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明日、ママがいない 第7話

第7話



学校の教室。

「森先生が産休に入られたということで

 今日から このクラスを受け持つことになりました朝倉です。」

「何か素敵じゃない?今度の先生。

 大人の魅力っていうか。」

「ピア美は蓮くんじゃなかったの?」

「別腹でしょ 好きな人は1人じゃなきゃいけないの?

 そんなに息苦しい世の中なの?」

「でも 先生 指輪してるよ?結婚してるんじゃない?」

「あんた 目ざといわね。」

ニッパチのトイレを待つポスト。

「早くしろ! 置いてくぞ!」

おならの音。

「まだ うんち出る〜」

「完全 遅刻だよ。」

またおならの音がしてポストがのぞくと
腕に口をあてておならの音をたてているだけでした。

「まだ うんち出る〜。」

「おい!お前 幼稚園に行きたくないだけだろ。」

教室の後ろからこっそりはいっていくポスト。

「あっ。」

「シッ。」

鉛筆がおちてきづかれてしまいました。

「君!」

「すいません。…って あれ?」

「新しい担任の先生だよ。」

「そう…。」

「 遅刻かな? じゃあ そのまま自己紹介してもらおうか。」

「ああ。」

「じゃあ まずは名前から。」

「名前…?」

「実は 最近 読めない名前が多くてね

 間違えると親御さんに失礼だから

 先に言ってもらったほうがありがたいんだ。」

「あっ… 私の名前は…。」

「ん? どうかした?」

「自分で言うのは照れるよね DQNだし。」

「でも かわいいのに。」

「僕も似合ってると思うけどな。」

蓮キュン・・・。

「私の名前は…。」

ポストの名前は今回もひみつ。

帰りに幼稚園にむかえにいったポストたち。

「やっぱり ニッパチのせいで朝 遅刻したんだ。」

「人見知りっていうの?

 幼稚園 行ったことないって言ってたから。」

「そっか 不安だったんだね。」

「うん…。」

「あれ?」

でもまわりには女の子がいっぱい。

「カッコいい〜。すご〜い。」

「人見知りで不安って…。」

「全然 平気そう!」

「あっ!先生 キレイ チューしたい。」

「はぁ?」

「チューしたい チューしたいチューしたい チューしたい…!」

「キャ〜!」

「チューしたい チューしたい…。」

「もう まだ言ってんの?」

「チューしたい チューしたい…!」

コガモの家に高級車がとまっていました。

「あっ 何あれ すごい車。」

「本当に来た。」

「ん?」

「ジョリピ…。」

「ジョリピ!?」

鏡をみるピア美。

「何で お前が鏡見てるわけ?」

「だって ボンビがジョリピが来たって。」

「はぁ?」

「ここにおいては自由競争でしょ?

 ねぇ ドンキ そう思わない?」

「まぁ それはそうかもしれないけど…。」

「「けど」じゃなくて行くわよ! ほら!」

「えっ? 何で私?引き立て役よ!

 何度言ったら分かるの?」

「ちょっと ちょっ…。」

ドンキをひっぱっていくピア美。

「あいつの幸せになりたいって貪欲さは

 勉強になるな ボンビ。

 どうした? 心配すんなって。

 ピア美は指名されたいってだけで

 さすがにジョリピのことは譲るよ。

 でも 願えば いつか夢が叶うって ホントなんだな。

 行こう 引き立て役になってやるよ。

 こんな顔でも すればいいか?」

変な顔をしてみせるポスト。

オツボネの鏡をうばうピア美。

「ちょっと!」

魔王がジョリピ夫妻をつれてきました。

「どうぞ。」

「はじめまして。」

「はじめまして。」

二階にいるボンビとポスト。

「はぁ〜。男の子が欲しいんだって。」

「えっ?」

「ジョリピは一緒にサッカーができて

 お家を継いでくれる男の子が欲しいって そう言ってた。」

「そうなんだ。」

「シンデレラじゃなくてそんな シンデレラボーイが…。」

「う〜ん 何て慰めたらいいか分かんないけど…。

 おい! やめろ ボンビ!早まるな!」

はさみをもつボンビをとめるポスト。

もどっていくピア美たち。

「私らは お呼びじゃないってか…。」

「解せないわ 男女雇用均等のこの世の中で…。

 あれ? 雇用じゃなかったわね。」

紹介されたのはハンとリュウ。

「こちらは双子の兄弟です。」

「はじめまして!」

「双子ですか…。

 それを引き離すのは ちょっと…。」

「全然 平気です!」「全然 平気です!」

「お前 ひどくない?」「お前 ひどくない?」

「あぁ…。」

「おい!」

ニッパチもやってきました。

「どうも。」

「うわ〜 先生よりキレイ!チューしたい!

