誰に聞いてんだ。」

かっこいい!

「そっちは?」

「あっ 母子共に安定しました。

 もう お体のほうは大丈夫なんですか?」

「ああ。 良くなったら早速 東城医大に呼び戻された。」

白鳥がやってきました。

「おなか すいてんなら 食事あるよ。」

「あっ お水 お水。」

「入院患者が 院内の雑用をこなす。

 すみれエンタープライズのシステムって

 こういうとき 力になりますね。」

「うん。」

「皮膚科医?」

「あっ 僕も驚きましたよ。」

「ほっといてくれる?」

「白鳥…お前 ここで 何 調べてんだ。」

「ないしょ。」

「もしも この病院が潰れるようなことになれば

 お前は あの人たちから 大事な命綱を奪うことになる。」

「良かったねぇ。」「おかしかったね。」

「その覚悟 あってやってんだろうな。」

「もちろんだよ。」

「白鳥さん。」

「田口先生 

 こいつが やり過ぎないように ちゃんと見といてくれ。」

速水先生はいってしまいました。

「僕だって 潰したくて来たわけじゃないんだけどねぇ。」


「あっ 小百合先生 お疲れさまでした。」

「ありがと。」

白鳥がやってきました。

「お疲れのところ 悪いんだけど

 あぁ〜巌雄先生も呼んできてくれる?」

「白鳥先生?」

「碧翠院の皆さんに ちょっと聞きたいことがあるんですよ。」

「呼んできて。」

「聞きたいことって何でしょう。」

「お2人は 立花善次さんって人知ってるよね?

 もちろん 知ってるよね。

 昔 この病院にいたこともある放射線科医なんだから。」

「あの立花先生が 何か?」

「2日前に 彼と会った?」

「2日前?

 彼が碧翠院にいたのはもう何年も前の話ですよ。」

「ところが 2日前彼は 突然ここに現れた。

 そして いなくなってしまった。」

「何なの?どうして白鳥先生がそんなことを。」

「先生なんかじゃないんだ すみれ。

 そうだよな? 白鳥君。」

院長もやってきました。

「知ってたんだ いつからですか?」

「最初からだ。

 君の活躍は こんな田舎にまでも聞こえてきてたもんでね。」

「ほぉ〜。」

「どういうこと?先生じゃないって… じゃあ 一体。」

「巌雄先生も人が悪いなぁ。

 知ってたなら言ってくれればいいのに。

 では 改めまして私 こういう者です。

 厚生労働省 医療過誤死関連中立的第三者機関

 設置推進準備室 室長兼

 終末期医療多面展開施策室の白鳥圭輔でございます。」

「肩書 また変わった!」

「で こちらの田口先生は バチスタスキャンダルをはじめとして

 数々の難事件を白鳥君と共に解決してきた 名コンビ。だよなぁ?

 田口先生。」

「えっ。」

「で 2人は碧翠院で医療ミスでも暴きたいか?」

「あっ いえ… 僕は ただ純粋に派遣されてきただけで。」

「この病院は 実にユニークな終末期医療のシステムを

 構築されてますよねぇ。

 入院患者に仕事を与えてその収入の一部を

 入院費に還元できるという興味深いモデルケースとして

 見学させていただいてました。」

「そのためにわざわざ 医者のふりを?」

「日本は 2050年には3人に1人が高齢者という

 超高齢化社会に突入する。

 今のままでは 激増する高齢者の終末期医療に対応できない。

 医療体制の見直しは我が厚労省にとっても大きな課題です。

 ということで今後も 引き続き見学させていただきます。」

「お断りします。」

「えっ 何で?」

「目障りだから。」

「あれ? 仲悪いって聞いてたけど

 こういうときは息ぴったりだね 2人共。

 ほんとに仲悪いの? 大吉君。

 それとも 2人で むきになるほど

 僕に調べられたら困ることでもあるのかな?

 この碧翠院には。」

「好きなだけ見てくれ。

 ここには 娘たちが作り上げた理想の終末期医療の形がある。」

「さすが院長 話がわかる。

 じゃあ 早速 質問です。

 立花先生は 今どこに?」

「また その話か。」

「朝は途中になっちゃったけど

 長野に行って わかったことがもう1つあったんですよ。

 長野の…立花先生が勤務していた病院で

 半年前 狭心症の患者が手術の直前に急死してる。

 医療ミスがあったんじゃないかと問題になって

 行政解剖が行なわれることになった。

 その解剖を担当したのが巌雄先生 あなたですよね。」

「解剖? 長野の患者さんを?」

「病院側と つながりのない第三者的立場の法医学者を

 遺族側が望んだ。」

「ほんとに病院側にミスは なかったのかなぁ。」

「ああ。」

「じゃあ 何で 患者の画像が消されたんだろうねぇ。」

「画像? えっ… 消えたって。」

「実はね グッチー立花先生は解剖が行なわれる前

 Aiをしてたんだよ。」

「Ai?」

「死亡時画像診断のこと。

 立花先生は患者が亡くなったあと

 何枚もの画像をCTで撮ってた。

 なのに その患者の画像が長野の病院のデータベースからは

 なぜか消されてる。

 その上 立花先生まで失踪した。

 そういうこと。

 消えた放射線科医と消されたAi画像

  この両方が… 巌雄先生あなたと
 この碧翠院につながるというのはこれは 偶然ですか。」

「う〜ん 単なる偶然

 あるいは言いがかりとしか答えようがないよ。」

「あっ そう?

 じゃあ これには何て答えてくれんのかなぁ。

  「助けて。 碧翠院は 一度入ったら出られない病院です」。

 1カ月前 わざわざ僕に送られてきた手紙です。」

「終末期医療は 患者の家族から誤解を受けやすい。

 逆恨みからの嫌がらせだろうなぁ。」

「でも もしかしたら本当に…。」

「患者が書いたと思うか?

 なら 田口先生も好きなだけ調べればいい。

 君らが どう動こうが俺たちは今までどおり患者を診る。

 ただ それだけだ。」




ひさしびりのグッチー&白鳥コンビ。
空白をかんじさせないいつものかけあいでした。

碧翠院、院長の疑惑以外は
患者のことを考えて患者のためになっている
いい病院にみえますが・・。
いったいどんな秘密がかくされているのか。
不正を暴いて病院がなくなると
困るのは患者さん・・というのを
あの速水先生が言うなんて。

すっかり元気になった速水先生が
元通りのかっこよさで頼もしかったです。


田口公平  伊藤淳史 
白鳥圭輔  仲村トオル 
高階権太  林隆三
藤原真琴  名取裕子
桜宮巌雄  柳葉敏郎
桜宮小百合 水野美紀
桜宮すみれ 栗山千明 
桜宮 華緒  相築あきこ
桜宮葵    山崎賢人
天馬大吉  上遠野太洸   
戸山久司   渡部豪太    
小幡刑事   池内万作
立花善次   宅間孝行
速水晃一    西島秀俊












2014.01.08 Wednesday 11:55 | comments(0) | trackbacks(8) | 
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