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失恋ショコラティエ 第11話(最終話)

第11話(最終話)



チョコバーを作っている爽太。

『駄目だ。うまくいかない。

 このチョコバーを 完成させて

 紗絵子さんに プレゼントしたら 夏が来て
 秋が来てその後は すぐ クリスマスで

 それが 終わったら またバレンタイン。 ホワイトデー

 そのころ 2人は どんなふうに過ごしてるんだろう?

 紗絵子さんは 俺と一緒に いてくれるんだろうか?

 俺は それを望んでるんだろうか?』

そこへやってきた紗絵子さん。

「爽太君。まだ やってるの?」

「あっ。 うん。今日は もう 終わりにする。」

「おいしそうだね。あれ? これって。」

《ばっくばっく食べられて

 気分が良くなる チョコレート作ってくださいな》

「そう。 チョコバー。まだ 納得 いくものはできてないんだけど。

 でも 近いうち必ず プレゼントするよ。」

「うれしい。約束だよ。」

「うん。 約束。」

「楽しみにしてる。」

ノックの音がしました。

「 誰だろう?こんな時間に。」

夫を思い出す紗絵子さん。

《こんなとこに隠れやがって。 ほら。 行くぞ!》

《嫌だってば!》

でもえれなでした。

「えれな。」

「話したいことがあるの。

 すぐ 済むから。」

後ろには紗絵子さん。

「あっ。 いや。」

ナイフを取り出すえれな。

「えっ? えっ!? ちょっと。」

「人のこと 何だと 思ってるの?

 バカにしないでよ!」

「えれな。 落ち着いて。

 落ち着…。 うっ!」

刺されて倒れる爽太。

「ああー!

 はっ!?あっ。 いや。 あの。」

また妄想でした。

「好きです。」

「えっ?」

「私 爽太君が 好き。
 
 これ 前に話してたショーの チケット。

 やっぱり このまま諦めたくない。

 そう思ったから 会いに来たの。

 私とのこと もう一度セフレとしてではなく

 ちゃんと 考えてほしいの。
 
 答えは今すぐじゃなくていいから。

 もし 爽太君も 同じ気持ちなら見に来てほしい。」

えれなは告白してかえっていきました。

そのことを六道さんに話すえれな。

「えっ!? 告白したの?」

「うん。 私も戦わなくちゃって。 そう思って。」

「偉いわ。 よく頑張った。」

「でも彼女の 目の前でなんてやっぱり やり過ぎだったかなぁ?」

「えー! 何?彼女も そこにいたわけ?」

「うん。 だってお店に 住んでるんだもん。」

「えっ? ショコラ・ヴィまで乗り込んだんすか?」

と驚く関谷さん。

「失礼します。」

「ちょっと 待ちなさい。

 今 何て言った?

 ショコラ・ヴィって 言った?」

「いや。 言ってないっす。」

「言ったでしょ?言ったわよね? 絶対に 言った!

 じゃあ えれなの セフレって。ああっ!」

オリヴィエとベッドインしてるのを妄想。

「あの フランスから来た御曹司!?」

「違う違う。オリヴィエ君じゃないよ。」

「えー? じゃあ。ああっ!」

えれなといっしょに寝ていびきをかいてる薫子さんwの妄想。

「やだ! えれな。 あんたもこっち側の人間だったの!?」

「違う違う。薫子さんじゃないから。」

「いやー。 だって ショコラ・ヴィにいる人っていったら 他に。

  あの。あれ? まさか。

 はあ!? 爽太君なの?嘘でしょう?