 チューしたい チューしたいチューした〜い!

 チューしたい チューしたい…!」

「おい!」

「また おならした クッセェ〜。」

「うわ クセェ〜 どっか行け!」

ジョリピ夫妻もどん引き。

髪を切ってもらうボンビ。

「もっと。」

「髪は女の…。」

「もっと!」

ジョリピ夫妻は帰ることに。

「お眼鏡にかなう子はいなかったようですね。」

「あぁ いえ決して そういうわけでは。

 私達は自分の子供を諦めたばかりなもので…。

 そういう意味で逆に親がいない子供達に

 その寂しさに思いをはせてしまったわけで。」

「分かりやすく言うと よほど 「この子しかない」と

 思わなければ まだ その気にはなれないと。」

「ホームへの援助は お約束します 後ほど 手続きを。」

「その件については感謝します。」

「いえ それでは。」

そこに転がってきたサッカーボール。

「おじさん サッカーできる?」

男の子のふりをしたボンビ。
本当に男の子にみえる!

「施設長 あの子は?」

「こんにちは!」

「こんにちは。」

「サッカー 好きなの?」

「はい!」

「今 何歳?」

「 9歳です。」

ロッカーと買い物中のポスト。

「バレた? それ 私の。」

そこに先生を発見。

「あれ? 先生!」

「あっ 君は…。」

「あぁ いい。名前は呼ばないで。」

「お兄さん?」

「ホームの職員のロッカー。

 新しく うちらの担任になった朝倉先生。」

「ロッカー…?」

「買い物は先生がするんだ?」

「妻は ちょっとね。

 今は 僕が家事担当なんだ。」

「奥さんは育児担当?

 大変だね 最近の男は家庭でも仕事 振られて。」

「うちには 子供はいないよ。」

「じゃあ 奥さんがキャリアで給料格差あるとか?」

「いや… 実は ここのところ妻の体調が芳しくなくてね。

 だから 家にはまだ梱包を解いてない

 引っ越しの段ボールが増えちゃって。」

「なら 私らが手伝いにでも行ってあげようか。」

「そんなこと頼めないよ。」

「フッ 別にバイト代出せとか言わないよ。」

「そうだなぁ…。

 でも 子供がいて賑やかになると妻も元気になるかもしれない。」

「私ら暇だから いつでも呼んでよ。」

「ありがとう。」

帰りに踏切でとまるポストとロッカー。

「ロッカー もう喋れるんだから

 「はじめまして」ぐらい言いなよ。」

しゃべらないけど表情は明るい。

「…ったく。

 あっ ヤベっ。」

りんごをおとしてしまいそれを拾うポスト。

先生が帰宅。

「ただいま。

 起きて来て 大丈夫なのかい?」

「夢を… 見たの。」

「夢?」

「あの子が帰って来る。」

香織をたずねてきたオツボネとドンキ。

「 は〜い。」

「あら どうしたの?2人そろって。」

中にあがりました。

「それで 話って なぁに?」

「旦那さんとのことです。

 私達 知ってるんです。」

「どういうこと?」

「 「コガモの家」の施設長が

 香織さんの旦那さんなんじゃないかってこの子が…。」

「あっ…。」

「ハハっ…知ってるって そういうこと?

 ハハハハ…。

 あなたが どうして

 そんな勘違いしたのか分からないけど…。」

「勘違いじゃありません。」

「あの人は 警察官なのよ。」

「警察官?」

「警察庁のエリートだった。

 今頃は もっと出世して…。」

「ハハっ… もう ほら言ったじゃん。

 魔王 どっちかっていったら捕まる側でしょ?」

「あぁ そろそろ時間なの ごめんね。」

「車!」

「えっ?」

「気付いてませんか?

 お弁当屋さんの近くによく止まってる車。」

フットサルをしているブラピを
応援しているジョリーとボンビ。

「行け 行け…」

「頑張れ〜! 頑張れ〜!

 やった〜!」

「はい。」

「ありがとう。」

「あれ? 東條さんの息子さん?」

「あっ いや この子は…。」

「どう? ちょっと やってみる?」

「はい!」

「よし やろう!

 今度 こっち蹴って!」

「行くよ〜。」

「よ〜し! 強いなぁ!

 よし! 止めて!

 はい 今度シュートだ!」

「行くぞ〜! えい!」

「ゴール!」

「やった〜! やった〜!」

「ハハハ。」

ジョリピも嬉しそう。

ジョリピにコガモの家までおくってもらったボンビ。

「おじさん おばさん 今日は ありがとう。」

「こちらこそ どうもありがとうとっても楽しかったよ。」

奥さんが何かわたしました。

「電子辞書だって。

 マリアも君と もっと いろいろ話がしたいみたい。」

「私… あっ おいらもそう思ってた!」

「あっ それから 悪いんだけど

 バンビちゃん 呼んで来てもらってもいいかな?」

「バンビ…?

 あっ! ボンビ!」

「あの子のおかげで君と出会えたんだ。

 ぜひ お礼が言いたいんだけど。」

「えっ?それは… その…。」

「ん?」

「連れて来ます! 大至急!」

急いで部屋に戻るボンビ。

「あぁ?」

「えっ? 女の子に戻る!?」

「今 この瞬間だけ!え〜っと 眼鏡 眼鏡…。」

「あ〜! もう ほら! 早く。」

「頭どうすんの!?」

「 あっ!」

「帽子 帽子!え〜! 帽子 帽子 帽子…!」

「これも かぶって。女の子だからキレイにしなきゃ!」

どたばたとでていくボンビ。

「何だ?」と魔王も注目。

「ハァ ハァ…おまっ… お待たせしました。」

「どうしたの? 風邪かい?」

「おいら… いえ 私に お構いなく。

 何か用ですか?」

「どうしても お礼がしたくてね。

 この帽子を 君に。」

素敵な帽子をもらいました。

「これは…。」

「あっ それと 言い忘れちゃったことがあるから

 彼 もう一回呼んで来てもらってもいいかな?」

「え〜!?」

もう一回どたばた。

「何なんだ!?

 何なんだ!!」

すっかりコメディになってるw

「あ〜 もう… 世話焼けるんだから。」

「まっ 乗りかかった船だから。」

「…っていうか女子だっていいじゃん。

 男子なんて力仕事しかできないし

 メンタル弱いしいいとこないって。

 蓮きゅん 抜かして。」

「あのなぁ…。」

「こんなことして 後で悲しくなるだけじゃないかな?

 いつかバレちゃうんだし…。」

「そんなことボンビだって分かってるよ。

 それでも 一日でも長くジョリピのそばに いたいんだろ。」

「期間限定か… 何か 切ないね。」

「ああ。」

「 ボンジュール。ボンソワール。

 ボヌ ニュイ。オ ルヴォワール。

 ア ドゥマン。ジュ テーム。はぁ…。」

「チッ。」

朝倉先生と奥さん。

「僕らの娘は…もう いないんだよ。

 もう死んだ。

 死んだんだよ。」

奥さんは娘の死を受け入れられないらしい。

魔王が入浴中に携帯をとりだすドンキ。

「おい!俺のシャンプー 切れてるぞ。

 買っといてくれ。

 ママのにおいがするやつな。」

ドンキが電話をかけたのは叶。

車に乗っている魔王のところにやってきた叶。

「勝手なことをされては困ります。」

「何の話だ?」

「東條さんという方の件です。

 縁組候補と引き合わせる場合

 必ず 私を通していただかないと。」

「あいつの個人的な知り合いだ。」

「何かあった時対応できないようでは

 困ると言っているんです。」

「誰から聞いた?」

「関係ありません。」

「まぁ 見当はつくがな。

 こいつの事件の時 現場を見ていたにもかかわらず

 肝心なことを言わなかった奴がいる。

 そいつだろ?」

((言い訳すんのが怪しいんだよ!))