 あっ。 ちょっ ちょっ ちょっちょっ ちょっ。 ちょっと 待って。

 じゃあ 関谷。あんたは 爽太君の何なのさ?」

「別に 何でもないっすけど。」

「何 言ってんのよ?だって 爽太君は関谷のことが 好きで。

 だから 私は 身を引いたのよ?」

「何で そうなるんすか?」

「とぼけないでよ!メール交換 してたでしょ?」

「してません。」

「してたでしょ?」

「してません。」

「してたでしょ!」

「してません。」

「あんた 自分でショコラ・ヴィさん ショコラ・ヴィさん

 ショコラ・ヴィさん ショコラ・ヴィさんショコラ・ヴィさん

 ショコラ・ヴィさんショコラ・ヴィさん 言ってたじゃない!」

「ああ。 あれは 井上さん…。」

「おう? 井上って 誰だよ?」

「薫子さんです。」

「えっ? えっ?いや。 いや。

 私は 爽太君に関谷のアドレスを 教えたのよ?」

「だからそれを 小動さんが薫子さんに 伝えて。

  薫子さんが俺に メールしてきたんすよ。」

「つまり 私は 関谷と 薫子さんとのメールの やりとりを

 ずっと 爽太君が 相手だって勘違いしてたってこと?

 しかも 何も知らずにえれなの 恋愛相談にも

 乗っちゃってたってこと?ちょっと 何なのよ? それ。

 えー? 信じらんない!冗談じゃないわよ。

 バカにしないでよ! もう。ちょっと。どっちかに よけてよ。」

「りくちゃんって爽太君のことが 好きだったの?」

「すいません。」

「ハァー。」

薫子さんと紗絵子さん。

「元気ですか?時間があったらまた ご飯でも どうですか?」

と関谷さんにメール。

「ハァー。」

「メールしました?」

「ああ。 しましたよ。」

「じゃあ こういうの着てったら どうです?

 大人の色気が 漂う感じで。 ねえ?ほら。 見て見て。 似合う。」

「そうかな?」

「かわいくないですか? ねえ?

 あっ。 あと 髪の毛 下ろしてこう 緩く ふわふわっと 巻いて。

 あと 化粧品も買いに行きましょう。 フフフ。」

「うん。」

「もう 関谷さん ドキッとしちゃうね。」

「でも まだ返信 来てないし。

 断られるかもしれないじゃないですか。」

「そんなこと ないですよ。 まあもし 仮に 断られたとしても

 他に 恋人になる可能性 持ってる人は

 世の中に 何万人も何千万人も いるんですよ?

 だから関谷さんのためだけじゃなくて

 全ての 恋人候補のためにしてる努力だって思えば

 楽しめるでしょ?」

「楽しむ。」

「よし。じゃあ 試着 いきましょう。」

「試着する。」

「イェイ。 レッツ ゴー。」

「レッツ ゴー。」

傘をさして歩くふたり。

「紗絵子さんは どうして吉岡さんと 結婚したんですか?」

「うーん。私 26歳のときに結婚するっていう

 人生設計してたんですよ。

 で そのとき結婚相手の候補が 2人 いて。」

『2人?』

「違う。 2.5人か。」

『2.5?何? その 0.5って』

「何か どの人も いまいち決め手に 欠けるっていうか。」

「ああ。」

『ぜいたくなことで』

「で そのとき ちょうど吉岡さんと 知り合って。

 「ああ! この人だ!」って思ったんですよね。」

「へえー。」

「大人で すごく 気が回るし。

 いろんな お店 知ってていろんな人脈を 持ってて。

 何か 余裕があるっていうか。」

「ハァー。 」

「まあ もちろん その分悪い面も あったっていうのは

 後で 分かることなんでしょうがないんですけど。

 結婚するって お互い 相手の悪いところ 受け止めたり

 その人の吐く 毒を浴びたりしなきゃいけないことなのかなって

 今は 思いますね。」

「ああ。 いやー。私は 絶対 向いてないわ。

 毒 吐かれたりしたらキャパ 超えて キレちゃうし。

 そのくせ 自分は 山ほど毒 吐くし。

 アハハ。」

「あっ。私 これ 見たいんですよね。」

「ああ。 このミュージカル私も 見たかったんだよね。」

「ホントに? えっ?じゃあ 一緒に 行きましょうよ。」

「うん。 いいよ。 行こう 行こう。」

「ああ。 やった。

 じゃあ 私チケット 取っときますね。

 うん。薫子さん いつ 空いてます?」

すっかり仲良し。

ひとりでチョコバーをつくっている爽太。

『紗絵子さんはどんな チョコレートを作ったら

 喜んでくれるだろう?