「こいつが男を殴ったのは妊娠してる女を守ったからだ。

 あいつは なぜそのことを誰にも言わなかった?」

「ショックを受けて覚えていなかっただけかも。」

「本当に そう思うか?」

「わざと 言わなかったと?」

「わざとじゃ ない あえてだ。

 その違いが分かるか?」

「自尊感情が欠落している…。

 親に愛されなかった子供の中には

 自分が大切な存在だと思いにくくなってしまうことも。

「シーソーだ。

 他人を悪く思わせ 自己の評価を上げようとする。

 実際 そこまで落ちてしまうのは

 本人だということに気付いていない。

 世の中にはそんな腐った大人が溢れてる。」

「あの子が 「コガモ」に来た時からですか?」

「分からん。」

「専門家にカウンセリングを。」

叶は帰って行きました。

「闇だ 心の。」

お弁当屋さん。

「ありがとうございました。」

車の中の夫に気付く香織。

「あなた…。」

先生の家にやってきたポストとピア美。

「何これ! 全然 片付いてない。」

「申し訳ない。

前にも言った通り妻が体調を崩してしまって。

 僕も 仕事があるから部屋の片付けまで手が回んなくて。

 もう 恥ずかしいよ。」

「奥さん 何の病気なんですか?」

「近所付き合いでね。

 前のマンションはうるさい人が多かったんだ。」

「いるいる! 音がうるさいとか自分のこと棚に上げて。」

「でも 引っ越しして環境が変わったらだいぶ良くなったんだ。

  今日だって ほら君達が遊びに来てくれたし。」

「任せてください!盛り上げま〜す!」

「で 奥さんは?」

「さっきまでいたんだけど散歩にでも出掛けたかな?

 すぐに帰って来るよ。

 そうだ ピザでも取ろっか?

 確か ここにお客様用のカップが…。あれ?」

「お茶 待ってるより片付け手伝ったほうが早そう。」

「あっ でも…。」

「私ら ホームじゃ普通にやってるし。」

「あんた やってた?」

「やってるじゃん!」

「あぁ!?」

「やる!?」

「あ〜!じゃあ… お願いしようかな。」

「は〜い!」

「よし。」

片づけをしていたら部屋にいた奥さんを
みつけたポスト。
ポストをみて娘の名前をよぶ奥さん。

「愛?」

ピザをもってくる奥さん。

「は〜い お待たせ。

 冷蔵庫 開けたらろくなものがないんだもの。

 せっかく来てもらったのにごめんなさいね。」

「あっ いえ。」

「あっ そうだ!サラダ作っちゃおうかな。

 ねぇねぇ 座ってて。

 ねぇ 愛ちょっと手伝ってくれない?

 愛。」

ポストを愛と呼ぶ奥さん。

「そこのジュースとコップお願いね。」

「はい。」

「フッ どうしたの?その お行儀のいい返事。」

「あぁ…。」

「急にお友達 連れて来たからママ びっくりしちゃった。

 新しい学校でももう お友達ができたのね。」

「ここは 僕が。」

「どうしたの? あなたまで。

 いいから 座ってて。」

「君達のおかげですっかり片付いたよ ありがとう。」

「いえ。」

「瞳も 久々に起き上がったから疲れただろ?

 今日は薬を飲んで 休んだらどうだ?」

「私は大丈夫。」

「無理しないで お願いだ。」

「フフっ。」

川島家へ叶とやってきたドンキ。

「少し待っていて 川島さんに話があるから。」

「はい。」

「あの!何のお話を…。」

「こちらの事務上のことよ。」

「最近 彼女に何か変わった様子はありませんでしたか?」

「あっ いえ… 普段通り明るくていい子でしたけど。」

「何か問題でも?」

「実は 彼女には心理カウンセリングを検討しています。

 しばらく こちらで様子を見させていただければと。

 お2人にご迷惑は掛けられませんので。」

「実の親御さんのことですか?」

「それを専門家に。」

「そうですか…

 そういうことでしたら…」

「このまま あの子と

 過ごさせてもらうことはできないでしょうか?」

「美鈴…」

「このまんまあの子と過ごしたいんです。」

「ですが 川島さん…。」

「私は 子宮を患ってしまって

 もう 自分の子供は産めません。

 随分と落ち込んだ時期もありました。

 そんな時に 主人が言ったんです。

  「養子を考えてみないか」って。

  私達に子供が望めないように

 親の望めない子もいるかもしれない。

 それから たくさん悩みました。

 主人とも何度も何度も話し合って

 そうして お互いに「後で やっぱり やめようなんて

 決して言ってはいけない」。

 「子供に対しても 少しでも

 後悔する気持ちがあるんならやめよう」。

 ホントに そう何度も確認して今に至ってるんです。」

「そう… そうして素敵な子に巡り合いました

 笑顔のかわいらしい素敵な子です」

部屋の外できいて涙を流すドンキ。

「もう… 手放したくないんです。」

「私達が あの子に会えなくなると…辛い。」

「もし 心に まだ傷が残っているんなら

 それは 私達が治します

 両手に抱え切れないほどの包帯は用意してるつもりです」

涙があふれその場にすわりこんでしまうドンキ。

「水沢さん?」

「すみません… 何でもないです。」

「私達 何か 偉そうなことでも…。」

「そういうことじゃないんです。

 私も…あなた達みたいな方に 巡り合いたかったです。

 もっと…あの子くらい 小さな少女の時に。」



ブラピとフットサルしているボンビ。

「おっ! 強くなったね。よ〜し。」

「はい。」

そこへやってきたハンとリュウ。

「あっ。」

「あっ!」

「よっ。」

ジョリピの家にいきました。

「ごめんね マリアが出掛けていてね どうぞ。」

「いただきま〜す!」

「うめぇ〜!」

「お友達も呼んでいたんだね。」

「おいらは…。」

「 「おいら」だって。」

「まだ芝居ぶっこいてるよ。」

「どうぞ。

 汗かいたし 後で みんなでお風呂入ろうか。」

「マジで?」

「 ジャグジー付き?」

「えっ? ああ。」

「イェ〜イ! 最高!おい! 脱ごうぜ。」

「あぁ… ちょっと こんな所で。」

「お前も脱げよまっ 無理だろうけど。」

「胸ペタンだから上脱いだだけじゃ分からないか。」

「おいら…。」

「どうしたんだい?

 大丈夫?

 君達! よく分からないけど

 この子を いじめようっていうなら帰ってもらうよ。」

「違うんです…。」

「違う?」

「ごめんなさい。」

「えっ?」

「ごめんなさい!」

「あっ ちょっと!」

ジョリピ宅をとびだすボンビ。

「ごめんなさい。

 ごめんなさい。

 ごめんなさい!

 ごめんなさい!」

ポストとピア美。

「先生の子供 踏切の事故で亡くなったんだって。」

「踏切?」

「何でポストのこと「愛」なんて呼んだのかな?」

「私 写真の子と似てた?」

「ううん 別に。

 奥さん 子供部屋で寝てた。

 きっと その子のこと考えながら。」

「娘だって 思いたかったのかな?」

そこへ先生もやってきました。

「きっと そうなんだろうね。」

「先生。」

「君達に会う前からも「娘が帰って来る」なんて

 まだ 混乱してるようなことを…。

 あの日娘は 友達の脱げた靴を取りに踏切に入ってって…。

 即死だった。

 ショックだった。

 でも 僕以上に妻が…。

 無理もない。

 一卵性親子っていうのかな?

 すごく仲のいい親子でどこに行くのも一緒で。

 そんな2人の姿を見るのが僕の幸せだった。

 思い出を消すために越したのに…。

 娘のにおいを消すのが怖いんだ。

 あの子の部屋だけ元通りに整えて…

 ふと… 気配を感じたりして。

 すまない。

 教師が子供達の目の前で泣くなんて。
 
  瞳が 君と娘をどうして重ねたのか僕にも分からない。

 あの子が いなくなった事実を

 頭では分かっていても心では

 受け入れられなかったのかもしれない。

 はぁ〜 でも…君達には感謝してるんだ。

 フフっ。

 久しぶりだったんだ!