 そう考えるだけで新たな イメージが

 次から 次へと あふれでてきていつも

  それに 追い付こうと必死だった。

 なのに…』

またノイズがきこえました。

『ショコラのインスピレーションがまったく 湧いてこない。

 いつからこうなったんだろう?

 いったい どうやったらあのころの自分に戻れるんだろう?』

紗絵子さんが帰ってきました。

「ただいま。」

「おかえり。どこ 行ってたの? 今日は。」

「うん。薫子さんと お買い物してその後 ご飯 食べてきた。」

「へえー。 何か不思議な 組み合わせだね。」

「そう?

 ウフッ。 爽太君 定休日なのにお休みしてないんだね。」

「うん。 早く 完成させたいからね。チョコバー。」

「そっか。 ありがとう。頑張ってね。」

「うん。 ありがとう。」

「ウフフ。」

そのあと倒れてしまう紗絵子さん。

「紗絵子さん?

紗絵子さん! 紗絵子さん。どうしたの? 紗絵子さん!

 紗絵子さん!」

病院へいきました。

「先生。」

「ああ。ちょっと 貧血を起こしたみたいですね。

 もう 落ち着いてますよ。」

「紗絵子さん 貧血持ちだっけ?

 慣れない 環境だから疲れが たまっちゃったのかな?」

「心配しないで。病気じゃないから。」

「うん。」

「妊娠してるの。」

「えっ?」

「おなかに 赤ちゃんがいるの。」

「えっ?」

「爽太君の子じゃないよ。」

部屋に戻ってきたふたり。

「何やってんの?早く 休んだ方がいいよ。ほら。

 あのさ。俺 急いで 部屋 探すよ。

 ずっと こんなとこにいても気が休まんないし

 体にも 毒だもんね。

 とにかくさ ここを出て一緒に 暮らそうよ。

 大丈夫。何も 心配しないで。

 俺と 紗絵子さんと おなかの子と3人で

 頑張っていこう。 ねっ?」

「できないよ。

 そんなこと できない。

 私は 帰らなきゃいけないから。」

「帰るって 吉岡さんとこに?何で? どうして?」

「ここで 爽太君と 過ごす時間は楽しくて 優しくて 甘くて。

 ホントに すごく 幸せだったよ。

 こんな毎日が ずっと続けばいいなって

 そんなふうに思う 瞬間もあった。
 
 妊娠のことが 分かるまでは。

 私ね 全然 動揺しなかったの。」

「えっ?」

「子供が できちゃってどうしようとか

 爽太君と 一緒にいられなくなるのが 怖いとか

 悲しいとかそういう感情 まったく なくて。

 不思議なぐらい 落ち着いてた。

 そのとき 思ったの。これが 自分にとっての現実で

 爽太君とのことは逃避に すぎなかったんだって。

  「ああ。 帰らなきゃ」って。

 彼と暮らす あの場所が 私の いるべき場所なんだって。

 ごめんなさい。」

「でも…。」

「爽太君だっておんなじでしょ?」

「えっ?」

「爽太君が 好きだったのはホントの私じゃなくて

 ただの 幻想だったんだよね?

 だから 私たち 帰らなきゃ。

 いつまでも 幻想の中では生きられないよ。」

『俺にとっての 紗絵子さんは幻想

 そうだ。 それは自分でも 分かっていたことだ。

 だからこそ けじめをつけようとしたんじゃないか。

 だけど…

 あのとき 俺は 紗絵子さんを手に入れたんじゃない。

 失ったんだ。

 ショコラが作れなくなったのはあのときからだったんだ。』

オリヴィエと爽太。

「あれ?爽太 帰ってたの?」

「ああ。」

「どうしたの?何か あった?」

「ちょっと 体調 悪いから店 休んでもいいかな?」

「うん。」

「ごめん。」

翌日の夜。ショコラヴィ

「爽太君 あしたは来られるのかな?

 商品 ほとんど売り切れちゃったんだけど。

 あしたの仕込み どうしよっか?」

「爽太の指示を 聞かないと。

 あっ。 ちょっと 電話してみよっか?」

「うん。 お願い。」

そこへ爽太がやってきました。

「爽太君。具合 大丈夫なの?」

「うん。」

「ちょうど よかった。今 あしたのことについて話してたんだ。」

「ごめん。 あしたも 休むよ。」

「えっ?」

「悪いんだけどしばらく 店 閉じるから。」

「どうしたの?紗絵子さんと 何か あった?」

「出ていったよ。」

「えっ?」

「吉岡さんとこに 帰ったよ。」

関谷さんと食事している薫子さん。

「じゃあ いつ 再開するか分かんないんすか?」

「うん。 通常どおり お給料は払うって 言われたんだけど。

 ハァー。 紗絵子さんと何が あったんだろ?」

「井上さん。」

「うん?」

「何か 今日 感じ 違いますね。」

紗絵子さんに言われたとおりの格好してるw

「えっ?そ… そう?」

「はい。 すごく いい感じです。」

『すごい。紗絵子効果 てきめん』

「この後 うち 来ます?」

「えっ?」

「もう 会うの 3回目だしそろそろ いいんじゃないっすかね?」

「いや。 ちょっ。 そ… そろそろって?」

「嫌ですか?」

『えっ? どうする?

 こういうときどうすれば いいんだっけ?

 久しぶり過ぎて 分かんない』

「い… 嫌ってわけじゃないけど。」

『あっ。 そうだ。紗絵子先生に 電話を。

 あっ。 いや。 駄目だ。紗絵子さんは 家に帰っちゃったし

 このタイミングでのんきに 相談とか ないでしょ』

「行きましょう。」

「えっ? ちょっ ちょっ。」

《いつか 目標の山に登山 成功するためには

 他の山にも 登ってみる 必要があったりもするでしょう?》

紗絵子さんの言葉を思い出していっしょにタクシーに。

『えーっと。 今日ってどんな下着 着けてたっけ?

 ああっ! しまった。よりによって あれか。

 こんなことなら 紗絵子さんに下着も選んでもらえば よかった。

 あっ。 うわっ。ちょっと

 何 恥ずかしいこと考えてんの? やめてよ もう』

「うん?」

「先月 オープンしたショコラティエです。

 結構 調子いいみたいっすよ。」

《しばらく 店 閉じるから》

『爽太君今ごろ どうしてるかな?』

関谷さんの家の前まできて爽太を気にする薫子さん。

「井上さん?」

「帰ります。」

「えっ?」

「ああ。 急に 用事 思い出して。今日は 楽しかったです。

 ホント ごめんなさい。そ… それじゃ。

 うわっ。 うおっ!」

道の真ん中で派手に転んで
おきあがって帰っていきました。

誠は公園でおちこんでいる爽太をみかけました。

「食うか?