 あんなに妻が… 笑って。

 嬉しそうに…。」

「私達でよければいつだって… ねっ。」

「ああ ボンビやドンキも連れて来ようか。」

「あとニッパチも!」

「それは どう?」

おならをマネた音をたてるポスト。

「ハハハ! フフフ!」

「 フフフ。」

魔王に報告する叶。

「川島ご夫妻は もう少し様子を見させてほしいと

 そうおっしゃってくれました。」

「それで大丈夫か?」

「密に連絡を取り合います。」

「うん。」

「それから これは私事ですが 1つ ご報告が。」

「何だ?」

「このたび結婚する運びとなりました。」

「フッ。
 
 自分だけの新しい居場所とやらが見つかったか?」

「この仕事も辞めることになります。」

「何だと?

 残された奴は どうする?

 養親は? 里親は?」

「役所の所定の手続きに。」

「それじゃダメだ!

 子供達が自分で選ぶ それができないじゃないか!

 お前 言ったよな?

 子供達の居場所は

 子供達自身の手で見つけさせるんだって。

 小さい頃 優しい里親に引き取られたかった。

 お前 俺と最初に会った時そう言ったよな?

 だから 俺は…!

 残された子供はどうすんだって聞いてんだよ!

 この家を見ろ!まだまだいるぞ これからだって。」

「私なりに精いっぱい やって来ました。」

「ふざけるな!」

「片手間に優しくするだけなら誰にだってできる。

 ずっと そばに置けるわけじゃ ない。

 だから 時には突き放し 強い心を持たせて

 送り出さないといけない!

 しょせん お前もそういう人間か。

 本音は 自分さえよければいい。

 この クソ偽善者が!」

魔王は部屋からでていってしまいました。

「おかしいわ。

 さっきも川島さんの家で 私は…。

 私…子供達の間でこう呼ばれてるんでしょ?

 「アイスドール」って。

 氷の人形が こんな涙なんか…。」

涙を流す叶。

いらいらする魔王。

「はぁ…。」

子どもたちの資料をめくっていって
放りました。
そこへ電話。

「はい。

 えっ?あいつが?」

夕食の時間。

「あれ? ボンビは?」

「まだ帰ってないみたい。」

「あいつが 飯時に遅れるって…。」

「珍しいこともあるもんね。」

「うん。」

「ばつが悪くて戻れないんじゃないかな?」

「ちんちんないってバレちゃったし。」

「ハハハ…。」「ハハハ…。」

ハンとリュウの会話に耳をとめたポスト。

「お前ら 何言ってんの?」

「あいつのウソ僕らが暴いてやったんだよ。」

「あんた達 何したの?」

ピア美もやってきました。

「だ〜か〜らフットサルを一緒にやって

 汗流しに お風呂に入ろうってことにな

ったんだよ。」

「でも あいつ脱げないじゃんだからさ…。」

ふたりのえりくびをつかむポスト。

「お前ら ボンビが どんな思いで

 どんな気持ちで男の子のフリして…。」

「そんなの知らないよ。」

「そうだ。

 僕らを出し抜いてズルしたあいつが悪いんだ。」

「この野郎〜!」

ふたりに殴りかかろうとするポスト。

「やめなさい ポスト!先に手 出したらダメだって。」

「離せ! 離せよ おい!」

「ポスト! ポスト!」

「離せ! 離せよ!」

それをみて笑っているドンキ。

公園にいたボンビ。

「♪〜 石焼き芋〜♪〜 お芋〜

♪〜 お芋〜 お芋〜」

そのお芋をさしだしてくれるポスト。

「やっぱり ここだったか。

 ん。」

「ありがとう。

 聞いた?」

「ハンとリュウからな。

 ぶっ飛ばしてやろうかと思ったけど 

 オツボネに止められた。」

「あの2人は悪くないよ。

 悪いのは ウソをついた私。」

「ボンビは いつも そう言うね。

 「悪いのは 私」。」

「だって 実際 そうだもん。

 かもしれないけど 

 時々は 誰かのせいにしちゃってもいいんじゃない?

 甘えるっていうかさ。」

「ポストも しないじゃない。」

「えっ?」

「ポストも 誰かのせいにしないでしょ 甘えたりも。」

「私は かわいげがない あまのじゃくなだけ。

 ボンビみたいな いい子じゃ ない。」

「そうかなぁ。」

「そうさ。」

「あのね ポスト 私ウソがバレて パニックになって

 今まで ぼんやりしてて まだ泣いてなかったの。」

「そっか…。」

「悪いけどちょっと 泣いてもいいかな?」

「ああ もちろんさ。」

泣きだすボンビ。

「これが 最後にするから。

 一緒に付き合ってくれる?」

ふたりで公園の土管の上にあがりました。

「よし! 世界中に聞かせてやるか。」

「せ〜の…。」

「ジョリピ〜!」

「ジョリピ〜!」

外へいこうとするピア美とドンキ。

「どこへ行く?」

「ボンビを捜しに。」

「芝居は よせ。

「えっ?」

「友達思いの芝居は よせと言った。

 こいつらに 東條家とあいつの話を告げ口したのは

 お前だそうだな。」

「私は…。」

「なぜだ?なぜ そんなことをする?

 同じ部屋で あいつの気持ちは

 痛いほど分かっていたはずだ。」

「どうせ すぐバレちゃうじゃないですか。」

「ドンキ…?」

「ボンビはウソをついてたわけだし

 毎日毎日 どんどん どんどん

 ウソを重ねて行くだけじゃないですか。

 それって 本人は辛いだろうし ジョリピだって…

 東條のご夫妻だって時間がたつほど

 ショックを受けるじゃないですか。

 そういうこと考えたら ボンビのしてることだって

 やっぱり自分勝手じゃないですか。」

「ウソだ。

 お前は ウソをついてる。

 自分の周りで 誰かが幸せになるのが嫌なんだ。

 妬ましいんだ。

 自分より不幸な子を見て安心したいと思ってる。」

「違う… ウソじゃ ない…。」

「だが なぜだ!?

 お前は 川島夫妻にかわいがられてる。

 うまく行ってる なのに なぜだ?」

「私… ウソなんて ついてない!」

後ずさりしたドンキが階段から落ちました。

「ドンキ?」

「痛って〜… 痛った…。」

「大丈夫!?」

ピア美をふりはらってでていくドンキ。

「あっ!ドンキ〜!」

ドンキは香織のところへいきました。

「あら どうしたの? あなた。

 ケガまでして!

 どうしたの?ねぇ 何があったの!?」

泣きだすドンキ。

ポストとボンビは帰ってきました。

「 あっ ボンビ。」

「やっぱ いつもの土管にいたよ。」

「よかった〜。

 …じゃ ない今度はドンキがいなくなったの!」

「えっ?」

コガモの家にやってきた叶。

「見つかった?

 何かあったんですか?」

「チッ。」

「交番にも 一応 連絡を。」

そこへ香織とドンキがやってきました。

「香織さん。」

中で話をすることに。

「どうして お前が ここに?

 どうして ここを知ったんだと聞いてるんだ。」

オツボネがかわりにこたえました。

「あの… 最初に知り合ったのは私なんです。

 香織さんに助けてもらって。

 それで ドンキがお弁当屋さんの人だって気付いて。」

「どうして 警察を辞めたの?

 仕事が生きがいだったじゃない。」

「それ以上に お前が大切だと気付いたからだ。

 それは…ずっと前から 気付いていた。」

「そうよね。

 お腹の子より私を優先したんだもの。」

「どういう…?」

「当時 この人の子供を妊娠した時

 お医者様に私の体は 出産には耐えられないって

 言われたの。

 私は この人に頼んだ。

 「赤ちゃんの命を諦めることなんてできない

 どちらかを選ばなきゃならないなら

 迷わず この子の命を助けてほしい」って。

 その2日後ひどい出血をして意識が遠のいて

 次に 目が覚めた時 赤ちゃんは いなかった どこにも…。」

「やめろ!!