 ハァー。あちあちっ。

 うまいだろう?」

「うん。」

「どんなに 落ち込んでたって腹は 減るしな。

 うまいもん 食えば人は 幸せになれる。

 だから 俺はケーキ屋になったんだ。」

ずっと店がやすみなので材料が古くなってる。
今は誰もいない、爽太がいた作業台を見つめる薫子さん。

薫子さんに紗絵子さんからメール。

「24日の マリエッタのチケット 取れました」

「ああ。」

いっしょに舞台をみにきたふたり。

「いやー。前半から 盛り上がりましたねぇ。」

「うん。 期待以上だったかも。来て よかった。」

「ウフフ。ウフフ。」

「 ああ。ああー。」

「爽太君 元気ですか?」

「実は ずっとお店を 休んでるんです。

 このまま ショコラティエ 辞めちゃうんじゃないかな?」

「そっか。そうなったらもう 爽太君の作った チョコレート

 食べられなくなっちゃうんですね。

 本当は チョコバーが できるまで待つつもりでいたんです。」

「チョコバー?」

「家に帰ってストレスが たまったら 

 それを ばっくばっく 食べて忘れようと思って。」

「吉岡さんとは仲直りしたんですか?」

「ええ。」

「紗絵子さん。」

「はい?」

「幸せですか?

吉岡さんといて 幸せ?」

「嫌なことも ありますよ。

 ギャーって叫びたくなるときもある。

 けど 楽しい瞬間もある。

 まあ 正直 このまま結婚生活が 続くかどうかは

 今は 何とも言えません。
 
 もしかしたら駄目になるかもしれないし

 やり直せるかもしれない。

 でも 少なくとももう 逃げるのは やめにします。」

ブザー音がなりました。

「あっ。 フフフ。もう 行きましょっか?」

「うん。うん。 第2幕。」

「ああ。 どうなるんだろう? 2幕。ねえ。」

ぼ〜っとソファに寝転んでいると
テレビがめにはいってくる爽太。

「今日は 青山にオープンしたばかりの

 話題の チョコレートショップをご紹介します。

 本場 パリで 修業を積まれて

 どうして 日本でお店を開こうと思われたんですか?」

「パリで修業をしていたときに たくさんの すてきなチョコレートに
 出合いました。そのときの感動を日本の皆さんにも

 味わってほしいと思ったからです。本場 パリの チョコレートに

 負けないくらいおいしい チョコレートを多くの人に…。」

《ボネールの チョコレートに負けないくらい

 おいしいものを日本の皆さんに楽しんで

いただけたらと思います》

かつての自分を思い出しました。

その店をみにいった爽太に
声をかける六道さん。

「爽太君。

 ここね 後輩のショコラティエが やってるの。

 なかなか すてきでしょ?」

「はい。」

「こんなところで会うなんてね。 皮肉だわ。」

「えっ?」

「もう あなたがどこで 誰と 何をしようと私は関係ない。

 そう思ってたんだけどね。

 ショコラ・ヴィ休業してるんですって?」

「あっ。 はい。」

「まさか このまま閉めちゃうなんてこと ないわよね。

 どうなの?」

「俺 ショコラティエを辞めようと思ってます。

 作れなくなったんですよ。ショコラが。

 何のためにどんなものを 作っていいのか分かんないんですよ。

 何の インスピレーションも湧いてこないんです。」

「だから?

 それが どうしたの?」

「えっ?」

「あなたの インスピレーションが湧いてこないから。

 何よ? それ。 ずいぶんと思い上がってるのね。

 お店は あなただけのものじゃないでしょ。

 今まで 自分 一人でやってきたとでも 思ってるの?

 ああー。 いらつく。どこまでも がっかりな男ね。

 ところで今日は 何しに ここへ来たの?

 チョコレートが 作りたいなら自分の店に 行きなさい。」

ショコラヴィにいくとお店があいていました。

「お待たせいたしました。失礼いたします。

 こちら 3,980円でございます。」

みんながお店を続けてくれていました。

「爽太君。
 
 勝手なことして ごめんね。

 私 やっぱり ショコラ・ヴィのチョコレートが 好きだし。

 お客さんが 来てくれるなら作り続けたいなって 思って。

 それで オリヴィエに 相談して 取りあえず

 爽太君が結論を出すまではお店を開いて

 待ってることにしたの。

 ほら。 爽太君が作ったレシピは あるわけだし。

 ねえ? 爽太君。ショコラ・ヴィ 続けようよ。

 私たち 何でも 協力するから。

 これからも 一緒に やってこうよ。

 どうしても 駄目なの?
 
 何で?紗絵子さんが いないから?

 だったら。

 だったら 紗絵子さんを奪いに いけばいいじゃん。

 何が何でも 自分のものにして

 また チョコレート作ればいいじゃん。

 私 爽太君が 紗絵子さんに恋することに 価値があるって

 オリヴィエに 言われたとき

 分かんないって思った。

 そんなの 分かんない。分かりたくないって。

 何でだと思う?


 好きだからだよ。 爽太君のことが好きだったからだよ。

 だから 認めたくなかったんだよ。

 紗絵子さんなんかいても いなくても 関係ない。

 爽太君には もともと

 それだけの 才能があるって思いたかったから。

 でも ホントは 分かってた。

 紗絵子さんのために作ったチョコレートを

 初めて 食べた あのときから。

 紗絵子さんが いるからこそ

 爽太君は 素晴らしい チョコレートが生みだせるんだって。

 ホントは とっくに分かってた。

 私 爽太君にはショコラティエで いてほしい。

 あなたが作る チョコレートが好きだから。

 だから 紗絵子さんのことも諦めないでほしい。

 悔しいけど。

 爽太君には紗絵子さんが 必要なんだから。」

店から帰る薫子さんとオリヴィエ。

「ついに 言っちゃったね。」

「言うつもり なかったんだけどね。」

「爽太がホントに 紗絵子さんを奪いに いっちゃっていいの?」

「うん。」

「そっか。」

「何だろう?

 何かね 初めて ちょっとだけ自分を 好きになれた気がする。」

チョコバーをつくりはじめる爽太。


掃除中の紗絵子さんにメールが届き
爽太にあいにいきました。

「ごめんね。急に 呼び出して。」

「ううん。」

「体調は どう?」

「うん。 元気だよ。」

「そっか。

 これ。

 チョコバーが できたんだ。約束だったから。」

「ありがと。」

「食べてみてくれるかな?」

「えっ?」

「今 ここで紗絵子さんに 食べてほしいんだ。」

「うん。」

「どう?」

「うん。 おいしいよ。」

「でも 普通だよね?

 紗絵子さんなら分かるでしょ?

 このチョコバーが駄目だってことは。

 これが 今の俺だよ。

 紗絵子さんを失って空っぽに なっちゃったから。

 今 俺に作れるのは…。

 これが 精いっぱい。

 俺ね 前にも言ったけど。

 紗絵子さんのためにショコラティエに なったんだ。

 俺が作った チョコレートで紗絵子さんを幸せにしたかったから。

 だから あなたが いないなら

 ショコラティエで いたって意味がない。

 もう 辞めようってそう思った。

 でも 違ったんだ。」

「えっ?」

「俺 ずっと あなたのためにショコラを作ってるつもりだったけど

 いつの間にかあなたが 与えてくれる

 インスピレーションなしではショコラを作れなくなっていたんだ。

 だから 心のどっかで幻想だってことに気付いていながら

 ショコラを 作り続けるために 俺自身のために

 必死で 幻想にしがみついていたんだと思う。

 結局 紗絵子さんを幸せにしたいとか 言いながら

 実は 紗絵子さんに ずっと助けてもらってたんだよね。

 でも いつまでもそれじゃ 駄目だよね?