 ここで そんな話はするな。」

「そうね 不思議。

 こんな話今まで誰にもできなかった。

 話せるようになったのは ここの子供達のおかげ。

 それで やっと少し楽になったの。

 この施設を始めたのは 贖罪のため?」

「108人…。

 俺の煩悩の数だけ 

 親を求める子供に 新しい親を見つける。

 それが俺の贖罪だ。」

「ぼんのう?」

「そうして その時 もう一度 お前の前に姿を現して…。」

「自己満足ね。

 そんなことしたって 私達の赤ちゃんは戻らない!」

「だが 他に…。」

「待ってください。

 自己満足でこれほどのことはできません。

 始まりは どんな形でもいい。

 これほど多くの子供を 新しい家族の元に送り出し

 自分だけの場所をつくってあげる。

 そんなことをする人は他にいません。」

と叶がかばいました。

「そんな子供思いの人が

 じゃあ どうしてこの子を傷つけたの?

 女の子の顔に こんな傷をつけて。」

「私 ウソなんかついてません。」

「どういうこと?」とポスト。

「うん…。」とうつむくピア美。

「あなたに子供を預かる資格があるとは思えない。

 何も変わっていない。

 何も…。」

「ま… 待ってくれ!」

香織が帰って行きました。

踏切の前にいるポスト。
親子づれがいてその子がおとしたものを
ひろってあげる母。

「あっ…。」

「あ〜ら 気を付けて。」

「は〜い。」

りんごを落としたことと
先生の子どものことを思い出すポスト。

ポストが先生の家にいくと
茶碗の割れる音がしました。

先生と奥さん。

「離して! そんなのウソよ!

 離して…!」

「ウソじゃ ない! 聞くんだ!

 この間 来たのは僕のクラスの子だ。

 愛じゃ ない もう 愛は帰って来ないんだよ!」

「何言ってるの?あの子は塾に行ってるだけよ。

 もうすぐ帰って来る どうして そんなこと言うのよ!」

「見なさい!!

 愛の遺影だ。
 
 あの写真は 一番 愛らしいって

 君自身が選んだんじゃないか!」

「いないの…?」

「ああ。」

「愛は… もう いないの?

 もう 会えないの?

 もう「ママ」って呼んでくれないの?」

「瞳… 今 辛いかもしれないけど 前を向こう。

 僕が君を支える。

 ずっと 支えるから。

 瞳…。」

「行かなくちゃ。

 あの子 きっと寂しがってる。

 愛の声が聞こえるの「ママに会いたい」って。

 早く行かないと はぐれちゃうでしょ?」

包丁を手にする瞳。

「やめろ!!」

ドアが開く音がして包丁をおとす瞳。

「愛…。

 帰って来た。」

玄関にいたのはポスト。

「おかえりなさい 愛。」

「ただいま ママ。」




ドンキが思ってもいなかった方向へいってしまった。
あのやさしい川島夫妻の家で幸せになるのかと
思ったらこんなことになるなんて。
川島夫妻の家で愛されて暮らしていくうちに
治るというものでもないの?

香織の夫を恨む気持ちはもうしょうがないけど
世間一般的にみてそこまで責められること?
DVでおなかを蹴って流産させたのならわかるけど
妻と子の一拓で妻をえらんで恨まれて
苦しんで、その贖罪のためにがんばってるのに
「自己満足」とか「あなたに子供を預かる資格が
あるとは思えない」とかそこまで言われる?

先生の奥さんの子どもと思いこまれたポスト。
愛としてかわいがられる道はあっても
それはポスト自身をみてくれる日はこないよね・・。

男の子になったボンビはかわいかった。
夢はかなうとのことだからボンビが女の子でも
ジョリピ夫妻の家にひきとってもらえるんじゃないかと
期待しています。






ポスト  芦田愛菜
真希   鈴木梨央
ボンビ   渡邉このみ
ピア美   桜田ひより
ロッカー 三浦翔平
水沢 叶 木村文乃
オツボネ 大後寿々花
東篠祐樹 城田優
佐々木香織 鈴木砂羽
佐々木友則  三上博史
パチ    五十嵐陽向



2014.02.27 Thursday 10:08 | comments(0) | trackbacks(6) | 
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