 あなたが いなくても自分の力だけで

 ショコラを 生みだせるショコラティエに ならないと。

 だから 俺 紗絵子さんとは二度と 会わない。

 俺は あなたが いなくちゃショコラを作れない 自分と

 決別しなきゃならないんだ。

 時間は かかるかもしれないけど絶対に 諦めないよ。

 いつか 今まで作ったショコラと 同じくらいの。

 いや。 それ以上の最高の ショコラを必ず 作ってみせるよ。

 どうしても それを伝えておきたかったんだ。

 紗絵子さんが俺に 与えてくれたものは

 掛け替えのない 宝物だよ。

 たとえ 幻想だったとしても

 紗絵子さんは やっぱり俺にとって特別な人だったんだよ。

 だから…。

 今まで ホントに…。

 ありがとう。」

「私の方こそ ありがとう。

 そんなふうに 言ってもらえてすごく うれしいよ。

 私 頑張るから。爽太君も 頑張ってね。」

「うん。」

「うん。」

「爽太君。

元気でね。」

「紗絵子さんも。」

「フフッ。」

「元気でね。」

『紗絵子さん。 俺 やっと失恋することができたよ。

 これで本当に お別れだね。

 さよなら。紗絵子さん』

えれなにあう爽太。

「紗絵子さんとのことはもう 全部 終わった。」

「そっか。」

「えれな。

 ごめん。 俺…。」

「謝らないで。

 どっちにしたって もう 遅いから。」

「えっ?」

「こないだ自分の気持ち 伝えたら

 妙にすっきりしちゃったんだよね。

 それで 何かもう いいやと 思っちゃって。

 よく考えてみたら爽太君みたいな最低な男 待つなんて

 時間の無駄じゃんって。

 だから 今も付き合おうって 言われたらどうしようって

 ドキドキしてたんだよね。

 だから 謝らないでね。

 私が 爽太君を 振ったんだから。」

「そっか。分かった。

 でも俺 えれなに会えてよかったよ。」

「まあ 私も 爽太君と会えて色々 勉強になったかな。

 今度 恋したときは

  練習なしでぶっつけで いくことにするよ。」

「うん。練習は もう 必要ないね。」

「うん。 もう 十分だよ。」

そして爽太はまた修行に?

「爽太君。 おはよう。」

「おはよう。」

「準備は? もう できたの?」

「うん。 後は 空港 行くだけ。」

「ああ。 誰も 見送りに来てくれないからさみしいんでしょ?」

「まあね。 でも しょうがないよ。

 結局 自分のせいで一人に なっちゃったんだからさ。」

「うん。じゃあ私と 付き合う?」

「えっ?」

「プッ。 何? その顔。冗談だよ 冗談。 アハハ。

 もう 完全に 吹っ切れてるから安心して。」

「何だよ? 結局薫子さんにも 振られんだ。」

「残念でしたねぇ。

 まあ 孤独と向き合う時間も人生には 必要だよ。

 そのためにパリに 行くんでしょ?」

「まあね。」

「おはよう。 爽太。いよいよ 出発だね。」

「後のこと よろしく 頼むよ。」

「任せてよ。 ねっ?」

「っていうかお兄ちゃんが 帰ってきたら
 
 オリヴィエに お店乗っ取られたりして。」

「シーッ。」

「何か プレッシャーだな。」

「何 言ってんの?

 ここからが 小動 爽太の新しい スタートなんだから

 しっかりしてよ。」

「うん。」

「気を付けて。」

「頑張って。」

「いってらっしゃい。」

「いってきます。」

チョコレートショップに旦那さんときている紗絵子さん。

「すごい。 カワイイ。

 ねえ? 私ね 前からここ 来たいと 思ってたの。

 もう おいしそうだよ。もう 全種類 食べたい。」

「アハハ。 そろそろ甘いもの 控えた方がいいんだろ?」

「うーん。」

「あんまり 食べ過ぎんなよ。」

「どうしよう? 迷っちゃう。」

すっかり・・ラブラブ・・。

『紗絵子さん。あなたが いない世界はがらんとしていて

  俺は まだ方向感覚を つかめずにいる。

 どこに行けば新しい景色に 出合えるのか

 まったく見当も つかないけど
 それでも 振り返らずに前だけを見て 歩いていくよ。

 俺は ショコラティエだから』




タイトルどおり失恋ショコラティエ。
全員にふられた爽太でした。

しかし紗絵子さんがいないとチョコも作れないとは
ショコラティエって芸術家なのですねえ・・。
こんな男はまた誰かに恋をして
常にその人をおいかけてないとダメなのでは。

結局、薫子さんもあのままみたいだし
ラブラブなのはオリヴィエとまつり、
そして家出して爽太といちゃいちゃしてたのは
視聴者の妄想だったのかと思いたくなるくらい
旦那さんとラブラブな紗絵子さん。
さすがだ!
あの家が自分の居場所で吉岡さんの奥さんというのが
紗絵子さんの演じるべき仕事とわりきったのでしょうが
あまりにもお見事。
傷心でチョコもつくれなくなり
フランスに旅立っていく爽太も
あの旦那さんにくっついてキャピキャピしてる
紗絵子さんをみたら目がさめるかもよ。

えれなにはけっこうひどいことしちゃったし
いまさらくっつくのは虫がよすぎるのか〜。
えれなは今度こそ幸せな恋ができますように。

紗絵子さんは理解不能な女性だったけど
石原さとみのかわいさはすごかったです。
あれは男性陣がころっといくはず!





小動爽太 松本潤 
高橋紗絵子  石原さとみ 
井上薫子    水川あさみ 
加藤えれな   水原希子 
オリヴィエ・トレルイエ  溝端淳平 
小動まつり   有村架純 
関谷宏彰    加藤シゲアキ(NEWS) 
六道誠之助   佐藤隆太 
小動 誠  竹中直人










2014.03.25 Tuesday 08:33 | comments(0) | trackbacks(7) | 
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失恋ショコラティエ 最終回「ついに今夜、全員の片想いが完結!」
最後は、キレイにフィニッシュしましたね。みんな前向きな姿勢で、おさまるところに、おさまった感。登場人物がみな美形だったせいもあり、映像と音楽が美しく、妄想シーンも含めて、半ば浮世離れを楽しむような、不思議な魅力あるドラマでした。特に、爽太(松本潤)にと
| のほほん便り | 2014/03/25 9:10 AM |
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最終回の感想 
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【 失恋ショコラティエ 】第11話 最終回と統括 感想
結局、紗絵子さんを幸せにしたいとか言いながら、実は紗絵子さんに ずっと助けてもらってたんだよね。 でもいつまでもそれじゃ駄目だよね? あなたがいなくても自分の力だけでショコラを生みだせるショコラティエにならないと。 だから、俺、紗絵子さんとは二度
| ドラマ@見取り八段・実0段 | 2014/03/25 11:59 AM |
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『ついに今夜、全員の片想いが完結!』
| ぐ〜たらにっき | 2014/03/25 12:52 PM |
失恋ショコラティエ 最終回
爽太(松本潤)は、紗絵子(石原さとみ)のリクエストに応えるべく、チョコバー作りに精を出します。 でも、今まで紗絵子を想うことで湧き出ていたインスピレーションが、今では枯れた泉のようになっているので、上手くは行かないですね。 紗絵子は、そんな爽太を
| ぷち丸くんの日常日記 | 2014/03/25 4:10 PM |
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思っていたより全然面白かったこのドラマだが、最終回がどうなるのか?予測しづらい展開で前回が終わった。でも、チョコレートが作れなくなった主人公の爽太(松本潤)の気持ちは、なかなか晴れない。気持ちが前に進まない・・。 紗絵子(石原さとみ)が、最終的にどうで
| NelsonTouchBlog | 2014/03/25 7:38 PM |
ドラマ「失恋ショコラティエ」第11話(最終...
沙絵子さんは俺といてくれるんだろうか------?終わってみると、タイトル通りだったなぁと言う事で。まぁ、納得するにはこれしかないかなぁという流れではあったかなと。でも、思った...
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